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アボットの革新的な生体吸収性技術、継続的に優れた臨床結果を示す

アボットの生体吸収性スキャフォールドの6ヶ月経過観察時点の最新の臨床データより、インターベンショナル カーディオロジー分野に新たな革命をもたらす可能性が高まる***このプレスリリースは、2010年5月25日(米国現地時間)に米国にて配信したものを翻訳したものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。本資料(英文)についてはhttp://www.abbott.comをご覧ください***

アボット(本社:米国イリノイ州アボットパーク)は、2010年5月25日にEuroPCR 2010のセッション(Late-Breaking Clinical Trials session)においてABSORB試験の第2段階の試験に参加した45名の6ヵ月経過観察時点の良好な成績を発表しました。アボットの生体吸収性スキャフォールド(BVS)の6ヵ月経過観察時点における主要心事故発生率(MACE [注1] )は低率(4.4%)を示し、血栓症の報告もありませんでした。アボットのBVSステント内の遠隔期内径損失率は0.19mmでした。内径損失は血管の再狭窄率の測定基準であり、スキャフォールド留置直後と6ヵ月経過観察時点に測定し、直径の違いが評価されます。その測定値により、医師はそのスキャフォールドが血管を支える上でどのくらい有効であるのかを判断します。

オランダのロッテルダムにあるエラスムス大学病院トラックスセンターのインターベンション学教授であり、ABSORB試験の治験責任医師でもあるパトリック・W・セライス(Patrick W. Serruys)医師は「新しい画期的なデータが得られるたびに、アボットの革新的なBVSテクノロジーは着実に臨床使用に向けて現実味を増してきています。このデバイスは6ヵ月経過観察時点で内径損失を0.19mmに抑えることができ、この結果からBVSは閉塞した血管治療において金属製の薬剤溶出ステントと同様の効果が期待できます。また血管の治癒後、残留物が血管内に残らないという追加的な利点もあるのです。このような素晴らしい結果から、アボットの体内に吸収されるスキャフォールドは冠動脈疾患治療の新しい治療基準を確立となることでしょう。」と述べました。

注1: MACE は安全性及び有効性を評価する複合的な臨床評価項目であり、心臓死、心臓発作(心筋梗塞)および虚血性の標的病変再血行建術と定義されています。

アボットのBVSは、現在ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランドで臨床試験中であり、世界中のどの国においても販売はされていません。BVSはポリラクチド製で、生体適合性が証明された材料であり、一般的に溶解性の縫合糸など体内に留置される医療品用に使用されています。生体吸収性技術は閉塞した血管を拡げ、治癒するまで血管をサポートすることにより血流を回復するように設計されています。血管がサポートなしに内径を維持できるようになった時点で、生体吸収性スキャフォールドは徐々に代謝され、時間をかけて完全に分解されます。BVSで治療された血管は、留置物が血管内に残らないために、最終的には治療を必要としない血管のように動き、曲がり、拍動したりできる可能性があります。血管の通常機能の回復や血管回復治療法となるBVSプログラムは、アボットを冠動脈疾患の領域において比類なき存在にしているのです。

アボット バスキュラーの医務部門のディビジョナル バイス プレジデントであり、最高医学責任者であり、医師でもあるチャールズ・A・サイモントン(Charles A. Simonton)は、「アボットの生体吸収性スキャフォールドは遠隔期内径損失を抑えることができ、6ヵ月経過観察時点における血栓症の報告もなく、有害事象も低いという良好な臨床成績を示すことができました。この結果は私たちにとって非常に有意義なものとなりました。過去数年にわたり収集したBVSの良好なデータにこのデータも加えることができます。ABSORB試験は、アボットの技術開発に対する献身的な努力を示すものであり、医師による冠動脈疾患治療において革命をもたらすことでしょう。」と述べました。


ABSORB臨床試験について
ABSORB試験は前向き、非無作為(オープンラベル)二相試験であり、オーストラリア、ベルギー、デンマーク、フランス、オランダ、ニュージーランド、ポーランド、スイスより131名の患者が登録されました。この試験の主要エンドポイントは安全性を評価することで、MACE発生率、治療部位おける血栓症発生率をそれぞれ30日、6、9、12、24ヶ月経過観察時点で評価し、加えて毎年1回のフォローアップを5年間実施します。また、ステント留置術など一過性の事例を含んだ生体吸収性スキャフォールドのパフォーマンスも評価されます。その他の主要エンドポイントは、血管造影法による画像評価や血管内超音波法(IVUS)、光コヒーレンストモグラフィー(OCT)やその他の最先端技術による侵襲・非侵襲的な画像診断方法などが含まれ、それぞれ6、12、18、24ヶ月経過観察時点で評価されます。ABSORB試験の第二相試験では、56名の患者を対象に留置後1年経過観察時点における造影法による画像評価が行われます。また、101名の全ての患者を対象に、留置後2年経過観察時点における造影法による画像評価が実施されます。


アボットの生体吸収性技術には組織増殖を抑制する薬剤であるエベロリムスが使用されています。エベロリムスはNovartis Pharma AG が開発したmTOR 阻害剤で、増殖シグナルを阻害する作用があります。同剤の薬剤溶出ステントへの使用に関して、アボットは、ノバルティスよりライセンスを受けています。エベロリムスはその細胞増殖抑制作用により、血管デバイス留置後に新生内膜増殖を抑制することが明らかにされています。

アボット バスキュラーについて
アボットバスキュラーは、血管系疾患治療分野のリーダーとして世界規模で事業を展開しています。冠動脈治療、血管穿刺部止血デバイス、頚動脈治療、末梢血管治療のための多岐にわたる医療機器を提供しております。詳細については、http://www.abbottvascular.jp(日本) http://www.abbottvascular.com(グローバル)をご覧下さい。

アボットについて
米国イリノイ州シカゴに本拠を置くアボットは、広範囲のヘルスケアに基盤を置く世界的規模の会社であり、グループ総従業員数83,000人を擁し、世界130カ国で営業活動を行っています。その事業内容は医療用医薬品、栄養剤、医療機器、診断薬、診断機器の分野における研究・開発、製造、マーケティングそして販売と多岐にわたっています。日本国内では、従業員 約2,200人が医療用医薬品、栄養剤、医療機器、診断薬、診断機器、ビジョンケア製品の製造開発、ならびに販売とマーケティングに従事しており、東京、福井、千葉に拠点を置いています。アボット ジャパンのプレスリリースは、http://www.abbott.co.jp、アボット本社のプレスリリースは、http://www.abbott.comをご参照ください。


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