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男性の濃いシミは根深く、内部構造が乱れている事実を発見 ―2021年10月18日〜28日 IFSCC Mexico Conference 2021にて発表―

 小林製薬株式会社(本社:大阪市、社長:小林章浩)は、男性の濃いシミの内部では、表皮が肌の奥まで伸長し、複雑に入り組んだ構造に変形していることを新たに発見しました。また、「オウゴンエキス」および「ウコンエキス」に、男性のシミの原因であるプラスミンの活性を抑える効果があること、これらのエキスはトラネキサム酸によるシミ抑制効果を高め、男性のシミに対して有効であることを発見しました。本研究成果は、2021年10月18日〜28日にメキシコ・カンクンで開催されました「第26回国際化粧品技術者会連盟中間大会 2021(IFSCC Mexico Conference 2021)」にて発表いたしました。





発表演題

演題1.
The Path to More Attractive Male Skin: Intricate Structure of Rete Pegs with Excessive Accumulation of Melanosomes Causes the Darkening of Male Spots
演題2.
The Path to More Attractive Male Skin: Development of a More Effective Whitening Agent for Men’s Pigmented Spots


研究結果ダイジェスト

1.男性のシミは女性のシミよりも根深くて、メラノソームの蓄積量が多い。
2.濃い男性シミの内部は、複雑に入り組んだ構造になっている。
3.抗プラスミン活性を有する素材として、オウゴンエキス・ウコンエキスを発見した。
4.オウゴンエキス・ウコンエキスは、トラネキサム酸のシミ抑制効果を高めた。
5.上記3成分を配合したクリームは、男性のシミに対して高いシミ抑制効果を発揮した。



研究の背景

 シミは性別を問わず中年以降の男女に好発する皮膚症状です。女性のシミを対象とした研究はこれまで多数報告されていますが、男性のシミについての報告は少なく、その知見はほとんど無いのが現状です。
 当社では男性のシミ研究に取り組んでおり、これまでに「男性は40代から大きなシミが発生し、そのシミは女性より濃くて目立つこと」や「炎症性物質であるプラスミンが男性シミの原因の1つである」ことを報告しております。※
 この度、男性のシミが女性のシミよりも濃い理由を解明するため、シミの内部構造の解析を行いました。また、男性のシミに対する効果をさらに高めるために、抗プラスミン素材を探索しました。
 今後、製造販売する製品に、今回の知見を活かしてまいります。

※40代からの男性のシミは濃くて大きい?!男性シミの特徴と原因を徹底追究(小林製薬 2018年10月)
https://www.kobayashi.co.jp/corporate/news/2018/181023_01/index.html



研究の結果

1. 男性のシミは女性のシミよりも根深くて、メラノソームの蓄積量が多い。
 男性のシミが大きくて、女性のシミよりも濃い※理由を解明するため、特殊な顕微鏡を使用し、シミの内部構造を観察しました。その結果、男性のシミ部の表皮は女性と比べて真皮側に深くなっていることを発見しました(図1)。また、シミの原因物質であるメラノソームの蓄積量は、女性のシミ部よりも男性のシミ部の方が多いことが分かりました(図2)。
[画像1: https://prtimes.jp/i/86052/15/resize/d86052-15-3ea5c2e906d90459b7b2-0.jpg ]


2. 濃い男性シミの内部は、複雑に入り組んだ構造になっている。
 男女のシミ部位ごとの内部構造をさらに解析したところ、男性の濃いシミ部では表皮が複雑に入り組んだ構造に変化していることが分かりました(図3-5)。以上の結果から、男性の濃いシミは根深くて複雑な構造にメラノソームをため込んでいるため、女性のシミよりも濃く見えるということが分かりました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/86052/15/resize/d86052-15-1b56404c88e8fe2c9f6e-1.jpg ]

[画像3: https://prtimes.jp/i/86052/15/resize/d86052-15-cdb8f44764554a379bcd-2.jpg ]

[画像4: https://prtimes.jp/i/86052/15/resize/d86052-15-246d9c5ba1be08402cf3-3.jpg ]


3. 抗プラスミン活性を有する素材としてオウゴンエキス・ウコンエキスを発見した。
 当社は以前、男性のシミ部はプラスミン活性が高いことを報告しました。そこで、男性の大きくて濃いシミを予防するためにはプラスミンの活性を抑えることが重要であると考え、 プラスミン活性を阻害することができる素材を探索しました。その結果、オウゴンエキスとウコンエキスは濃度依存的なプラスミン阻害活性があることを見出しました(図 6 )。
[画像5: https://prtimes.jp/i/86052/15/resize/d86052-15-dd44944778216afcda9c-4.jpg ]

[画像6: https://prtimes.jp/i/86052/15/resize/d86052-15-3139acdf908d710e4ee7-5.jpg ]


4. オウゴンエキス・ウコンエキスは、トラネキサム酸のシミ抑制効果を高めた。
 プラスミン阻害活性を有するオウゴンエキスおよびウコンエキスには、男性のシミ対策として有効なトラネキサム酸のシミ抑制効果を高める作用があるのか検証するため、三次元皮膚モデルを使用した試験を行いました。その結果、トラネキサム酸・オウゴンエキス・ウコンエキスの3成分を組み合わせることで、高いメラニン生成抑制効果が発揮されることが明らかとなりました(図8-9)。
[画像7: https://prtimes.jp/i/86052/15/resize/d86052-15-65c806014df586faf1c5-6.jpg ]

[画像8: https://prtimes.jp/i/86052/15/resize/d86052-15-30e2981c697b512cfd20-7.jpg ]


5. トラネキサム酸・オウゴンエキス・ウコンエキスを配合したクリームは男性のシミに対して高いシミ抑制効果を発揮した。
 トラネキサム酸・オウゴンエキス・ウコンエキスの3成分がヒトにおいてもシミ抑制効果を発揮するのか、臨床試験にて検証しました。クリームを6週間継続使用することで、メラニン量が有意に減少し、シミ部の明るさが増したことでシミが改善していることが確かめられました(図10-12)。
[画像9: https://prtimes.jp/i/86052/15/resize/d86052-15-9e9b48b4857498cc4751-8.jpg ]

[画像10: https://prtimes.jp/i/86052/15/resize/d86052-15-65611b347169bcce4068-9.jpg ]


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