べネ・ワン Research Memo(7):「働き方改革」で対象市場が2,000万人拡大へ
[17/12/15]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■中長期の成長戦略
2. 国策
2017年3月に、安倍首相自らが議長を務める働き方改革実現会議において「働き方改革実行計画」が決定された。当初の働き方改革は、新入社員の過労自殺が社会的問題となっており、長時間労働の是正が最優先された。発表された働き方改革実行計画にも、罰則付き時間外労働の上限規制の導入など長時間労働の是正が盛り込まれた。企業による労働時間短縮の動きが活発化したことから、今後の取り組みは同一労働同一賃金など非正規雇用の処遇改善と労働生産性の向上に移る。
働き方改革実行計画は、同一労働同一賃金を賃金だけでなく、福利厚生、キャリア形成・能力開発などを含めた取り組みが必要であるとしている。2019年までに、福利厚生の範囲が非正規雇用従業員まで拡大するとみられ、ベネフィット・ワン<2412>においても引合いが増加している。
総務省「労働力調査」によると、2016年に非正規雇用者は全体の37.5%を占め、2,000万人超となった。正規、非正規を問わず福利厚生サービスが受けられるように義務付けられると、市場には約2,000万人の潜在需要が追加されることになる。
パートなど非正規雇用が多い卸売業、小売業の就業者数は1,059万人と製造業(1,041万人)に匹敵する。
3. ICTの普及
(1) インターネットの普及
インターネットの普及は、「サービスの流通創造」を進める同社にとって追い風となる。サービスの流通は、リアルタイムの空き(在庫)情報・価格と利用のマッチングとなる。サービスの需要は、季節や曜日、時間帯により大きく変動する上、販売機会が時間とともに消滅してしまう。それに応じた柔軟な価格変動が求められる。システム化で先行したホテルや航空会社は、予約がネット経由に変わり、需給バランスに応じた価格変動システムを取り入れた。インターネットを利用することで、情報のプッシュ通知から、予約・申込、決済、チケットとしての利用など完結型サービスに進化しており、他の業種にも広がる環境が整ってきた。また、個人がパソコンに加えてスマートフォンを所有するようになって、ネット予約を利用するサービスは、より日常的なメニューに拡大しつつある。同社は、個人のニーズが強いグルメ、エンタメ、ヘルスケア分野でサービスマッチングの浸透、強化を図る。
総務省の「通信利用動向調査」によると、インターネットの利用者は、2001年末の5,593万人から2016年末には1億84万人に増加し、利用率は46.3%から83.5%へ上昇した。
個人のインターネットの利用デバイスが、自宅のパソコンだけでなくスマートフォンやタブレット型端末が加わりマルチデバイス化されている。インターネットアクセスに利用する端末機の種類を年齢階層別に見ると、持ち運びが可能なスマートフォンやタブレット型端末の利用者は、2013年時点では40代未満の若者層の利用が多かった。2016年末までの3年間でスマートフォンやタブレット型端末の利用率が、全世代にわたって急上昇した。20代及び30代のスマートフォンの利用率は90%前後に達した。40代までの年齢階層では、スマートフォンの利用率が自宅のパソコンを上回った。50代のインターネットアクセスのためのスマートフォンの利用率は、3年前の33.8%から64.3%へ、60歳以上でも同7.3%から31.1%へ上昇した。
同社は、サービス消費の活性化に向けた取り組みの一環として、スマートフォンのUI・UXを改善するなどして利便性を向上させた。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
<MW>
2. 国策
2017年3月に、安倍首相自らが議長を務める働き方改革実現会議において「働き方改革実行計画」が決定された。当初の働き方改革は、新入社員の過労自殺が社会的問題となっており、長時間労働の是正が最優先された。発表された働き方改革実行計画にも、罰則付き時間外労働の上限規制の導入など長時間労働の是正が盛り込まれた。企業による労働時間短縮の動きが活発化したことから、今後の取り組みは同一労働同一賃金など非正規雇用の処遇改善と労働生産性の向上に移る。
働き方改革実行計画は、同一労働同一賃金を賃金だけでなく、福利厚生、キャリア形成・能力開発などを含めた取り組みが必要であるとしている。2019年までに、福利厚生の範囲が非正規雇用従業員まで拡大するとみられ、ベネフィット・ワン<2412>においても引合いが増加している。
総務省「労働力調査」によると、2016年に非正規雇用者は全体の37.5%を占め、2,000万人超となった。正規、非正規を問わず福利厚生サービスが受けられるように義務付けられると、市場には約2,000万人の潜在需要が追加されることになる。
パートなど非正規雇用が多い卸売業、小売業の就業者数は1,059万人と製造業(1,041万人)に匹敵する。
3. ICTの普及
(1) インターネットの普及
インターネットの普及は、「サービスの流通創造」を進める同社にとって追い風となる。サービスの流通は、リアルタイムの空き(在庫)情報・価格と利用のマッチングとなる。サービスの需要は、季節や曜日、時間帯により大きく変動する上、販売機会が時間とともに消滅してしまう。それに応じた柔軟な価格変動が求められる。システム化で先行したホテルや航空会社は、予約がネット経由に変わり、需給バランスに応じた価格変動システムを取り入れた。インターネットを利用することで、情報のプッシュ通知から、予約・申込、決済、チケットとしての利用など完結型サービスに進化しており、他の業種にも広がる環境が整ってきた。また、個人がパソコンに加えてスマートフォンを所有するようになって、ネット予約を利用するサービスは、より日常的なメニューに拡大しつつある。同社は、個人のニーズが強いグルメ、エンタメ、ヘルスケア分野でサービスマッチングの浸透、強化を図る。
総務省の「通信利用動向調査」によると、インターネットの利用者は、2001年末の5,593万人から2016年末には1億84万人に増加し、利用率は46.3%から83.5%へ上昇した。
個人のインターネットの利用デバイスが、自宅のパソコンだけでなくスマートフォンやタブレット型端末が加わりマルチデバイス化されている。インターネットアクセスに利用する端末機の種類を年齢階層別に見ると、持ち運びが可能なスマートフォンやタブレット型端末の利用者は、2013年時点では40代未満の若者層の利用が多かった。2016年末までの3年間でスマートフォンやタブレット型端末の利用率が、全世代にわたって急上昇した。20代及び30代のスマートフォンの利用率は90%前後に達した。40代までの年齢階層では、スマートフォンの利用率が自宅のパソコンを上回った。50代のインターネットアクセスのためのスマートフォンの利用率は、3年前の33.8%から64.3%へ、60歳以上でも同7.3%から31.1%へ上昇した。
同社は、サービス消費の活性化に向けた取り組みの一環として、スマートフォンのUI・UXを改善するなどして利便性を向上させた。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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