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カナダの森林専門家や環境NGOら、経産省に輸入バイオマス支援中止を求める

「豊かな森が伐採され、生物多様性と炭素貯蓄が失われる」

日本のバイオマス発電促進による燃料需要の拡大により、カナダの原生林の伐採が進んでいる実状を訴えるために来日したカナダの森林専門家らが、29日、輸入燃料を使ったバイオマス発電の支援中止を求める公開書簡を経済産業省に提出しました。書簡には、日本、カナダ、アメリカ、EU、インドネシア、マレーシア、オランダ、ガーナ、チリなどの世界各国から19の環境NGOが連名しました。




[画像1: https://prtimes.jp/i/77060/33/resize/d77060-33-4d360b3be038f99eafa5-2.jpg ]

公開書簡を提出したのは、カナダ・ブリティッシュコロンビア州で活動する森林攪乱生態学者のミシェル・コノリーさんら。コノリーさんは、先住民族コミュニティとともに野生生物と気候に配慮した森林施業の構築に取り組むかたわら、環境NGO「コンサベーション・ノース」を運営しています。
コノリーさんは、「木質ペレットの生産のため、ブリティッシュコロンビア州の豊かな原生林が伐採されている。カリブー(トナカイの仲間)を含む多様な野生生物の生息地が脅かされている。人工林への転換が進められているが、もとの天然林とはまったく別のものである。“持続可能“という言葉とかけ離れた実態に目を向けてほしい」と語りました。
また、同席したビクトリア在住のジャーナリストで資源政策アナリストのベン・パーフィットさんは、「カナダで生産された木質ペレットの55%は日本に輸出している。豊かな森林を切りつくし、森林資源が枯渇したため、伐採速度は減少してきている。森林を保護すべきだという市民の声も高まってきている。日本企業がこのままカナダの木質ペレットに依存し続けることは、リスクが高い」と指摘しました。
固定価格買取制度が導入された2012年以降、日本の木質ペレットの輸入量は急増しています。2022年、日本はカナダから130万トン以上の木質ペレットを輸入しました。
書簡では、「燃料需要の拡大は森林の減少・劣化の原因となり、生物多様性を脅かすのみならず、森林や土壌の炭素貯留を減少させる」とし、気候や森林を破壊する輸入バイオマス燃料を使うバイオマス発電への支援を中止することなどを求めています。
公開書簡の全文は以下からご覧ください。
https://foejapan.org/issue/20231129/15129/

[画像2: https://prtimes.jp/i/77060/33/resize/d77060-33-0b03c47d44dcab130723-1.jpg ]
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