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市場をリードするアボットのXIENCE V 薬剤溶出ステント、安全性が新しいデータにより更に裏付けられる

- リアルワールドの患者を対象としたXIENCE V USA 試験によりXIENCE V の1年経過観察時点における低い血栓症発生率が示される
- 糖尿病患者を対象としたSPIRIT V Diabetes試験によりXIENCE V の1年経過観察時点におけるステント血栓症発生率が0%であることが示される
***このプレスリリースは、2010年5月25日(米国現地時間)に米国にて配信したものを翻訳したものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。本資料(英文)についてはhttp://www.abbott.comをご覧ください。

アボット(本社:米国イリノイ州アボットパーク)は、2010年5月25日にパリで開催されたEuroPCR 2010において同社の市場をリードするXIENCE V 薬剤溶出ステント(日本においての販売名「XIENCE V 薬剤溶出ステント」、承認番号:22200BZX00076000、以下「XIENCE V」と呼ぶ)に関する2つの最新の優れた臨床試験データを発表しました。 5,000名以上の複雑病変を伴うリアルワールドの患者を対象としたXIENCE V USA 試験の1年経過観察時点において低い血栓症(ステント血栓症)発生率が示されましたAcademic Research Consortium (ARC)定義のdefinite/probableに分類されるステント血栓症発生率は0.84%)。約1,800名のより複雑でない病変(標準的リスク)を有したサブセット群においてXIENCE V の1年経過観察時点でのステント血栓症発生率ではAcademic Research Consortium (ARC)定義のdefinite/probableに分類されるステント血栓症発生率で0.34%でした。

米国インディアナ州・インディアナポリスにある聖ビンセント病院のカーディオバスキュラー インターベンション部門のディレクターであり、XIENCE V USA 試験の治験責任医師であるジェームス・ヒューミラー(James Hermiller)医師は「XIENCE V が示した低いステント血栓症発生率は、XIENCE V USA 試験に登録された患者の病変の複雑さを考慮に入れると大変素晴らしい結果です。これによりステント血栓症に関して既に行われた無作為化臨床試験の結果が、実臨床のリアルワールドでも同様に証明されたことになります。」と述べました。

XIENCE V USA 試験はさらに2剤併用抗血小板療法(DAPT)が一時的もしくは永続的に中断された場合においてもステント血栓症発生率が低いことを示しました。また、XIENCE V USA に参加した全患者のうち2剤併用抗血小板療法を6ヵ月後に中断した患者群でのステント血栓症発生率は0%でした。サブセット群の標準的リスクを有しているとされる患者のうち30日後に2剤併用抗血小板療法を中断した患者群での血栓症発生率も0%でした。XIENCE V USA 試験に参加した患者の1年経過観察時点における2剤抗血小板療法を受けている患者は全体の79.4%でした。

XIENCE V USA 試験は市販後に実施されたシングルアームのレジストリーで米国の患者5,054名を対象とし、最大5年間の転帰を評価するための試験です。参加希望者全員を対象とし、実臨床であるリアルワールドでXIENCE V ステントの安全性が評価されます。標準的リスクを有するサブセット群には1,827名の患者が登録されました。また、主要評価項目は5年までの毎年のステント血栓症の発生率をARC定義に基づいて評価することです。ステント血栓症に関するARC定義は薬剤溶出ステント臨床試験に関連したさまざまな定義における可変性を除外する目的で設定されました。米国ノースカロライナ州ダーラムのデューク クリニカル リサーチ インスティテュートのカーディオバスキュラー デバイシス ユニットでFACCおよびFCCPのディレクターであるミッチ・クルコフ(Mitch Krucoff)医師がXIENCE V USA 試験の共同研究責任者を務められました。

糖尿病患者を対象としたSPIRIT V Diabetes 試験の主要評価項目においてXIENCE V がTAXUS よりも優れていることを証明
アボットは本日、324名の糖尿病患者を対象としたXIENCE V およびタクサスリバティーステントシステムを比較した国際無作為化試験であるSPIRIT V Diabetes 試験のデータも発表しました。 この試験での主要評価項目はステント内の遠隔期損失の評価(注1)でXIENCE V はTAXUSよりも優れていること(XIENCE V = 0.19mm、TAXUS = 0.39mm p = 0.0001)が証明されました。ステント内の遠隔期損失とはステント留置後に血管内の狭窄を測定した値です。

SPIRIT V Diabetes 試験では、XIENCE V を留置した糖尿病患者において有害事象発生率が低いことも実証されました。
・ 心臓死および心臓発作による標的血管の治療(標的血管部分の心筋梗塞)、虚血性標的病変の血行再建術(TLR)からなる複合評価項目において XIENCE V はTAXUS と比較して10%の低率(XIENCE V = 11.2%、TAXUS = 12.5% p値 = 0.71*)を示しました。
・ 心臓死および標的血管の心筋梗塞(MI)の複合評価項目においてXIENCE V はTAXUSと比較して61%と低率(XIENCE V = 3.7%、TAXUS = 9.6% p値 = 0.04*)を示しました。
・ 心臓死の評価項目においてXIENCE V はTAXUS と比較して低率(XIENCE V = 0.5%、TAXUS = 2.9% p値 = 0.10*)を示しました。
・ 虚血性TLRの評価項目においてXIENCE V は8.4%、TAXUS は3.8%(p値 = 0.16*)を示しました。
・ 標的血管の心筋梗塞の評価項目においてXIENCE V はTAXUS と比較して低率(XIENCE V = 2.8%、TAXUS = 8.7% p値 = 0.04*)を示しました。
・ ステント血栓症の評価項目において1年経過観察時点でXIENCE V は0%の血栓症Academic Research Consortium (ARC)定義のdefinite/probableに基づくステント血栓症発生率を示し、一方TAXUS は1.9%(p値 = 0.11*)を示しました。


注1: 糖尿病患者を対象としたSPIRIT V Diabetes試験では有効性を評価するために、主要エンドポイントであるステント内の遠隔期損失の数値があらかじめ設定されていました。
* P値は便宜的に記載しています。

SPIRIT V Diabetes 試験は臨床評価項目を統計学的に分析し評価するために設定されなかったため、臨床転帰はいずれも観察的な結果に基づきます。

アボットのXIENCE V および次世代のXIENCE PRIMEエベロリムス溶出冠動脈ステントシステムはCEマーク(ヨーロッパ認定)が有効な国々で糖尿病患者の治療用デバイスとして認可されています。また、XIENCE PRIME は米国において臨床評価用医療機器として扱われており、現在は販売されていません。 また本邦においても販売されていません。

XIENCE V について
アボットの市場をリードしているXIENCE V 薬剤溶出ステントは現在米国、ヨーロッパ、日本やその他の国際市場において販売されています。

エベロリムスはNovartis Pharma AG が開発したmTOR 阻害剤で、増殖シグナルを阻害する作用があります。同剤の薬剤溶出ステントへの使用に関して、アボットは、ノバルティスよりライセンスを受けています。エベロリムスはその細胞増殖抑制作用により、冠動脈ステント内の新生内膜増殖を抑制することが明らかにされています。

米国においてXIENCE V の適応疾患は新規冠動脈病変(病変長が28mm以下)による症候性虚血性心疾患でその対照血管径は2.5mmから4.25mmです。日本においての適応は「対照血管径の範囲が2.5mmから3.75mmであり、新規の冠動脈病変(病変長28mm以下)を有する症候性虚血性心疾患患者の治療」です。 XIENCE V に関する詳細情報はhttp://www.xiencev.jpをご確認ください。また、安全性に関する情報についてはhttp://www.xiencev.jp又はhttp://www.abbottvascular.com/en_US/content/document/eIFU_XienceV.pdfをご確認ください。

アボット バスキュラーについて
アボットバスキュラーは、血管系疾患治療分野のリーダーとして世界規模で事業を展開しています。冠動脈治療、血管穿刺部止血デバイス、頚動脈治療、末梢血管治療のための多岐にわたる医療機器を提供しております。詳細については、http://www.abbottvascular.jp(日本) http://www.abbottvascular.com (グローバル)をご覧下さい。

アボットについて
米国イリノイ州シカゴに本拠を置くアボットは、広範囲のヘルスケアに基盤を置く世界的規模の会社であり、グループ総従業員数83,000人を擁し、世界130カ国で営業活動を行っています。その事業内容は医療用医薬品、栄養剤、医療機器、診断薬、診断機器の分野における研究・開発、製造、マーケティングそして販売と多岐にわたっています。日本国内では、従業員 約2,200人が医療用医薬品、栄養剤、医療機器、診断薬、診断機器、ビジョンケア製品の製造開発、ならびに販売とマーケティングに従事しており、東京、福井、千葉に拠点を置いています。アボット ジャパンのプレスリリースは、http://www.abbott.co.jp、アボット本社のプレスリリースは、http://www.abbott.comをご参照ください。
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