再起を果たしたコットと前IBF王者クロッティが激突! ウェルター級ウォーズ! …世界プロボクシング
[09/06/12]
提供元:PRTIMES
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再起を果たしたコットと前IBF王者クロッティが激突!
ウェルター級ウォーズ! …世界プロボクシング
WBO世界ウェルター級タイトルマッチ
ミゲール・コットvsジョシュア・クロッティ
日本時間6月14日(日)、ボクシングの殿堂マジソン・スクエア・ガーデンで、WBO王者ミゲール・コット(プエルトリコ)と前IBF王者ジョシュア・クロッティ(ガーナ)が激突する注目の一戦が行われる。
シェーン・モズリー(アメリカ)がアントニオ・マルガリート(メキシコ)を倒し、フロイド・メイウェザー(アメリカ)がファン・マヌエル・マルケス(メキシコ)戦で戦線復帰――風雲急を告げるウェルター級トップ戦線にあって、このコット対クロッティも興味深いカードだ。
コットは昨年7月にマルガリートに初敗北を喫した後、今年2月の再起戦でマイケル・ジェニングス(イギリス)を一方的な5回TKOに下して王座復帰を果たしている。その試合を見るかぎりでは敗戦のショックは心身両面で払拭されていたといえるだろう。体格や潜在的な身体能力といった面では前IBF王者に一歩譲るが、こちらも高い次元で均整のとれたボクシングを身につけている。ことに攻撃力、とりわけパンチ力においては、このクラスでもトップに位置づけることができよう。耐久面に課題はあるもののブロック主体の防御は堅固で、重圧のかけ方も巧みだ。大舞台の経験値でもクロッティを大きく勝る。
不安があるとすれば、アマ時代から16年もコンビを組んできた叔父のエバンヘリスタ・コット・トレーナーと今年4月にケンカ別れしたことか。それ以降、栄養面の管理者としてチームをサポートしてきたホセ・サンティアゴ氏と新たにコンビを組んで米国フロリダでトレーニング・キャンプをこなしたと伝えられるが、実戦のリングでは少なからず不安が残る。兄ホセ・ミゲールのサポートがあるにしても、チームの総合力の低下は否めないところだ。
クロッティは兄のエマヌエルとともに6歳でボクシングを始め、アマチュアで49戦45勝5敗のレコードを残して95年にプロ入り。ここまで14年のキャリアで38戦35勝(20KO)2敗1無効試合という戦績を記録している32歳だ。ガーナ国籍だが現在は米国ニューヨークをホームにしている。
アズマー・ネルソン、アイク・クォーティーといったガーナの先輩チャンピオンらと同様、身体能力に優れた右のボクサーファイター型で、攻防ともに高いレベルでまとまっている。スタミナ、タフネスといった面でも秀でたものがある。
賭け率は7対2から13対4(コット有利)と、試合が近づくにつれてわずかに狭まってきている。コットの攻撃力を買う声が多いのは当然としても、クロッティの総合力を高く評価する関係者、ファンも少なくはないのだ。
速いワンツーを軸に中長距離で戦いたいクロッティと、プレスして距離を詰めて上下に強打を打ち分けたいコット。両者のせめぎ合いは序盤から激しいものになりそうだ。拮抗したラウンドを重ねながら勝負は終盤までもつれ込みそうだ。
この試合の模様は、6月15日(月)夜8時からWOWOWで放送。ゲストには、5月にメキシコで日本人24年ぶりの海外防衛を果たした西岡利晃(WBC世界S・バンタム級チャンピオン/帝拳)が出演する。
Written by ボクシングライター原功
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※ミゲール・コット(WBO世界ウェルター級チャンピオン 28歳)
2001年2月 シドニー五輪出場後、プロ・デビュー
2004年9月 WBO世界S・ライト級タイトル獲得(防衛計6度)
2006年12月 WBA世界ウェルター級タイトル獲得(防衛計4度)
2008年7月 アントニオ・マルガリートに11回TKO負けでタイトル失う
2009年2月 WBO世界ウェルター級タイトル獲得(防衛計0度)
戦績:34戦33勝27KO1敗
※ジョシュア・クロッティ(前IBF世界ウェルター級チャンピオン 32歳)
1995年3月 プロ・デビュー
1995年12月 ガーナ・S・ライト級タイトル獲得
2001年4月 アフリカ・ウェルター級タイトル獲得
2008年8月 IBF世界ウェルター級タイトル獲得(防衛計0度 ※のちに剥奪)
戦績:38戦35勝20KO2敗1無効試合