北恵 Research Memo(5):消費増税前の駆け込み需要の反動減あったが施工付販売は増収に
[16/02/19]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■決算動向
(1) 2015年11月期の業績
○収益状況
北恵<9872>の2015年11月期の業績は、売上高が前年同期比3.2%減の47,383百万円、営業利益が同34.5%減の584百万円、経常利益が同30.4%減の687百万円、当期純利益が同18.0%減の461百万円となった。消費増税後の反動が予想以上に長引いたことから前期比では減収となり、商社事業であることから減収がそのまま減益につながった。
売上総利益率は前期比0.2ポイント減の10.1%とわずかながら低下したが、商品構成の変化や円安等の影響により一部商品の仕入コストが上昇したことが主要因。一方、販管費は人件費やその他経費の抑制に努めたものの、対売上高比率で0.3ポイント増加した。結果、営業利益率が1.2%と前期比で0.6ポイント悪化し、営業減益につながった。営業利益が減益となったことから経常利益以下も減益となった。ただし当期純利益は、特別利益の計上96百万円(主に投資不動産や投資有価証券の売却益等)があったことから減益幅は小さくなった。
商品別売上高は、木質建材4,475百万円(前期比27.0%減)、非木質建材3,031百万円(同14.8%減)、合板2,057百万円(同5.2%減)、木材製品1,862百万円(同2.5%減)、住宅設備機器11,366百万円(同19.1%減)、施工付販売21,245百万円(同20.3%増)、その他3,345百万円(同3.8%減)となった。オリジナル商品の売上高は1,707百万円(同19.2%減)であった。
全体の需要減に加えて、木質建材や非木質建材では一部商品がスペックアウト(ハウスメーカーの採用商品から外れること)したこと、合板では円安によって輸入品コストが上昇したこと等も減収要因となった。全体の環境が厳しい状況であったことから各商品とも減収となったが、重点商品である施工付販売は増収となったことは注目に値する。
地域別売上高は、近畿16,352百万円(前期比3.3%減)、九州・中四国7,270百万円(同1.5%減)、中部4,790百万円(同1.7%減)、東日本18,969百万円(同4.2%減)であった。首都圏の売上高は17,393百万円(同2.7%減)であったが、構成比は前年同期の36.5%から36.7%へ上昇した。全売上高は各地域で減収となったが、注力中の施工付販売はすべての地域で増収となった。
○財務状況
2015年11月期末の資産合計は前期末比515百万円増の22,177百万円となった。流動資産は同967百万円増の18,331百万円となったが、主に当期純利益の計上や固定資産の売却等により現預金が830百万円増加したことによる。固定資産は同451百万円減の3,845百万円となったが、主に売却による有形固定資産及び投資その他資産の減少による。
負債については、負債合計が前期末比318百万円増の12,033百万円となった。流動負債は同223百万円増の10,760百万円となったが、主に電子記録債務の増加による。固定負債は同94百万円増の1,272百万円となった。純資産合計は、利益剰余金の増加等により同196百万円増の10,143百万円となった。
○キャッシュフローの状況
2015年11月期の営業活動によるキャッシュフローは647百万円の収入となったが、主に税金等調整前当期純利益の計上による収入777百万円、仕入債務の増加による収入365百万円、売上債権の増加による支出64百万円による。投資活動によるキャッシュフローは固定資産の売却等により311百万円の収入となった。財務活動によるキャッシュフローは主に配当金の支払いにより129百万円の支出となった。この結果、現金及び現金同等物は830百万円の増加となり、期末の同残高は7,379百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<YF>
(1) 2015年11月期の業績
○収益状況
北恵<9872>の2015年11月期の業績は、売上高が前年同期比3.2%減の47,383百万円、営業利益が同34.5%減の584百万円、経常利益が同30.4%減の687百万円、当期純利益が同18.0%減の461百万円となった。消費増税後の反動が予想以上に長引いたことから前期比では減収となり、商社事業であることから減収がそのまま減益につながった。
売上総利益率は前期比0.2ポイント減の10.1%とわずかながら低下したが、商品構成の変化や円安等の影響により一部商品の仕入コストが上昇したことが主要因。一方、販管費は人件費やその他経費の抑制に努めたものの、対売上高比率で0.3ポイント増加した。結果、営業利益率が1.2%と前期比で0.6ポイント悪化し、営業減益につながった。営業利益が減益となったことから経常利益以下も減益となった。ただし当期純利益は、特別利益の計上96百万円(主に投資不動産や投資有価証券の売却益等)があったことから減益幅は小さくなった。
商品別売上高は、木質建材4,475百万円(前期比27.0%減)、非木質建材3,031百万円(同14.8%減)、合板2,057百万円(同5.2%減)、木材製品1,862百万円(同2.5%減)、住宅設備機器11,366百万円(同19.1%減)、施工付販売21,245百万円(同20.3%増)、その他3,345百万円(同3.8%減)となった。オリジナル商品の売上高は1,707百万円(同19.2%減)であった。
全体の需要減に加えて、木質建材や非木質建材では一部商品がスペックアウト(ハウスメーカーの採用商品から外れること)したこと、合板では円安によって輸入品コストが上昇したこと等も減収要因となった。全体の環境が厳しい状況であったことから各商品とも減収となったが、重点商品である施工付販売は増収となったことは注目に値する。
地域別売上高は、近畿16,352百万円(前期比3.3%減)、九州・中四国7,270百万円(同1.5%減)、中部4,790百万円(同1.7%減)、東日本18,969百万円(同4.2%減)であった。首都圏の売上高は17,393百万円(同2.7%減)であったが、構成比は前年同期の36.5%から36.7%へ上昇した。全売上高は各地域で減収となったが、注力中の施工付販売はすべての地域で増収となった。
○財務状況
2015年11月期末の資産合計は前期末比515百万円増の22,177百万円となった。流動資産は同967百万円増の18,331百万円となったが、主に当期純利益の計上や固定資産の売却等により現預金が830百万円増加したことによる。固定資産は同451百万円減の3,845百万円となったが、主に売却による有形固定資産及び投資その他資産の減少による。
負債については、負債合計が前期末比318百万円増の12,033百万円となった。流動負債は同223百万円増の10,760百万円となったが、主に電子記録債務の増加による。固定負債は同94百万円増の1,272百万円となった。純資産合計は、利益剰余金の増加等により同196百万円増の10,143百万円となった。
○キャッシュフローの状況
2015年11月期の営業活動によるキャッシュフローは647百万円の収入となったが、主に税金等調整前当期純利益の計上による収入777百万円、仕入債務の増加による収入365百万円、売上債権の増加による支出64百万円による。投資活動によるキャッシュフローは固定資産の売却等により311百万円の収入となった。財務活動によるキャッシュフローは主に配当金の支払いにより129百万円の支出となった。この結果、現金及び現金同等物は830百万円の増加となり、期末の同残高は7,379百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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