ビジョン Research Memo(4):Webマーケティング、テレマーケティング、直接営業の三位一体が強みの源泉
[16/06/07]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■強み、競合と事業リスク
(1)強み
ビジョン<9416>の強みは、Webマーケティングで集客し、テレマーケティング(コールセンター)でユーザーを絞り込み、同社の営業及びパートナー企業との連携により全国規模でユーザーに直接営業する三位一体の体制となっていること。このため、通信サービスに対するユーザーニーズを早い段階で的確に把握でき、様々なサービスをタイムリーにユーザーサイドに立った観点で提供することが可能となっている。特に、BtoB商材の優れたWebマーケティング力を背景として、市場の興味の高い商材を発掘、多くの問い合わせ、高い成約率、結果として業界水準より高い販売量、高い獲得手数料というポジティブなスパイラルを生み出している。
さらに、情報通信サービス事業においては、事業部間で顧客の紹介を積極的に行う体制となっていることも強みで、市場の成熟化と競争激化が進む環境下で価格競争力を維持する原動力になっていると考えられる。加えて、メインターゲットが新設法人で、それらの企業の成長に合わせて受注を積み上げていく継続型ストックビジネスモデルであることはユニークで、同社の大きな特徴となっている。
(2)競合
グローバルWiFi事業に関しては、携帯電話レンタル事業も手掛けているエクスコムグローバル(株)や(株)テレコムスクエアなどを競合企業として挙げることができる。しかし、同社の事業は単なるルーターのレンタル事業ではなく、世界30以上の通信会社と連携し事業を展開している。このため、世界200以上の国と地域で使えるパケット定額制をベースに、日本と同じ高速通信規格4G-LTEに対応している国数が業界最多クラス、1日当たり500MBという大容量を利用できるプランの提供国数が業界最多、加えて24時間365日のサポート体制といった高品質なサービスをリーズナブルな価格で提供することを実現しており、同業他社との大きな差別化要因となっている。
個人利用だけでなく、情報通信サービスで培った強い法人営業力を背景に日本を代表する大企業の利用も多く、日本人海外渡航者における利用者シェア業界内No.1の地位を後発ながら短期間で築くことに成功した。なお、売上の半分以上を法人利用が占めていることや、全レンタル数におけるリピート顧客のウエイトも半数を超えることは、高い顧客満足度を表す格好となっている。
情報通信サービス事業に関しては、各種通信サービスの取次ぎやOA機器の販売を手掛ける上場企業は、大塚商会<4768>、光通信、フォーバル<8275>など数多く存在するが、同社のメインターゲットがスタートアップ、ベンチャー企業であること、Webマーケティング、テレマーケティングと直接営業のハイブリッドによる事業展開をしているという観点で見ると、直接競合する企業はないのが現状だ。
(3)事業リスク
事業リスクは、急速に拡大しているグローバルWiFi事業については、予期せぬテロ、自然災害、疫病等により、特定の国、地域への渡航の動きが一時的に停滞するような場合、業績にマイナス影響を受ける可能性がある。また、世界各国の通信キャリア等から通信サービスを仕入れており、通信キャリア等の事業方針の変更により、同社グループが従前より不利な仕入条件への変更を余儀なくされる可能性があることもリスクとして想定されるが、取引は拡大している中、現実的に条件が不利になることは考えられない。
情報通信サービス事業における通信サービスへの加入契約の取次ぎ等は、光通信のグループ子会社である(株)メンバーズモバイルなどを一次代理店とした契約形態となっている。2015年12月期における光通信グループへの依存度は、売上高で34.3%、売上原価で23.5%となっており、光通信グループの経営施策によっては、予定した収益を上げられない可能性がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)
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(1)強み
ビジョン<9416>の強みは、Webマーケティングで集客し、テレマーケティング(コールセンター)でユーザーを絞り込み、同社の営業及びパートナー企業との連携により全国規模でユーザーに直接営業する三位一体の体制となっていること。このため、通信サービスに対するユーザーニーズを早い段階で的確に把握でき、様々なサービスをタイムリーにユーザーサイドに立った観点で提供することが可能となっている。特に、BtoB商材の優れたWebマーケティング力を背景として、市場の興味の高い商材を発掘、多くの問い合わせ、高い成約率、結果として業界水準より高い販売量、高い獲得手数料というポジティブなスパイラルを生み出している。
さらに、情報通信サービス事業においては、事業部間で顧客の紹介を積極的に行う体制となっていることも強みで、市場の成熟化と競争激化が進む環境下で価格競争力を維持する原動力になっていると考えられる。加えて、メインターゲットが新設法人で、それらの企業の成長に合わせて受注を積み上げていく継続型ストックビジネスモデルであることはユニークで、同社の大きな特徴となっている。
(2)競合
グローバルWiFi事業に関しては、携帯電話レンタル事業も手掛けているエクスコムグローバル(株)や(株)テレコムスクエアなどを競合企業として挙げることができる。しかし、同社の事業は単なるルーターのレンタル事業ではなく、世界30以上の通信会社と連携し事業を展開している。このため、世界200以上の国と地域で使えるパケット定額制をベースに、日本と同じ高速通信規格4G-LTEに対応している国数が業界最多クラス、1日当たり500MBという大容量を利用できるプランの提供国数が業界最多、加えて24時間365日のサポート体制といった高品質なサービスをリーズナブルな価格で提供することを実現しており、同業他社との大きな差別化要因となっている。
個人利用だけでなく、情報通信サービスで培った強い法人営業力を背景に日本を代表する大企業の利用も多く、日本人海外渡航者における利用者シェア業界内No.1の地位を後発ながら短期間で築くことに成功した。なお、売上の半分以上を法人利用が占めていることや、全レンタル数におけるリピート顧客のウエイトも半数を超えることは、高い顧客満足度を表す格好となっている。
情報通信サービス事業に関しては、各種通信サービスの取次ぎやOA機器の販売を手掛ける上場企業は、大塚商会<4768>、光通信、フォーバル<8275>など数多く存在するが、同社のメインターゲットがスタートアップ、ベンチャー企業であること、Webマーケティング、テレマーケティングと直接営業のハイブリッドによる事業展開をしているという観点で見ると、直接競合する企業はないのが現状だ。
(3)事業リスク
事業リスクは、急速に拡大しているグローバルWiFi事業については、予期せぬテロ、自然災害、疫病等により、特定の国、地域への渡航の動きが一時的に停滞するような場合、業績にマイナス影響を受ける可能性がある。また、世界各国の通信キャリア等から通信サービスを仕入れており、通信キャリア等の事業方針の変更により、同社グループが従前より不利な仕入条件への変更を余儀なくされる可能性があることもリスクとして想定されるが、取引は拡大している中、現実的に条件が不利になることは考えられない。
情報通信サービス事業における通信サービスへの加入契約の取次ぎ等は、光通信のグループ子会社である(株)メンバーズモバイルなどを一次代理店とした契約形態となっている。2015年12月期における光通信グループへの依存度は、売上高で34.3%、売上原価で23.5%となっており、光通信グループの経営施策によっては、予定した収益を上げられない可能性がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)
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