Interbrand “Japan’s Best Global Brands 2010”(日本のグローバル・ブランドTOP30)を発表
[10/01/28]
提供元:PRTIMES
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ブランド価値第1位はTOYOTA(305億2,900万ドル)。
TOP30のうち、24ブランドが前年比減。
ASICSが躍進、Shimanoがランクイン!
世界的なブランドコンサルティング会社であるインターブランドは、日本発のブランドを対象
に、“世界基準”によるブランド価値評価ランキング“Japan’s Best Global Brands 2010”を
発表します。本ランキングはグローバルな事業展開を行う日本発のグローバル・ブランドを対象
に、そのブランドが持つ価値を金額に換算してランク付けするもので、本年で2回目となります。
また、この評価結果は1999年より毎年公表しておりますグローバルのトップ100のブランドランキ
ング“Best Global Brands”と比較可能なものとなります。
<Japan’s Best Global Brands 2010ハイライト>
■日本のグローバル・ブランドTOP30のブランド価値は前年より下落
世界的な金融危機に端を発した世界同時不況は日本のグローバル・ブランドにも大きな影響を及
ぼしています。ほとんどのブランドがその価値を昨年と比べ減少させており、今回のランキング
ではTOP30のうち24のブランドが価値を落とす結果となりました。ブランド価値の合計金額につい
ても前年比-2%と下落しています。Best Global Brands 2009 (2009年9月発表)のグローバル
のTOP30ブランドでは、価値が下落したブランドが16ブランドにとどまっているのと比較すると、
日本ブランドの不振が目立つ結果となりました。
昨年半ば頃から、「世界的に景気は底を打った」という報道も出始め、各種経済指標も上向きに
推移し業績予想を上方修正する企業も増えています。しかし、それは各国の緊急経済対策などに
よる需要創造や投資の凍結、人件費抑制などの費用削減による面が大きく、ブランドが価値を高
めた結果とは言いがたい状況となっています。
■日本のグローバル・ブランドを牽引する「自動車」、「電機」業界
Japan’s Best Global Brands 2010のTOP30は、前回とほぼ同じ顔ぶれとなりました。また、ラン
キングのTOP10は、全て昨年の順位を保つ結果となっています。日本発で、グローバル市場に通用
するブランドという視点では、「自動車」、「電機」の二つのセグメントに偏重している状況に
変化はありません。しかし、その自動車、電機業界においてもグローバルの競合ブランドとは未
だ差が見られるというのが現状です。
■ブランド価値を増大させたASICSとShimanoのランクイン
厳しい経済状況の中、ASICSはブランド価値を大きく高めることに成功し(昨年比+11%)、ラン
キングも昨年の26位から 22位へと躍進しています。ASICSは、世界的なマラソンブームという好
環境を背景に、明確なグローバル・ブランド戦略を構築し、グローバルブランド・キャンペーン
や、ロンドンに続き昨年のニューヨークへの旗艦店展開など、次々と施策を打ち出しています。
また、今回Shimano(27位)が新たにランキング入りしました。Shimanoは競技用自転車やスポー
ツ用自転車の駆動系部品で世界シェア8割を誇り、自転車文化の象徴でもあるロードレースでの評
判の確立を突破口に、欧州市場において高い評価を獲得しています。
「新興国」に注目が集まる中、欧州・北米の先進国市場において「環境」と「健康」という市場
トレンドを掴むことに成功していることが、二つのブランドに共通しているポイントとなってい
ます。
<海外進出を志す有力ブランドのブランド価値>
金融、小売、日用品、食品、ネットショッピングなどの業界において、国内で圧倒的な実績を築
いたブランドが海外へ積極的に打って出る方針を掲げています。それらのブランドの積極的な動
きは、厳しい経済環境下において特筆すべきものがあります。
Japan’s Best Global Brandsの選定基準の1つである「海外売上高比率が30%(2008年度実
績)」に満たないため選考外となりましたが、それらのブランドの更なる発展を期待する意味を
込めて、今回は特別にグローバル・ブランドを目指すNomura、UNIQLO、Rakutenのブランド価値を
算定し、グローバルの競合ブランドとの距離を確認しました。
■Nomura
2008年9月に旧リーマン・ブラザーズのアジア・パシフィックや欧州・中東の人員等を承継するこ
とで、グローバルの陣容を一気に拡大し、従業員数も1万8千人(2008年3月末)から2万6千人
(2009年9月末)へ増加したNomura。現在のブランド価値を算定すると、13億2,200万ドルとなり
ました。Japan’s Best Global Brands 2010で比較すると15位に位置することになります。
Best Global Brands 2009でグローバルのTOP100にランクインブランドと比較すると、投資銀行ト
ップのGoldman SachsはNomuraの7.0倍、TOP100にランクインする金融関連ブランドで最も価値の
小さいAllianzが2.9倍という状況にあります。グローバルのトップブランドとの格差は大きいも
のの、ロンドン証券取引所売買シェアが2009年7〜12月連続でNo.1を記録したほか、2010年3月期
第2四半期においては、初めて海外収益が国内収益を上回るなど、グローバル展開の成果が現れ始
めています。さらに、最大市場である米国での本格展開も開始しており、今後の動向には注目が
集まっています。
■UNIQLO
昨年10月にパリ旗艦店をオープンさせ、連日の大行列が話題となったUNIQLO。ブランド価値は、
24億4,300万ドルと算定されました。Japan’s Best Global Brands 2010で比較すると9位とTOP10
に入る価値を生み出しています。
Best Global Brands 2009のランクインブランドと比較すると、同業態のトップブランドであるH
&Mは、UNIQLOの6.3倍、Zaraは2.8倍、Gapは1.6倍という状況にあります。非常に高い利益率と成
長性により、グローバル・ブランドへ一気に近づいてきている状況にあります。かつて低価格の
代名詞であったUNIQLOは、機能性の高い素材を発掘しシンプルでセンスのよいデザインを適正価
格で提供するというポジショニングに移ることに成功しています。この点は海外でも「日本のよ
さ」として非常に高く評価されており、今後、期待される日本ブランドの1つとしてあげられま
す。
■Rakuten
1997年に設立され、わずか12年で、売上高2,500億円規模のインターネット・サービスの代表ブラ
ンドの1つとなったRakuten。「世界一のインターネット・サービス企業」となることを究極の目
標として、2008年に台湾へ、2009年にタイへ進出し、グローバル・ブランドへ第一歩を進み始め
ました。ブランド価値は、11億3,100万ドルと算定され、Japan’s Best Global Brands 2010で比
較すると17位に位置することになります。
Best Global Brands 2009のランクインブランドと比較すると、インターネット・サービスでトッ
プのGoogleはRakutenの28.3倍、eBayは6.5倍、Yahooは4.5倍という状況にあります。インターネ
ット関連ブランドのブランド価値成長率は、他業種に比べ非常に高い傾向にあり、グローバルへ
の拡張に成功することで、急速にブランド価値が高まる可能性を秘めています。
<Japan’s Best Global Brands 2010 の評価基準について>
■CRITERIA FOR CONSIDERATION 評価対象基準
本評価においては、グローバルに展開している日本発のブランドについて、そのブランド価値を
明らかにし、“世界基準”でそのポジションを相対比較することを目的に、弊社が毎年グローバ
ルで発表している“Best Global Brands”と同様の条件にて、以下の基準を満たす企業を抽出
し、評価します。
・ 日本発のコーポレートブランドであること
-日本の企業によって生み出されたコーポレートブランドであること
・ 上場企業で各種財務情報が公表されていること
-2009年10月31日現在で上場しており、アナリストレポートが入手可能な企業であること
・ 日本以外での海外売上高比率が30%超であること(2008年度実績)
・ BtoB企業であっても、グローバルで一般に認知されていること
-インターブランドのグローバル各オフィスのコンサルタントの認知が10%以上あること
■Methodology 評価方法
インターブランドのブランド価値評価は、財務力、ブランドが購買意思決定に与える影響力、そ
してブランドによる将来収益の確かさ、という観点からみたブランド価値の評価です。証券アナ
リストが事業の価値を分析・評価するのと同じように、「将来どれくらい利益を上げると予想さ
れるか?」という視点に基づいて、ブランドの価値を分析・評価します。その手法は、過去20年
で5,000以上の評価実績が示すとおり、ブランド価値の本質を捉えた実用的な方式であると考えて
います。評価は、具体的に以下の3つの分析によって構成されています。
「財務分析」 - 企業が生み出す利益の将来予測を行う
まず、ブランドが冠された事業の将来の収益を予想します。そして、その売上から営業費用、税
金、そして投下資本に応じた資本コストを差し引き、将来の経済的利益を算出します。本分析
は、公開されている企業情報を基にしており、将来予測は、アナリストによる予測値をベースと
しています。
※本評価におけるアナリストの予測値は、株式会社アイフィスジャパンの発表しているIFISコン
センサスと呼ばれる主要アナリストの予想平均値を用いています。なお、IFISコンセンサスは、
2009年11月16日現在のものを採用しています。
「ブランドの役割分析」 - 利益のうち、ブランドの貢献分を抽出する
財務分析で算出された将来の経済的利益のうち、ブランドによってもたらされた利益を抽出する
ために、ブランドがどの程度顧客の購買意思決定に影響を与えているかを分析します。
本評価においては、ブランドが消費者の購買動向に果たす役割について、私たちが過去20年に渡
り実施してきたブランド価値評価実績のデータ・ベースを活用し、業界別にベンチマーク分析を
行います。そして、業界ベンチマークを基にして、独自の調査・分析により個別ブランドの“ブ
ランドの貢献分”のスコアを算出します。
「ブランド力分析」 - ブランドによる利益の将来の確実性を評価する
ブランド力の分析は、市場でのロイヤリティ、消費者の継続購入や囲い込みといったクライアン
トのニーズを喚起する力(将来の収益を維持する力)を測り、ブランドによる利益を割り引いて
現在価値に換算するものです。この評価は、ブランドのリスクを判断する体系的な手法であり、
市場でのブランドのポジション、消費者の認知・好感度、イメージ、ブランドに対するサポート
といった、ブランドに関わるさまざまな観点で評価しています。 評価されたスコアは、それに
対応した割引率へと変換されます。その割引率で将来のブランド利益を割り引くことで、ブラン
ド価値が算定されます。
※「ブランドの役割分析」、「ブランド力分析」は、公表されているさまざまな報告書等を使用
して行っており、弊社グローバル各オフィスの専門コンサルタントの多面的な評価を踏まえ算定
されます。
【インターブランドについて】
インターブランドは、1974 年に設立された世界的なブランドコンサルティング会社です。世界
26 カ国・約40拠点のオフィスを通じ、世界的に展開している企業をはじめ、さまざまな組織・団
体に対し、ブランディングに関する多様なサービスを提供しています。
‘Creating and managing brand value’のミッションのもと、戦略的な視点とクリエイティブの
視点の両面から「ブランドを創り、その価値を高め、維持し、評価する」という一連のサービス
を提供し、クライアントの最も価値ある資産であるブランドの価値向上をサポートしています。
その事業内容は、ブランド価値向上に向けた戦略の立案、ネーミングやデザイン開発などのクリ
エーション、さらにはブランド価値の社内外への浸透・定着の支援に至るブランドマネジメント
まで多岐にわたっています。
近年、日本企業の多くは、これまで競争優位の源泉となってきた品質、技術力、価格競争力など
による差別化が困難になるという非常に大きな課題に直面しています。そのため、新たな競争優
位の源泉として、「ブランド」に注目し、その価値を高めることを目的にブランドマネジメント
に積極的に取り組まれています。
インターブランドは1984年より世界に先駆けて、企業の視点(財務)と顧客の視点(マーケティ
ング)の両面からブランドの価値を金額に換算する手法を開発し、これまでに5,000以上のブラン
ドを評価してきました。さらに、「ブランド価値」の重要性を認識して頂くことを目的として、
1999年より毎年、全世界のブランドを対象とした“Best Global Brands”を発表しています。
インターブランドについてのさらに詳しい情報はhttp://interbrand.com/jpをご覧ください。
お問い合わせ
株式会社インターブランドジャパン
担当 : 中村正道 ・ 畠山寛光
tel:03-3230-1075 fax:03-3230-8772
TOP30のうち、24ブランドが前年比減。
ASICSが躍進、Shimanoがランクイン!
世界的なブランドコンサルティング会社であるインターブランドは、日本発のブランドを対象
に、“世界基準”によるブランド価値評価ランキング“Japan’s Best Global Brands 2010”を
発表します。本ランキングはグローバルな事業展開を行う日本発のグローバル・ブランドを対象
に、そのブランドが持つ価値を金額に換算してランク付けするもので、本年で2回目となります。
また、この評価結果は1999年より毎年公表しておりますグローバルのトップ100のブランドランキ
ング“Best Global Brands”と比較可能なものとなります。
<Japan’s Best Global Brands 2010ハイライト>
■日本のグローバル・ブランドTOP30のブランド価値は前年より下落
世界的な金融危機に端を発した世界同時不況は日本のグローバル・ブランドにも大きな影響を及
ぼしています。ほとんどのブランドがその価値を昨年と比べ減少させており、今回のランキング
ではTOP30のうち24のブランドが価値を落とす結果となりました。ブランド価値の合計金額につい
ても前年比-2%と下落しています。Best Global Brands 2009 (2009年9月発表)のグローバル
のTOP30ブランドでは、価値が下落したブランドが16ブランドにとどまっているのと比較すると、
日本ブランドの不振が目立つ結果となりました。
昨年半ば頃から、「世界的に景気は底を打った」という報道も出始め、各種経済指標も上向きに
推移し業績予想を上方修正する企業も増えています。しかし、それは各国の緊急経済対策などに
よる需要創造や投資の凍結、人件費抑制などの費用削減による面が大きく、ブランドが価値を高
めた結果とは言いがたい状況となっています。
■日本のグローバル・ブランドを牽引する「自動車」、「電機」業界
Japan’s Best Global Brands 2010のTOP30は、前回とほぼ同じ顔ぶれとなりました。また、ラン
キングのTOP10は、全て昨年の順位を保つ結果となっています。日本発で、グローバル市場に通用
するブランドという視点では、「自動車」、「電機」の二つのセグメントに偏重している状況に
変化はありません。しかし、その自動車、電機業界においてもグローバルの競合ブランドとは未
だ差が見られるというのが現状です。
■ブランド価値を増大させたASICSとShimanoのランクイン
厳しい経済状況の中、ASICSはブランド価値を大きく高めることに成功し(昨年比+11%)、ラン
キングも昨年の26位から 22位へと躍進しています。ASICSは、世界的なマラソンブームという好
環境を背景に、明確なグローバル・ブランド戦略を構築し、グローバルブランド・キャンペーン
や、ロンドンに続き昨年のニューヨークへの旗艦店展開など、次々と施策を打ち出しています。
また、今回Shimano(27位)が新たにランキング入りしました。Shimanoは競技用自転車やスポー
ツ用自転車の駆動系部品で世界シェア8割を誇り、自転車文化の象徴でもあるロードレースでの評
判の確立を突破口に、欧州市場において高い評価を獲得しています。
「新興国」に注目が集まる中、欧州・北米の先進国市場において「環境」と「健康」という市場
トレンドを掴むことに成功していることが、二つのブランドに共通しているポイントとなってい
ます。
<海外進出を志す有力ブランドのブランド価値>
金融、小売、日用品、食品、ネットショッピングなどの業界において、国内で圧倒的な実績を築
いたブランドが海外へ積極的に打って出る方針を掲げています。それらのブランドの積極的な動
きは、厳しい経済環境下において特筆すべきものがあります。
Japan’s Best Global Brandsの選定基準の1つである「海外売上高比率が30%(2008年度実
績)」に満たないため選考外となりましたが、それらのブランドの更なる発展を期待する意味を
込めて、今回は特別にグローバル・ブランドを目指すNomura、UNIQLO、Rakutenのブランド価値を
算定し、グローバルの競合ブランドとの距離を確認しました。
■Nomura
2008年9月に旧リーマン・ブラザーズのアジア・パシフィックや欧州・中東の人員等を承継するこ
とで、グローバルの陣容を一気に拡大し、従業員数も1万8千人(2008年3月末)から2万6千人
(2009年9月末)へ増加したNomura。現在のブランド価値を算定すると、13億2,200万ドルとなり
ました。Japan’s Best Global Brands 2010で比較すると15位に位置することになります。
Best Global Brands 2009でグローバルのTOP100にランクインブランドと比較すると、投資銀行ト
ップのGoldman SachsはNomuraの7.0倍、TOP100にランクインする金融関連ブランドで最も価値の
小さいAllianzが2.9倍という状況にあります。グローバルのトップブランドとの格差は大きいも
のの、ロンドン証券取引所売買シェアが2009年7〜12月連続でNo.1を記録したほか、2010年3月期
第2四半期においては、初めて海外収益が国内収益を上回るなど、グローバル展開の成果が現れ始
めています。さらに、最大市場である米国での本格展開も開始しており、今後の動向には注目が
集まっています。
■UNIQLO
昨年10月にパリ旗艦店をオープンさせ、連日の大行列が話題となったUNIQLO。ブランド価値は、
24億4,300万ドルと算定されました。Japan’s Best Global Brands 2010で比較すると9位とTOP10
に入る価値を生み出しています。
Best Global Brands 2009のランクインブランドと比較すると、同業態のトップブランドであるH
&Mは、UNIQLOの6.3倍、Zaraは2.8倍、Gapは1.6倍という状況にあります。非常に高い利益率と成
長性により、グローバル・ブランドへ一気に近づいてきている状況にあります。かつて低価格の
代名詞であったUNIQLOは、機能性の高い素材を発掘しシンプルでセンスのよいデザインを適正価
格で提供するというポジショニングに移ることに成功しています。この点は海外でも「日本のよ
さ」として非常に高く評価されており、今後、期待される日本ブランドの1つとしてあげられま
す。
■Rakuten
1997年に設立され、わずか12年で、売上高2,500億円規模のインターネット・サービスの代表ブラ
ンドの1つとなったRakuten。「世界一のインターネット・サービス企業」となることを究極の目
標として、2008年に台湾へ、2009年にタイへ進出し、グローバル・ブランドへ第一歩を進み始め
ました。ブランド価値は、11億3,100万ドルと算定され、Japan’s Best Global Brands 2010で比
較すると17位に位置することになります。
Best Global Brands 2009のランクインブランドと比較すると、インターネット・サービスでトッ
プのGoogleはRakutenの28.3倍、eBayは6.5倍、Yahooは4.5倍という状況にあります。インターネ
ット関連ブランドのブランド価値成長率は、他業種に比べ非常に高い傾向にあり、グローバルへ
の拡張に成功することで、急速にブランド価値が高まる可能性を秘めています。
<Japan’s Best Global Brands 2010 の評価基準について>
■CRITERIA FOR CONSIDERATION 評価対象基準
本評価においては、グローバルに展開している日本発のブランドについて、そのブランド価値を
明らかにし、“世界基準”でそのポジションを相対比較することを目的に、弊社が毎年グローバ
ルで発表している“Best Global Brands”と同様の条件にて、以下の基準を満たす企業を抽出
し、評価します。
・ 日本発のコーポレートブランドであること
-日本の企業によって生み出されたコーポレートブランドであること
・ 上場企業で各種財務情報が公表されていること
-2009年10月31日現在で上場しており、アナリストレポートが入手可能な企業であること
・ 日本以外での海外売上高比率が30%超であること(2008年度実績)
・ BtoB企業であっても、グローバルで一般に認知されていること
-インターブランドのグローバル各オフィスのコンサルタントの認知が10%以上あること
■Methodology 評価方法
インターブランドのブランド価値評価は、財務力、ブランドが購買意思決定に与える影響力、そ
してブランドによる将来収益の確かさ、という観点からみたブランド価値の評価です。証券アナ
リストが事業の価値を分析・評価するのと同じように、「将来どれくらい利益を上げると予想さ
れるか?」という視点に基づいて、ブランドの価値を分析・評価します。その手法は、過去20年
で5,000以上の評価実績が示すとおり、ブランド価値の本質を捉えた実用的な方式であると考えて
います。評価は、具体的に以下の3つの分析によって構成されています。
「財務分析」 - 企業が生み出す利益の将来予測を行う
まず、ブランドが冠された事業の将来の収益を予想します。そして、その売上から営業費用、税
金、そして投下資本に応じた資本コストを差し引き、将来の経済的利益を算出します。本分析
は、公開されている企業情報を基にしており、将来予測は、アナリストによる予測値をベースと
しています。
※本評価におけるアナリストの予測値は、株式会社アイフィスジャパンの発表しているIFISコン
センサスと呼ばれる主要アナリストの予想平均値を用いています。なお、IFISコンセンサスは、
2009年11月16日現在のものを採用しています。
「ブランドの役割分析」 - 利益のうち、ブランドの貢献分を抽出する
財務分析で算出された将来の経済的利益のうち、ブランドによってもたらされた利益を抽出する
ために、ブランドがどの程度顧客の購買意思決定に影響を与えているかを分析します。
本評価においては、ブランドが消費者の購買動向に果たす役割について、私たちが過去20年に渡
り実施してきたブランド価値評価実績のデータ・ベースを活用し、業界別にベンチマーク分析を
行います。そして、業界ベンチマークを基にして、独自の調査・分析により個別ブランドの“ブ
ランドの貢献分”のスコアを算出します。
「ブランド力分析」 - ブランドによる利益の将来の確実性を評価する
ブランド力の分析は、市場でのロイヤリティ、消費者の継続購入や囲い込みといったクライアン
トのニーズを喚起する力(将来の収益を維持する力)を測り、ブランドによる利益を割り引いて
現在価値に換算するものです。この評価は、ブランドのリスクを判断する体系的な手法であり、
市場でのブランドのポジション、消費者の認知・好感度、イメージ、ブランドに対するサポート
といった、ブランドに関わるさまざまな観点で評価しています。 評価されたスコアは、それに
対応した割引率へと変換されます。その割引率で将来のブランド利益を割り引くことで、ブラン
ド価値が算定されます。
※「ブランドの役割分析」、「ブランド力分析」は、公表されているさまざまな報告書等を使用
して行っており、弊社グローバル各オフィスの専門コンサルタントの多面的な評価を踏まえ算定
されます。
【インターブランドについて】
インターブランドは、1974 年に設立された世界的なブランドコンサルティング会社です。世界
26 カ国・約40拠点のオフィスを通じ、世界的に展開している企業をはじめ、さまざまな組織・団
体に対し、ブランディングに関する多様なサービスを提供しています。
‘Creating and managing brand value’のミッションのもと、戦略的な視点とクリエイティブの
視点の両面から「ブランドを創り、その価値を高め、維持し、評価する」という一連のサービス
を提供し、クライアントの最も価値ある資産であるブランドの価値向上をサポートしています。
その事業内容は、ブランド価値向上に向けた戦略の立案、ネーミングやデザイン開発などのクリ
エーション、さらにはブランド価値の社内外への浸透・定着の支援に至るブランドマネジメント
まで多岐にわたっています。
近年、日本企業の多くは、これまで競争優位の源泉となってきた品質、技術力、価格競争力など
による差別化が困難になるという非常に大きな課題に直面しています。そのため、新たな競争優
位の源泉として、「ブランド」に注目し、その価値を高めることを目的にブランドマネジメント
に積極的に取り組まれています。
インターブランドは1984年より世界に先駆けて、企業の視点(財務)と顧客の視点(マーケティ
ング)の両面からブランドの価値を金額に換算する手法を開発し、これまでに5,000以上のブラン
ドを評価してきました。さらに、「ブランド価値」の重要性を認識して頂くことを目的として、
1999年より毎年、全世界のブランドを対象とした“Best Global Brands”を発表しています。
インターブランドについてのさらに詳しい情報はhttp://interbrand.com/jpをご覧ください。
お問い合わせ
株式会社インターブランドジャパン
担当 : 中村正道 ・ 畠山寛光
tel:03-3230-1075 fax:03-3230-8772