ソルクシーズ Research Memo(1):2018年12月期第1四半期業績は減収減益だが、会社計画どおりの進捗
[18/05/18]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
ソルクシーズ<4284>は、ソフトウェア開発事業とデジタルサイネージ事業を展開する。ソフトウェア開発では金融業界向けの比率が高く、単独売上高の7割弱を占める。自動運転、IoT、FinTech、クラウド、AI分野を重点分野と位置付け、積極的にビジネスを展開していく方針。また、グループ戦略として、一定規模の収益水準に達した子会社については株式上場し、調達した資金でさらに投資を行い、グループ全体の成長を目指していく戦略となっている。
1. 2018年12月期第1四半期業績
2018年12月期第1四半期(1月−3月)の連結業績は、売上高で前年同期比7.2%減の3,130百万円、営業利益で同33.5%減の60百万円と減収減益決算となった。2017年12月期に発生した不採算プロジェクトの影響が続いていることが主因だ。ただ、子会社で展開している車載システムの開発支援コンサルティングやIoTソリューションの受託開発、投信・投資顧問業向けシステム開発等は好調を持続しており、会社計画比ではほぼ想定どおりの進捗となっている。
2. 2018年12月期業績見通し
2018年12月期の連結業績は、売上高で前期比2.9%減の13,600百万円、営業利益で同21.8%増の610百万円と期初計画を据え置いている。金融業界向け大型プロジェクトが一巡するほか、不採算プロジェクト収束のため新規の受注活動を手控えていたことが減収要因となるが、不採算プロジェクトに関しては当第2四半期で検収が完了する見込みで、マイナスの影響が一巡すること、また、子会社の業績も車載システムの開発支援を行う(株)エクスモーションや、IoTソリューションの受託開発を行う(株)イー・アイ・ソルを中心に拡大が見込めることから、営業利益は2期ぶりの増益に転じる見通しだ。
3. 重点5分野に積極展開
3ヶ年の中期経営目標として、2020年12月期に売上高で14,500百万円、経常利益で1,100百万円を目指していく。FinTechやIoT、自動運転、AI、クラウド等の重点5分野が成長のけん引役となる。FinTech分野ではSBIグループ(SBIホールディングス<8473>)と協業しながら開発案件を獲得していくほか、2018年2月よりFinTech分野に特化したプロジェクト型クラウドソーシングサービス「FinTed(フィンテッド)」を開始し、開発需要の取り込みを図っている。IoT分野では工場の製造ラインや交通運輸業等での導入事例が増え始めているほか、高齢者向け見守りセンサーの成長が期待される。自動運転分野については豊田通商<8015>と資本業務提携を結んだこともあり、エクスモーションを中心に今後の事業拡大が見込まれる。クラウドサービスでは2018年6月よりASEANにおいて「Fleekdrive」(ファイル共有サービス)の販売を開始する予定。2018年12月までに契約企業数を国内外合わせて300社まで増やし、単月ベースでの黒字化を目指していく(現在は約250社)。また、AI分野でも出資先である(株)アックスや(株)エーアイとの協業により、新たなソリューションサービスの開発を進めていきたい考えだ。
■Key Points
・開発遅延プロジェクトの影響が一巡する2018年12月期下期から増収増益に転じる見通し
・成長のけん引役として、FinTech、自動運転、IoT、クラウド、AIの5分野を重点分野と位置付ける
・2020年12月期に連結経常利益1,100百万円を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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ソルクシーズ<4284>は、ソフトウェア開発事業とデジタルサイネージ事業を展開する。ソフトウェア開発では金融業界向けの比率が高く、単独売上高の7割弱を占める。自動運転、IoT、FinTech、クラウド、AI分野を重点分野と位置付け、積極的にビジネスを展開していく方針。また、グループ戦略として、一定規模の収益水準に達した子会社については株式上場し、調達した資金でさらに投資を行い、グループ全体の成長を目指していく戦略となっている。
1. 2018年12月期第1四半期業績
2018年12月期第1四半期(1月−3月)の連結業績は、売上高で前年同期比7.2%減の3,130百万円、営業利益で同33.5%減の60百万円と減収減益決算となった。2017年12月期に発生した不採算プロジェクトの影響が続いていることが主因だ。ただ、子会社で展開している車載システムの開発支援コンサルティングやIoTソリューションの受託開発、投信・投資顧問業向けシステム開発等は好調を持続しており、会社計画比ではほぼ想定どおりの進捗となっている。
2. 2018年12月期業績見通し
2018年12月期の連結業績は、売上高で前期比2.9%減の13,600百万円、営業利益で同21.8%増の610百万円と期初計画を据え置いている。金融業界向け大型プロジェクトが一巡するほか、不採算プロジェクト収束のため新規の受注活動を手控えていたことが減収要因となるが、不採算プロジェクトに関しては当第2四半期で検収が完了する見込みで、マイナスの影響が一巡すること、また、子会社の業績も車載システムの開発支援を行う(株)エクスモーションや、IoTソリューションの受託開発を行う(株)イー・アイ・ソルを中心に拡大が見込めることから、営業利益は2期ぶりの増益に転じる見通しだ。
3. 重点5分野に積極展開
3ヶ年の中期経営目標として、2020年12月期に売上高で14,500百万円、経常利益で1,100百万円を目指していく。FinTechやIoT、自動運転、AI、クラウド等の重点5分野が成長のけん引役となる。FinTech分野ではSBIグループ(SBIホールディングス<8473>)と協業しながら開発案件を獲得していくほか、2018年2月よりFinTech分野に特化したプロジェクト型クラウドソーシングサービス「FinTed(フィンテッド)」を開始し、開発需要の取り込みを図っている。IoT分野では工場の製造ラインや交通運輸業等での導入事例が増え始めているほか、高齢者向け見守りセンサーの成長が期待される。自動運転分野については豊田通商<8015>と資本業務提携を結んだこともあり、エクスモーションを中心に今後の事業拡大が見込まれる。クラウドサービスでは2018年6月よりASEANにおいて「Fleekdrive」(ファイル共有サービス)の販売を開始する予定。2018年12月までに契約企業数を国内外合わせて300社まで増やし、単月ベースでの黒字化を目指していく(現在は約250社)。また、AI分野でも出資先である(株)アックスや(株)エーアイとの協業により、新たなソリューションサービスの開発を進めていきたい考えだ。
■Key Points
・開発遅延プロジェクトの影響が一巡する2018年12月期下期から増収増益に転じる見通し
・成長のけん引役として、FinTech、自動運転、IoT、クラウド、AIの5分野を重点分野と位置付ける
・2020年12月期に連結経常利益1,100百万円を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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