ベーリンガーインゲルハイム、2010年の売上高は前年とほぼ同水準/充実したパイプライン(開発中製品群)で将来の成長に期待
[11/04/11]
提供元:PRTIMES
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2011年4月5日 ドイツ/インゲルハイム
ベーリンガーインゲルハイムは、同社の2010年(1-12月)業績を発表しました。売上高は126億ユーロ(1兆4658億円)と、1.1%の減少に留まり、前年とほぼ同水準でした。米国での主力製品の特許期間満了や、米国と欧州での医療制度改革により影響を受けましたが、ベーリンガーインゲルハイムは2010年、医療用医薬品の成長(現地通貨ベース5.5%増)や新製品の上市成功、動物薬事業の前年比51%増の急成長など、着実に事業活動を推進させることができました。営業利益は19億ユーロ(2,208億円)、営業利益率は15.1%と満足のいく水準になりました。また、全般的に厳しい事業環境にも関わらず、ベーリンガーインゲルハイムにとっては満足の1年であったと言えます。
ベーリンガーインゲルハイム取締役会会長、医薬研究開発担当取締役Prof.アンドレアス・バーナーは、「2010年は変遷の年でした。特許期間の満了やそれに起因するジェネリックとの競争、新製品上市準備、医療制度改革などにより、2009年のような大きな成長を見込めないことは、予め織り込んでいました。従って我々は2010年、新たな成長のための基盤作りに取り組みました」とコメントしました。独自の研究開発の成果として、ベーリンガーインゲルハイムのパイプラインは、さらに充実したものとなりました。医薬研究開発費は2010年、医療用医薬品売上高の24%と、これまでで最大の投資規模となりました。
ベーリンガーインゲルハイムの社員数(年平均)は2010年、42,224名と、前年から2%増加しました。
ベーリンガーインゲルハイム ジャパン グループの状況
ベーリンガーインゲルハイム ジャパン グループは、東日本大震災の影響を受けました。Prof.アンドレアス・バーナーは、「幸いなことに、日本の全社員3,000名の安全が確認されました。我々は、社員とその家族の安全確保を最優先に、被災地域や社員を含む被災者支援、製品の安定供給の3つに焦点をあて震災発生時より対策を講じ、活動しています」と述べました。
研究開発-事業成功の基盤
革新的な医療用医薬品プラザキサ(R)(ダビガトラン エテキシラート)が2011年、ベーリンガーインゲルハイムの更なる成長に貢献すると期待されています。プラザキサ(R)(海外での製品名PRADAXA(R))は、米国やカナダで2010年10月に、そして日本やニュージーランド、韓国で2011年初めに、非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制を適応に承認されました。現在、さらに欧州での承認も見込んでいます。プラザキサ(R)が心房細動患者に対する脳卒中発症抑制の適応で承認を受けたことにより、同領域の治療法を大きく前進させていくこととなります。革新的な治療法により世界で毎年100万例に近い脳卒中の発症抑制が可能と推定する専門家もいます。
「ベーリンガーインゲルハイムが自ら課している使命は、革新的な医薬品の研究開発を通して、人類に奉仕していくことです。2010年、財政的に厳しい年ではありましたが、研究開発への積極投資を進めました」と、Prof.アンドレアス・バーナーはコメントしました。研究開発費は、前年から10.7%増やし、25億ユーロ(2,857億円)となりました。また、5.19億ユーロ(604億円)を、主に研究開発拠点や生産拠点に投資しています。
財務状況
ヒト用医薬品は、引き続き事業の柱として、全売上高の93%を構成しています。ヒト用医薬品の売上高は2010年、117億ユーロ(1兆3,577億円)となり、うち医療用医薬品の売上高は97億ユーロ(1兆1,299億円)を占めました。コンシューマーヘルスケア事業の売上高は、13億ユーロ(1,535億円)と、4.5%増加しました。この成長は主に新興国市場によるものでした。「ヒト用医薬品分野では、特に中国、ブラジル、ロシアの市場は戦略的に極めて重要であるため、その地域に事業活動を注力していきます」と、ベーリンガーインゲルハイム財務・アニマルヘルス事業担当取締役 フベルトゥス・フォン・バウムバッハはコメントしました。事業投資に関するキャッシュフローは21億ユーロ(2,394億円)に減少しましたが、一方で流動性は7.29億ユーロ(849億円)に増加しました。「ベーリンガーインゲルハイムは2010年、最適に事業を行ったことにより、健全な財務状況を示すことが出来ました」と、フベルトゥス・フォン・バウムバッハは2010年の財務状況を振り返りました。
医療用医薬品事業で、米州が引き続き最大の売上高を示す - スピリーバ(R)、ミカルディス(R)やCOMBIVENT(R)がけん引
地域別売上高で引き続き米州は3地域(米州、欧州、AAA*)の中で最大の売上高を示し、57億ユーロ(6,666億円)と、全売上高の46%を占めました。米国で主力製品の特許期間の満了という特定の要因があり、前年から8.5%減少しましたが、こうした要因を除くと事業は順調に成長しています。スピリーバ(R)、ミカルディス(R)やCOMBIVENT(R)が着実に成長し、他の要因で生じた売上減少部分を補完しました。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬スピリーバ(R)が、引き続きベーリンガーインゲルハイムのトップ製品となり、売上高は28.63億ユーロ(3,334億円)と、前年から19.1%増加しました。高血圧治療薬ミカルディス(R)の売上高は15.55億ユーロ(1,811億円)と、前年から11.6%増加しました。そしてCOPDと気管支喘息を適応とするCOMBIVENT(R)(日本未発売)の売上高は7.27憶ユーロ(847億円)と、前年と比較して11.2%増加しました。
欧州とAAA*地域においても、成長を示しました。AAA地域での売上高は市場自体の成長が著しく、28億ユーロ(3,229億円)と全売上高の22%を占めました。
AAA*: アジア・オーストララシア・アフリカ
アニマルヘルス事業-51%の成長
アニマルヘルス事業の売上高は2010年、51%と目覚ましい成長を遂げ、9億ユーロ(1,073億円)となりました。この大きな飛躍は、ベーリンガーインゲルハイムの持続的な成長に加え、豚用ワクチンであるインゲルバック(R)サーコフレックスの急速な市場シェア拡大と、ワイス社フォートダッジ・アニマルヘルスの一部資産買収による売上寄与が、原動力となっています。アニマルヘルス事業の売上高は、全売上高の7%を占めました。
「欧州動物用薬研究センターをハノーバーに建設し、欧州の研究開発を統合していきます」と、Prof.アンドレアス・バーナーは述べました。アニマルヘルス事業は今後も、市場を上回る成長を予測しています。
バイオ医薬品事業のグローバルプレゼンスの拡大
2011年3月、アムジェン社から、米国カリフォルニア州フリーモントにある開発・製造拠点の資産権利の買収を完了したことで、ベーリンガーインゲルハイムはバイオ医薬品の開発・製造のリーディングポジションをさらに高めました。「フリーモントでの我々のプレゼンスは、バイオ医薬品事業での成長戦略における、1つの基盤となります」と、Prof.アンドレアス・バーナーは述べました。さらに、「フリーモント拠点の高い技術的専門性と最先端の設備を戦略的決定に反映させることで、現在および将来の顧客に更に高いサービスを提供することができます」とコメントを結びました。フリーモントの最新鋭技術は、バイオ医薬品のプロセス開発および製造を含む、世界規模での受託製造事業の強化につながります。フリーモントは総合生産拠点として、我々の最先端バイオ医薬品のリソースとネットワーク(ドイツ/ビーベラッハ、オーストリア/ウィーン)を補完するものです。
2011年の見通し-新たな成長期を迎える
2010年9月に創立125周年を迎えたベーリンガーインゲルハイムは、将来に向けた新たな戦略的アライアンスを締結しました。イーライリリー・アンド・カンパニーとの協力のもと、現在、中期および後期開発段階にある糖尿病治療薬候補のポートフォリオについて、両社で協力して開発を進め、世界市場に提供する予定です。両社は協力し、4または5つの、有力で異なる薬効群の糖尿病治療薬パイプラインに注力します。「この戦略的アライアンスにより、糖尿病領域におけるリリーの専門性と伝統、また2つの開発中の基礎インスリンアナログ、そしてベーリンガーインゲルハイムの豊富で革新的な、後期開発段階にあるパイプラインが組み合わさることになります」と、Prof.アンドレアス・バーナーは述べます。2型糖尿病治療薬候補リナグリプチンの本年中の承認が期待されています。リナグリプチンはベーリンガーインゲルハイムが創薬し、開発中の1日1回経口投与のDPP-4(ジペプチジルペプチターゼ-4)阻害薬です。
新興国やアジア・環太平洋地域は将来、ベーリンガーインゲルハイムにとって戦略的に極めて重要性の高い市場になると予測しています。
Prof.アンドレアス・バーナーは2011年、ベーリンガーインゲルハイムは変遷を伴う新たな成長期を迎えるとの見通しを示しました。「我々には、充実したパイプラインがあります。そして高い責任感と高度の知識・教養を兼ね備えた社員を有しています。患者さんに治療ベネフィットをもたらす革新的な治療薬を通して、今後も更に事業を発展することができると確信しています。この持続的な成長により、ベーリンガーインゲルハイムの伝統は育まれ、成功の歴史が刻まれていきます」と、Prof.アンドレアス・バーナーは見解をまとめました。
ベーリンガーインゲルハイムは2011年、1桁台半ば(パーセント)の成長を見込んでいます。
当プレスリリースについて
当資料は、ドイツのベーリンガーインゲルハイム(Boehringer Ingelheim GmbH)が4月5日付でグローバルに配信したプレスリリースの日本語版であり日本国内の状況と異なる情報が含まれる場合があります。内容および解釈は、オリジナルである英文が優先します。下記をご参照ください。
http://www.boehringer-ingelheim.com/news.html
ベーリンガーインゲルハイムについて
ドイツのインゲルハイムを本拠とし、世界に145の関連会社と42,200人以上の社員を持つベーリンガーインゲルハイムグループは、トップ20の製薬企業の1つです。1885年の設立以来、125年を超えてもなお、株式公開をしない企業形態の特色を生かしながら、人々の健康および保健医療の向上に寄与すべく、ヒト用医薬品およびアニマルヘルス(動物薬)を中心にビジネスを展開しています。2010年度は126億ユーロの売上を示しました。革新的な医薬品を世に送り出すべく、医療用医薬品事業の売上の約5分の1相当額を研究開発に投資しました。
日本では、ベーリンガーインゲルハイムは半世紀にわたり企業活動を展開しています。ベーリンガーインゲルハイム ジャパン株式会社が、持ち株会社として、その傘下に、完全子会社である日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(医療用医薬品)、エスエス製薬株式会社(一般用医薬品)、ベーリンガーインゲルハイム ベトメディカ ジャパン株式会社(動物用医薬品)、ベーリンガーインゲルハイム製薬株式会社(医薬品製造)の4つの事業会社を統括しています。日本のグループ全体で約3,000人の社員が、革新的な医薬品の研究、開発、製造、販売に従事しています。
日本ベーリンガーインゲルハイムは、呼吸器、循環器、中枢神経などの疾患領域で革新的な医療用医薬品を提供しています。また、グローバルな研究・開発の一翼を担う医薬研究所を神戸に擁しています。
エスエス製薬は、ベーリンガーインゲルハイムの優れた経営資源を最大限活用し、スイッチOTC薬の開発・導入など、日本市場への新しい価値の提案を行っています。長期的には、同グループにおけるコンシューマーヘルスケア分野の担い手としての成長を視野に入れ、アジア市場への進出も見据えた取り組みを進めています。
ベーリンガーインゲルハイム ベトメディカ ジャパンは、日本の動物用医薬品市場で、豚、牛、家禽といった畜産分野、及び、コンパニオンアニマルの健康分野に注力し、製品の開発、マーケティング、販売を展開しています。
ベーリンガーインゲルハイム製薬は、日本における医薬品の製造拠点として、その卓越した生産および包装技術を発揮しています。
詳細は下記をご参照ください。
http://www.boehringer-ingelheim.co.jp
ベーリンガーインゲルハイムは、同社の2010年(1-12月)業績を発表しました。売上高は126億ユーロ(1兆4658億円)と、1.1%の減少に留まり、前年とほぼ同水準でした。米国での主力製品の特許期間満了や、米国と欧州での医療制度改革により影響を受けましたが、ベーリンガーインゲルハイムは2010年、医療用医薬品の成長(現地通貨ベース5.5%増)や新製品の上市成功、動物薬事業の前年比51%増の急成長など、着実に事業活動を推進させることができました。営業利益は19億ユーロ(2,208億円)、営業利益率は15.1%と満足のいく水準になりました。また、全般的に厳しい事業環境にも関わらず、ベーリンガーインゲルハイムにとっては満足の1年であったと言えます。
ベーリンガーインゲルハイム取締役会会長、医薬研究開発担当取締役Prof.アンドレアス・バーナーは、「2010年は変遷の年でした。特許期間の満了やそれに起因するジェネリックとの競争、新製品上市準備、医療制度改革などにより、2009年のような大きな成長を見込めないことは、予め織り込んでいました。従って我々は2010年、新たな成長のための基盤作りに取り組みました」とコメントしました。独自の研究開発の成果として、ベーリンガーインゲルハイムのパイプラインは、さらに充実したものとなりました。医薬研究開発費は2010年、医療用医薬品売上高の24%と、これまでで最大の投資規模となりました。
ベーリンガーインゲルハイムの社員数(年平均)は2010年、42,224名と、前年から2%増加しました。
ベーリンガーインゲルハイム ジャパン グループの状況
ベーリンガーインゲルハイム ジャパン グループは、東日本大震災の影響を受けました。Prof.アンドレアス・バーナーは、「幸いなことに、日本の全社員3,000名の安全が確認されました。我々は、社員とその家族の安全確保を最優先に、被災地域や社員を含む被災者支援、製品の安定供給の3つに焦点をあて震災発生時より対策を講じ、活動しています」と述べました。
研究開発-事業成功の基盤
革新的な医療用医薬品プラザキサ(R)(ダビガトラン エテキシラート)が2011年、ベーリンガーインゲルハイムの更なる成長に貢献すると期待されています。プラザキサ(R)(海外での製品名PRADAXA(R))は、米国やカナダで2010年10月に、そして日本やニュージーランド、韓国で2011年初めに、非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制を適応に承認されました。現在、さらに欧州での承認も見込んでいます。プラザキサ(R)が心房細動患者に対する脳卒中発症抑制の適応で承認を受けたことにより、同領域の治療法を大きく前進させていくこととなります。革新的な治療法により世界で毎年100万例に近い脳卒中の発症抑制が可能と推定する専門家もいます。
「ベーリンガーインゲルハイムが自ら課している使命は、革新的な医薬品の研究開発を通して、人類に奉仕していくことです。2010年、財政的に厳しい年ではありましたが、研究開発への積極投資を進めました」と、Prof.アンドレアス・バーナーはコメントしました。研究開発費は、前年から10.7%増やし、25億ユーロ(2,857億円)となりました。また、5.19億ユーロ(604億円)を、主に研究開発拠点や生産拠点に投資しています。
財務状況
ヒト用医薬品は、引き続き事業の柱として、全売上高の93%を構成しています。ヒト用医薬品の売上高は2010年、117億ユーロ(1兆3,577億円)となり、うち医療用医薬品の売上高は97億ユーロ(1兆1,299億円)を占めました。コンシューマーヘルスケア事業の売上高は、13億ユーロ(1,535億円)と、4.5%増加しました。この成長は主に新興国市場によるものでした。「ヒト用医薬品分野では、特に中国、ブラジル、ロシアの市場は戦略的に極めて重要であるため、その地域に事業活動を注力していきます」と、ベーリンガーインゲルハイム財務・アニマルヘルス事業担当取締役 フベルトゥス・フォン・バウムバッハはコメントしました。事業投資に関するキャッシュフローは21億ユーロ(2,394億円)に減少しましたが、一方で流動性は7.29億ユーロ(849億円)に増加しました。「ベーリンガーインゲルハイムは2010年、最適に事業を行ったことにより、健全な財務状況を示すことが出来ました」と、フベルトゥス・フォン・バウムバッハは2010年の財務状況を振り返りました。
医療用医薬品事業で、米州が引き続き最大の売上高を示す - スピリーバ(R)、ミカルディス(R)やCOMBIVENT(R)がけん引
地域別売上高で引き続き米州は3地域(米州、欧州、AAA*)の中で最大の売上高を示し、57億ユーロ(6,666億円)と、全売上高の46%を占めました。米国で主力製品の特許期間の満了という特定の要因があり、前年から8.5%減少しましたが、こうした要因を除くと事業は順調に成長しています。スピリーバ(R)、ミカルディス(R)やCOMBIVENT(R)が着実に成長し、他の要因で生じた売上減少部分を補完しました。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬スピリーバ(R)が、引き続きベーリンガーインゲルハイムのトップ製品となり、売上高は28.63億ユーロ(3,334億円)と、前年から19.1%増加しました。高血圧治療薬ミカルディス(R)の売上高は15.55億ユーロ(1,811億円)と、前年から11.6%増加しました。そしてCOPDと気管支喘息を適応とするCOMBIVENT(R)(日本未発売)の売上高は7.27憶ユーロ(847億円)と、前年と比較して11.2%増加しました。
欧州とAAA*地域においても、成長を示しました。AAA地域での売上高は市場自体の成長が著しく、28億ユーロ(3,229億円)と全売上高の22%を占めました。
AAA*: アジア・オーストララシア・アフリカ
アニマルヘルス事業-51%の成長
アニマルヘルス事業の売上高は2010年、51%と目覚ましい成長を遂げ、9億ユーロ(1,073億円)となりました。この大きな飛躍は、ベーリンガーインゲルハイムの持続的な成長に加え、豚用ワクチンであるインゲルバック(R)サーコフレックスの急速な市場シェア拡大と、ワイス社フォートダッジ・アニマルヘルスの一部資産買収による売上寄与が、原動力となっています。アニマルヘルス事業の売上高は、全売上高の7%を占めました。
「欧州動物用薬研究センターをハノーバーに建設し、欧州の研究開発を統合していきます」と、Prof.アンドレアス・バーナーは述べました。アニマルヘルス事業は今後も、市場を上回る成長を予測しています。
バイオ医薬品事業のグローバルプレゼンスの拡大
2011年3月、アムジェン社から、米国カリフォルニア州フリーモントにある開発・製造拠点の資産権利の買収を完了したことで、ベーリンガーインゲルハイムはバイオ医薬品の開発・製造のリーディングポジションをさらに高めました。「フリーモントでの我々のプレゼンスは、バイオ医薬品事業での成長戦略における、1つの基盤となります」と、Prof.アンドレアス・バーナーは述べました。さらに、「フリーモント拠点の高い技術的専門性と最先端の設備を戦略的決定に反映させることで、現在および将来の顧客に更に高いサービスを提供することができます」とコメントを結びました。フリーモントの最新鋭技術は、バイオ医薬品のプロセス開発および製造を含む、世界規模での受託製造事業の強化につながります。フリーモントは総合生産拠点として、我々の最先端バイオ医薬品のリソースとネットワーク(ドイツ/ビーベラッハ、オーストリア/ウィーン)を補完するものです。
2011年の見通し-新たな成長期を迎える
2010年9月に創立125周年を迎えたベーリンガーインゲルハイムは、将来に向けた新たな戦略的アライアンスを締結しました。イーライリリー・アンド・カンパニーとの協力のもと、現在、中期および後期開発段階にある糖尿病治療薬候補のポートフォリオについて、両社で協力して開発を進め、世界市場に提供する予定です。両社は協力し、4または5つの、有力で異なる薬効群の糖尿病治療薬パイプラインに注力します。「この戦略的アライアンスにより、糖尿病領域におけるリリーの専門性と伝統、また2つの開発中の基礎インスリンアナログ、そしてベーリンガーインゲルハイムの豊富で革新的な、後期開発段階にあるパイプラインが組み合わさることになります」と、Prof.アンドレアス・バーナーは述べます。2型糖尿病治療薬候補リナグリプチンの本年中の承認が期待されています。リナグリプチンはベーリンガーインゲルハイムが創薬し、開発中の1日1回経口投与のDPP-4(ジペプチジルペプチターゼ-4)阻害薬です。
新興国やアジア・環太平洋地域は将来、ベーリンガーインゲルハイムにとって戦略的に極めて重要性の高い市場になると予測しています。
Prof.アンドレアス・バーナーは2011年、ベーリンガーインゲルハイムは変遷を伴う新たな成長期を迎えるとの見通しを示しました。「我々には、充実したパイプラインがあります。そして高い責任感と高度の知識・教養を兼ね備えた社員を有しています。患者さんに治療ベネフィットをもたらす革新的な治療薬を通して、今後も更に事業を発展することができると確信しています。この持続的な成長により、ベーリンガーインゲルハイムの伝統は育まれ、成功の歴史が刻まれていきます」と、Prof.アンドレアス・バーナーは見解をまとめました。
ベーリンガーインゲルハイムは2011年、1桁台半ば(パーセント)の成長を見込んでいます。
当プレスリリースについて
当資料は、ドイツのベーリンガーインゲルハイム(Boehringer Ingelheim GmbH)が4月5日付でグローバルに配信したプレスリリースの日本語版であり日本国内の状況と異なる情報が含まれる場合があります。内容および解釈は、オリジナルである英文が優先します。下記をご参照ください。
http://www.boehringer-ingelheim.com/news.html
ベーリンガーインゲルハイムについて
ドイツのインゲルハイムを本拠とし、世界に145の関連会社と42,200人以上の社員を持つベーリンガーインゲルハイムグループは、トップ20の製薬企業の1つです。1885年の設立以来、125年を超えてもなお、株式公開をしない企業形態の特色を生かしながら、人々の健康および保健医療の向上に寄与すべく、ヒト用医薬品およびアニマルヘルス(動物薬)を中心にビジネスを展開しています。2010年度は126億ユーロの売上を示しました。革新的な医薬品を世に送り出すべく、医療用医薬品事業の売上の約5分の1相当額を研究開発に投資しました。
日本では、ベーリンガーインゲルハイムは半世紀にわたり企業活動を展開しています。ベーリンガーインゲルハイム ジャパン株式会社が、持ち株会社として、その傘下に、完全子会社である日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(医療用医薬品)、エスエス製薬株式会社(一般用医薬品)、ベーリンガーインゲルハイム ベトメディカ ジャパン株式会社(動物用医薬品)、ベーリンガーインゲルハイム製薬株式会社(医薬品製造)の4つの事業会社を統括しています。日本のグループ全体で約3,000人の社員が、革新的な医薬品の研究、開発、製造、販売に従事しています。
日本ベーリンガーインゲルハイムは、呼吸器、循環器、中枢神経などの疾患領域で革新的な医療用医薬品を提供しています。また、グローバルな研究・開発の一翼を担う医薬研究所を神戸に擁しています。
エスエス製薬は、ベーリンガーインゲルハイムの優れた経営資源を最大限活用し、スイッチOTC薬の開発・導入など、日本市場への新しい価値の提案を行っています。長期的には、同グループにおけるコンシューマーヘルスケア分野の担い手としての成長を視野に入れ、アジア市場への進出も見据えた取り組みを進めています。
ベーリンガーインゲルハイム ベトメディカ ジャパンは、日本の動物用医薬品市場で、豚、牛、家禽といった畜産分野、及び、コンパニオンアニマルの健康分野に注力し、製品の開発、マーケティング、販売を展開しています。
ベーリンガーインゲルハイム製薬は、日本における医薬品の製造拠点として、その卓越した生産および包装技術を発揮しています。
詳細は下記をご参照ください。
http://www.boehringer-ingelheim.co.jp