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日鉄、鹿島第三高炉廃止で問われる残り9基の移行計画




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日本製鉄 東日本製鉄所 鹿島地区(スティールウォッチ/FINE)

(東京、日本、2025年3月31日)日本製鉄による、鹿島地区(茨城県鹿嶋市)の高炉廃止を受け、以下の通り声明を出した。

スティールウォッチ アジア担当 ロジャー・スミス

「アジアを含む世界の鉄鋼業界では、脱炭素化に向けた動きが急速に進んでおり、石炭に依存しない製鉄技術への転換が喫緊の課題となっている。日本製鉄が鹿島製鉄所の高炉2基のうち1基を休止するのは前向きな一歩だが、これまで同社が達成してきた排出削減の多くは、設備の停止によるものにとどまっている。国内事業の本格的な脱炭素化を実現するためには、石炭を使った製造からの早急な脱却と、工場のゼロエミッション化に向けた抜本的な転換が求められる。」

日本製鉄は、国内に残る10基の高炉のうち八幡地区の高炉1基を2030年までに電炉へと転換する計画である。その他9基については、2050年までの間に電炉、直接還元炉、または高炉への水素の吹込みや炭素回収を利用したSuper COURSE50のいずれかに転換、との言及に留まり、特に大幅な排出量削減が鍵となる2030年代の詳細なロードマップは発表されていない。スティールウォッチは同社の石炭を使った技術への依存について、化石燃料を使用する鉄鋼生産を長引かせるだけだと指摘してきた。日本製鉄が世界で競争力を保つためには、1.5℃目標に沿った脱炭素化の道筋を設定し、全ての高炉の移行計画を提示する必要がある。

以上

参考:
- スティールウォッチ:SuperCOURSE 50および日本製鉄の脱炭素計画に関する報告書
- 共同新聞「日鉄、31日に鹿島第3高炉休止 国内生産体制の縮小に区切り」
- 日本製鉄「日本製鉄のGX(グリーントランスフォーメーション)の取組み」
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