FB Research Memo(1):21年4月期はオフバランス化の影響あるもインターネットインフラカテゴリ堅調で増益
[21/07/02]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
フリービット<3843>は、インターネット・サービス・プロバイダー(ISP)へのインフラ提供やMVNE(Mobile Virtual Network Enabler:仮想移動体通信サービス提供者)としてのMVNO※1への参入支援、バーチャルデータセンター(VDC)※2を中心とするクラウドインフラの提供、インターネット・サービスにおけるコンサルティング、ソリューションなど様々なサービスを、主に法人向けに提供する。また、グループ会社を通じて、個人向けのISPやMVNOサービス、Webマーケティングサービス、集合住宅向けのインターネット関連サービスなどの事業を手掛ける。
※1 Mobile Virtual Network Operatorの略。(株)NTTドコモ、KDDI<9433>、ソフトバンク<9434>、のような無線通信基盤を有する事業者から回線を借りて独自の通信事業を行う事業者。
※2 データセンターの機能を仮想的に構築し、インターネット上から利用できる仕組みまたはサービス。
1. 2021年4月期の業績動向
2021年4月期の業績は、売上高は前期比5.9%減の52,009百万円、営業利益は前期比31.5%増の3,403百万円、経常利益は前期比47.6%増の3,661百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は2020年4月期にマイナスだった状態から一気に1,586百万円のプラスとなった。同社は次期中期経営計画「SiLK VISION 2024」(2021年7月下旬公表予定)の達成に向けた準備期間として、2021年4月期を「トランスフォーメーション・ターム」と位置付け企業グループとしてのBCP(事業存続計画)を見直すとともに、破壊的技術の到来や各種規制強化といった外部要因を鑑み、中長期的な視点で継続成長を目指し戦略投資を実施してきている。売上高は、オフバランス化により減少したものの、サービス需要増によりインターネットインフラカテゴリ(インフラテック、不動産テック)は堅調に推移した。
利益に関してもインターネットインフラカテゴリの利益増及びオフバランス事業の再編等による利益改善が寄与した。
2. 2022年4月期通期の業績見通し
2022年4月期の業績予想は売上高43,000百万円、営業利益2,500百万円、経常利益2,350百万円、親会社株主に帰属する当期純利益600百万円を想定している。売上高に関しては、組織再編によるオフバランス化及び2022年4月期期首からの「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)の適用、(株)ドリーム・トレイン・インターネット(DTI)の決算期変更(2021年4月期は13カ月の変則)により2021年4月期より減少するものの、事業自体は堅調に推移する見通しである。また、20億円規模の戦略投資を実行する計画のもと、予想値を算出している。
3. 中長期の成長戦略
「SiLK VISION 2024」については2021年7月下旬に公表されるとのことであるが、2021年6月における通期決算説明資料では、「SiLK VISION 2024」は「モバイル革命」領域、「生活革命」領域、「生産革命」領域といった将来に向けた重点領域に対し積極的に投資する方針である。「SiLK VISION 2024」の中で初会計年度にあたる2022年4月期においては、2021年4月期の戦略投資未実施分も含めた総額20億円の戦略投資枠を設け、DX投資、新事業化投資を積極的に実施していく予定である。このようにポストコロナの時代に即応した、事業改革やDX推進等は投資家や外部のステークホルダーにとって好感を持って受け入れられると思われ、戦略投資枠についても成長に資するものをセレクティブに実施する方針である。
■Key Points
・2021年4月期はオフバランス化の影響などがあり減収も、インターネットインフラカテゴリが堅調で増益
・2022年4月期もDXや新事業などで戦略投資20億円を計画
・「SiLK VISION 2024」にて、モバイル革命領域、生活革命領域、生産革命領域などを軸に積極投資を継続
(執筆:フィスコ客員アナリスト 石津大希)
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フリービット<3843>は、インターネット・サービス・プロバイダー(ISP)へのインフラ提供やMVNE(Mobile Virtual Network Enabler:仮想移動体通信サービス提供者)としてのMVNO※1への参入支援、バーチャルデータセンター(VDC)※2を中心とするクラウドインフラの提供、インターネット・サービスにおけるコンサルティング、ソリューションなど様々なサービスを、主に法人向けに提供する。また、グループ会社を通じて、個人向けのISPやMVNOサービス、Webマーケティングサービス、集合住宅向けのインターネット関連サービスなどの事業を手掛ける。
※1 Mobile Virtual Network Operatorの略。(株)NTTドコモ、KDDI<9433>、ソフトバンク<9434>、のような無線通信基盤を有する事業者から回線を借りて独自の通信事業を行う事業者。
※2 データセンターの機能を仮想的に構築し、インターネット上から利用できる仕組みまたはサービス。
1. 2021年4月期の業績動向
2021年4月期の業績は、売上高は前期比5.9%減の52,009百万円、営業利益は前期比31.5%増の3,403百万円、経常利益は前期比47.6%増の3,661百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は2020年4月期にマイナスだった状態から一気に1,586百万円のプラスとなった。同社は次期中期経営計画「SiLK VISION 2024」(2021年7月下旬公表予定)の達成に向けた準備期間として、2021年4月期を「トランスフォーメーション・ターム」と位置付け企業グループとしてのBCP(事業存続計画)を見直すとともに、破壊的技術の到来や各種規制強化といった外部要因を鑑み、中長期的な視点で継続成長を目指し戦略投資を実施してきている。売上高は、オフバランス化により減少したものの、サービス需要増によりインターネットインフラカテゴリ(インフラテック、不動産テック)は堅調に推移した。
利益に関してもインターネットインフラカテゴリの利益増及びオフバランス事業の再編等による利益改善が寄与した。
2. 2022年4月期通期の業績見通し
2022年4月期の業績予想は売上高43,000百万円、営業利益2,500百万円、経常利益2,350百万円、親会社株主に帰属する当期純利益600百万円を想定している。売上高に関しては、組織再編によるオフバランス化及び2022年4月期期首からの「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)の適用、(株)ドリーム・トレイン・インターネット(DTI)の決算期変更(2021年4月期は13カ月の変則)により2021年4月期より減少するものの、事業自体は堅調に推移する見通しである。また、20億円規模の戦略投資を実行する計画のもと、予想値を算出している。
3. 中長期の成長戦略
「SiLK VISION 2024」については2021年7月下旬に公表されるとのことであるが、2021年6月における通期決算説明資料では、「SiLK VISION 2024」は「モバイル革命」領域、「生活革命」領域、「生産革命」領域といった将来に向けた重点領域に対し積極的に投資する方針である。「SiLK VISION 2024」の中で初会計年度にあたる2022年4月期においては、2021年4月期の戦略投資未実施分も含めた総額20億円の戦略投資枠を設け、DX投資、新事業化投資を積極的に実施していく予定である。このようにポストコロナの時代に即応した、事業改革やDX推進等は投資家や外部のステークホルダーにとって好感を持って受け入れられると思われ、戦略投資枠についても成長に資するものをセレクティブに実施する方針である。
■Key Points
・2021年4月期はオフバランス化の影響などがあり減収も、インターネットインフラカテゴリが堅調で増益
・2022年4月期もDXや新事業などで戦略投資20億円を計画
・「SiLK VISION 2024」にて、モバイル革命領域、生活革命領域、生産革命領域などを軸に積極投資を継続
(執筆:フィスコ客員アナリスト 石津大希)
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