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デリカフーズ Research Memo(8):野菜の機能性表示に関して表示の標準化に向けた提案を進める

注目トピックス 日本株

■中期経営計画

(3)機能性表示解禁に向けた対応

食品表示法の改正によって、2015年4月より一般食品に対する機能性表示が解禁される。
ただ、野菜に関しては少し遅れての解禁となる見通しだ。これは、野菜の場合、機能性を表示するに当たって、いくつか問題点があるためで、これらを解消し最適な表示方法などが固まれば解禁されることとなる。

問題点とは、生鮮食品の特性として産地や種、収穫時期などによって機能性の成分にバラつきが出ることがある。例えば、ホウレンソウでも収穫時期によって「抗酸化力」の数値が変化する。もちろん、産地でも違いが出てくるのは当然であり、このような違いが出るなかで、いかに最適な機能性表示ができるかが課題となっている。

野菜の機能性に関する研究で国内随一のデータ蓄積と運用ノウハウを持つデリカフーズ<3392>では、農林水産省や消費者庁など関係省庁に最適な表示方法に関する標準化に向けた提案を既に行っている。具体的には、機能性表示を客観的データとして消費者にわかりやくす伝えるため、「抗酸化力」の5段階表示や円グラフ等を用いたシンプルな表示、あるいは複数の情報項目をスコア化して表示する方法などがある。これらのデータのもととなる基礎情報は同社が提唱するJASDAP(Japan smart data-base of agricultural products)のデータベースとなる。

また、表示方法の標準化作業と並行して、「抗酸化力」を生産者や顧客企業などでも自動的に分析できる計測器及びソフトウェアの開発も進めていく。

野菜の機能性表示に対する関心は日増しに高まっており、同社に対するコンサルティング依頼も外食企業だけでなく、百貨店やスーパーなど小売店舗でも増えている。高齢化社会の進展に伴う健康志向の高まりを背景に、外食企業では、料理メニューの中に機能性表示を組み込むことで、他社との差別化を図りたいとのニーズが強い。また、小売企業においても同様で、機能性を前面に打ち出すことで、野菜を売っていく販売スタイルに変わる可能性がある。

野菜の機能性表示が解禁されれば、今まで以上に同社に対するコンサルティング依頼が増してくることも予想され、同社にとってはビジネスチャンスの拡大につながるものとして期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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