TSUTAYAエンタメ総研レポート第2回「男の韓流ブーム到来!」
[08/12/25]
提供元:PRTIMES
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3,000万人のエンタメ消費データからリアル・マーケットを読む情報サイト『TSUTAYAエンタメ総研』
http://soken.tol-blog.com/
CD・DVD・本・GAME・コミックなどの様々なエンターテインメント・パッケージを取り扱うTSUTAYAは、エンタメ消費データから時代を先読みできる情報サイト『TSUTAYAエンタメ総研』を、11月に総合エンターテインメント情報サイト「TSUTAYA online」上にオープンいたしました。
その『TSUTAYAエンタメ総研』からの第2回レポートは、2004年に日本中にブームを巻き起こした“韓流“。4年を経過した今でも熱が冷めやらない現状をお伝えいたします。
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男の韓流ブーム到来!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━韓流といえば、世の中のイメージはこうだろう。2004年にNHK地上波でオンエアされたTVドラマ「冬のソナタ」に端を発する“ヨン様”が社会現象になり、韓流を世の中心に押し出した主導層といえば、中高年、それも50歳前後の女性たち。ゆえに韓流イコール、オバさま──そんな固定観念をお持ちの方がほとんどではないだろうか。
ブームは熱しやすく冷めやすいもの、として、一部のメディアでは「韓流ブーム衰退」といった内容がささやかれるようになり、いわゆる“一発屋”的なムードが漂ったかのようにみえた。ところが、現実はこうだ。TSUTAYAにおけるアジアTVドラマのレンタル売上金額シェアの推移をみてほしい(図1)。ブームの初期から現在までを俯瞰してみると、安定して10%前後のシェアを維持しながら、さらに2007年度以降は再び息を吹き返し、右肩あがりにシェアを拡大していることがわかる。
ここでブーム初期にまでさかのぼり、いくつかの主要な韓流作品をデータで検証してみよう。
まず、韓流ブームの先駆けである「冬のソナタ」のレンタル利用者の男女比率と、年代比率のグラフをみてみると、女性比率が73.3%で約4分の3を占めている(図2)。当時はまだレンタルするという習慣があまりなかった50代の女性よりも、20代〜40代の比率が高いところが、いま振り返ると意外性があって面白い。
続いて、2006年にNHK地上波でオンエアされた「宮廷女官チャングムの誓い」のレンタル利用者のグラフをみると、時代モノ要素を含んだ作品という性質から、年齢層が高まりながら、主演女優イ・ヨンエの魅力もあり、男性比率が33.9%と、上昇していることがわかる(図3)。
また、2008年にNHK地上波の同じ放送枠でオンエアされた、韓流時代劇「太王四神記」のレンタル利用者のグラフをみると、ヨン様主演ということで、女性比率が盛り返すと思いきや、そんな世間の予想に反し、男性比率が39.8%と、約4割を占めるまでになり、確実に男性、それも中高年男性にブームが波及していったのだ(図4)。
このようにNHK地上波でオンエアされた主要3作品のデータから韓流ブームの流れを読み取ると、男性比率が年々上がっていることがハッキリしたが、それだけでは、最近の韓国TVドラマの好調要因として全てが語られたことにはならない。
さて、ここであまり知られてはいないが、韓流時代劇「朱蒙」(全39巻)という作品について触れてみたい。じつはこの作品、2007年7月にリリースされた第1巻がTSUTAYAレンタル月間ランキングのアジアTVドラマ部門で首位を獲得してからというもの、続きの1〜2巻が毎月リリースされるたび、入れ替わり首位を獲得しつづけ、結果、17か月連続1位という記録を更新中の、大ヒットシリーズなのだ。
「朱蒙」のレンタル利用者のグラフをみると、作品内容が正統派の時代劇だけあって、男性比率が44.7%とさらに高まりをみせている(図5)。
しかし、この連続1位の大記録も、12月2日に最終巻(39巻)がリリースされたため、来年1月には記録が途切れてしまうことが確実だ。そんな「朱蒙」が作り上げてきた韓流時代劇の上昇気流を引き継ぐべく、次に控えている作品が「テジョヨン」という作品だ。「テジョヨン」のレンタル利用者のグラフをみると、この作品で男性比率がついに52.9%と過半数に達し、男女比率が逆転するという大きな出来事が起きたのだ(図6)。
最近の韓国TVドラマの好調要因は、「朱蒙」や「テジョヨン」などの韓流時代劇のヒットによるものであるし、韓流のもともとの支持層である50歳前後の女性に、中高年男性がプラスオンされた結果だといえる。
50歳前後の女性が支えていたと思われていた韓国TVドラマのジャンルで、男性比率50%以上の男性上位作品が部門ランキングの首位を獲得するという、数年前には予想もしなかった事態が年明け早々に起こる可能性が高い。もっといえば、「テジョヨン」のような韓流時代劇が地上波でオンエアされ、いま以上にメジャーになれば、一般的に20〜30代が多いとされるTVドラマユーザーが反応するだろうし、それよりも幅広い年齢層に飛び火するかもしれない。2004年から続く韓流ブームに一石を投じる、歴史的な瞬間が訪れようとしているのだ。
2009年は、男の韓流ブームの幕開けの年になるかもしれない。
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CD・DVD・本・GAME・コミックなどの様々なエンターテインメント・パッケージを取り扱うTSUTAYAは、エンタメ消費データから時代を先読みできる情報サイト『TSUTAYAエンタメ総研』を、11月に総合エンターテインメント情報サイト「TSUTAYA online」上にオープンいたしました。
その『TSUTAYAエンタメ総研』からの第2回レポートは、2004年に日本中にブームを巻き起こした“韓流“。4年を経過した今でも熱が冷めやらない現状をお伝えいたします。
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男の韓流ブーム到来!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━韓流といえば、世の中のイメージはこうだろう。2004年にNHK地上波でオンエアされたTVドラマ「冬のソナタ」に端を発する“ヨン様”が社会現象になり、韓流を世の中心に押し出した主導層といえば、中高年、それも50歳前後の女性たち。ゆえに韓流イコール、オバさま──そんな固定観念をお持ちの方がほとんどではないだろうか。
ブームは熱しやすく冷めやすいもの、として、一部のメディアでは「韓流ブーム衰退」といった内容がささやかれるようになり、いわゆる“一発屋”的なムードが漂ったかのようにみえた。ところが、現実はこうだ。TSUTAYAにおけるアジアTVドラマのレンタル売上金額シェアの推移をみてほしい(図1)。ブームの初期から現在までを俯瞰してみると、安定して10%前後のシェアを維持しながら、さらに2007年度以降は再び息を吹き返し、右肩あがりにシェアを拡大していることがわかる。
ここでブーム初期にまでさかのぼり、いくつかの主要な韓流作品をデータで検証してみよう。
まず、韓流ブームの先駆けである「冬のソナタ」のレンタル利用者の男女比率と、年代比率のグラフをみてみると、女性比率が73.3%で約4分の3を占めている(図2)。当時はまだレンタルするという習慣があまりなかった50代の女性よりも、20代〜40代の比率が高いところが、いま振り返ると意外性があって面白い。
続いて、2006年にNHK地上波でオンエアされた「宮廷女官チャングムの誓い」のレンタル利用者のグラフをみると、時代モノ要素を含んだ作品という性質から、年齢層が高まりながら、主演女優イ・ヨンエの魅力もあり、男性比率が33.9%と、上昇していることがわかる(図3)。
また、2008年にNHK地上波の同じ放送枠でオンエアされた、韓流時代劇「太王四神記」のレンタル利用者のグラフをみると、ヨン様主演ということで、女性比率が盛り返すと思いきや、そんな世間の予想に反し、男性比率が39.8%と、約4割を占めるまでになり、確実に男性、それも中高年男性にブームが波及していったのだ(図4)。
このようにNHK地上波でオンエアされた主要3作品のデータから韓流ブームの流れを読み取ると、男性比率が年々上がっていることがハッキリしたが、それだけでは、最近の韓国TVドラマの好調要因として全てが語られたことにはならない。
さて、ここであまり知られてはいないが、韓流時代劇「朱蒙」(全39巻)という作品について触れてみたい。じつはこの作品、2007年7月にリリースされた第1巻がTSUTAYAレンタル月間ランキングのアジアTVドラマ部門で首位を獲得してからというもの、続きの1〜2巻が毎月リリースされるたび、入れ替わり首位を獲得しつづけ、結果、17か月連続1位という記録を更新中の、大ヒットシリーズなのだ。
「朱蒙」のレンタル利用者のグラフをみると、作品内容が正統派の時代劇だけあって、男性比率が44.7%とさらに高まりをみせている(図5)。
しかし、この連続1位の大記録も、12月2日に最終巻(39巻)がリリースされたため、来年1月には記録が途切れてしまうことが確実だ。そんな「朱蒙」が作り上げてきた韓流時代劇の上昇気流を引き継ぐべく、次に控えている作品が「テジョヨン」という作品だ。「テジョヨン」のレンタル利用者のグラフをみると、この作品で男性比率がついに52.9%と過半数に達し、男女比率が逆転するという大きな出来事が起きたのだ(図6)。
最近の韓国TVドラマの好調要因は、「朱蒙」や「テジョヨン」などの韓流時代劇のヒットによるものであるし、韓流のもともとの支持層である50歳前後の女性に、中高年男性がプラスオンされた結果だといえる。
50歳前後の女性が支えていたと思われていた韓国TVドラマのジャンルで、男性比率50%以上の男性上位作品が部門ランキングの首位を獲得するという、数年前には予想もしなかった事態が年明け早々に起こる可能性が高い。もっといえば、「テジョヨン」のような韓流時代劇が地上波でオンエアされ、いま以上にメジャーになれば、一般的に20〜30代が多いとされるTVドラマユーザーが反応するだろうし、それよりも幅広い年齢層に飛び火するかもしれない。2004年から続く韓流ブームに一石を投じる、歴史的な瞬間が訪れようとしているのだ。
2009年は、男の韓流ブームの幕開けの年になるかもしれない。