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ADワークス Research Memo(3):保有物件の機動的な販売実施により、19年3月期2Q累計は過去最高益を更新

注目トピックス 日本株
■業績動向

1. 2019年3月期第2四半期累計業績
エー・ディー・ワークス<3250>の2019年3月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比6.4%減の11,406百万円、EBITDA(償却等前営業利益)が同115.5%増の1,750百万円、営業利益が同118.5%増の1,646百万円、経常利益が同140.1%増の1,479百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同60.8%増の615百万円と減収増益決算となり、半期ベースで利益は過去最高を更新した。国内中古マンションの需給動向にやや不透明感が増すなかで、収益不動産残高の積み上げと保有物件の機動的な販売を実施できたことが大幅増益につながった。また、米国売上も前年同期比28.2%増の3,878百万円と好調を持続したことも増益要因となっている。当第2四半期末の収益不動産残高は、前年同期末比34.0%増の23,116百万円となっている。

なお、同社は2018年7月末に東京国税局から過年度分の消費税に関する更正通知書を受領したことに伴い、過年度分の消費税等相当額757百万円を特別損失として計上している。具体的には、投資用マンション等の居住用収益不動産の仕入時点で発生する、建物部分にかかる仮払消費税の税務申告時の取扱いに関して、税務処理方法の変更を求められたことに起因している。ただ、過去の税務調査では税務処理方法について何の問題も当局から指摘されていなかったため、同社では税務処理は適切に行われていたとの認識であり、同年9月に更正処分の取消しを求める審査請求を行っている。

当第2四半期累計業績で経常利益が通期計画(1,000百万円)を上回る格好となったが、これは特別損失の計上による純利益の未達分をカバーして通期計画を達成するために、販売物件のラインナップを拡充したことも一因となっている。

2. 事業セグメント別動向
(1) 収益不動産販売事業
収益不動産販売事業の売上高は前年同期比9.5%減の10,018百万円、EBITDAは同107.5%増の1,795百万円、営業利益は同109.1%増の1,792百万円となった。高価格帯の物件を機動的に販売できたことで利益率が大きく上昇し、大幅増益につながった。

地域別の販売棟数を見ると、国内は15棟(前年同期は9棟)、米国は12棟(同7棟)となった。一方、仕入については国内で18棟(同11棟)、米国で11棟(同6棟)と積極的に行い、仕入高については前年同期比109.0%増の7,004百万円となった。この結果、2019年3月期第2四半期末の収益不動産残高は前年同期末比34.0%増の23,116百万円と過去最高水準まで積み上がった。なお、期末残高のうち国内は前年同期末比29.4%増の19,551百万円、米国は同66.5%増の3,564百万円となっている。

(2) ストック型フィービジネス事業
ストック型フィービジネス事業の売上高は前年同期比25.2%増の1,628百万円、EBITDAは同11.7%増の545百万円、営業利益は同4.6%増の479百万円となった。

収益不動産の期中平均残高が前年同期比25.2%増と増加したことにより、賃料収入が同20.1%増の668百万円と増加した。EBITDAベースの賃料収益は同3.3%増の404百万円となり、EBITDAマージンは前年同期の70.3%から60.6%に低下したが、これは修繕費用や海外事業での入居者入替えの増加などが要因となっている。その他では、国内収益不動産のプロパティ・マネジメント受託戸数についても、前年同期末の4,342戸から当第2四半期末は4,705戸と増加し、不動産管理収入の増加につながった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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