桑山 Research Memo(3):最新技術と職人の技を融合・標準化する
[17/12/20]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■事業概要
2. 強みは桑山品質を支える製品力
桑山<7889>は「クオリティ・ファースト」を掲げて顧客の立場に立ち、豊富な経験とノウハウを生かすことによって、商品開発からアフターケアまでの充実したサービスをトータルで提供している。そして、オリジナリティあふれるデザイン力、世界トップレベルの生産技術と品質基準、顧客に寄り添った営業体制、高水準の品質保持体制など、全社的な取り組みが同社への顧客の安心につながっている。これを「桑山品質」と言い、ハイレベルの製造能力、標準化されたクオリティ、卓越した企画力など同社の「製品力」に裏打ちされている。
生産については、世界トップレベルの技術と設備を持つ基幹工場の富山工場で、インゴットから製品までを一貫生産している。多品種少量生産からOEM/ODMまでに対応し、常に安定した品質の製品を安定して供給することができる。主力のジュエリーやチェーンのほか、ルースやジュエリー用パーツなど品ぞろえの幅も広い。調達については、国内外の大手業者とのパートナーシップにより、ダイヤモンドやパール(アコヤ真珠、南洋真珠)など安定した供給ルートを確保している。また、創業当時からジュエリー用チェーンやカットボール、留め具類といったパーツの開発にも取り組んでいる。
高品質なジュエリーを安定して供給するため、同社は常に最先端の設備を積極的に導入し、一握りの職人しか持ち得なかった専門技術を広く標準化してきた。そして、3D-CADシステムや3Dスキャナーの活用に加え、同業他社には導入例の無い多軸の精密旋盤などにより、世界トップレベルと評される高精度の生産技術を確立したのである。また、R&D部門を持ち合わせ、研究開発部隊が外部の専門家の協力を得ながら、3Dモデリングによる鋳造解析や座屈強度解析などの研究も進めており、新たな技術や管理・生産方法を海外の工場で活用できるよう指導している。
1994年に中国の無錫に無錫金藤首飾有限公司を設立し、アセンブリーを中心にハンドメイド製品やパーツ・キャスト製品などの生産を開始した。中国での経済成長や規制緩和を見越しての投資だったが、当初は、日本向けに安い工賃で製品を作ることからのスタートだった。その後中国の経済成長が進み、本来の目的であった中国国内市場向け製品を製造するようになった。さらに、広州に中国第2工場の広州桑山珠宝有限公司を設立しなければならないほどに需要が伸び、いよいよ中国は重要な販売先となってきた。現在、2つの工場は、無錫で機械編みチェーンやカットリング、広州でキャスト製品と棲み分けている。中国では日本のジュエリーデザインが人気になってきているが、同社は金やプラチナの繊細な加工技術に強い競争力を持っていることから、中国の大手小売チェーン向けにOEM/ODM製品の供給をすることができるのである。
タイは既存工場を買収して進出したが、今では700人を超える従業員を抱える大工場となった。ジュエリー全般の製造とダイヤモンドのカットを行っている。タイはもともとルビーやサファイアなど色石の産地であり、手先の器用さと長い宝石の歴史からカット・研磨技術、デザインセンスに定評があり、宝石・宝飾品の世界的集積地の1つになっている。日本では成熟産業となったジュエリー産業が、宝石の産地があり優秀な人材も多く、世界へのアクセスもあるタイでは、花形の成長産業なのである。またタイには設備投資に対する税制優遇制度などもあり、同社には進出メリットがある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<MW>
2. 強みは桑山品質を支える製品力
桑山<7889>は「クオリティ・ファースト」を掲げて顧客の立場に立ち、豊富な経験とノウハウを生かすことによって、商品開発からアフターケアまでの充実したサービスをトータルで提供している。そして、オリジナリティあふれるデザイン力、世界トップレベルの生産技術と品質基準、顧客に寄り添った営業体制、高水準の品質保持体制など、全社的な取り組みが同社への顧客の安心につながっている。これを「桑山品質」と言い、ハイレベルの製造能力、標準化されたクオリティ、卓越した企画力など同社の「製品力」に裏打ちされている。
生産については、世界トップレベルの技術と設備を持つ基幹工場の富山工場で、インゴットから製品までを一貫生産している。多品種少量生産からOEM/ODMまでに対応し、常に安定した品質の製品を安定して供給することができる。主力のジュエリーやチェーンのほか、ルースやジュエリー用パーツなど品ぞろえの幅も広い。調達については、国内外の大手業者とのパートナーシップにより、ダイヤモンドやパール(アコヤ真珠、南洋真珠)など安定した供給ルートを確保している。また、創業当時からジュエリー用チェーンやカットボール、留め具類といったパーツの開発にも取り組んでいる。
高品質なジュエリーを安定して供給するため、同社は常に最先端の設備を積極的に導入し、一握りの職人しか持ち得なかった専門技術を広く標準化してきた。そして、3D-CADシステムや3Dスキャナーの活用に加え、同業他社には導入例の無い多軸の精密旋盤などにより、世界トップレベルと評される高精度の生産技術を確立したのである。また、R&D部門を持ち合わせ、研究開発部隊が外部の専門家の協力を得ながら、3Dモデリングによる鋳造解析や座屈強度解析などの研究も進めており、新たな技術や管理・生産方法を海外の工場で活用できるよう指導している。
1994年に中国の無錫に無錫金藤首飾有限公司を設立し、アセンブリーを中心にハンドメイド製品やパーツ・キャスト製品などの生産を開始した。中国での経済成長や規制緩和を見越しての投資だったが、当初は、日本向けに安い工賃で製品を作ることからのスタートだった。その後中国の経済成長が進み、本来の目的であった中国国内市場向け製品を製造するようになった。さらに、広州に中国第2工場の広州桑山珠宝有限公司を設立しなければならないほどに需要が伸び、いよいよ中国は重要な販売先となってきた。現在、2つの工場は、無錫で機械編みチェーンやカットリング、広州でキャスト製品と棲み分けている。中国では日本のジュエリーデザインが人気になってきているが、同社は金やプラチナの繊細な加工技術に強い競争力を持っていることから、中国の大手小売チェーン向けにOEM/ODM製品の供給をすることができるのである。
タイは既存工場を買収して進出したが、今では700人を超える従業員を抱える大工場となった。ジュエリー全般の製造とダイヤモンドのカットを行っている。タイはもともとルビーやサファイアなど色石の産地であり、手先の器用さと長い宝石の歴史からカット・研磨技術、デザインセンスに定評があり、宝石・宝飾品の世界的集積地の1つになっている。日本では成熟産業となったジュエリー産業が、宝石の産地があり優秀な人材も多く、世界へのアクセスもあるタイでは、花形の成長産業なのである。またタイには設備投資に対する税制優遇制度などもあり、同社には進出メリットがある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<MW>