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帝拳ジム所属の“ベネズエラのゴールデン・ボーイ”リナレス、初防衛戦に臨む!…世界プロボクシング




WBA世界S・フェザー級タイトルマッチ
ホルヘ・リナレス(帝拳)vsホサファト・ペレス

日本時間6月28日(日)、“ベネズエラのゴールデン・ボーイ”ホルヘ・リナレス(帝拳)が、メキシコ、ヌエボ・ラレードでホサファト・ペレス(メキシコ)を相手に初防衛戦に臨む!
この両者、本来ならば3月14日にメキシコで対戦の予定だったが、試合の1ヵ月前にリナレスがスパーリングで目の上に裂傷を負ったために延期。新たな日程が5月9日に決定したと思ったら、今度は新型インフルエンザの影響でイベントそのものが順延されたという経緯がある。
紆余曲折の末に実現するタイトルマッチだが、試合の行方を占うとなるとリナレスの優位は動かしがたい。スピードと強打で挑戦者を圧倒する光景が目に浮かぶ――。
「ケガ?もう大丈夫。全然、問題ないよ」傷の癒えた23歳の2階級制覇チャンピオンは、いつものように自信を口にしている。
ベネズエラのジュニア選手権を3度制するなどアマチュアで161戦155勝6敗のレコードを残してリナレスが日本でプロデビューしたのは、02年12月のこと。以来6年数ヵ月、ここまで26の勝利(17KO)を重ねてきた。最近は3度の世界戦を含めて5連続KOと倒すコツをマスターした感さえある。
リナレスのボクシングはスピードとタイミングで構成されているといってもいいだろう。軽快なステップで位置取りをしながら左の高速ジャブを繰り出し、対戦者の動きをコントロールしながら切り札の右ストレートを決める。相手の呼吸をも読んだ高度なボクシングといっていいだろう。すでに2階級で世界の頂点を極めたが、その潜在能力の高さと研究熱心さからみて、本領発揮はまだまだ先のことといえそうだ。
挑戦者のペレスは「レオンシト」(小さなライオン)の異名を持つ25歳のメキシカン。戦績は13戦12勝(7KO)1敗と伝えられるが、24戦23勝(12KO)1敗という説もある。サウスポーのボクサーファイター型で、リナレスほどではないがスピードもある。一発の怖さはないが、ほどよく戦力の整った選手といえるだろう。昨年4月にはメキシコのライト級ナショナル・タイトルを獲得している。身長は172センチというから、体格はほとんどリナレスと同じとみていいだろう。
リナレスは過去にメキシカンとは4戦して全勝(3KO)と相性がいい。防衛を後押しする縁起のいいデータだ。その一方で、プロになってからサウスポーとの対戦経験が乏しいというデータもある。その数少ない左構えとの対戦(プロ2戦目)では、リナレスは不覚のダウンを喫している。そのあたりが唯一の不安材料か。
会場はメキシカンで埋め尽くされるはず。その声援に押されてペレスがいきなり攻勢に出てくることを想定しておく必要がありそうだ。よって、リナレスといえどもスタートは慎重にならざるを得ないだろう。左のジャブで探りを入れながら序盤はリスクを抑えた戦い方を強いられるかもしれない。
力の差が如実に出てくるのは中盤に入ってからか。リナレスのタイムリーなワンツーが命中した時点で、試合は終わりそうだ。
この試合の模様は、6月29日(月)夜8時からWOWOWで放送する。

Written by ボクシングライター原功

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http://www.wowow.co.jp/sports/excite/


※ホルヘ・リナレス(WBA世界S・フェザー級チャンピオン 23歳)
2002年12月 日本でプロ・デビュー
2004年1月  WBAラテンアメリカ・S・バンタム級タイトル獲得
2005年5月  WBA中米フェザー級タイトル獲得
2007年7月  WBC暫定世界フェザー級タイトル獲得 のちに正王者に昇格(防衛計1度)
2008年11月 WBA世界S・フェザー級タイトル獲得 (防衛計0度)

戦績:26戦全勝17KO

※ホサファト・ペレス(メキシコ・ライト級チャンピオン 25歳)
2005年8月   プロ・デビュー
2008年4月   メキシコ・ライト級タイトル獲得

戦績:13戦12勝7KO1敗
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