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サーキュ Research Memo(7):プロシェアリングとFLEXYは高い生産性を維持しながら組織を強化

注目トピックス 日本株
■サーキュレーション<7379>の今後の見通し

2. 中期成長戦略
中期成長戦略においては、既存領域であるプロシェアリングコンサルティングサービス(ビジネス領域)とFLEXYサービス(DX領域)では、顧客の売上規模別のマーケティング活動を推進し、月次稼働プロジェクト数を最大化しており、事業拡大を踏まえて、高い生産性を維持しながら組織を強化する。中堅・大手企業におけるDX領域の案件獲得に向けてウェビナーを引き続き強化。さらには顧客内の他部署への横展開を加速させることで、複数稼働取引先を増やす。中小・ベンチャー企業に対しては、上位地銀及びメガバンクの新規開拓と既存アライアンス先本部との関係性を強化することにより、取引企業数の拡大を目指す。

新領域の「Open Ideaサービス」「人が繋ぐ事業承継サービス」は、既存領域で裏付けられたプロジェクト創出の仕組みやデータを活用することで、成長を加速させる計画。実際に前四半期に続き、2022年7月期第4四半期もM&A案件を複数創出するなど、立ち上げフェーズから拡大成長フェーズへ移行していることが窺える。新サービス「PROBASE」は、副業/フリーランスとの毎月の業務検収・請求処理や人材評価などを一元管理できるサービスであり、法人向けフリーランス管理SaaS、Webサービスとしてストック収益を積み上げていく。既存サービスとのシナジーで契約社数は順調に成長しており、2022年7月期における契約社数は1,286社となった。会社側では2023年7月期に契約社数2,000社の目標を掲げている。タイミングは明らかにしていないが、3,000社を超えてくる段階においては、一定の区切りとして有償サービスへの切り替えを予想している。

また、将来的に顧客になる可能性を秘めているいわゆるリードの獲得については、ウェビナー経由が好調である。大手企業の事業責任者クラスのリード獲得が堅調に推移しており、当第4四半期の1講義当たり平均応募者数は277人となるなど、ウェビナー注力から1年が経過し、定常的にリードを安定獲得するチャネルへと成長させた。今後はウェビナーの強みを生かしたマーケティングを強化することで、よりサービスに対する興味関心度が高いHOTリードを創出する仕組みを構築する予定で、データ活用を促進し、量から質へと効率的なリード獲得への転換を図る。

また、DXやSDGsなどの先端テーマのビジネス上の推進ノウハウを無料配信する動画メディアチャンネル「その仕事のプロから学ぼう。ソノプロ」を2021年8月よりYouTubeで運用開始しているが、大手企業の事業責任者クラスや中小・ベンチャーの経営者層から支持されており、好調なリード獲得を支えている。

同社では7月、同社登録プロ人材303名に対して「プロ人材になるためのキャリア形成と自己研鑽/リスキリング習慣調査」を実施したところ、6割超のプロ人材が直近1年以内に新たな分野の学習を始めているとの結果を得た。また同調査においては、プロ人材の半数以上が1度は専門分野外でリスキリングを経験しているとの結果を得た。ビジネス環境の変化やクライアント案件のニーズ、差別化といった、市場価値を重視して学習する分野を選んでいると考えられるほか、一度プロ人材として専門分野を定めてからは苦手分野を補うという動機は弱く、得意分野を中心に差別化を図るべくスキルを獲得していくという戦略を取っている可能性もあるようだ。とはいえ、プロ人材がリスキリングによってさらにスキルや知識を向上させることによって、同社においても上流のビジネスを獲得することにもつながるだろう。

なお、前述のとおり、専門性の高い外部人材の経験・知見を活用し課題解決していくケースが増えると見込まれるなか、プロ人材を企業がシェアする時代が到来することから、将来的には補完性がある企業やシナジーが見込まれる企業とのM&Aの動きなども今後顕在化してくる可能性があると、弊社では予想している。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)



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