シェアハウスを利用した若者にアンケートおよびインタビュー調査を実施
[23/04/07]
提供元:PRTIMES
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〜帰る家のない若者の実像や必要な支援が浮き彫りに〜虐待など家庭に困難を抱え、家出後に孤立/支援に関する情報はネットに頼るが信頼できる情報の選別が困難/行政の支援に繋がったことがある若者は回答者の約半数
特定非営利活動法人サンカクシャ(本部:東京都豊島区、代表理事:荒井佑介、以下サンカクシャ)は、この度、同団体が運営するシェアハウスを利用した若者を対象にアンケートおよびインタビュー調査を行い、結果をレポートにまとめました。
調査は、サンカクシャのような居住支援を行う民間団体に繋がる若者の生い立ちや、支援に繋がるまでの経緯、行政による支援の利用有無、また支援が提供している価値や支援に必要な機能を、定量的のみならず、詳細な聞き取りにより定性的に把握した上で、今後、支援を社会に広めていく上での課題を提示するために実施したものです。
調査の背景
親や身近な大人に頼れない若者に、「居場所」「住まい」「仕事」の3つを柱とした支援を提供しているサンカクシャでは、現在、都内3カ所で帰る家がない若者のためのシェアハウス(男性用2カ所、女性用1カ所)を運営し、インターネットや行政の紹介を通じて繋がった若者に、住居の提供や生活環境を整える生活支援を行っています。
若者に対する生活支援の重要性は、社会の中で徐々に認識が高まっているものの、まだまだ必要とする若者に十分に支援が届いておらず、ネットカフェや路上で寝泊まりしている若者が多くいるのが現状です。
そこで、今回、家に帰れない/帰りたくない若者の実態や支援における課題を把握するために、サンカクシャのシェアハウスを利用した若者に、アンケートおよびインタビューを実施しました。
なお、本調査は、公益社団法人 ユニバーサル志縁センターの「社会的養護アフターケア事業新型コロナ緊急支援助成」により実施したものです。
調査結果からの考察(レポートから要約・抜粋)
シェアハウスを利用している若者の実態
多くの若者が幼少期から保護者の離婚や虐待を経験し、家出をした結果、深刻な孤立に陥っている
厳しい家庭環境や学校での教職員との関係が原因で大人に対する不信感を抱えている場合が多く、行政との繋がりを回避する行動に繋がっている可能性がある
サンカクシャに繋がる前に行政に繋がっていた若者は回答者の約半数(47.6%)
スマートフォンでネット情報(主にツイッター)を検索して支援に繋がるが、自分のニーズに合致しないサービスに繋がってしまうこともある
就労への意欲はあるが、自分が働き続けられる条件や環境を十分理解できていないため働き続けることが難しいと考えられる
生活支援(居住環境・生活環境の提供)が提供する価値
昼夜逆転から朝起きる生活への変化や、食事や掃除をするといった安定した生活が整うことで健康的な生活に繋がっている
シェアハウスに同居する他者の存在により、他者と人間関係を築くためのコミュニケーションの機会を得られる
身近な大人としてのスタッフ(支援員)の存在が若者のお手本となっている。日常生活における接点を通じて雑談ベースで関われることから、相談することへの抵抗がある若者をサポートできる
生活支援を提供していく上での必要な機能
若者がスマートフォンで情報を収集していることから、SNSを活用した双方向のコミュニケーションや、検索されやすさを高める工夫としてのSEO(検索エンジン最適化)を行うことで若者に繋がる努力が求められる
基本的な生存欲求を満たすための居住空間、食事の提供は自立支援において非常に重要である
シェアハウスにおける不満は、同居人との生活スタイルの違いに起因する衝突に集中しているため、スタッフによる居住者の関係調整が必須である
支援から取りこぼされてきた若者を行政の支援など他のリソースに繋げるために、若者のニーズを把握しているフタッフが橋渡し役として同行することが重要である
生活支援を社会の中に広めていく上での課題
運営団体が、シェアハウスを通じた生活支援を就労支援など次の自立へのステップに繋げていくために、シェアハウスの機能および提供する支援内容を整理することが求められる
居住環境や食事の提供、スタッフの配置など、コストの高い取り組みであるため、支援に必要な資金・資源の獲得が重要である
深刻な孤立状態に陥る前に若者と繋がり支援するために、行政サービスへのアクセシビリティ向上が課題である。若者が相談しやすい場や環境づくり、利用しやすい制度など若者目線でのサービス提供が重要ではないかと考えられる
<アンケートの集計結果、個々のインタビュー詳細、考察の全文は、下記ウェブページ掲載のレポートをご覧ください。>
https://www.sankakusha.or.jp/2023/04/07/news-80/
社会から孤立している若者が社会と再接続し自立していく過程を支援する上で、まずは安心して帰れる住まいを提供し、十分な食事が取れる日常生活が送れるようにすることが第一歩となります。
サンカクシャでは、本調査の結果を今後の活動に生かすとともに、行政や他の民間支援団体との連携を深めながら、より多くの帰る家がない若者と繋がり、必要な支援を提供していきたいと考えています。
【調査の概要】
調査方法:ウェブアンケート調査および対面によるインタビュー
回答数:アンケート調査 21名 インタビュー 男女各3〜5名
実施時期:2023年1月〜2月
調査項目:
アンケート
・年齢
・出身地
・学歴
・サンカクシャと繋がる前に利用したことのある支援・サービス
・サンカクシャの生活支援の満足度
・今の生活で悩んでいること
など
インタビュー
・生い立ち(家庭環境・教育との繋がり・就労状況・他者との繋がり)
・サンカクシャに繋がる前の支援(NPOなどの民間の支援・サービスおよび行政サービスの利用歴、各種支援・サービスの認知状況)
・どのような経緯でサンカクシャの支援を知ったか
・サンカクシャを利用しての感想、できるようになったこと、わかったこと
・今後の展望
など
[画像: https://prtimes.jp/i/82439/10/resize/d82439-10-100bcc54db5ec88afdfb-0.png ]
■サンカクシャについて
サンカクシャは、15〜25歳くらいまでの親や身近な大人を頼れない若者が孤立せず、自立にむかえるよう、社会サンカクを応援する団体です。
「居場所」「住まい」「仕事」の3つをメインの支援として実施。東京都内で若者が安心できる居場所を1拠点、住まいを失った若者向けのシェアハウス3拠点、地域の企業と連携した仕事のサポートを展開し、200名以上の若者に多様な場や機会を提供しています。
自分が抱える困難に向き合ったり、前を向いて生きていくことへの意欲を失ってしまった若者へ丁寧に伴走し、サンカクシャの活動を通じて、若者が社会との繋がりを得て、安定した生活を送ることができるようになるまでをサポートをしています。
【法人概要】
特定非営利活動法人サンカクシャ
公式HP:https://www.sankakusha.or.jp/
所在地:〒170-0012 東京都豊島区上池袋4-35-12 3階
代表理事:荒井佑介
特定非営利活動法人サンカクシャ(本部:東京都豊島区、代表理事:荒井佑介、以下サンカクシャ)は、この度、同団体が運営するシェアハウスを利用した若者を対象にアンケートおよびインタビュー調査を行い、結果をレポートにまとめました。
調査は、サンカクシャのような居住支援を行う民間団体に繋がる若者の生い立ちや、支援に繋がるまでの経緯、行政による支援の利用有無、また支援が提供している価値や支援に必要な機能を、定量的のみならず、詳細な聞き取りにより定性的に把握した上で、今後、支援を社会に広めていく上での課題を提示するために実施したものです。
調査の背景
親や身近な大人に頼れない若者に、「居場所」「住まい」「仕事」の3つを柱とした支援を提供しているサンカクシャでは、現在、都内3カ所で帰る家がない若者のためのシェアハウス(男性用2カ所、女性用1カ所)を運営し、インターネットや行政の紹介を通じて繋がった若者に、住居の提供や生活環境を整える生活支援を行っています。
若者に対する生活支援の重要性は、社会の中で徐々に認識が高まっているものの、まだまだ必要とする若者に十分に支援が届いておらず、ネットカフェや路上で寝泊まりしている若者が多くいるのが現状です。
そこで、今回、家に帰れない/帰りたくない若者の実態や支援における課題を把握するために、サンカクシャのシェアハウスを利用した若者に、アンケートおよびインタビューを実施しました。
なお、本調査は、公益社団法人 ユニバーサル志縁センターの「社会的養護アフターケア事業新型コロナ緊急支援助成」により実施したものです。
調査結果からの考察(レポートから要約・抜粋)
シェアハウスを利用している若者の実態
多くの若者が幼少期から保護者の離婚や虐待を経験し、家出をした結果、深刻な孤立に陥っている
厳しい家庭環境や学校での教職員との関係が原因で大人に対する不信感を抱えている場合が多く、行政との繋がりを回避する行動に繋がっている可能性がある
サンカクシャに繋がる前に行政に繋がっていた若者は回答者の約半数(47.6%)
スマートフォンでネット情報(主にツイッター)を検索して支援に繋がるが、自分のニーズに合致しないサービスに繋がってしまうこともある
就労への意欲はあるが、自分が働き続けられる条件や環境を十分理解できていないため働き続けることが難しいと考えられる
生活支援(居住環境・生活環境の提供)が提供する価値
昼夜逆転から朝起きる生活への変化や、食事や掃除をするといった安定した生活が整うことで健康的な生活に繋がっている
シェアハウスに同居する他者の存在により、他者と人間関係を築くためのコミュニケーションの機会を得られる
身近な大人としてのスタッフ(支援員)の存在が若者のお手本となっている。日常生活における接点を通じて雑談ベースで関われることから、相談することへの抵抗がある若者をサポートできる
生活支援を提供していく上での必要な機能
若者がスマートフォンで情報を収集していることから、SNSを活用した双方向のコミュニケーションや、検索されやすさを高める工夫としてのSEO(検索エンジン最適化)を行うことで若者に繋がる努力が求められる
基本的な生存欲求を満たすための居住空間、食事の提供は自立支援において非常に重要である
シェアハウスにおける不満は、同居人との生活スタイルの違いに起因する衝突に集中しているため、スタッフによる居住者の関係調整が必須である
支援から取りこぼされてきた若者を行政の支援など他のリソースに繋げるために、若者のニーズを把握しているフタッフが橋渡し役として同行することが重要である
生活支援を社会の中に広めていく上での課題
運営団体が、シェアハウスを通じた生活支援を就労支援など次の自立へのステップに繋げていくために、シェアハウスの機能および提供する支援内容を整理することが求められる
居住環境や食事の提供、スタッフの配置など、コストの高い取り組みであるため、支援に必要な資金・資源の獲得が重要である
深刻な孤立状態に陥る前に若者と繋がり支援するために、行政サービスへのアクセシビリティ向上が課題である。若者が相談しやすい場や環境づくり、利用しやすい制度など若者目線でのサービス提供が重要ではないかと考えられる
<アンケートの集計結果、個々のインタビュー詳細、考察の全文は、下記ウェブページ掲載のレポートをご覧ください。>
https://www.sankakusha.or.jp/2023/04/07/news-80/
社会から孤立している若者が社会と再接続し自立していく過程を支援する上で、まずは安心して帰れる住まいを提供し、十分な食事が取れる日常生活が送れるようにすることが第一歩となります。
サンカクシャでは、本調査の結果を今後の活動に生かすとともに、行政や他の民間支援団体との連携を深めながら、より多くの帰る家がない若者と繋がり、必要な支援を提供していきたいと考えています。
【調査の概要】
調査方法:ウェブアンケート調査および対面によるインタビュー
回答数:アンケート調査 21名 インタビュー 男女各3〜5名
実施時期:2023年1月〜2月
調査項目:
アンケート
・年齢
・出身地
・学歴
・サンカクシャと繋がる前に利用したことのある支援・サービス
・サンカクシャの生活支援の満足度
・今の生活で悩んでいること
など
インタビュー
・生い立ち(家庭環境・教育との繋がり・就労状況・他者との繋がり)
・サンカクシャに繋がる前の支援(NPOなどの民間の支援・サービスおよび行政サービスの利用歴、各種支援・サービスの認知状況)
・どのような経緯でサンカクシャの支援を知ったか
・サンカクシャを利用しての感想、できるようになったこと、わかったこと
・今後の展望
など
[画像: https://prtimes.jp/i/82439/10/resize/d82439-10-100bcc54db5ec88afdfb-0.png ]
■サンカクシャについて
サンカクシャは、15〜25歳くらいまでの親や身近な大人を頼れない若者が孤立せず、自立にむかえるよう、社会サンカクを応援する団体です。
「居場所」「住まい」「仕事」の3つをメインの支援として実施。東京都内で若者が安心できる居場所を1拠点、住まいを失った若者向けのシェアハウス3拠点、地域の企業と連携した仕事のサポートを展開し、200名以上の若者に多様な場や機会を提供しています。
自分が抱える困難に向き合ったり、前を向いて生きていくことへの意欲を失ってしまった若者へ丁寧に伴走し、サンカクシャの活動を通じて、若者が社会との繋がりを得て、安定した生活を送ることができるようになるまでをサポートをしています。
【法人概要】
特定非営利活動法人サンカクシャ
公式HP:https://www.sankakusha.or.jp/
所在地:〒170-0012 東京都豊島区上池袋4-35-12 3階
代表理事:荒井佑介