DDグループ Research Memo(9):中計の下、ブランド強化や事業領域拡大等によりLTV最大化を目指す(1)
[24/06/25]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
*12:09JST DDグループ Research Memo(9):中計の下、ブランド強化や事業領域拡大等によりLTV最大化を目指す(1)
■今後の成長戦略
1. 中期経営計画の方向性
DDグループ<3073>は、2023年4月に3ヶ年の中期経営計画を公表し2年目を迎えている。コロナ禍をきっかけとした消費者行動やニーズをはじめとする環境変化を捉え、中長期的なパラダイムシフトを意識した方向性を掲げている。また、「お客様歓喜〜付加価値のある顧客価値の実現〜」というグループ指針の下、経営ビジョンを「消費者が求める『フードサービス企業』」から、「創造的であり革新的であるブランドを創造する『ブランドカンパニー』へ」と変更し、ブランド強化ポートフォリオの再構築や事業領域の拡大などを通じて、重点施策である(1) グループ経営力の強化、(2) LTVの最大化を推進する戦略を進めている。
2. 重点施策のポイントと1年目の進捗
(1) グループ経営力の強化
具体的なテーマとして、1) コア事業の強化、2) 展開チャネルの拡張、3) 事業領域の拡大、4) 財務基盤の強化を挙げており、グループ連携を含めて、様々な施策に取り組む計画である。これまでとの大きな違いは、ショッピングセンターやフードコートへの出店、各自治体との連携、オンライン(EC)への展開といった新たな販売チャネルの開拓や、「ホテル・不動産事業」の販売商品の拡充、IPコンテンツの強化といった外食以外の領域において、M&Aやパートナーとの連携を含めた取り組みを推進する点にある。1年目の進捗については、グループの垣根を越えた業態変更、出店チャネル/エリアの拡充(商業施設フードコートへの出店や福岡へのエリア拡張)、IPコンテンツのコラボ(コラボカフェの開催)、共創パートナーとの協業(カプセルホテルの再稼働等)などで成果を残した。
(2) LTVの最大化
コア事業(外食領域)でのさらなるブランド強化を推進し、圧倒的な顧客接点(アクセスポイント)を追求したうえで、外食領域以外(サービス領域)でのブランド展開により、世代ごと、ライフステージごとに顧客接点を持つブランドポートフォリオの構築を目指す考えである。すなわち、1) 「ブランド(業態)」(事業領域の強化)×2) 「チャネル(エリア)」(展開領域の拡大)×3) 「ライフスタイル(ステージ)」(拡張領域の推進)の3軸により顧客接点を増やし、LTVの最大化を図る「ブランドカンパニー」を目指すとともに、社会課題の解決を通じたブランド価値の創出にも取り組む価値創造モデルと言える。1年目については、特にDX化や社内データ基盤の構築などに注力した。具体的には、ブランド間相互送客に向けた公式アプリのリニューアル(BAGUS)、タブレットPOS及びQRオーダー並びにキャッシュレス決済の導入完了による顧客単価の上昇(機会損失の削減)を図ったほか、共通管理DBの構築にも着手するなど、複数のプロジェクトが動き出した。また、社会課題の解決を通じたブランド価値の創出についても、食品ロス削減※1や海岸清掃活動との連携※2などに取り組んだ。
※1 (株)コークッキングが運営するフードシェアリングサービス「TABETE(タベテ)」の一部店舗への導入。
※2 同社グループの「8HOTEL CHIGASAKI」では、海岸清掃活動を行う「Team530」との共同主催によりビーチクリーン&石鹸作りワークショップを開催した(今後、ルーティン化する予定)。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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■今後の成長戦略
1. 中期経営計画の方向性
DDグループ<3073>は、2023年4月に3ヶ年の中期経営計画を公表し2年目を迎えている。コロナ禍をきっかけとした消費者行動やニーズをはじめとする環境変化を捉え、中長期的なパラダイムシフトを意識した方向性を掲げている。また、「お客様歓喜〜付加価値のある顧客価値の実現〜」というグループ指針の下、経営ビジョンを「消費者が求める『フードサービス企業』」から、「創造的であり革新的であるブランドを創造する『ブランドカンパニー』へ」と変更し、ブランド強化ポートフォリオの再構築や事業領域の拡大などを通じて、重点施策である(1) グループ経営力の強化、(2) LTVの最大化を推進する戦略を進めている。
2. 重点施策のポイントと1年目の進捗
(1) グループ経営力の強化
具体的なテーマとして、1) コア事業の強化、2) 展開チャネルの拡張、3) 事業領域の拡大、4) 財務基盤の強化を挙げており、グループ連携を含めて、様々な施策に取り組む計画である。これまでとの大きな違いは、ショッピングセンターやフードコートへの出店、各自治体との連携、オンライン(EC)への展開といった新たな販売チャネルの開拓や、「ホテル・不動産事業」の販売商品の拡充、IPコンテンツの強化といった外食以外の領域において、M&Aやパートナーとの連携を含めた取り組みを推進する点にある。1年目の進捗については、グループの垣根を越えた業態変更、出店チャネル/エリアの拡充(商業施設フードコートへの出店や福岡へのエリア拡張)、IPコンテンツのコラボ(コラボカフェの開催)、共創パートナーとの協業(カプセルホテルの再稼働等)などで成果を残した。
(2) LTVの最大化
コア事業(外食領域)でのさらなるブランド強化を推進し、圧倒的な顧客接点(アクセスポイント)を追求したうえで、外食領域以外(サービス領域)でのブランド展開により、世代ごと、ライフステージごとに顧客接点を持つブランドポートフォリオの構築を目指す考えである。すなわち、1) 「ブランド(業態)」(事業領域の強化)×2) 「チャネル(エリア)」(展開領域の拡大)×3) 「ライフスタイル(ステージ)」(拡張領域の推進)の3軸により顧客接点を増やし、LTVの最大化を図る「ブランドカンパニー」を目指すとともに、社会課題の解決を通じたブランド価値の創出にも取り組む価値創造モデルと言える。1年目については、特にDX化や社内データ基盤の構築などに注力した。具体的には、ブランド間相互送客に向けた公式アプリのリニューアル(BAGUS)、タブレットPOS及びQRオーダー並びにキャッシュレス決済の導入完了による顧客単価の上昇(機会損失の削減)を図ったほか、共通管理DBの構築にも着手するなど、複数のプロジェクトが動き出した。また、社会課題の解決を通じたブランド価値の創出についても、食品ロス削減※1や海岸清掃活動との連携※2などに取り組んだ。
※1 (株)コークッキングが運営するフードシェアリングサービス「TABETE(タベテ)」の一部店舗への導入。
※2 同社グループの「8HOTEL CHIGASAKI」では、海岸清掃活動を行う「Team530」との共同主催によりビーチクリーン&石鹸作りワークショップを開催した(今後、ルーティン化する予定)。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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