IHI・Space BD 船舶位置情報受信システム実証衛星「IHI-SAT」がISSへの打上げに成功
[22/02/28]
提供元:PRTIMES
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〜海上物流の効率化や海洋監視のニーズに対応し宇宙利用事業の推進を加速〜
株式会社IHI(本社:東京都江東区、代表取締役社長:井手 博、以下「IHI」)とSpace BD株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:永崎将利、以下「Space BD」)は、IHIが開発し、Space BDが打上げに関する全てのサポートを提供した超小型衛星「IHI-SAT」が、国際宇宙ステーション(ISS)に向けた打上げに成功したことをお知らせします。
このたび、打上げられた超小型衛星「IHI-SAT」は、 2022年2月20日(日)午前2時40分(日本時間)にNASAワロップス飛行施設 中部大西洋地域宇宙基地(米国バージニア州ワロップス島)から、アンタレスロケットにより打上げられたノースロップ・グラマン社(Northrop Grumman)のシグナス補給船に搭載されたものです。IHI-SATは、シグナス補給船でISSに輸送後、日本実験棟「きぼう」から超小型衛星放出機構「J-SSOD」(*)によって、宇宙空間へ放出され、約1年間の運用を予定しています。
[画像1: https://prtimes.jp/i/50164/36/resize/d50164-36-9ef759ee0126670fc11f-0.jpg ]
[画像2: https://prtimes.jp/i/50164/36/resize/d50164-36-ef4e4003614a737b20b9-2.jpg ]
国際物流の90%以上を占める海上輸送では、衝突防止等を目的として、自船の位置や速度情報などの信号を周辺の船舶や陸上局に送信するAIS(Automatic Identification System:自動船舶識別装置)の搭載が、一定の基準を満たす船舶に義務付けられています。IHIグループでは、これまで、海上物流の効率化や海洋監視などのニーズに応えるため、AIS衛星による船舶位置情報データのプロバイダーと提携した、船舶位置情報サービスを提供してきました。
[画像3: https://prtimes.jp/i/50164/36/resize/d50164-36-a39d77f21d1cf9185427-5.jpg ]
今回、IHIが開発したIHI-SATは、3U(寸法:約10cm×約10cm×約34cm)サイズの超小型衛星で、船舶が発信するAIS信号を宇宙空間で受信するシステムを搭載しており、その機能実証を主なミッションとしています。AIS受信システムは多数の船舶が発信する信号を高精度にデジタル化し、個別の船舶信号に分離・識別することが可能で、混雑した海域でも船舶の動きを把握することができます。また、人の手が届かない宇宙空間で衛星機器の不具合が発生した際に、自己診断など複数の復旧手段により、ミッションを継続できるロバストなシステムを有している点も特徴です。
IHIはお客さまのさまざまな課題を解決し、社会の発展に貢献するため、衛星情報やデータを活用した宇宙利用事業に取り組んでいきます。また、IHI-SATの運用を通して得られた知見も活かしていきます。
Space BDは、これまで進行中のプロジェクトを含む50機以上の衛星打上げサポートで培った技術力や知見をもとに、IHI-SATの打上げ・放出に関する全ての技術調整・安全審査・官辺申請などのサポートをワンストップで提供しました。IHI初の衛星実証プロジェクトとして2018年の初動段階からサポートを開始し、技術的な困難等を乗り越えながら寄り添い伴走しました。
Space BDは引き続き、衛星打上げサポートをはじめとする総合的な宇宙ビジネスの民間事業者としての技術力と知見を結集させることで、よりユーザーフレンドリーなサービスへと進化させ、さらに多くの皆さまの宇宙産業への参加を応援してまいります。
■IHI 航空・宇宙・防衛事業領域 宇宙開発事業推進部 主査 篠原 流のコメント
[画像4: https://prtimes.jp/i/50164/36/resize/d50164-36-13751de21c7bf2a34d64-3.jpg ]
IHI初の人工衛星IHI-SATを無事打上げることができました。3Uキューブサットの小さな衛星ですが、宇宙利用事業の推進を加速したいIHIにとって、大きな役割を担う衛星となります。また、IHI-SATが、明星電気が開発に携わった受信機を搭載し、IHIエアロスペースが開発したスラスターを搭載のシグナス補給機でISSまで輸送され、同社がJAXAの下で開発したJ-SSODで宇宙へ放出されることに感慨深いものがあります。民間サービスを利用したISSへのアクセスに取り組み、打上げに至るまで多くの苦難がありましたが、多くの皆様の御支援により乗り越えることができました。今後始まるIHI-SATの運用でも、ミッションを成功させるため、関係者一丸となって取り組んでまいります。
■Space BD ローンチサービス事業本部 エンジニアリング事業部 横山 裕和のコメント
[画像5: https://prtimes.jp/i/50164/36/resize/d50164-36-8bce87ee3874ef5f2bb7-4.jpg ]
このたび、IHI-SATの打上げが無事成功したことを心から嬉しく思います。ご創業から歴史を重ね、現在では極めてグローバルに事業を展開されているIHI様が超小型衛星自体の開発および運用・実証という新たなフィールドに進まれることを微力ながらお手伝いでき、大変光栄に感じております。続くISS「きぼう」からの衛星放出に向けても全身全霊でサポートしてまいります。
「IHI-SAT」がそのミッションを確実に達成され、弊社が目指す「宇宙開発の裾野拡大」「本邦が有する各種宇宙プラットフォームの利活用促進」の実現に向けて今後もIHI様とご一緒させていただくことを心より願っております。
<注釈>
(*)J-SSOD:
JEM搭載用超小型衛星放出機構(JEM Small Satellite Orbital Deployer)。日本実験棟「きぼう」から超小型衛星を宇宙空間に放出する機構。
<株式会社IHIについて>
IHIは総合重工業グループとして、資源・エネルギー、社会インフラ、産業機械、航空・宇宙の4つの事業分野を中心に新たな価値を提供しています。また、自然と技術が調和する社会を創るため、「脱CO2の実現」「防災・減災の実現」「暮らしの豊かさの実現」を社会課題として掲げ、「技術をもって社会の発展に貢献する」という経営理念のもと、ものづくり技術を中核とするエンジニアリング力で取組みを進めています。
<Space BD株式会社について>
Space BDは、日本の宇宙ビジネスを、世界を代表する産業に発展させることを目指す「宇宙商社(R)」です。2017年の創業以来、宇宙への豊富な輸送手段の提供とともに国際宇宙ステーション(ISS)を初めとする宇宙空間の利活用において、ビジネスプランの検討からエンジニアリング部門による技術的な運用支援までをワンストップで提供してまいりました。これまで衛星取扱い約50件を含め100件以上の実績を重ね、宇宙商社として幅広く展開しています。
株式会社IHI(本社:東京都江東区、代表取締役社長:井手 博、以下「IHI」)とSpace BD株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:永崎将利、以下「Space BD」)は、IHIが開発し、Space BDが打上げに関する全てのサポートを提供した超小型衛星「IHI-SAT」が、国際宇宙ステーション(ISS)に向けた打上げに成功したことをお知らせします。
このたび、打上げられた超小型衛星「IHI-SAT」は、 2022年2月20日(日)午前2時40分(日本時間)にNASAワロップス飛行施設 中部大西洋地域宇宙基地(米国バージニア州ワロップス島)から、アンタレスロケットにより打上げられたノースロップ・グラマン社(Northrop Grumman)のシグナス補給船に搭載されたものです。IHI-SATは、シグナス補給船でISSに輸送後、日本実験棟「きぼう」から超小型衛星放出機構「J-SSOD」(*)によって、宇宙空間へ放出され、約1年間の運用を予定しています。
[画像1: https://prtimes.jp/i/50164/36/resize/d50164-36-9ef759ee0126670fc11f-0.jpg ]
[画像2: https://prtimes.jp/i/50164/36/resize/d50164-36-ef4e4003614a737b20b9-2.jpg ]
国際物流の90%以上を占める海上輸送では、衝突防止等を目的として、自船の位置や速度情報などの信号を周辺の船舶や陸上局に送信するAIS(Automatic Identification System:自動船舶識別装置)の搭載が、一定の基準を満たす船舶に義務付けられています。IHIグループでは、これまで、海上物流の効率化や海洋監視などのニーズに応えるため、AIS衛星による船舶位置情報データのプロバイダーと提携した、船舶位置情報サービスを提供してきました。
[画像3: https://prtimes.jp/i/50164/36/resize/d50164-36-a39d77f21d1cf9185427-5.jpg ]
今回、IHIが開発したIHI-SATは、3U(寸法:約10cm×約10cm×約34cm)サイズの超小型衛星で、船舶が発信するAIS信号を宇宙空間で受信するシステムを搭載しており、その機能実証を主なミッションとしています。AIS受信システムは多数の船舶が発信する信号を高精度にデジタル化し、個別の船舶信号に分離・識別することが可能で、混雑した海域でも船舶の動きを把握することができます。また、人の手が届かない宇宙空間で衛星機器の不具合が発生した際に、自己診断など複数の復旧手段により、ミッションを継続できるロバストなシステムを有している点も特徴です。
IHIはお客さまのさまざまな課題を解決し、社会の発展に貢献するため、衛星情報やデータを活用した宇宙利用事業に取り組んでいきます。また、IHI-SATの運用を通して得られた知見も活かしていきます。
Space BDは、これまで進行中のプロジェクトを含む50機以上の衛星打上げサポートで培った技術力や知見をもとに、IHI-SATの打上げ・放出に関する全ての技術調整・安全審査・官辺申請などのサポートをワンストップで提供しました。IHI初の衛星実証プロジェクトとして2018年の初動段階からサポートを開始し、技術的な困難等を乗り越えながら寄り添い伴走しました。
Space BDは引き続き、衛星打上げサポートをはじめとする総合的な宇宙ビジネスの民間事業者としての技術力と知見を結集させることで、よりユーザーフレンドリーなサービスへと進化させ、さらに多くの皆さまの宇宙産業への参加を応援してまいります。
■IHI 航空・宇宙・防衛事業領域 宇宙開発事業推進部 主査 篠原 流のコメント
[画像4: https://prtimes.jp/i/50164/36/resize/d50164-36-13751de21c7bf2a34d64-3.jpg ]
IHI初の人工衛星IHI-SATを無事打上げることができました。3Uキューブサットの小さな衛星ですが、宇宙利用事業の推進を加速したいIHIにとって、大きな役割を担う衛星となります。また、IHI-SATが、明星電気が開発に携わった受信機を搭載し、IHIエアロスペースが開発したスラスターを搭載のシグナス補給機でISSまで輸送され、同社がJAXAの下で開発したJ-SSODで宇宙へ放出されることに感慨深いものがあります。民間サービスを利用したISSへのアクセスに取り組み、打上げに至るまで多くの苦難がありましたが、多くの皆様の御支援により乗り越えることができました。今後始まるIHI-SATの運用でも、ミッションを成功させるため、関係者一丸となって取り組んでまいります。
■Space BD ローンチサービス事業本部 エンジニアリング事業部 横山 裕和のコメント
[画像5: https://prtimes.jp/i/50164/36/resize/d50164-36-8bce87ee3874ef5f2bb7-4.jpg ]
このたび、IHI-SATの打上げが無事成功したことを心から嬉しく思います。ご創業から歴史を重ね、現在では極めてグローバルに事業を展開されているIHI様が超小型衛星自体の開発および運用・実証という新たなフィールドに進まれることを微力ながらお手伝いでき、大変光栄に感じております。続くISS「きぼう」からの衛星放出に向けても全身全霊でサポートしてまいります。
「IHI-SAT」がそのミッションを確実に達成され、弊社が目指す「宇宙開発の裾野拡大」「本邦が有する各種宇宙プラットフォームの利活用促進」の実現に向けて今後もIHI様とご一緒させていただくことを心より願っております。
<注釈>
(*)J-SSOD:
JEM搭載用超小型衛星放出機構(JEM Small Satellite Orbital Deployer)。日本実験棟「きぼう」から超小型衛星を宇宙空間に放出する機構。
<株式会社IHIについて>
IHIは総合重工業グループとして、資源・エネルギー、社会インフラ、産業機械、航空・宇宙の4つの事業分野を中心に新たな価値を提供しています。また、自然と技術が調和する社会を創るため、「脱CO2の実現」「防災・減災の実現」「暮らしの豊かさの実現」を社会課題として掲げ、「技術をもって社会の発展に貢献する」という経営理念のもと、ものづくり技術を中核とするエンジニアリング力で取組みを進めています。
<Space BD株式会社について>
Space BDは、日本の宇宙ビジネスを、世界を代表する産業に発展させることを目指す「宇宙商社(R)」です。2017年の創業以来、宇宙への豊富な輸送手段の提供とともに国際宇宙ステーション(ISS)を初めとする宇宙空間の利活用において、ビジネスプランの検討からエンジニアリング部門による技術的な運用支援までをワンストップで提供してまいりました。これまで衛星取扱い約50件を含め100件以上の実績を重ね、宇宙商社として幅広く展開しています。