【日本タレント名鑑】加速するアイドル声優ブーム!改めて声優人気の変遷を整理してみた!【男性声優編】
[14/11/26]
提供元:PRTIMES
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「日本タレント名鑑」を発行するVIPタイムズ社が、40年以上タレント情報を取り扱ってきた強みや知見を活かし、芸能界を様々な切り口で分析するコンテンツ「タレメreport」。今回は2本立てで「加速するアイドル声優ブーム!改めて声優人気の変遷を整理してみた!」の【男性声優編】と【女性声優編】を公開しました。
1970年の創刊以来、各メディアの制作現場にて愛用されている『日本タレント名鑑』を発行する株式会社VIPタイムズ社(本社:東京都渋谷区 代表取締役:井草睦子)が、新しいコンテンツとしてスタートした「タレメreport」の第五弾として「加速するアイドル声優ブーム!改めて声優人気の変遷を整理してみた!」を『日本タレント名鑑webサイト』( http://www.vip-times.co.jp/ )で公開しました。
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加速するアイドル声優ブーム!改めて声優人気の変遷を整理してみた!【男性声優編】
■90年代までの男性アイドル声優事情
声優業は元来、役者の副業という側面が強かったためか、男性声優は古くから声優業のみならず舞台活動やバンド活動など、様々な芸能活動をおこなっており、70年代後半に結成された野島昭生、曽我部和恭、古川登志夫、古谷徹らのバンドユニット「スラップスティック」はすでにアイドル的な人気を博していた。
80年代に入ると、作品に紐づく形で『キャプテン翼』や『聖闘士星矢』の出演声優がキャラ人気と比例して注目されるようになる。中でも『鎧伝サムライトルーパー』の出演声優5人で結成された声優ユニット「NG5」は、男性アイドル声優ブームの火付け役となった。
その後も、「NG5」のメンバーだった草尾毅や佐々木望が男性アイドル声優の筆頭各として活躍を続け、90年代に入っても草尾毅は桜木花道役をつとめた『SLAM DUNK』、佐々木望は浦飯幽助役をつとめた『幽☆遊☆白書』と、女性人気の高い作品の主人公役を歴任。その地位を確固たるものとしていた。
■長期的な人気を誇る男性アイドル声優
一方で90年代中盤は、草尾毅とともに出演した『SLAM DUNK』で流川楓を、美少年キャラで女性人気を集めた『新機動戦記ガンダムW』でヒイロ・ユイを演じた緑川光が注目を集め、『新機動戦記ガンダムW』で緑川演じるヒイロの敵役であるゼクス・マーキスを演じた子安武人も男性アイドル声優として人気を博すようになるなど、女性アイドル声優と同様に男性声優のアイドル化も加速していく。
しかし、90年代中盤から2000年代、そして現在にいたるまで、乱立状態が続く女性アイドル声優に比べ、男性アイドル声優を支持する女性層は長くファンを続ける傾向にあり、なかなか新世代の男性アイドル声優が登場しない時期が続いた。
■様々なニーズに対応する男性アイドル声優
2000年代に入るまでは、アニメの作品数自体が限られていた事もあり、長期に渡って人気を博していた男性声優が様々な作品で主役をつとめていたが、90年代後半から2000年代にかけて巻き起こった深夜アニメブームにより、男性声優の需要が増すと、神谷浩史や小野大輔、杉田智和といった次世代の男性声優が登場して、アイドル的な人気を得るようになる。
古川登志夫や古谷徹、草尾毅や緑川光といった青二プロダクションの「演技派男性アイドル声優路線」を継承する神谷浩史や、制作スタッフからの転身という異色の経歴を持つ小野大輔、自身もアニメ・ゲームファンであることを公言し、その卓越したトーク力でラジオパーソナリティとしても活躍する杉田智和など、様々なニーズに対応する男性アイドル声優の登場により、男性声優のアイドル化は進んで行く。
■男性アイドル声優のアーティスト活動
昨今では女性アイドル声優と同様に男性声優のアーティスト活動も活発になってきている。2009年には神谷浩史を筆頭に、入野自由、岡本信彦、浪川大輔など人気男性声優が所属するランティス、バンダイビジュアルのレコードレーベル「Kiramune」が設立され、女性アイドル声優と同様に積極的なライブ活躍が行われるようになる。
宮野真守は、9枚目のシングル「カノン」がオリコン週間ランキングで3位となり、男性声優としての歴代最高記録を樹立。小野大輔の5枚目のシングル「熱烈ANSWER」はオリコン週間ランキング5位を記録と、男性声優のCDがヒットチャートを飾る時代が訪れた。
こうした人気の背景には、これまでの「男性向けスポ根アニメやバトルアニメが女性に支持されてきた」という構図から、「明確に女性を意識した女性向け作品の台頭」という変化があることも忘れてはならない。
宮野が歌う「カノン」は、女性ファン向け作品として爆発的にヒットしたアニメ『うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE2000%』の主題歌でもある。宮野自身も出演する人気作品のタイアップ曲だからヒットしたという見方もあるが、男性声優の楽曲が人気作品のタイアップになるほどに注目されているという考え方もできる。
■新人男性声優の抜擢
女性アイドル声優の低年齢化が進む中、これまで経験が重視されてきた男性声優業界でも、若手の抜擢が目立つようになってきた。例えば、2013年『翠星のガルガンティア』の主人公のレドを演じた石川界人は、そのルックスと演技力で人気を集め「第8回声優アワード」では見事に新人男優賞を受賞している。
2014年の後半は、かつて所属していた平野綾をトップアイドル声優に育て上げたスペースクラフト・エンタテインメントの新人声優、石井マークが『ガンダム Gのレコンギスタ』と『カードファイト!!ヴァンガードG』で主人公役を獲得。新たなスターの誕生と、業界内外から期待を寄せられている。
■男性アイドル声優も低年齢化の時代へ
女性アイドル声優と比べ、これまでベテランの男性声優が長く人気を博してきた男性声優業界。作品の増加により需要が増し、新たな世代、様々なタイプの男性アイドル声優が登場した結果、女性アイドル声優と同様に多種多様なニーズが生まれ、現在はアイドル化も加速している。
女性アイドル声優ほどではないにしろ、新人の活躍も目立ち始める中、今後は男性アイドル声優も低年齢化が進む可能性が高く、現役男子高校生声優の増加なども時間の問題ではないだろうか。今後の男性声優界、非常に楽しみである。
文/東藤七瀬
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VIPタイムズ社では、『日本タレント名鑑webサイト』上のコンテンツ「タレメreport」にて、定期的に芸能分析記事を発表しております。
1970年の創刊以来、各メディアの制作現場にて愛用されている『日本タレント名鑑』を発行する株式会社VIPタイムズ社(本社:東京都渋谷区 代表取締役:井草睦子)が、新しいコンテンツとしてスタートした「タレメreport」の第五弾として「加速するアイドル声優ブーム!改めて声優人気の変遷を整理してみた!」を『日本タレント名鑑webサイト』( http://www.vip-times.co.jp/ )で公開しました。
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加速するアイドル声優ブーム!改めて声優人気の変遷を整理してみた!【男性声優編】
■90年代までの男性アイドル声優事情
声優業は元来、役者の副業という側面が強かったためか、男性声優は古くから声優業のみならず舞台活動やバンド活動など、様々な芸能活動をおこなっており、70年代後半に結成された野島昭生、曽我部和恭、古川登志夫、古谷徹らのバンドユニット「スラップスティック」はすでにアイドル的な人気を博していた。
80年代に入ると、作品に紐づく形で『キャプテン翼』や『聖闘士星矢』の出演声優がキャラ人気と比例して注目されるようになる。中でも『鎧伝サムライトルーパー』の出演声優5人で結成された声優ユニット「NG5」は、男性アイドル声優ブームの火付け役となった。
その後も、「NG5」のメンバーだった草尾毅や佐々木望が男性アイドル声優の筆頭各として活躍を続け、90年代に入っても草尾毅は桜木花道役をつとめた『SLAM DUNK』、佐々木望は浦飯幽助役をつとめた『幽☆遊☆白書』と、女性人気の高い作品の主人公役を歴任。その地位を確固たるものとしていた。
■長期的な人気を誇る男性アイドル声優
一方で90年代中盤は、草尾毅とともに出演した『SLAM DUNK』で流川楓を、美少年キャラで女性人気を集めた『新機動戦記ガンダムW』でヒイロ・ユイを演じた緑川光が注目を集め、『新機動戦記ガンダムW』で緑川演じるヒイロの敵役であるゼクス・マーキスを演じた子安武人も男性アイドル声優として人気を博すようになるなど、女性アイドル声優と同様に男性声優のアイドル化も加速していく。
しかし、90年代中盤から2000年代、そして現在にいたるまで、乱立状態が続く女性アイドル声優に比べ、男性アイドル声優を支持する女性層は長くファンを続ける傾向にあり、なかなか新世代の男性アイドル声優が登場しない時期が続いた。
■様々なニーズに対応する男性アイドル声優
2000年代に入るまでは、アニメの作品数自体が限られていた事もあり、長期に渡って人気を博していた男性声優が様々な作品で主役をつとめていたが、90年代後半から2000年代にかけて巻き起こった深夜アニメブームにより、男性声優の需要が増すと、神谷浩史や小野大輔、杉田智和といった次世代の男性声優が登場して、アイドル的な人気を得るようになる。
古川登志夫や古谷徹、草尾毅や緑川光といった青二プロダクションの「演技派男性アイドル声優路線」を継承する神谷浩史や、制作スタッフからの転身という異色の経歴を持つ小野大輔、自身もアニメ・ゲームファンであることを公言し、その卓越したトーク力でラジオパーソナリティとしても活躍する杉田智和など、様々なニーズに対応する男性アイドル声優の登場により、男性声優のアイドル化は進んで行く。
■男性アイドル声優のアーティスト活動
昨今では女性アイドル声優と同様に男性声優のアーティスト活動も活発になってきている。2009年には神谷浩史を筆頭に、入野自由、岡本信彦、浪川大輔など人気男性声優が所属するランティス、バンダイビジュアルのレコードレーベル「Kiramune」が設立され、女性アイドル声優と同様に積極的なライブ活躍が行われるようになる。
宮野真守は、9枚目のシングル「カノン」がオリコン週間ランキングで3位となり、男性声優としての歴代最高記録を樹立。小野大輔の5枚目のシングル「熱烈ANSWER」はオリコン週間ランキング5位を記録と、男性声優のCDがヒットチャートを飾る時代が訪れた。
こうした人気の背景には、これまでの「男性向けスポ根アニメやバトルアニメが女性に支持されてきた」という構図から、「明確に女性を意識した女性向け作品の台頭」という変化があることも忘れてはならない。
宮野が歌う「カノン」は、女性ファン向け作品として爆発的にヒットしたアニメ『うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE2000%』の主題歌でもある。宮野自身も出演する人気作品のタイアップ曲だからヒットしたという見方もあるが、男性声優の楽曲が人気作品のタイアップになるほどに注目されているという考え方もできる。
■新人男性声優の抜擢
女性アイドル声優の低年齢化が進む中、これまで経験が重視されてきた男性声優業界でも、若手の抜擢が目立つようになってきた。例えば、2013年『翠星のガルガンティア』の主人公のレドを演じた石川界人は、そのルックスと演技力で人気を集め「第8回声優アワード」では見事に新人男優賞を受賞している。
2014年の後半は、かつて所属していた平野綾をトップアイドル声優に育て上げたスペースクラフト・エンタテインメントの新人声優、石井マークが『ガンダム Gのレコンギスタ』と『カードファイト!!ヴァンガードG』で主人公役を獲得。新たなスターの誕生と、業界内外から期待を寄せられている。
■男性アイドル声優も低年齢化の時代へ
女性アイドル声優と比べ、これまでベテランの男性声優が長く人気を博してきた男性声優業界。作品の増加により需要が増し、新たな世代、様々なタイプの男性アイドル声優が登場した結果、女性アイドル声優と同様に多種多様なニーズが生まれ、現在はアイドル化も加速している。
女性アイドル声優ほどではないにしろ、新人の活躍も目立ち始める中、今後は男性アイドル声優も低年齢化が進む可能性が高く、現役男子高校生声優の増加なども時間の問題ではないだろうか。今後の男性声優界、非常に楽しみである。
文/東藤七瀬
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