広島県の伝統文化「壬生(みぶ)の花田植」 6月3日(日)、ユネスコ登録後初の開催
[12/05/24]
提供元:PRTIMES
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本日、広島県の伝統文化である「壬生の花田植」に関し、
ユネスコ無形文化遺産に登録された証である「代表一覧表記載認定書」の
授与式が文化庁で行われました。
来る6月3日(日)には、広島県山県郡北広島町壬生157-4
(壬生の花田植特設会場)にて、この花田植が催されますが、
これはユネスコ登録後、初めての開催となります。
今回の授与式で授与されたのは、広島県の「壬生の花田植」と
島根県の「佐陀(さだ)神(しん)能(のう)」です。
両者は2011年11月にユネスコ無形文化遺産委員会で登録が決定され、
両者ともに中国地方の無形文化であるということが今回の特徴です。
授与式には関係団体の代表者や市町関係者などが出席し、
壬生の花田植保存会会長の藤本隆幸氏は「我々のやるべきことを
しっかり行い、次の世代に必ず伝えていくことを約束します。」と、
「壬生の花田植」の存続に向けて、意気込みを語りました。
■壬生の花田植とは
「壬生の花田植」は、広島県山県郡北広島町で、毎年6月の第1日曜日に
その年の稲作の無事と豊作を祈願する伝統行事です。10頭以上の飾り牛、
80人以上の早乙女や囃しが織りなす花田植は国内最大規模で、
壮観で華麗な初夏の一大田園絵巻と称賛されています。
1976年に国の重要無形民俗文化財として登録され、
2011年11月にユネスコの無形文化遺産に登録されました。
■ユネスコの無形文化遺産とは
2003年10月のユネスコ総会において採択され、2006年4月に発効した
無形文化遺産の保護に関する条約(無形文化遺産保護条約)に基づき、
締約国が国内の無形文化遺産の目録を作成しています。
この条約によれば、無形文化遺産は「口承による伝統及び表現、芸能、
社会的慣習、儀式及び祭礼行事、自然及び万物に関する知識及び慣習、
伝統工芸技術」の分野とされています。日本は2004年6月に締約し、
2011年11月現在、日本国内では「壬生の花田植」のほか20件が登録。
2012年3月には新たに「和食;日本人の伝統的な食文化」を
無形文化遺産として提案する意向が決定しています。
■開催概要
・開催日:2012年6月3日(日)
・会 場:壬生の花田植 特設会場(広島県山県郡北広島町壬生157-4)
・アクセス:広島駅・広島バスセンターより三次・庄原方面行高速バスに
乗り、千代田インターで下車。
会場へは、特設駐車場より送迎バスをご利用ください。
車でお越しの場合は、中国自動車道千代田ICから5分です。
・スケジュール:
【道行】 11:00〜 壬生小子ども田楽(壬生小学校出発)
12:00〜 本地花笠おどり(壬生小学校出発)
12:10〜 飾り牛(壬生神社出発)
12:30〜 壬生田楽団(壬生神社出発)
川東田楽団(壬生小学校出発)
【田植】 14:00〜 飾り牛代掻き・田楽・田植
(参考)「壬生の花田植」詳細情報
◎いわれ
苦しい田植の最後に、地域の有力者などが主催して、
一番大きな田で賑やかに囃しながら田植をしたのが「大田植」で、
その華やかさから「花田植」とも呼ばれるようになりました。
◎飾り牛(かざりうし)
牛による代掻きの掻き方には決まりがあり、複雑な代がかかれました。
晴雨にかかわらずミノを着けるのは神様を迎えるためです。
◎早乙女(さおとめ)
田植歌を歌い、苗を植える女性たちのことをいいます。
田植をするだけでなく、神に関わる特別な役目をもっていたものと
考えられます。
◎田植歌(たうえうた)
田植歌は四万発声もあるといわれ、大きく朝歌・昼歌・晩歌に
わかれています。1日のうちに同じ歌を2回出すのはたいへん
恥ずかしいこととされています。
◎サンバイ
サンバイは花田植全体の指揮をとる責任者です。
作業の進行状況や早乙女さんのくたびれ方などを考えながら
緩急をつけて田植歌を歌い出します。
◎囃し(はやし)
囃しは大太鼓・小太鼓・手打がね・笛があります。
サンバイにあわせて、時にはバチを宙に投げ上げたり、
上体をくねらせたりしながら囃していきます。