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アストロスケール、OneWeb、UKSA、ESAが連携〜デブリ除去衛星ELSA-Mの打上げ目指し1480万ユーロの契約を締結

2024年末に打上げを予定。持続可能な宇宙環境の確保に向けた大きな前進

持続可能な宇宙環境を目指し、スペースデブリ(宇宙ごみ、以下、デブリ)除去を含む軌道上サービスに取り組む株式会社アストロスケールホールディングス(本社:東京都墨田区、創業者兼CEO 岡田 光信、以下「アストロスケール」)の100%英国子会社であるAstroscale Ltd. (以下「アストロスケール英国」)は、グローバルに衛星通信サービスを提供するOneWeb Ltd.(本社:英国ロンドン、CEO:Neil Masterson、以下「OneWeb」)をパートナーに、軌道上ミッションで役目を終えた複数の人工衛星を除去する衛星「ELSA-M(エルサ・エム、End-of-Life Services by Astroscale - Multi clientの略)」の技術革新に向けた1480万ユーロの資金を受け取りました。ELSA-Mの軌道上実証は2024年末に計画しており、その後衛星運用者に向けてデブリ除去サービスの提供を開始する予定です。




この取り組みは、2019年に欧州宇宙機関(ESA)とOneWebが提携した「Sunrise(サンライズ)」プログラムを通じて付与されるものです。Sunriseプログラムは衛星航行のための人工知能(AI)、新たなペイロード、そしてデブリ除去研究など、次世代技術の前進を支援することを目的としています。今回の資金提供は、アストロスケール英国およびその英国国内パートナーへの拠出であり、ELSA-Mの設計を完了させ、組み立て前まで製造を進めるものです。ELSA-Mサービサーは、一度のミッションで、地球低軌道で役目を終えた複数の人工衛星を捕獲・除去します。

衛星は、天気予報、災害監視、GPS、銀行システム、ブロードバンドなどの重要なサービスを可能にする存在です。衛星が稼働する宇宙の軌道環境が混雑すると、職場や家庭での円滑な生活が失われるリスクがあります。軌道上に存在する物体の大多数を占めるのはデブリです。そのデブリを責任をもって管理するためのソリューションの開発を進めています。
[画像: https://prtimes.jp/i/67481/29/resize/d67481-29-2c94c84ba9a42969dc81-0.jpg ]

                     ELSA-Mイメージ図

OneWeb CTOのマッシミリアーノ・ラドヴァズ氏は以下のように述べています。
「責任ある宇宙の利活用はOneWebのミッションの非常に重要な部分です。私たちは事業を行うすべての環境で持続可能な慣行に取り組んでおり、役目を終えた衛星を軌道から離脱させ、自然の共有資源としての軌道環境を保全することができるELSA-Mサービサーのプロトタイプの開発は、宇宙への責任あるアプローチに向けた重要なマイルストーンです。」

アストロスケール英国社長のジョン・アーバンは、以下のように述べています。
「宇宙の清掃を始めない限り、電気通信サービスは危険に晒されています。アストロスケールのELSA-Mサービサーは、2021年より軌道上実証を行っているデブリ除去技術実証衛星「ELSA-d (エルサディー、End-of-Life Services by Astroscale – demonstrationの略)」のミッションに基づいて設計されています。コンステレーションサービスを提供する顧客と協力し、ELSA-Mサービサーは革新的なランデブ(接近)、捕獲、軌道離脱の機能を実証します。当社は2030年までにデブリ除去を当たり前のものにすることを目指しており、ELSA-Mの軌道上実証の直後に、OneWebなどの衛星運用者向けの商業サービス提供を開始する予定です。英国宇宙庁と欧州宇宙機関の継続的な支援に感謝いたします。この革新的な技術の開発が、宇宙の持続可能な経済に貢献する私たちの商業サービスにつながるのです。」

欧州宇宙機関の電気通信および統合アプリケーション部門ディレクターのエロディ・ビヨ氏は、以下のように述べています。
「私たちのデジタル経済・社会は衛星の通信に依存しており、今日の生活を保護するために、責任ある宇宙の利活用が重要です。ヨーロッパの宇宙産業におけるイノベーションを促進し、宇宙の持続可能な利活用を確保するための新しい方法を推進した欧州宇宙機関の実績と、パートナーシッププロジェクトが投資家、衛星運用者、業界の信頼できるパートナーとして果たす役割を誇りに思っています。」

英国ビジネス・エネルギー・産業戦略省のジョージ・フリーマン科学大臣は、以下のように述べています。
「軌道上にはすでに数千機の衛星が存在し、さらに毎年数千機が打ち上げられています。衛星運用者のコスト削減、また宇宙の安全と持続可能性を確保するためにも、デブリ問題に取り組み、機能しなくなった宇宙船やその他のデブリを除去する新しい方法を見つけることがますます重要になっています。英国政府は宇宙の持続可能性(スペースサステナビリティ)を国家宇宙戦略の重要なテーマに掲げており、この欧州宇宙機関のプロジェクトにおいて、英国に拠点を置くアストロスケール英国やOneWebが主導的な存在として英国の技術のリーダーシップを示すことを嬉しく思います。」

英国宇宙庁CEOのポール・ベイト氏は、以下のように述べています。
「デブリは、ナビゲーション、銀行、通信など、私たちの生活に欠かすことのできない重要なサービスを支える衛星を脅かす存在です。これがまさに、英国が行動を起こしている理由です。宇宙からデブリを除去するための新しい技術の開発に投資し、国際的なパートナーと協力して持続可能性を促進する取り組みを主導しています。欧州宇宙機関、アストロスケール英国、OneWebにて締結されたSunriseプログラムパートナーシップの最新のフェーズでは、役目を終えた複数の人工衛星を除去する革新的なサービサーを開発し、これは英国をデブリ除去の取り組みの最前線に位置付けるでしょう。」

ELSA-Mについてはこちらをご覧ください。
https://astroscale.com/ja/elsa-m/

アストロスケール について
アストロスケールは、宇宙機の安全航行の確保を目指し、次世代へ持続可能な軌道を継承する為、全軌道における軌道上サービスに専業で取り組む世界初の民間企業です。 2013年の創業以来、軌道上で増加し続けるデブリの低減・除去策として、衛星運用終了時のデブリ化防止(EOL※1)、既存デブリの除去(ADR※2)、故障機や物体の観測・点検(ISSA※3)、寿命延長(LEX※4)など軌道上サービスの実現を目指し技術開発を進めてきました。また、長期に渡り安全で持続可能な宇宙環境を目指す為、技術開発に加え、ビジネスモデルの確立、複数の民間企業や団体、行政機関と協働し、宇宙政策やベストプラクティスの策定に努めています。
本社・R&D 拠点の日本をはじめ、シンガポール、英国、米国、イスラエルとグローバルに事業を展開しています。
アストロスケール本社ウェブサイトはこちら:https://astroscale.com/ja/

※1 EOL:End-of-Lifeの略称
※2 ADR:Active Debris Removalの略称
※3 ISSA:In Situ Space Situational Awarenessの略称
※4 LEX:Life Extensionの略称
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