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アッヴィ、C型慢性肝炎治療薬で承認申請中のパンジェノタイプ、リバビリンフリー、Glecaprevir/Pibrentasvir、日本人患者さん対象の第III相試験データを国際肝臓学会2017にて発表


8週間のG/P投与により、代償性肝硬変を有さないジェノタイプ1(GT1)またはジェノタイプ2(GT2)型のC型肝炎ウイルス(HCV)に感染した日本人患者さんの98-99%が12週間後のウイルス学的著効(SVR12)を達成
12週間のG/P投与により、代償性肝硬変を有するGT1 およびGT2型のHCVに感染した患者さんの100%がSVR12を達成
日本は先進国の中でC型肝炎ウイルスの感染率が高い国の1つであり、HCV患者数は約150万人、そのうち97%はGT1およびGT2型の患者さん


アッヴィ合同会社(本社:東京都港区、社長 : ジェームス・フェリシアーノ)は2017年4月21日、すべてのHCVジェノタイプ(GT1〜6型)の治療薬として承認申請中の1日1回、リバビリンフリー・レジメン、G/Pの日本人HCV患者さんを対象とした第III相試験、CERTAIN-1およびCERTAIN-2試験で新たに得られた結果を発表しました。8週間のG/P投与により、代償性肝硬変を有さないGT1型C型慢性肝炎患者さんの99%(n=105/106)およびGT2型の患者さんの98%(n=88/90)がSVR12 を達成しました。さらに12週間のG/P投与により、代償性肝硬変を有するGT1およびGT2型のHCV患者さんの100%(GT1: 38名中38名、GT2: 18名中18名)がSVR12を達成しました。CERTAIN-1およびCERTAIN-2試験で新たに得られたこれらの結果は、オランダのアムステルダムで開催された国際肝臓学会にて発表されました。今回の結果を受けて、鈴木文孝先生(国家公務員共済組合連合会 虎の門病院 肝臓内科 部長)は次のように述べています。「CERTAIN-1試験では患者背景に影響を受けず、G/Pの高い有効性と忍容性が確認されました。G/Pにより、パンジェノタイプ、リバビリンフリー・レジメンが肝硬変を有さない症例に対して8週間1日1回投与の治療が可能となり、さらにY93H変異陽性のウイルスに対しても効果が得られることは臨床上大きなメリットと考えられます」

CERTAIN-1およびCERTAIN-2試験において、G/P治療に関連した重篤な有害事象は認められませんでした。

8週間のG/P投与を受けた代償性肝硬変を有さない患者さん1名と12週間のG/P投与を受けた代償性肝硬変を有する患者さんの1名が有害事象によって投与中止となりました。CERTAIN-2試験においては、8週間のG/P投与を受けた代償性肝硬変を有さないGT2型の患者さんは、12週間のソホスブビル(SOF)とリバビリンの併用を受けた患者さん(実薬比較対象群)より有意に有害事象が少ない結果となりました。

渡邊綱正先生(聖マリアンナ医科大学 消化器・肝臓内科 講師)は、次のように述べています。
「これまでGT2 型の治療は リバビリンを併用する治療でしたが、G/P はリバビリンフリーで、肝硬変を有さない症例であれば8 週間の治療が可能となる可能性があります。より短い治療期間でのリバビリンフリーの治療は高齢者や合併症を有する患者さんに対しても有害事象のリスクが軽減され、さらに就労患者さんにとっても処方しやすく、医療者側にとっては、治療計画が立てやすいメリットの多い治療だと考えられます」

日本人患者さんを対象としたCERTAIN試験の結果は、優先審査の段階にあるG/Pの承認申請に裏付けられています。優先審査は、医薬品の有用性と適応疾患の重症度を鑑みて特定の医薬品に与えられる日本の制度です。日本は、先進国において、HCV感染の患者さんが最も多い国の一つで1、日本のHCV患者数は150万人2-5、そのうちGT1型の患者さんは約67%、GT2型の患者さんは約30%と推定されています6。欧米と比較すると、日本人のHCV患者さんはより高齢で、肝臓疾患が進行している傾向にあり、健康への負担はここ数年で上昇すると考えられています7-8。

CERTAIN-1試験について
CERTAIN-1試験は、第III相多施設臨床試験で、日本人におけるG/Pの有効性と安全性、および薬物動態が評価されました。サブ試験1は、肝硬変を有しないGT1型のHCVに感染したDAA未治療患者さんを対象とし、無作為化非盲検実薬対照試験として実施されました。Y93H変異が検出されなかった患者さんはG/Pの8週間投与群またはOBV/PTV/rの12週間投与群に2:1の比率で割り付けられました。その結果、8週間のG/Pレジメンは12週間のOBV/PTV/rレジメンに対して非劣性であることが示され、本試験の主要評価項目は達成されています。Y93H変異陽性の患者さんは、8週間のG/P投与を受け、全例(23名中23名)がSVR12を達成しました。G/Pの8週間投与は、OBV/PTV/rの12週間投与に対して非劣性であることが示され、試験の主要目的は達成されました。

サブ試験2は非無作為化非盲検試験で、代償性肝硬変(Child-Pugh分類A)を有する患者さんや慢性腎疾患(CKD)、そしてDAAによる前治療で治癒していない患者さんなど、特定の治療課題を持つGT1-6型の患者さんを対象としました。代償性肝硬変を有する患者さんの結果は、国際肝臓学会2017にて発表されています。

CERTAIN-2試験について
CERTAIN-2試験は、第III相多施設無作為非盲検試験で、肝硬変を有しないGT2型のHCVに感染したDAA未治療患者さんの有効性と安全性を評価した試験です。患者さんはG/Pの8週間投与群またはSOF/RBVの12週間投与群に2:1の比率で割り付けられ、8週間のG/Pレジメンは12週間のSOF/RBVレジメンに対して非劣性であることが示され、本試験の主要評価項目が達成されました。

アッヴィのG/P臨床開発プログラムについて
アッヴィのG/P臨床開発プログラムは、すべての主要なジェノタイプ(GT1〜6型)のHCVにおいてウイルス学的著効を従来よりも迅速に達成する方法を検討し、今なお残るアンメット・ニーズの治療領域に取り組むことを目標としています。日本においても、日本人のHCV患者さんの患者特性およびウイルス特性に基づいてG/Pレジメンを検討する臨床試験を実施しました。

G/Pは、開発中のパンジェノタイプ・レジメンで、HCV患者さんの大多数を占める、肝硬変を有しない未治療のHCV感染患者さんにおいて、8週間投与によるウイルス学的著効の可能性が評価されています。アッヴィは、治療において特定の課題がある患者さん、例えばジェノタイプ3型の患者さん、DAAによる前治療で治癒されていない患者さん、透析患者さんをはじめとするCKD患者さんなどにおいてもG/Pによる治療の検討を行っています。

G/Pは、2種の異なる抗ウイルス薬を組み合わせた1日1回投与のレジメンです。NS3/4Aプロテアーゼ阻害剤であるグレカプレビル水和物(300 mg)とNS5A阻害剤であるピブレンタスビル(120 mg)を固定用量で、1日1回3錠服用します。

グレカプレビル水和物は、アッヴィとEnanta Pharmaceuticals社(NASDAQ: ENTA)との提携のもと、HCVプロテアーゼ阻害剤およびプロテアーゼ阻害剤を含むレジメンの共同研究において発見されました。

G/Pは開発中の医薬品であり、日本ではその安全性および有効性は確立されていません。

アッヴィについて
アッヴィは、アボットラボラトリーズからの分社を経て2013年に設立された、研究開発型のグローバルなバイオ医薬品企業です。専門知識や献身的な社員・イノベーション実現に向けた独自の手法を通じて、世界で最も複雑かつ深刻な疾患領域における先進的な治療薬を開発・提供することをミッションに掲げています。アッヴィは、100%子会社のファーマサイクリックス社を含めて世界で29,000人以上を雇用し、170カ国以上で医薬品を販売しています。当社の概要や人材・製品群・コミットメントに関する詳細はwww.abbvie.com をご覧ください。よろしければTwitterアカウント@abbvieもフォローください。また、人材情報はFacebookやLinkedInページをご参照ください。

アッヴィ 今後の見通しに関する陳述
本リリースにおける記載には、1995年米国私募証券訴訟改革法に示される「今後の見通しに関する陳述」が含まれています。「確信」「期待」「予測」「計画」という言葉およびそれに類する表現は、一般に将来予想に関する陳述となります。当社からの注意喚起として、このような将来予想に関する陳述はリスクおよび不確実性による影響を受け、実際の結果と将来予想に関する陳述での予測との間に大幅な相違が生じる可能性があります。このようなリスクおよび不確実性には、知的財産に対する脅威、他社製品との競合、研究および開発プロセスに特有の困難、敵対的訴訟または政府による介入、業界に関連する法律および規制の変更などがあります。

アッヴィの経営に影響を及ぼす可能性のある経済、競合状況、政府、科学技術およびその他の要因については、Securities and Exchange Commission(米国証券取引委員会)に提出済みのアッヴィの2015年度アニュアルレポート(10-K書式)の1A項「リスク要因」に記載しています。アッヴィは、法律で要求される場合を除き、本リリースの発表後に発生した出来事または変化によって、今後の見通しに関する陳述を更新する義務を負わないものとします。


1 Gower, E. Global epidemiology and genotype distribution of the hepatitis C virus infection. Journal of Hepatoogy 2014; 61: S45-S57, Table 2.

2 Bennett H, Waser N, Johnston K, et al. A review of the burden of hepati ti s C virus infecti on in China, Japan, South Korea and Taiwan.Hepatol Int. 2015;9(3):378–90.

3 Sievert W, Altraif I, Razavi HA, et al. A systemati c review of hepati ti s C virus epidemiology in Asia, Australia and Egypt. Liver Int. 2011;31 Suppl 2:61–80.

4 Mohd Hanafi ah K, Groeger J, Flaxman AD, Wiersma ST. Global epidemiology of hepati ti s C virus infecti on: new esti mates of age-specifi c anti body to HCV seroprevalence. Hepatology. 2013;57(4):1333–42.

5 Liu GG, DiBonaventura M, Yuan Y, et al. The burden of illness for pati ents with viral hepati ti s C: evidence from a nati onal survey in Japan. Value Health. 2012;15(1 Suppl):S65–71.

6 Yu ML, Chuang WL. Treatment of chronic hepati ti s C in Asia: when East meets West. J Gastroenterol Hepatol. 2009;24(3):336–45.

7 Tanaka J, Kumagai J, Katayama K, et al. Sex- and age-specifi c carriers of hepati ti s B and C viruses in Japan estimated by the prevalence in the 3,485,648 fi rst-ti me blood donors during 1995–2000. Intervirology. 2004;47(1):32–40.

8 Mizokami M, Tanaka Y, Miyakawa Y. Spread ti mes of hepati ti s C virus esti mated by the molecular clock differ among Japan, the United States and Egypt in reflection of their distinct socioeconomic backgrounds. Intervirology. 2006;49(1-2):28–36.
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