抗悪性腫瘍剤「ジフォルタ(R)注射液20mg」発売のお知らせ
[17/08/30]
提供元:PRTIMES
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-再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)治療に新たな単剤治療の選択肢-
[画像: https://prtimes.jp/i/16572/20/resize/d16572-20-567049-0.jpg ]
ムンディファーマ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:木村昭介)は、本日、再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)を効能・効果とする「ジフォルタ(R)注射液20mg」(一般名:プララトレキサート、以下、「ジフォルタ(R)」)を発売したことを、お知らせいたします。
PTCLの好発年齢は65歳以上と高齢者が多く[i]、再発又は難治性のPTCLは一般的に予後が悪いとされ、初回再発後の全生存期間の中央値は6.5ヵ月、無増悪生存期間の中央値は3.7ヵ月であることが報告されています[ii]。再発後の標準治療は確立されておらず、造血幹細胞移植の適応とならない高齢者[iii]にとっては治療選択肢がさらに狭められるため、新たな治療選択肢へのニーズが高いことで知られています。ジフォルタ(R)は高い奏効率と外来受診で治療が続けられる単剤治療薬として、患者さんの治療に貢献します。
ジフォルタ(R)は葉酸類似体であるプララトレキサート(Pralatrexate) を有効成分とする葉酸代謝拮抗剤です。奏効率は国内試験(PDX-JP1)[iv]において45.0%(9/20例、前治療レジメン数の中央値が3)を達成し、奏効した9例のうち全ての症例が、第1サイクル(7週間)[v]で奏効に到達しました。また、奏効期間の中央値はデータカットオフ時点で未達であり、奏効が得られた症例の奏効持続率は奏効後344日で57.1%でした。全生存期間の中央値もデータカットオフ時点で未達でした。最も多く認められた副作用は口内炎であり、安全性評価対象の25例のうち21例(84.0%)に認められました。
ジフォルタ(R)の1回の投与時間は3〜5分vと従来の多剤併用化学療法と比較して短く、外来受診での治療を可能とするため、高齢者が多いPTCLの患者さんの負担を軽減できると期待されております。また、患者さんのQOLに影響を与える脱毛などは認められず、比較的長く治療を続けられる選択肢の一つと考えられます。
米国では再発又は難治性のPTCLに対する初の単剤治療薬として2009年9月に迅速承認され[vi]、NCCNガイドラインでは二次治療として推奨されています。日本と米国以外では、スイス、オーストラリアなど世界17カ国(2017年6月時点)で承認されています。
当社代表取締役社長の木村昭介は、ジフォルタ(R)の発売にあたり次のように述べています。「治療選択肢が限られている再発または難治性のPTCLに対し、弊社は5月発売のムンデシン(R)につづき、今回のジフォルタ(R)と合わせて2つの単剤治療薬を発売することができ、大変喜ばしく思っております。これらが少しでも患者さんやご家族の希望となることを期待しております。」
当社は、がん領域を事業の重点領域としており、今後もこの領域にて、患者さんの新しい治療選択肢を提供することで貢献していきます。
記
【ジフォルタ(R)の製品概要】
【製品名】 ジフォルタ(R)注射液20mg
【一般名】 プララトレキサート
【効能・効果】再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫
【用法・用量】通常、成人には、プララトレキサートとして1日1回30mg/m2を3〜5分かけて、週1回、静脈内投与する。これを6週連続で行い、7週目は休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
【製造販売元】ムンディファーマ株式会社
【薬価基準】89,632円(20mg 1mL 1瓶)
【製造販売承認取得日】2017年7月3日
【薬価収載日】2017年8月30日
【発売日】2017年8月30日
【ジフォルタ(R)について】
ジフォルタ(R)は米国のアロス・セラピューティクス社(現スペクトラム・ファーマシューティカルズ社の子会社)により開発された、葉酸類似体であるプララトレキサート(Pralatrexate) を有効成分とする葉酸代謝拮抗剤です。ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)を競合的に阻害することにより腫瘍細胞のDNA合成を阻害し、腫瘍の増殖を抑制すると考えられています。2011年にムンディファーマがアロス・セラピューティクス社からジフォルタ(R)の国内でのライセンスを取得しました。日本では2014年に希少疾病用医薬品指定を受けました。
製品に関する詳細はこちらをご覧ください:http://ptcl.jp/
【適正使用の推進について】
ムンディファーマはジフォルタ(R)の承認条件に従い、医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施します。
【PTCLとは】
PTCLは成熟したT細胞およびナチュラルキラー(NK)細胞を起源とする非ホジキンリンパ腫です。日本の年間発症例は約2000例[vii]と推計されており、中悪性度リンパ腫の10-15%を占めるiとされています。1990年初頭に数種類の抗がん剤を組み合わせたCHOP療法が中悪性度の非ホジキンリンパ腫の標準一次治療となって以来、PTCLに対する治療選択肢にはほとんど進歩がありませんでした[viii]。さらに、PTCLの二次治療以降の標準治療は確立しておらずiv、予後の悪い疾患であることが知られています。
【ムンディファーマ株式会社について】
ムンディファーマ株式会社は、世界120カ国以上で展開するMundipharmaの独立関連法人として1991年に設立されました。現在では、「がん」、「疼痛」、イソジン(R)ブランド製品を含む「コンシューマーヘルスケア」の3つの領域で日本の患者さんのQOLの向上に貢献しています。
詳細はこちらをご覧ください:http://mundipharma.co.jp/
(R):ジフォルタ、ムンデシン、イソジンはムンディファーマの登録商標です。
[i]国立がん研究センター:末梢性T細胞リンパ腫. 2015 http://ganjoho.jp/public/cancer/PTCL/index.html
[ii]日本血液学会 造血腫瘍診療ガイドライン 2013
[iii]悪性リンパ腫治療マニュアル第4版
[iv]再発または難治性のPTCL患者に対しビタミンB12及び葉酸補充下で、開始用量として30mg/m2/週を6週間連続静脈内投与し、7週目に休薬する1サイクル7週間の本剤投与を行いました。
[v] ジフォルタ(R)添付文書【用法・用量】
[vi] NCCN Guidelines Version 2.2017 T-Cell Lymphomas
[vii]国立がん研究センター:がん統計予測.2016 http://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/short_pred.html
日本血液学会:血液患者登録集計.2014
[viii]磯部泰司、塚田信弘、佐々木純:リンパ系腫瘍診療ハンドブック.中外医学社、2015
[画像: https://prtimes.jp/i/16572/20/resize/d16572-20-567049-0.jpg ]
ムンディファーマ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:木村昭介)は、本日、再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)を効能・効果とする「ジフォルタ(R)注射液20mg」(一般名:プララトレキサート、以下、「ジフォルタ(R)」)を発売したことを、お知らせいたします。
PTCLの好発年齢は65歳以上と高齢者が多く[i]、再発又は難治性のPTCLは一般的に予後が悪いとされ、初回再発後の全生存期間の中央値は6.5ヵ月、無増悪生存期間の中央値は3.7ヵ月であることが報告されています[ii]。再発後の標準治療は確立されておらず、造血幹細胞移植の適応とならない高齢者[iii]にとっては治療選択肢がさらに狭められるため、新たな治療選択肢へのニーズが高いことで知られています。ジフォルタ(R)は高い奏効率と外来受診で治療が続けられる単剤治療薬として、患者さんの治療に貢献します。
ジフォルタ(R)は葉酸類似体であるプララトレキサート(Pralatrexate) を有効成分とする葉酸代謝拮抗剤です。奏効率は国内試験(PDX-JP1)[iv]において45.0%(9/20例、前治療レジメン数の中央値が3)を達成し、奏効した9例のうち全ての症例が、第1サイクル(7週間)[v]で奏効に到達しました。また、奏効期間の中央値はデータカットオフ時点で未達であり、奏効が得られた症例の奏効持続率は奏効後344日で57.1%でした。全生存期間の中央値もデータカットオフ時点で未達でした。最も多く認められた副作用は口内炎であり、安全性評価対象の25例のうち21例(84.0%)に認められました。
ジフォルタ(R)の1回の投与時間は3〜5分vと従来の多剤併用化学療法と比較して短く、外来受診での治療を可能とするため、高齢者が多いPTCLの患者さんの負担を軽減できると期待されております。また、患者さんのQOLに影響を与える脱毛などは認められず、比較的長く治療を続けられる選択肢の一つと考えられます。
米国では再発又は難治性のPTCLに対する初の単剤治療薬として2009年9月に迅速承認され[vi]、NCCNガイドラインでは二次治療として推奨されています。日本と米国以外では、スイス、オーストラリアなど世界17カ国(2017年6月時点)で承認されています。
当社代表取締役社長の木村昭介は、ジフォルタ(R)の発売にあたり次のように述べています。「治療選択肢が限られている再発または難治性のPTCLに対し、弊社は5月発売のムンデシン(R)につづき、今回のジフォルタ(R)と合わせて2つの単剤治療薬を発売することができ、大変喜ばしく思っております。これらが少しでも患者さんやご家族の希望となることを期待しております。」
当社は、がん領域を事業の重点領域としており、今後もこの領域にて、患者さんの新しい治療選択肢を提供することで貢献していきます。
記
【ジフォルタ(R)の製品概要】
【製品名】 ジフォルタ(R)注射液20mg
【一般名】 プララトレキサート
【効能・効果】再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫
【用法・用量】通常、成人には、プララトレキサートとして1日1回30mg/m2を3〜5分かけて、週1回、静脈内投与する。これを6週連続で行い、7週目は休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
【製造販売元】ムンディファーマ株式会社
【薬価基準】89,632円(20mg 1mL 1瓶)
【製造販売承認取得日】2017年7月3日
【薬価収載日】2017年8月30日
【発売日】2017年8月30日
【ジフォルタ(R)について】
ジフォルタ(R)は米国のアロス・セラピューティクス社(現スペクトラム・ファーマシューティカルズ社の子会社)により開発された、葉酸類似体であるプララトレキサート(Pralatrexate) を有効成分とする葉酸代謝拮抗剤です。ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)を競合的に阻害することにより腫瘍細胞のDNA合成を阻害し、腫瘍の増殖を抑制すると考えられています。2011年にムンディファーマがアロス・セラピューティクス社からジフォルタ(R)の国内でのライセンスを取得しました。日本では2014年に希少疾病用医薬品指定を受けました。
製品に関する詳細はこちらをご覧ください:http://ptcl.jp/
【適正使用の推進について】
ムンディファーマはジフォルタ(R)の承認条件に従い、医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施します。
【PTCLとは】
PTCLは成熟したT細胞およびナチュラルキラー(NK)細胞を起源とする非ホジキンリンパ腫です。日本の年間発症例は約2000例[vii]と推計されており、中悪性度リンパ腫の10-15%を占めるiとされています。1990年初頭に数種類の抗がん剤を組み合わせたCHOP療法が中悪性度の非ホジキンリンパ腫の標準一次治療となって以来、PTCLに対する治療選択肢にはほとんど進歩がありませんでした[viii]。さらに、PTCLの二次治療以降の標準治療は確立しておらずiv、予後の悪い疾患であることが知られています。
【ムンディファーマ株式会社について】
ムンディファーマ株式会社は、世界120カ国以上で展開するMundipharmaの独立関連法人として1991年に設立されました。現在では、「がん」、「疼痛」、イソジン(R)ブランド製品を含む「コンシューマーヘルスケア」の3つの領域で日本の患者さんのQOLの向上に貢献しています。
詳細はこちらをご覧ください:http://mundipharma.co.jp/
(R):ジフォルタ、ムンデシン、イソジンはムンディファーマの登録商標です。
[i]国立がん研究センター:末梢性T細胞リンパ腫. 2015 http://ganjoho.jp/public/cancer/PTCL/index.html
[ii]日本血液学会 造血腫瘍診療ガイドライン 2013
[iii]悪性リンパ腫治療マニュアル第4版
[iv]再発または難治性のPTCL患者に対しビタミンB12及び葉酸補充下で、開始用量として30mg/m2/週を6週間連続静脈内投与し、7週目に休薬する1サイクル7週間の本剤投与を行いました。
[v] ジフォルタ(R)添付文書【用法・用量】
[vi] NCCN Guidelines Version 2.2017 T-Cell Lymphomas
[vii]国立がん研究センター:がん統計予測.2016 http://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/short_pred.html
日本血液学会:血液患者登録集計.2014
[viii]磯部泰司、塚田信弘、佐々木純:リンパ系腫瘍診療ハンドブック.中外医学社、2015