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ティア Research Memo(7):葬儀件数は愛知県下と関東圏で20%以上増加、葬儀事業売上高は3期ぶりの過去最高

注目トピックス 日本株
■ティア<2485>の業績動向

2. 事業セグメント別動向
(1) 葬祭事業
葬祭事業の売上高は前期比8.9%増の12,857百万円、営業利益は同21.4%増の2,066百万円と2期連続の増収増益となり、売上高は3期ぶりに過去最高を更新した。コロナ禍の影響で葬儀単価が同2.9%低下したものの、新規出店の寄与も含めて葬儀件数が同12.6%増の14,189件と好調に推移したほか、原価率の改善が進んだことが増収増益要因となった。

地域別の葬儀件数の伸びを見ると、名古屋市内が5.9%増、愛知県(名古屋市除く)が21.6%増、関西が6.5%増、関東が22.6%増(うち、サロン19.3%増)となり、愛知県と関東圏で大きく伸長した。愛知県については前期から新規出店を積極的に進めてきた効果が大きい(愛知県下の店舗数は2020年9月期末の23店舗から2022年9月期末は27店舗に増加)。また、関東圏については埼玉県の2店舗が好調だったほか、東京都内のサロンについてもイベント活動が奏功して葬儀件数を伸ばしている。また、2022年9月17日には千葉県内の1号店となる「ティア野田」をオープンした。同店舗は千葉県北西部に位置し、埼玉県内の店舗とも近距離であることから出店を決めた。なお、名古屋市内での斎場シェアは27.2%と上昇傾向が続いている。

葬儀単価は前期比2.9%低下の813千円となった。低下要因の内訳を見ると、葬儀付帯品は0.5%上昇したものの、祭壇が2.7%減、供花・供物が0.6%減となった。祭壇単価の低下については、100万円以上の高額プランの構成比率が前期の25.3%から21.5%に低下したことに加え、「祭壇無し」プランの構成比率が同22.3%から24.1%に上昇したことが要因となっている。特に「祭壇無し」プランについてはまん延防止等重点措置が実施された第2四半期以降に大きく上昇し、葬儀単価の下落要因となっている。

(2) FC事業
FC事業の売上高は前期比7.2%増の426百万円、営業利益は同8.5%減の66百万円となり、売上高は2期連続で過去最高を更新した。FC会館が前期末比2店舗増加の57店舗となり、葬儀件数が同10.0%増の6,073件と順調に拡大したことにより、会館向け物品売上が増加したほか収益認識会計基準等の適用※により加盟料売上が増加した。利益面では、FC本部の強化を図るべく人員を増員したことによる人件費の増加が減益要因となった。

※従来、契約開始時に一括して収益認識していたが、履行義務の充足に係る合理的な期間を見積もり、当該進捗度に基づき収益を一定期間にわたり認識する方法に変更した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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