アドクリ Research Memo(1):業界に先駆けてオンライン保険相談を開始、エコシステム形成による成長を目指す
[20/06/19]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
アドバンスクリエイト<8798>は、国内最大級の保険選びサイト「保険市場(ほけんいちば)」を運営する独立系保険代理店の大手。「保険市場」を通して問い合わせのあった見込み顧客に対して、非対面販売(通信販売、ネット完結型販売)や同社直営店舗での対面販売、提携代理店への送客など、最適な販売チャネルで保険商品の販売を行っている。収益の大半はこの保険契約から得られる代理店手数料収入で占められ、そのほかにASP※事業、メディア事業、再保険事業などを展開している。
※ASP(アプリケーション・サービスプロバイダ)…インターネットを通して各種アプリケーションを提供するサービスまたはサービスを提供する事業者のこと。
1. 2020年9月期第2四半期累計業績の概要
2020年9月期第2四半期累計(2019年10月-2020年3月)の連結業績は、売上高で前年同期比8.0%増の5,575百万円、営業利益で同24.3%増の856百万円となり、第2四半期累計として売上高は6期連続の増収、営業利益は3期連続の増益となった。主力の保険代理店事業が、積極的かつ効率的なWebプロモーションを実施した効果により増収増益となったほか、ASP事業や再保険事業も収益増に貢献した。
2. 2020年9月期の業績見通し
2020年9月期の連結業績は、売上高で前期比10.0%増の11,400百万円、営業利益で同16.7%増の1,570百万円と期初計画を据え置いた。新型コロナウイルス感染症が拡大するなか、3月より開始したオンライン保険相談サービス(オンライン面談)が好評で、相談予約が急増している。ただ、4月−5月は提携代理店での保険相談が減少していることもあり、第3四半期の業績については一時的に落ち込む可能性がある。同社は今後、オンライン面談も組み合わせた最適な営業プロセスを確立し、OMO戦略※を推進することで、コロナ終息後においても販売を拡大していく戦略で、通期業績に関しては会社計画を達成できるものと弊社では予想している。
※OMO(Online Merges with Offline)…オンラインとオフラインの境にこだわらずに、UX(顧客体験)に重きを置いて消費者のあらゆる行動をデータとして集約し、UXを向上するためのマーケティング施策を指す。
3. 成長戦略と目標とする経営指標
同社は既存事業に加えて、新たに開始したASP事業やBPO※事業を育成していくことで、保険に関するあらゆる収益機会にアプローチし、保険業界におけるエコシステムを形成することで成長を目指している。自社で構築した共通プラットフォーム「Advance Create Cloud Platform」上に、保険乗合代理店等の業務効率向上に寄与するサービスだけでなく、顧客の利便性向上に資するアプリ機能なども搭載していくことで収益ポートフォリオを拡充していく。BPO事業に関しては同社が長年蓄積してきたノウハウを生かし、保険会社等のアウトソーシングニーズを取り込む戦略となっているが、人的リソース面から本格展開するのは2021年9月期以降となる。なお、同社は目標とする経営指標として、売上高経常利益率20%以上(2019年9月期実績12.5%)、ROE20%以上(同18.6%)、配当性向50%以上(同61.3%)、自己資本比率80%以上(同56.2%)を掲げており、目標の早期達成を目指している。
※BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)…企業運営上の業務やビジネスプロセスを外部委託すること。受託する側をBPOベンダーと呼ぶ
■Key Points
・2020年9月期第2四半期累計業績は6期連続増収、3期連続増益に
・ASP事業は2020年中頃に新サービスをリリース予定、BPO事業については人的リソースの体制が整い次第、本格展開を目指す
・保険業界におけるエコシステムを形成し、更なる成長を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<EY>
アドバンスクリエイト<8798>は、国内最大級の保険選びサイト「保険市場(ほけんいちば)」を運営する独立系保険代理店の大手。「保険市場」を通して問い合わせのあった見込み顧客に対して、非対面販売(通信販売、ネット完結型販売)や同社直営店舗での対面販売、提携代理店への送客など、最適な販売チャネルで保険商品の販売を行っている。収益の大半はこの保険契約から得られる代理店手数料収入で占められ、そのほかにASP※事業、メディア事業、再保険事業などを展開している。
※ASP(アプリケーション・サービスプロバイダ)…インターネットを通して各種アプリケーションを提供するサービスまたはサービスを提供する事業者のこと。
1. 2020年9月期第2四半期累計業績の概要
2020年9月期第2四半期累計(2019年10月-2020年3月)の連結業績は、売上高で前年同期比8.0%増の5,575百万円、営業利益で同24.3%増の856百万円となり、第2四半期累計として売上高は6期連続の増収、営業利益は3期連続の増益となった。主力の保険代理店事業が、積極的かつ効率的なWebプロモーションを実施した効果により増収増益となったほか、ASP事業や再保険事業も収益増に貢献した。
2. 2020年9月期の業績見通し
2020年9月期の連結業績は、売上高で前期比10.0%増の11,400百万円、営業利益で同16.7%増の1,570百万円と期初計画を据え置いた。新型コロナウイルス感染症が拡大するなか、3月より開始したオンライン保険相談サービス(オンライン面談)が好評で、相談予約が急増している。ただ、4月−5月は提携代理店での保険相談が減少していることもあり、第3四半期の業績については一時的に落ち込む可能性がある。同社は今後、オンライン面談も組み合わせた最適な営業プロセスを確立し、OMO戦略※を推進することで、コロナ終息後においても販売を拡大していく戦略で、通期業績に関しては会社計画を達成できるものと弊社では予想している。
※OMO(Online Merges with Offline)…オンラインとオフラインの境にこだわらずに、UX(顧客体験)に重きを置いて消費者のあらゆる行動をデータとして集約し、UXを向上するためのマーケティング施策を指す。
3. 成長戦略と目標とする経営指標
同社は既存事業に加えて、新たに開始したASP事業やBPO※事業を育成していくことで、保険に関するあらゆる収益機会にアプローチし、保険業界におけるエコシステムを形成することで成長を目指している。自社で構築した共通プラットフォーム「Advance Create Cloud Platform」上に、保険乗合代理店等の業務効率向上に寄与するサービスだけでなく、顧客の利便性向上に資するアプリ機能なども搭載していくことで収益ポートフォリオを拡充していく。BPO事業に関しては同社が長年蓄積してきたノウハウを生かし、保険会社等のアウトソーシングニーズを取り込む戦略となっているが、人的リソース面から本格展開するのは2021年9月期以降となる。なお、同社は目標とする経営指標として、売上高経常利益率20%以上(2019年9月期実績12.5%)、ROE20%以上(同18.6%)、配当性向50%以上(同61.3%)、自己資本比率80%以上(同56.2%)を掲げており、目標の早期達成を目指している。
※BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)…企業運営上の業務やビジネスプロセスを外部委託すること。受託する側をBPOベンダーと呼ぶ
■Key Points
・2020年9月期第2四半期累計業績は6期連続増収、3期連続増益に
・ASP事業は2020年中頃に新サービスをリリース予定、BPO事業については人的リソースの体制が整い次第、本格展開を目指す
・保険業界におけるエコシステムを形成し、更なる成長を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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