成人2型糖尿病における心臓の健康維持にピスタチオが役立つ可能性
[14/08/26]
提供元:PRTIMES
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米国心臓協会誌に発表された研究では 血管が弛緩、拡張することがストレステストで確認
2014年8月11日、米国カリフォルニア州フレズノ発 - ペンシルバニア州立大学の研究で、健康的な食事にピスタチオを取り入れることの利点が、2型糖尿病の成人患者に認められることが判明し、米国心臓協会誌オンライン版に発表されました。
コントロールが良好な2型糖尿病成人患者であり糖尿病以外の点では健常な人を被験者として臨床試験を実施したところ、ピスタチオを含む食事を摂取した後には標準的な低脂肪食よりもストレス反応が良くなったことが示されました。毎日の健康的な食事にピスタチオをカロリーベースで20%含めることで、末梢血管抵抗が有意に減少し、心拍出量が増大し、心拍数のばらつきが一部改善され、加えて重要なこととしては、外来収縮期血圧が低下しました。
ペンシルバニア州立大学の生物行動栄養科学の主任研究員兼教授のシーラ・G・ウエスト博士らは、LDLコレステロール値が高くストレスを感じている成人を対象とした研究で、同様の利点が見られた結果を2年前に発表しています。有塩無塩を問わず、ピスタチオはハイリスクグループにおいて心臓の健康を考えた食事に役立つ食品であることがますます明らかになってきています。ピスタチオには、良質の脂肪、繊維質、カリウム、マグネシウムが含まれています。
このペンシルバニア州立大学の研究では、試験食として、低脂肪食および高炭水化物を含む低脂肪食(脂肪分27%;飽和脂肪7%)、および全体カロリーの20%に相当するピスタチオを含む中脂肪食(脂肪分33%;飽和脂肪7%)を比較しました。ピスタチオは1食分として有塩と無塩を同量使用しました。すべての種類の食事を試験参加者30名に提供しました。参加者は年齢が40〜74歳からで、男女同数です。被験者のカロリーレベルはハリス-ベネディクトの式を使って求め、試験期間中を通じてカロリーや体重に変動がないようにしました。
西洋の典型的な食事での2週間のならし期間を経て、1回目の試験食が開始されました。参加者は、試験開始の少なくとも2週間前からすべてのサプリメントの使用を中止しました。その後、各試験食を4週間摂取し、試験食が変わる際には、間に2週間の休止期間をはさみ、バランスが取れるような順番でランダム化しました。ならし期間を含めたそれぞれの食事期間の終了時に、参加者に対して総括試験を実施しました。
血圧と総末梢血管抵抗の測定をいずれも安静時ストレステスト中に実施し、氷水の入ったコップを2分以上持つことと、難しい数学の問題が行なわれました。「ピスタチオ導入食摂取後、ストレステスト時において、血管は弛緩が増大し、開いた状態が続いていました。ピスタチオ導入食は身体のストレス反応を減らします」とウエスト博士は言います。
対照食と比較して、ピスタチオ導入食は24時間収縮期血圧を有意に低下させ、最大の低下は睡眠中に観察されました。測定を実施した共同研究者のキャスリン・ソーダー博士によると、「睡眠中に血圧が低下しない人は心血管イベントが起こる可能性が高くなるため、この所見は重要です」とのことです。
「ピスタチオを取り入れた中脂肪食は、2型糖尿病患者において心血管リスクを低減させるために効果的な介入となると思われます」と、ウエスト博士は結論付けています。肥満であり糖尿病の診断を受けたにもかかわらず、血圧は正常で、中等度の脂質異常のみが認められる、といったことが参加者で見られました。しかし、比較的健康な状態の糖尿病患者でも、改善の余地はあります。この試験の結果から、健康的な食事にピスタチオを取り入れることで、2型糖尿病患者にとって薬剤の予防効果が増大する可能性があります。
今後の研究では、さらにサンプル数を増やし、自由行動下血圧を主要転帰とし、生活に制約のない環境においてピスタチオ消費の心血管リスクファクターに対する効果を検討する必要があることが示唆されました。本研究は、カリフォルニア州フレズノのアメリカピスタチオ協会の支援で行なわれ、ペンシルバニア州立大学にあり国立保健研究機構が支援する臨床研究所から一部支援を受けて実施されました。
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Sauder KA, McCrea CE, Ulbrecht JS, Kris-Etherton PM, West SG。ピスタチオの摂取により、2型糖尿病患者において、全身の血流が改善され、心拍変動が増加し、24時間血圧が降下。米国心臓協会誌2014;3:e000873。2014年6月30日に初版発行。
DOI:10.1161/JAHA.114.000873West, SG, Gebauer SK, Kay CD, Bagshaw DM, Savastano DM, Diefenbach C, Kris-Etherton PM。ピスタチオを取り入れた食事により、脂質異常症の大人において、収縮期血圧、末梢血管抵抗の減少。高血圧(Hypertension)2012:60(1):58-63。
<ピスタチオに関する事実>
ピスタチオは栄養豊富で、抗酸化物質、ビタミン類、タンパク質、線維質がたっぷりと含まれています。1食分の1オンスは49粒で、間食として食べる他のナッツ1回分よりも多くなります。コレステロールはなく、1回分のピスタチオに含まれる飽和脂肪はわずか1.5g、脂肪は12.5gで、その大部分が一価飽和脂肪と多価飽和脂肪です。また、カリウムは300mgと際立って多く、線維質は3g含まれます。
<アメリカピスタチオ協会>
アメリカピスタチオ協会(APG)は、カリフォルニア州、アリゾナ州、ニューメキシコ州の600を超える栽培農家のメンバーを代表する任意の非営利農業事業者団体です。APGは、民主的選挙で選ばれた理事会が運営し、栽培農家と独立加工業者がすべての資金を拠出して、栄養豊富なアメリカ産ピスタチオの世界的な認知度を高めるという共通の目的のもと活動しています。アメリカピスタチオはは米国水球、プロスノーボーダーのジェレミー・ジョーンズ、イギリスのプロサイクリストのマーク・カヴェンディッシュ、ミス・カリフォルニア主催団体の「公式スナック」です。詳細は、www.AmericanPistachios.orgをご覧ください。
2014年8月11日、米国カリフォルニア州フレズノ発 - ペンシルバニア州立大学の研究で、健康的な食事にピスタチオを取り入れることの利点が、2型糖尿病の成人患者に認められることが判明し、米国心臓協会誌オンライン版に発表されました。
コントロールが良好な2型糖尿病成人患者であり糖尿病以外の点では健常な人を被験者として臨床試験を実施したところ、ピスタチオを含む食事を摂取した後には標準的な低脂肪食よりもストレス反応が良くなったことが示されました。毎日の健康的な食事にピスタチオをカロリーベースで20%含めることで、末梢血管抵抗が有意に減少し、心拍出量が増大し、心拍数のばらつきが一部改善され、加えて重要なこととしては、外来収縮期血圧が低下しました。
ペンシルバニア州立大学の生物行動栄養科学の主任研究員兼教授のシーラ・G・ウエスト博士らは、LDLコレステロール値が高くストレスを感じている成人を対象とした研究で、同様の利点が見られた結果を2年前に発表しています。有塩無塩を問わず、ピスタチオはハイリスクグループにおいて心臓の健康を考えた食事に役立つ食品であることがますます明らかになってきています。ピスタチオには、良質の脂肪、繊維質、カリウム、マグネシウムが含まれています。
このペンシルバニア州立大学の研究では、試験食として、低脂肪食および高炭水化物を含む低脂肪食(脂肪分27%;飽和脂肪7%)、および全体カロリーの20%に相当するピスタチオを含む中脂肪食(脂肪分33%;飽和脂肪7%)を比較しました。ピスタチオは1食分として有塩と無塩を同量使用しました。すべての種類の食事を試験参加者30名に提供しました。参加者は年齢が40〜74歳からで、男女同数です。被験者のカロリーレベルはハリス-ベネディクトの式を使って求め、試験期間中を通じてカロリーや体重に変動がないようにしました。
西洋の典型的な食事での2週間のならし期間を経て、1回目の試験食が開始されました。参加者は、試験開始の少なくとも2週間前からすべてのサプリメントの使用を中止しました。その後、各試験食を4週間摂取し、試験食が変わる際には、間に2週間の休止期間をはさみ、バランスが取れるような順番でランダム化しました。ならし期間を含めたそれぞれの食事期間の終了時に、参加者に対して総括試験を実施しました。
血圧と総末梢血管抵抗の測定をいずれも安静時ストレステスト中に実施し、氷水の入ったコップを2分以上持つことと、難しい数学の問題が行なわれました。「ピスタチオ導入食摂取後、ストレステスト時において、血管は弛緩が増大し、開いた状態が続いていました。ピスタチオ導入食は身体のストレス反応を減らします」とウエスト博士は言います。
対照食と比較して、ピスタチオ導入食は24時間収縮期血圧を有意に低下させ、最大の低下は睡眠中に観察されました。測定を実施した共同研究者のキャスリン・ソーダー博士によると、「睡眠中に血圧が低下しない人は心血管イベントが起こる可能性が高くなるため、この所見は重要です」とのことです。
「ピスタチオを取り入れた中脂肪食は、2型糖尿病患者において心血管リスクを低減させるために効果的な介入となると思われます」と、ウエスト博士は結論付けています。肥満であり糖尿病の診断を受けたにもかかわらず、血圧は正常で、中等度の脂質異常のみが認められる、といったことが参加者で見られました。しかし、比較的健康な状態の糖尿病患者でも、改善の余地はあります。この試験の結果から、健康的な食事にピスタチオを取り入れることで、2型糖尿病患者にとって薬剤の予防効果が増大する可能性があります。
今後の研究では、さらにサンプル数を増やし、自由行動下血圧を主要転帰とし、生活に制約のない環境においてピスタチオ消費の心血管リスクファクターに対する効果を検討する必要があることが示唆されました。本研究は、カリフォルニア州フレズノのアメリカピスタチオ協会の支援で行なわれ、ペンシルバニア州立大学にあり国立保健研究機構が支援する臨床研究所から一部支援を受けて実施されました。
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Sauder KA, McCrea CE, Ulbrecht JS, Kris-Etherton PM, West SG。ピスタチオの摂取により、2型糖尿病患者において、全身の血流が改善され、心拍変動が増加し、24時間血圧が降下。米国心臓協会誌2014;3:e000873。2014年6月30日に初版発行。
DOI:10.1161/JAHA.114.000873West, SG, Gebauer SK, Kay CD, Bagshaw DM, Savastano DM, Diefenbach C, Kris-Etherton PM。ピスタチオを取り入れた食事により、脂質異常症の大人において、収縮期血圧、末梢血管抵抗の減少。高血圧(Hypertension)2012:60(1):58-63。
<ピスタチオに関する事実>
ピスタチオは栄養豊富で、抗酸化物質、ビタミン類、タンパク質、線維質がたっぷりと含まれています。1食分の1オンスは49粒で、間食として食べる他のナッツ1回分よりも多くなります。コレステロールはなく、1回分のピスタチオに含まれる飽和脂肪はわずか1.5g、脂肪は12.5gで、その大部分が一価飽和脂肪と多価飽和脂肪です。また、カリウムは300mgと際立って多く、線維質は3g含まれます。
<アメリカピスタチオ協会>
アメリカピスタチオ協会(APG)は、カリフォルニア州、アリゾナ州、ニューメキシコ州の600を超える栽培農家のメンバーを代表する任意の非営利農業事業者団体です。APGは、民主的選挙で選ばれた理事会が運営し、栽培農家と独立加工業者がすべての資金を拠出して、栄養豊富なアメリカ産ピスタチオの世界的な認知度を高めるという共通の目的のもと活動しています。アメリカピスタチオはは米国水球、プロスノーボーダーのジェレミー・ジョーンズ、イギリスのプロサイクリストのマーク・カヴェンディッシュ、ミス・カリフォルニア主催団体の「公式スナック」です。詳細は、www.AmericanPistachios.orgをご覧ください。