不動産売買の仲介手数料、消費者の認知度が改善ー不動産流通システムが仲介手数料、囲い込みなどについての3年連続の調査を発表
[18/09/28]
提供元:PRTIMES
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「安心R住宅」制度や「リノベーション」「ホームインスペクション」の認知度の調査も実施
不動産売買の仲介手数料を「半額から最大無料」としながらも、高品質の仲介サービスを提供する株式会社「不動産流通システム(REDS、レッズ)」(東京都千代田区神田松永町 代表取締役:深谷 十三)は、このたび、インターネットで一般消費者500人を対象に実施した「不動産の賃貸、売買の仲介手数料に関する認知度」の調査結果をまとめましたのでご案内いたします。REDSでは2016年より、ほぼ同じ内容の調査を年に1回行っており、今回で3回目となります。
プレスリリース
2018年9月28日 株式会社不動産流通システム
不動産売買の仲介手数料を「半額から最大無料」としながらも、高品質の仲介サービスを提供する株式会社「不動産流通システム(REDS、レッズ)」(東京都千代田区神田松永町 代表取締役:深谷 十三)は、このたび、インターネットで一般消費者500人を対象に実施した「不動産の賃貸、売買の仲介手数料に関する認知度」の調査結果をまとめましたのでご案内いたします。REDSでは2016年より、ほぼ同じ内容の調査を年に1回行っており、今回で3回目となります。
仲介手数料は法律で「上限」が定められており、この範囲内で自由に設定することができます。ところが、ほとんどの業者が顧客に説明することもなく上限価格を請求しているのが現状です。この事実について「知っている」と答えた人は男女ともに微増しましたが、まだまだ認知度は低いと言えます。
また、不動産業界の悪しき商慣習である「囲い込み」や、それを誘発する「両手仲介」という営業手法も、この3年で認知度はほとんど進んでいませんでした。このほか、国内の空き家物件解消と中古物件の流通促進を目指して国が推進している「安心R住宅」制度や「ホームインスペクション」についてもほとんど知られていないことが判明しました。
REDSではこの調査を元に、企業活動を通じて不動産業界のさらなる公正・透明化を進め、中古物件の流通促進に寄与していく所存です。
■参考:関連する過去の調査結果
第1回「不動産の賃貸、売買の仲介手数料に関する認知度」調査結果 (2016年10月24日)
https://www.reds.co.jp/p7777/
第2回 不動産取引での「囲い込み」「両手仲介」「仲介手数料」に関するアンケート調査結果 (2017年9月14日)
https://www.reds.co.jp/p16023/
■今回の調査概要
・調査対象:東京都内在住の35〜59歳 男性250名 女性250名
・調査期間:2018年9月3日〜2018年9月13日
・調査方法:インターネット調査
・調査会社:株式会社ネクサー(アンケートサイト 「ボイスノート」)
■調査背景
不動産会社に不動産売買の仲介や不動産賃貸の仲介を依頼すると、売買契約が成立したと同時に、成功報酬として仲介手数料が請求されます。仲介手数料は、宅建業法で上限(取引額が400万円を超える場合、売買価格 の3% + 6万円+消費税)が定められていますが、これはあくまでも売主と買主それぞれから受領できる金額の「上限」にすぎません。ただ、大手を含め多くの不動産会社がこの上限額を当たり前のように客に請求しているのが現実です。
また、1社の不動産会社が、1回の取引で売主と買主の双方の仲介人を行った場合は、売主と買主それぞれから受け取ることができてしまうのです。これは「両手仲介」という手法で違法ではありません。しかし、この両手仲介を実現させるため、売主から売却依頼を受けた物件を自社で抱え込み、他社には紹介しない(市場に出さない)という「物件の囲い込み」が行われてきました。これは、物件の売り手にとっては買い手がつくまで時間がかかり不利益を被る一方、物件を探している人にとっては機会喪失にもつながります。つまり、不動産業界は顧客に迷惑をかけてでも自社の利益を優先するという、身もふたもない姿をさらしてきたのです。
こうした業界の悪しき商慣習はインターネットの発達で、少しずつ、国民に知られるようになってきました。業者の中には、この慣習を脱却し、また仲介手数料の割引きなどで差別化を図るところもあります。
囲い込みを行わず、クリーンな業界構築をめざし、「仲介手数料は半額から最大無料」をいち早く掲げたビジネス展開を手掛けてきたREDSは、2016年から毎年1回、「不動産売買の仲介手数料が半額や無料になる会社の有無について」や「不動産会社を選ぶポイント」といった項目を中心に調査を行ってきました。今回の調査からは新たに「リノベーション」「安心R住宅」「ホームインスペクション」について認知を尋ねる質問も行いました。
■調査結果とコメント
(1)仲介手数料について
Q1 あなたは不動産売買の仲介手数料の上限が法律で定められていることを知っていますか?
[画像1: https://prtimes.jp/i/19545/24/resize/d19545-24-559264-11.jpg ]
不動産売買の仲介手数料は、宅建業法で取引金額ごとに上限額(400万円以上では、物件価格の3%プラス6万円プラス消費税)が定められています。
今回は「全く知らない」が男性で59.6%、女性が70.4%となり、2016年(男性67.2%、女性72.4%)、2017年(男性64.8%、女性79.2%)の調査よりも減っていることが分かります。とくに男性は2年前よりも7.6ポイントも減っています。
一方、「知っている」は今回、男性で16.0%、女性で8.8%でした。2016年(男性12.0%、女性7.6%)、2017年(男性10.4%、女性6.0%)の数値と比較すると、上昇基調ではあります。男性は女性よりも一貫して知っている割合が高くなっています。
知らない人が減り、知っている人が増えていることは喜ばしいことではありますが、依然として男性は6割、女性は7割が知らないという状況が明らかになりました。
Q2 あなたは、売買価格が400万円を超える不動産売買の仲介手数料がいくらになるか知っていますか?
[画像2: https://prtimes.jp/i/19545/24/resize/d19545-24-668381-13.jpg ]
売買価格が400万円を超える不動産売買の仲介手数の法定上限は、売買価格の3%+6万円+消費税(速算式)ですが、これについても男性は71.2%、女性は83.2%が「全く知らない」という結果でした。一般消費者のほとんどが、不動産売買の正確な仲介手数料を知らないまま、不動産会社から請求される金額をそのまま支払っているようです。
Q3 あなたは不動産売買の仲介手数料が半額や無料になる会社を知っていますか?
[画像3: https://prtimes.jp/i/19545/24/resize/d19545-24-309708-14.jpg ]
REDSのように不動産売買の仲介手数料を割り引く会社は増えつつあるが、「全く知らない」が男性84.4%、女性が88.4%でした。2016年(男性76.0%、女性82.4%)、2017年(男性67.2%、女性69.6%)と、2016年よりも10ポイント以上増えてしまっています。ほとんどの人が知らない上に、年ごとに認知が高まっている訳でもないということが判明しました。
Q4 不動産売買の仲介手数料を半額や無料にする会社の利用意向をお知らせください。
[画像4: https://prtimes.jp/i/19545/24/resize/d19545-24-176103-15.jpg ]
不動産売買の仲介手数料を割引く会社があった場合、その会社を利用するかについても聞いてみたところ、男女とも半数以上が「利用は検討しない」と回答しました。男性は52.0%、女性は54.8%に上りましたが、2016年が男性50.0%、女性51.2%、2017年が男性47.6%、女性52.8%と、女性は年ごとにその割合は大きくなっています。
仲介手数料を割り引こうが上限まで取ろうが、消費者の選択には影響しない人、あるいは仲介手数料は高い方がサービスの質がよいと考える人が半数以上いて、女性はその比率が増えているということです。
多くの不動産会社が法定上限の手数料を設定している不動産の売買仲介では、仲介手数料の金額の多寡と仲介サービスのクオリティとは、必ずしも相関する訳ではないのですが、一般にはまだまだ「高いということはいいサービスである」との思い込みがあるようです。
(2)不動産会社の営業活動について
Q5 不動産会社が不動産売買の仲介手数料を半額や無料にするために、許容できる施策について、お知らせください。
[画像5: https://prtimes.jp/i/19545/24/resize/d19545-24-351094-22.jpg ]
不動産会社が不動産売買の仲介手数料を割引くために、消費者の目から見て、この項目を削ったり、有料化したりすれば効果がありそうというものを考えてもらったところ、男性、女性ともには1位は「広告宣伝費の削減」(男性35.2%、女性34.0%)でした。
男性は2位から順に「人件費の削減」(24.4%)、「許容できるものはない」(24.0%)、「システムの効率化」(23.6%)、「その他」(20.8%)を挙げました。
一方、女性は2位から順に「許容できるものはない」(24.4%)、「システムの効率化」「その他」(23.6%)、「店舗費用の削減」(20.4%)でした。
順位に微妙な差は見られるものの、挙げられた項目内容はほとんど同じで、過去2回の調査時とも傾向は変わらないようです。特に男女とも1位に挙げた「広告費宣伝費の削減」からは、テレビCMや雑誌・新聞の広告、ポスティングなどのチラシ投函には、その効果を疑問に感じている消費者が多数存在することを示唆していると言えます。
また、男女とも上位に「その他」や「(有料化を)許容できるものはない」という選択肢が来ていることは、「不動産会社のやることにそれほど興味がない」「現状のままでも困っていない」ということでもあるでしょう。
Q6 不動産仲介における、不動産会社による「囲い込み」という行為を知っていますか?
[画像6: https://prtimes.jp/i/19545/24/resize/d19545-24-378918-17.jpg ]
「囲い込み」について知っているのは男性2.8%、女性1.2%と、非常に低い数値が出ました。2017年は男性が3.2%、女性が2.0%で、増減は誤差の範囲と言えそうです。業界の悪弊について、業界外で知っている人はほぼいないということでしょう。
Q7 不動産仲介における、不動産会社による「両手仲介」という行為を知っていますか?
[画像7: https://prtimes.jp/i/19545/24/resize/d19545-24-863721-18.jpg ]
「両手仲介」について知っているのは男性5.6%、女性2.0%でした。2017年は男性5.7%、女性3.6%ですので、誤差の範囲内と言えるでしょう。囲い込みと同じく、両手仲介についても業界外の人で知っている人は、ほぼいないということでしょう。
(3)中古住宅の流通促進にかかわることについて
Q8 「リノベーション」という言葉を知っていますか。
[画像8: https://prtimes.jp/i/19545/24/resize/d19545-24-290148-19.jpg ]
既存住宅をライフスタイルに合わせて造り替えるリノベーションについては「聞いたことはあるが詳細は知らない」という回答が、男性が39.2%、女性が39.6%といずれも最も分厚い層になっています。一方、「知っている」は男性が30.8%、女性が36.0%で、女性の方に関心の高さがうかがえました。女性のライフスタイルの多様化の進展と、「リノベ女子」「リノジェンヌ」などと命名して、個別のライフスタイルを反映した住まいづくりを提案する業者が増えていることなどに起因しているでしょう。
Q9 「安心R住宅」という言葉を知っていますか。
[画像9: https://prtimes.jp/i/19545/24/resize/d19545-24-953858-20.jpg ]
既存住宅の流通促進に向けて、「不安」「汚い」「わからない」といった従来のいわゆる「中古住宅」のマイナスイメージを払拭し、「住みたい」「買いたい」既存住宅を選択できる環境の整備を図るため、平成29(2017)年国土交通省の告示による「安心R住宅」制度(特定既存住宅情報提供事業者団体登録制度)が創設されました。
耐震性があり、インスペクション(建物状況調査等)が行われた住宅であって、リフォーム等について情報提供が行われる既存住宅をさします。具体的には、以下の要件を満たすものです。
[1]耐震性等の基礎的な品質を備えている
[2]リフォームを実施済み又はリフォーム提案が付いている
[3]点検記録等の保管状況について情報提供が行われる
この「安心R住宅」について、知っているのは男性が2.0%、女性が1.6%しかいませんでした。この制度は中古住宅の流通加速を目指しているそうですが、これほど知られていないということは、「安心R住宅」に関する政策が、認知度という観点では広がっていないことを示しています。
Q10 「ホームインスペクション(住宅診断)」という言葉を知っていますか?
[画像10: https://prtimes.jp/i/19545/24/resize/d19545-24-880400-21.jpg ]
ホームインスペクション(住宅診断)とは、住宅に精通したホームインスペクター(住宅診断士)が、専門家の見地から、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見きわめ、報告することです。中古住宅の購入前や、自宅の売り出し前にホームインスペクションを行なうことで、建物のコンディションを把握し、安心して取引を行うことができます。
このホームインスペクションについて、「知っている」のは男性が4.0%、女性が3.2%でした。「安心R住宅」よりは認知がありますが、ほとんど知られていないことには変わりありません。
■総評
今回のアンケート結果からは、不動産業界に長らく横たわってきた「囲い込み」「両手仲介」という悪しき商慣習について、消費者の認知度に改善の兆しは見られるものの、ほとんどの人が知らないまま住宅購入をしており、業者から言われるがままに仲介手数料を支払っている状況が変わっていないことが浮き彫りになりました。志ある会社は「手数料割引」などさまざまな企業努力を行っていますが、半数以上の人が評価していないということも判明しました。
仲介手数料が割安であることとサービスのクオリティの高さは逆相関ではなく、企業努力によって正の相関関係となりえることを、REDSは根気よくオウンドメディア『不動産のリアル』で発信していきます。同時に実際の取引でも実感していただけるよう、お客様の気持ちに寄り添ったサービス提供を続けていきたいと考えています。
■参考:関連する過去の調査結果(再掲)
第1回「不動産の賃貸、売買の仲介手数料に関する認知度」調査結果 (2016年10月24日)
https://www.reds.co.jp/p7777/
第2回 不動産取引での「囲い込み」「両手仲介」「仲介手数料」に関するアンケート調査結果 (2017年9月14日)
https://www.reds.co.jp/p16023/
■転載・引用に関するお願い
本アンケートの著作権は、株式会社不動産流通システムが保有します。調査レポートの内容の一部はご自由に転載・引用いただいて結構ですが、必ず当社クレジット(「不動産流通システム」)を明記いただけますようお願い申し上げます。
不動産流通システム(REDS)の概要
(1)商号: 株式会社不動産流通システム
(2)代表者: 深谷 十三
(3)本社所在地: 東京都千代田区神田松永町10番地 長谷川ビル702号室
(4)設立年月日: 2008年10月28日
(5)資本金: 8,519万円 資本準備金7,519万円
(6)事業内容: 不動産売買の仲介およびそれに付随する業務
不動産売買の仲介手数料を「半額から最大無料」としながらも、高品質の仲介サービスを提供する株式会社「不動産流通システム(REDS、レッズ)」(東京都千代田区神田松永町 代表取締役:深谷 十三)は、このたび、インターネットで一般消費者500人を対象に実施した「不動産の賃貸、売買の仲介手数料に関する認知度」の調査結果をまとめましたのでご案内いたします。REDSでは2016年より、ほぼ同じ内容の調査を年に1回行っており、今回で3回目となります。
プレスリリース
2018年9月28日 株式会社不動産流通システム
不動産売買の仲介手数料を「半額から最大無料」としながらも、高品質の仲介サービスを提供する株式会社「不動産流通システム(REDS、レッズ)」(東京都千代田区神田松永町 代表取締役:深谷 十三)は、このたび、インターネットで一般消費者500人を対象に実施した「不動産の賃貸、売買の仲介手数料に関する認知度」の調査結果をまとめましたのでご案内いたします。REDSでは2016年より、ほぼ同じ内容の調査を年に1回行っており、今回で3回目となります。
仲介手数料は法律で「上限」が定められており、この範囲内で自由に設定することができます。ところが、ほとんどの業者が顧客に説明することもなく上限価格を請求しているのが現状です。この事実について「知っている」と答えた人は男女ともに微増しましたが、まだまだ認知度は低いと言えます。
また、不動産業界の悪しき商慣習である「囲い込み」や、それを誘発する「両手仲介」という営業手法も、この3年で認知度はほとんど進んでいませんでした。このほか、国内の空き家物件解消と中古物件の流通促進を目指して国が推進している「安心R住宅」制度や「ホームインスペクション」についてもほとんど知られていないことが判明しました。
REDSではこの調査を元に、企業活動を通じて不動産業界のさらなる公正・透明化を進め、中古物件の流通促進に寄与していく所存です。
■参考:関連する過去の調査結果
第1回「不動産の賃貸、売買の仲介手数料に関する認知度」調査結果 (2016年10月24日)
https://www.reds.co.jp/p7777/
第2回 不動産取引での「囲い込み」「両手仲介」「仲介手数料」に関するアンケート調査結果 (2017年9月14日)
https://www.reds.co.jp/p16023/
■今回の調査概要
・調査対象:東京都内在住の35〜59歳 男性250名 女性250名
・調査期間:2018年9月3日〜2018年9月13日
・調査方法:インターネット調査
・調査会社:株式会社ネクサー(アンケートサイト 「ボイスノート」)
■調査背景
不動産会社に不動産売買の仲介や不動産賃貸の仲介を依頼すると、売買契約が成立したと同時に、成功報酬として仲介手数料が請求されます。仲介手数料は、宅建業法で上限(取引額が400万円を超える場合、売買価格 の3% + 6万円+消費税)が定められていますが、これはあくまでも売主と買主それぞれから受領できる金額の「上限」にすぎません。ただ、大手を含め多くの不動産会社がこの上限額を当たり前のように客に請求しているのが現実です。
また、1社の不動産会社が、1回の取引で売主と買主の双方の仲介人を行った場合は、売主と買主それぞれから受け取ることができてしまうのです。これは「両手仲介」という手法で違法ではありません。しかし、この両手仲介を実現させるため、売主から売却依頼を受けた物件を自社で抱え込み、他社には紹介しない(市場に出さない)という「物件の囲い込み」が行われてきました。これは、物件の売り手にとっては買い手がつくまで時間がかかり不利益を被る一方、物件を探している人にとっては機会喪失にもつながります。つまり、不動産業界は顧客に迷惑をかけてでも自社の利益を優先するという、身もふたもない姿をさらしてきたのです。
こうした業界の悪しき商慣習はインターネットの発達で、少しずつ、国民に知られるようになってきました。業者の中には、この慣習を脱却し、また仲介手数料の割引きなどで差別化を図るところもあります。
囲い込みを行わず、クリーンな業界構築をめざし、「仲介手数料は半額から最大無料」をいち早く掲げたビジネス展開を手掛けてきたREDSは、2016年から毎年1回、「不動産売買の仲介手数料が半額や無料になる会社の有無について」や「不動産会社を選ぶポイント」といった項目を中心に調査を行ってきました。今回の調査からは新たに「リノベーション」「安心R住宅」「ホームインスペクション」について認知を尋ねる質問も行いました。
■調査結果とコメント
(1)仲介手数料について
Q1 あなたは不動産売買の仲介手数料の上限が法律で定められていることを知っていますか?
[画像1: https://prtimes.jp/i/19545/24/resize/d19545-24-559264-11.jpg ]
不動産売買の仲介手数料は、宅建業法で取引金額ごとに上限額(400万円以上では、物件価格の3%プラス6万円プラス消費税)が定められています。
今回は「全く知らない」が男性で59.6%、女性が70.4%となり、2016年(男性67.2%、女性72.4%)、2017年(男性64.8%、女性79.2%)の調査よりも減っていることが分かります。とくに男性は2年前よりも7.6ポイントも減っています。
一方、「知っている」は今回、男性で16.0%、女性で8.8%でした。2016年(男性12.0%、女性7.6%)、2017年(男性10.4%、女性6.0%)の数値と比較すると、上昇基調ではあります。男性は女性よりも一貫して知っている割合が高くなっています。
知らない人が減り、知っている人が増えていることは喜ばしいことではありますが、依然として男性は6割、女性は7割が知らないという状況が明らかになりました。
Q2 あなたは、売買価格が400万円を超える不動産売買の仲介手数料がいくらになるか知っていますか?
[画像2: https://prtimes.jp/i/19545/24/resize/d19545-24-668381-13.jpg ]
売買価格が400万円を超える不動産売買の仲介手数の法定上限は、売買価格の3%+6万円+消費税(速算式)ですが、これについても男性は71.2%、女性は83.2%が「全く知らない」という結果でした。一般消費者のほとんどが、不動産売買の正確な仲介手数料を知らないまま、不動産会社から請求される金額をそのまま支払っているようです。
Q3 あなたは不動産売買の仲介手数料が半額や無料になる会社を知っていますか?
[画像3: https://prtimes.jp/i/19545/24/resize/d19545-24-309708-14.jpg ]
REDSのように不動産売買の仲介手数料を割り引く会社は増えつつあるが、「全く知らない」が男性84.4%、女性が88.4%でした。2016年(男性76.0%、女性82.4%)、2017年(男性67.2%、女性69.6%)と、2016年よりも10ポイント以上増えてしまっています。ほとんどの人が知らない上に、年ごとに認知が高まっている訳でもないということが判明しました。
Q4 不動産売買の仲介手数料を半額や無料にする会社の利用意向をお知らせください。
[画像4: https://prtimes.jp/i/19545/24/resize/d19545-24-176103-15.jpg ]
不動産売買の仲介手数料を割引く会社があった場合、その会社を利用するかについても聞いてみたところ、男女とも半数以上が「利用は検討しない」と回答しました。男性は52.0%、女性は54.8%に上りましたが、2016年が男性50.0%、女性51.2%、2017年が男性47.6%、女性52.8%と、女性は年ごとにその割合は大きくなっています。
仲介手数料を割り引こうが上限まで取ろうが、消費者の選択には影響しない人、あるいは仲介手数料は高い方がサービスの質がよいと考える人が半数以上いて、女性はその比率が増えているということです。
多くの不動産会社が法定上限の手数料を設定している不動産の売買仲介では、仲介手数料の金額の多寡と仲介サービスのクオリティとは、必ずしも相関する訳ではないのですが、一般にはまだまだ「高いということはいいサービスである」との思い込みがあるようです。
(2)不動産会社の営業活動について
Q5 不動産会社が不動産売買の仲介手数料を半額や無料にするために、許容できる施策について、お知らせください。
[画像5: https://prtimes.jp/i/19545/24/resize/d19545-24-351094-22.jpg ]
不動産会社が不動産売買の仲介手数料を割引くために、消費者の目から見て、この項目を削ったり、有料化したりすれば効果がありそうというものを考えてもらったところ、男性、女性ともには1位は「広告宣伝費の削減」(男性35.2%、女性34.0%)でした。
男性は2位から順に「人件費の削減」(24.4%)、「許容できるものはない」(24.0%)、「システムの効率化」(23.6%)、「その他」(20.8%)を挙げました。
一方、女性は2位から順に「許容できるものはない」(24.4%)、「システムの効率化」「その他」(23.6%)、「店舗費用の削減」(20.4%)でした。
順位に微妙な差は見られるものの、挙げられた項目内容はほとんど同じで、過去2回の調査時とも傾向は変わらないようです。特に男女とも1位に挙げた「広告費宣伝費の削減」からは、テレビCMや雑誌・新聞の広告、ポスティングなどのチラシ投函には、その効果を疑問に感じている消費者が多数存在することを示唆していると言えます。
また、男女とも上位に「その他」や「(有料化を)許容できるものはない」という選択肢が来ていることは、「不動産会社のやることにそれほど興味がない」「現状のままでも困っていない」ということでもあるでしょう。
Q6 不動産仲介における、不動産会社による「囲い込み」という行為を知っていますか?
[画像6: https://prtimes.jp/i/19545/24/resize/d19545-24-378918-17.jpg ]
「囲い込み」について知っているのは男性2.8%、女性1.2%と、非常に低い数値が出ました。2017年は男性が3.2%、女性が2.0%で、増減は誤差の範囲と言えそうです。業界の悪弊について、業界外で知っている人はほぼいないということでしょう。
Q7 不動産仲介における、不動産会社による「両手仲介」という行為を知っていますか?
[画像7: https://prtimes.jp/i/19545/24/resize/d19545-24-863721-18.jpg ]
「両手仲介」について知っているのは男性5.6%、女性2.0%でした。2017年は男性5.7%、女性3.6%ですので、誤差の範囲内と言えるでしょう。囲い込みと同じく、両手仲介についても業界外の人で知っている人は、ほぼいないということでしょう。
(3)中古住宅の流通促進にかかわることについて
Q8 「リノベーション」という言葉を知っていますか。
[画像8: https://prtimes.jp/i/19545/24/resize/d19545-24-290148-19.jpg ]
既存住宅をライフスタイルに合わせて造り替えるリノベーションについては「聞いたことはあるが詳細は知らない」という回答が、男性が39.2%、女性が39.6%といずれも最も分厚い層になっています。一方、「知っている」は男性が30.8%、女性が36.0%で、女性の方に関心の高さがうかがえました。女性のライフスタイルの多様化の進展と、「リノベ女子」「リノジェンヌ」などと命名して、個別のライフスタイルを反映した住まいづくりを提案する業者が増えていることなどに起因しているでしょう。
Q9 「安心R住宅」という言葉を知っていますか。
[画像9: https://prtimes.jp/i/19545/24/resize/d19545-24-953858-20.jpg ]
既存住宅の流通促進に向けて、「不安」「汚い」「わからない」といった従来のいわゆる「中古住宅」のマイナスイメージを払拭し、「住みたい」「買いたい」既存住宅を選択できる環境の整備を図るため、平成29(2017)年国土交通省の告示による「安心R住宅」制度(特定既存住宅情報提供事業者団体登録制度)が創設されました。
耐震性があり、インスペクション(建物状況調査等)が行われた住宅であって、リフォーム等について情報提供が行われる既存住宅をさします。具体的には、以下の要件を満たすものです。
[1]耐震性等の基礎的な品質を備えている
[2]リフォームを実施済み又はリフォーム提案が付いている
[3]点検記録等の保管状況について情報提供が行われる
この「安心R住宅」について、知っているのは男性が2.0%、女性が1.6%しかいませんでした。この制度は中古住宅の流通加速を目指しているそうですが、これほど知られていないということは、「安心R住宅」に関する政策が、認知度という観点では広がっていないことを示しています。
Q10 「ホームインスペクション(住宅診断)」という言葉を知っていますか?
[画像10: https://prtimes.jp/i/19545/24/resize/d19545-24-880400-21.jpg ]
ホームインスペクション(住宅診断)とは、住宅に精通したホームインスペクター(住宅診断士)が、専門家の見地から、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見きわめ、報告することです。中古住宅の購入前や、自宅の売り出し前にホームインスペクションを行なうことで、建物のコンディションを把握し、安心して取引を行うことができます。
このホームインスペクションについて、「知っている」のは男性が4.0%、女性が3.2%でした。「安心R住宅」よりは認知がありますが、ほとんど知られていないことには変わりありません。
■総評
今回のアンケート結果からは、不動産業界に長らく横たわってきた「囲い込み」「両手仲介」という悪しき商慣習について、消費者の認知度に改善の兆しは見られるものの、ほとんどの人が知らないまま住宅購入をしており、業者から言われるがままに仲介手数料を支払っている状況が変わっていないことが浮き彫りになりました。志ある会社は「手数料割引」などさまざまな企業努力を行っていますが、半数以上の人が評価していないということも判明しました。
仲介手数料が割安であることとサービスのクオリティの高さは逆相関ではなく、企業努力によって正の相関関係となりえることを、REDSは根気よくオウンドメディア『不動産のリアル』で発信していきます。同時に実際の取引でも実感していただけるよう、お客様の気持ちに寄り添ったサービス提供を続けていきたいと考えています。
■参考:関連する過去の調査結果(再掲)
第1回「不動産の賃貸、売買の仲介手数料に関する認知度」調査結果 (2016年10月24日)
https://www.reds.co.jp/p7777/
第2回 不動産取引での「囲い込み」「両手仲介」「仲介手数料」に関するアンケート調査結果 (2017年9月14日)
https://www.reds.co.jp/p16023/
■転載・引用に関するお願い
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不動産流通システム(REDS)の概要
(1)商号: 株式会社不動産流通システム
(2)代表者: 深谷 十三
(3)本社所在地: 東京都千代田区神田松永町10番地 長谷川ビル702号室
(4)設立年月日: 2008年10月28日
(5)資本金: 8,519万円 資本準備金7,519万円
(6)事業内容: 不動産売買の仲介およびそれに付随する業務