TDCソフト Research Memo(1):「高付加価値SIサービス」を推進し次世代型SI事業へと進化
[21/07/01]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■要約
TDCソフト<4687>は、金融業界のITソリューションに強みを持つ、独立系システムインテグレーターである。日本のIT業界の歴史を長く支えてきた確かな技術力をベースに、銀行、クレジット、保険などの金融ITソリューションが売上の5割弱を占める。また、顧客のDX推進に対して、最新の要素技術を活用した「高付加価値SIサービス」を推進しており、この取り組みによってITコンサルティング&サービスが急成長してきている。
1. 2021年3月期の業績概要
2021年3月期の売上高は27,292百万円(前期比1.8%減)、営業利益2,358百万円(同6.9%増)、経常利益2,564百万円(同13.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,711百万円(同14.1%増)だった。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)によって金融ITソリューション分野で一部案件の延伸または一時中断、対面営業の制限によって受注活動に影響が出ているが、中期経営計画に基づく取り組みを推進した。今後の社会やビジネスに大きなインパクトをもたらすテクノロジーを注力分野として見定めており、特に2020年3月期より重点戦略分野として定めているアジャイル関連事業やセキュリティ関連事業等が順調に拡大しており、この2事業を含む次世代型SI事業分野は売上高構成比の12.3%を占めるまでに成長している。また、中期経営計画に基づく高付加価値分野である同事業の拡大によって営業利益率が向上した。
2. 2022年3月期業績見通し
2022年3月期の連結業績予想については、売上高28,500百万円(前期比4.4%増)、営業利益2,510百万円(同6.4%増)、経常利益2,570百万円(同0.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,715百万円(同0.2%増)を見込む。中期経営計画ビジョン「次世代型システムインテグレーター」に基づき、市場の潜在ニーズを捉え、デジタル技術等に対応した次世代型のSI事業へ進化するため、高付加価値SIサービスの追求とSIモデル変革を推進する。今期においても、中期経営計画の方針は維持し、各種施策を着実に実行していく計画だ。
3. 2022年3月期の重点施策
中期経営計画の経営ビジョン「次世代型システムインテグレーター」を目指すうえで、一層の事業拡大に向けた機動的な運営を推進するため、組織体制を再編し、事業領域、役割の明確を図る。投資計画については、前年実績から1.6倍以上の投資計画を策定している。DXの潮流が加速するなか、重点分野の事業の拡大、高収益化を推進するうえで、アジャイル関連事業とセキュリティ関連事業のほか、今後主流になると見込む要素技術の獲得に向けた成長投資を積極的に行う計画である。これにより新規事業や高付加価値分野のさらなる拡大を狙う。
■Key Points
・次世代型SI事業は順調に拡大
・重点戦略分野であるアジャイル関連事業においは本格的に収益化が進む
・セキュリティ関連事業において高付加価値化に向けた取り組みを強化
・次世代型SI事業の拡大に伴い、連結売上総利益率は上昇傾向
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
<YM>
TDCソフト<4687>は、金融業界のITソリューションに強みを持つ、独立系システムインテグレーターである。日本のIT業界の歴史を長く支えてきた確かな技術力をベースに、銀行、クレジット、保険などの金融ITソリューションが売上の5割弱を占める。また、顧客のDX推進に対して、最新の要素技術を活用した「高付加価値SIサービス」を推進しており、この取り組みによってITコンサルティング&サービスが急成長してきている。
1. 2021年3月期の業績概要
2021年3月期の売上高は27,292百万円(前期比1.8%減)、営業利益2,358百万円(同6.9%増)、経常利益2,564百万円(同13.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,711百万円(同14.1%増)だった。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)によって金融ITソリューション分野で一部案件の延伸または一時中断、対面営業の制限によって受注活動に影響が出ているが、中期経営計画に基づく取り組みを推進した。今後の社会やビジネスに大きなインパクトをもたらすテクノロジーを注力分野として見定めており、特に2020年3月期より重点戦略分野として定めているアジャイル関連事業やセキュリティ関連事業等が順調に拡大しており、この2事業を含む次世代型SI事業分野は売上高構成比の12.3%を占めるまでに成長している。また、中期経営計画に基づく高付加価値分野である同事業の拡大によって営業利益率が向上した。
2. 2022年3月期業績見通し
2022年3月期の連結業績予想については、売上高28,500百万円(前期比4.4%増)、営業利益2,510百万円(同6.4%増)、経常利益2,570百万円(同0.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,715百万円(同0.2%増)を見込む。中期経営計画ビジョン「次世代型システムインテグレーター」に基づき、市場の潜在ニーズを捉え、デジタル技術等に対応した次世代型のSI事業へ進化するため、高付加価値SIサービスの追求とSIモデル変革を推進する。今期においても、中期経営計画の方針は維持し、各種施策を着実に実行していく計画だ。
3. 2022年3月期の重点施策
中期経営計画の経営ビジョン「次世代型システムインテグレーター」を目指すうえで、一層の事業拡大に向けた機動的な運営を推進するため、組織体制を再編し、事業領域、役割の明確を図る。投資計画については、前年実績から1.6倍以上の投資計画を策定している。DXの潮流が加速するなか、重点分野の事業の拡大、高収益化を推進するうえで、アジャイル関連事業とセキュリティ関連事業のほか、今後主流になると見込む要素技術の獲得に向けた成長投資を積極的に行う計画である。これにより新規事業や高付加価値分野のさらなる拡大を狙う。
■Key Points
・次世代型SI事業は順調に拡大
・重点戦略分野であるアジャイル関連事業においは本格的に収益化が進む
・セキュリティ関連事業において高付加価値化に向けた取り組みを強化
・次世代型SI事業の拡大に伴い、連結売上総利益率は上昇傾向
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
<YM>