「まずは処遇改善を」の声多く…厚労省の保育士確保対策に疑問の声
[15/12/25]
提供元:PRTIMES
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厚生労働省は保育士不足問題を解消するために緊急対策案を打ち出します。果たしてこの対策案は、保育士確保に功を奏するものになり得るのか…主に保育の現場で働く190名にご意見を伺ってみました。
保育士や幼稚園教諭の人材紹介サービス【保育のお仕事】(http://www.hoiku-shigoto.com/)を展開する、株式会社ウェルクス(本社:東京都墨田区両国)は、読者を対象に行ったアンケートに基づいた独自のコンテンツを発表いたしました。
これは厚生労働省が保育士不足を解消するために、緊急対策案を打ち出すことを受けて、保育士として働く読者を中心にご意見を伺ったもので、現場で働く保育士の真のニーズが伺える内容となっています。
■調査の概要(一部)
約50万人分の保育の受け皿を確保するためには、9万人ほどの保育士の確保が必要とされていますが、保育士不足問題は以前深刻な状態が続いています。厚生労働省はそれに対し、緊急対策案を打ち出すことを発表しました。
その内容は潜在保育士の囲い込みを目的とした、就職準備金の貸付や、就業する保育士の子どもが優先的に保育を受けられる仕組み作り、また新しい保育士確保を目的とした、資格取得への支援、離職防止を目的とした事務負担軽減となっています。
今回の調査では各対策案について、保育士不足の解消に効果があると思うか、保育現場の意見を伺ってみました。
まずは就職準備金の貸し付けについてですが、それぞれ「大きな効果があると思う(2.9%)」「ある程度の効果はあると思う(20.6%)」「どちらとも言えない(22.4%)」「あまり効果はない思う(45.9%)」「まったく効果はないと思う(7.6%)」「わからない(0.6%)」となり、その効果を疑問視している方が半数を超えることがわかりました。
[画像1: http://prtimes.jp/i/13773/42/resize/d13773-42-258069-1.jpg ]
何らかの理由で2年以内に勤められなくなった場合、返済しなくてはならない可能性が出てくるので、あまり効果的な対策には思えない。(20代/女性)
貸し付けは貸し付け。結局は少ない給料から返済というのは、やはりなんかズレている。(20代/女性)
一方で子育てと仕事を両立しやすい仕組み作りについては、ある程度その効果に期待を抱くご意見が多く寄せられました。
[画像2: http://prtimes.jp/i/13773/42/resize/d13773-42-616779-4.jpg ]
回答はそれぞれ「大きな効果があると思う(13.2%)」「ある程度の効果はあると思う(42.1%)」「どちらとも言えない(18.4%)」「あまり効果はないと思う(19.5%)」「まったく効果はないと思う(6.3%)」「わからない(0.5%)」となり、一定の割合で効果があるのではと考える方が55.3%となりました。
子育て中で保育園も入れないので仕事を諦めました。良い保育園に入れればいくらでも復帰したいと考えています。(30代/女性)
働きながら保育士資格が取得できるように、園に対して貸付を行い、無資格者雇用を後押しするという対策案については、「大きな効果があると思う(4.7%)」「ある程度の効果はあると思う(21.1%)」に対して、「あまり効果はないと思う(37.4%)」「まったく効果はないと思う(16.3%)」となり、やや効果を疑問視する声が多い結果となりました。自由回答では、これから資格取得をする人よりも、今保育士として資格を持って働く人の支援をしてほしいという声や、無資格者が多く働けるようになることで有資格者の負担が増えるというご意見が集まりました。
[画像3: http://prtimes.jp/i/13773/42/resize/d13773-42-855650-2.jpg ]
続いて業務管理ソフトなどの導入を促進することで、業務の効率化を図る案ですが、「大きな効果があると思う(5.6%)」「ある程度の効果はあると思う(20.6%)」に対して、「あまり効果はなとい思う(33.9%)」「まったく効果はないと思う(18.3%)」となりました。こちらも過半数が効果に否定的な見方をしています。業務効率化は必要ではあるものの、保育士確保、離職防止のための策としては他にやるべきことがあるのでは?という声が多く挙げられました。
[画像4: http://prtimes.jp/i/13773/42/resize/d13773-42-606162-3.jpg ]
最後に、ご自身がこれから保育士を目指すあるいは潜在保育士の立場だったとして、今回厚生労働省の打ち出す緊急対策案があることで、保育の仕事に就こうと思えるか伺ってみました。
するとこれらの対策案があることで「保育の仕事の仕事に就こう」と思う方はわずか4.1%。「どちらかと言えばそう思う(14.4%)」と合わせてもわずか18.5%にしか満たない結果となりました。一方で「あまりそう思わない(41.2%)」「まったくそう思わない(35.6%)」の合計は76.8%。約8割の方がこれらの対策案全体が、保育士確保にあまりつながらないのではないかと考えていることが分かりました。
[画像5: http://prtimes.jp/i/13773/42/resize/d13773-42-299812-6.jpg ]
自由回答で最も多く寄せられたご意見は「何よりもまず給与をはじめとする処遇面での改善を急いでほしい」というもの。月収や年収の額はもとより、休みがとりにくく家庭を優先できないこと、事務面の非効率だけでなく業務そのものの量が多いことなども、続けることを断念せざる得ない原因となっています。「現実を見てほしい」「保育士という職業の価値をもっと認めてほしい」というご意見の中から一部をご紹介します。
【自由回答でいただいたたご意見】
今現在働いている保育士に対しての優遇策や給与面での対策がなされてないのは遺憾。公務員であれば年齢と同じ額面がもらえるのに対し民間で、40歳でも20万そこそこの収入であれば続けようと思う人は少ないと思う。
普通に派遣で違う仕事をする方が給料が良いならば、国家資格を取ったにもかかわらず、そちらの方が良いとなってしまう。今現在働いている保育士の待遇面も改善してもらわないと、どんどん潜在保育士が増えてしまう。(30代/女性)
男性保育士は仕事が好きだからだけで 生活も安定しないような最低賃金で結婚すらできない…そんな仕事ってないだろうと思う。一時的な対策より先を見据えた対策でないとお話にならない。(女性)
働くことは生活に直結しています。保育士は将来を担う子どもたちの命を守り、育てていく素晴らしいお仕事ですが、夢ややりがいだけでは生活を保てないのが現実です。それこそが潜在保育士の数の多さ、離職率の高さに表れているのではないでしょか。
多くのご意見からも伺えるように、どんなに高い理想や強い想いがあっても許容できない最も深刻な問題は、給与や安心して働ける労働環境など、他にあるように感じます。
保育士不足解消のために割ける予算は無限にあるわけではありません。また今豊富な経験を持ち現場で活躍する保育士さんの離職を防ぐには、悠長な対策検討であってはならないでしょう。だからこそ行政には、現場の声に真摯に耳を傾け、早急に本当に必要な部分へ必要な支援を行う姿勢が必要なのではないでしょうか。
■記事に関する詳細
【表題】「まずは処遇改善を」の声多く…厚労省の保育士確保対策に疑問の声
【URL】http://www.hoiku-shigoto.com/report/news/emergency-plan/
■アンケート調査概要
・実施期間:2015年12月18日〜12月24日
・実施対象:
保育士(90.0%)・幼稚園教諭(5.6%)・その他保育関連職(5.0%)・
学生(5.0%)・主婦 その他(13.1%)
・回答者数:190人(平均年齢:35.5歳)
・男女割合:女性/95.2%・男性/4.8%
■保育のお仕事とは?
保育士、幼稚園教諭専門の転職支援・適職紹介サービスです。主に転職や復職にて、保育園や幼稚園で働きたい保育士さん・幼稚園教諭さんと求人中の施設・事業所とを仲介する形で、復職・転職を全面的にサポートしています。公立保育園、私立認可保育園、認定こども園、準認可保育園、託児所、学童保育、病院内保育、企業内保育、託児所など、幅広い就業先をご用意しています。その他、保育に携わるうえで役立つ情報を【保育のお仕事レポート】を通じて紹介しています。
【URL】http://www.hoiku-shigoto.com/
■保育のお仕事レポートとは?
主に保育園、幼稚園にお勤めの方や、転職や職場復帰を検討されている保育士さん、幼稚園教諭さんを中心に、日々の保育や、転職活動に役立つ情報の提供を行っています。内容は子どもとの関わり方から、職場の人間関係の悩み、転職ノウハウまで多岐にわたり、さまざまなニーズに対応できるコンテンツをご提供しています。
【URL】http://www.hoiku-shigoto.com/report/
【本リリースに関するお問い合せ】
株式会社ウェルクス
担当:白井
TEL:03-5638-6191 (代表)FAX:03-5625-6702
MAIL: yumi-oshima@welks.co.jp
保育士や幼稚園教諭の人材紹介サービス【保育のお仕事】(http://www.hoiku-shigoto.com/)を展開する、株式会社ウェルクス(本社:東京都墨田区両国)は、読者を対象に行ったアンケートに基づいた独自のコンテンツを発表いたしました。
これは厚生労働省が保育士不足を解消するために、緊急対策案を打ち出すことを受けて、保育士として働く読者を中心にご意見を伺ったもので、現場で働く保育士の真のニーズが伺える内容となっています。
■調査の概要(一部)
約50万人分の保育の受け皿を確保するためには、9万人ほどの保育士の確保が必要とされていますが、保育士不足問題は以前深刻な状態が続いています。厚生労働省はそれに対し、緊急対策案を打ち出すことを発表しました。
その内容は潜在保育士の囲い込みを目的とした、就職準備金の貸付や、就業する保育士の子どもが優先的に保育を受けられる仕組み作り、また新しい保育士確保を目的とした、資格取得への支援、離職防止を目的とした事務負担軽減となっています。
今回の調査では各対策案について、保育士不足の解消に効果があると思うか、保育現場の意見を伺ってみました。
まずは就職準備金の貸し付けについてですが、それぞれ「大きな効果があると思う(2.9%)」「ある程度の効果はあると思う(20.6%)」「どちらとも言えない(22.4%)」「あまり効果はない思う(45.9%)」「まったく効果はないと思う(7.6%)」「わからない(0.6%)」となり、その効果を疑問視している方が半数を超えることがわかりました。
[画像1: http://prtimes.jp/i/13773/42/resize/d13773-42-258069-1.jpg ]
何らかの理由で2年以内に勤められなくなった場合、返済しなくてはならない可能性が出てくるので、あまり効果的な対策には思えない。(20代/女性)
貸し付けは貸し付け。結局は少ない給料から返済というのは、やはりなんかズレている。(20代/女性)
一方で子育てと仕事を両立しやすい仕組み作りについては、ある程度その効果に期待を抱くご意見が多く寄せられました。
[画像2: http://prtimes.jp/i/13773/42/resize/d13773-42-616779-4.jpg ]
回答はそれぞれ「大きな効果があると思う(13.2%)」「ある程度の効果はあると思う(42.1%)」「どちらとも言えない(18.4%)」「あまり効果はないと思う(19.5%)」「まったく効果はないと思う(6.3%)」「わからない(0.5%)」となり、一定の割合で効果があるのではと考える方が55.3%となりました。
子育て中で保育園も入れないので仕事を諦めました。良い保育園に入れればいくらでも復帰したいと考えています。(30代/女性)
働きながら保育士資格が取得できるように、園に対して貸付を行い、無資格者雇用を後押しするという対策案については、「大きな効果があると思う(4.7%)」「ある程度の効果はあると思う(21.1%)」に対して、「あまり効果はないと思う(37.4%)」「まったく効果はないと思う(16.3%)」となり、やや効果を疑問視する声が多い結果となりました。自由回答では、これから資格取得をする人よりも、今保育士として資格を持って働く人の支援をしてほしいという声や、無資格者が多く働けるようになることで有資格者の負担が増えるというご意見が集まりました。
[画像3: http://prtimes.jp/i/13773/42/resize/d13773-42-855650-2.jpg ]
続いて業務管理ソフトなどの導入を促進することで、業務の効率化を図る案ですが、「大きな効果があると思う(5.6%)」「ある程度の効果はあると思う(20.6%)」に対して、「あまり効果はなとい思う(33.9%)」「まったく効果はないと思う(18.3%)」となりました。こちらも過半数が効果に否定的な見方をしています。業務効率化は必要ではあるものの、保育士確保、離職防止のための策としては他にやるべきことがあるのでは?という声が多く挙げられました。
[画像4: http://prtimes.jp/i/13773/42/resize/d13773-42-606162-3.jpg ]
最後に、ご自身がこれから保育士を目指すあるいは潜在保育士の立場だったとして、今回厚生労働省の打ち出す緊急対策案があることで、保育の仕事に就こうと思えるか伺ってみました。
するとこれらの対策案があることで「保育の仕事の仕事に就こう」と思う方はわずか4.1%。「どちらかと言えばそう思う(14.4%)」と合わせてもわずか18.5%にしか満たない結果となりました。一方で「あまりそう思わない(41.2%)」「まったくそう思わない(35.6%)」の合計は76.8%。約8割の方がこれらの対策案全体が、保育士確保にあまりつながらないのではないかと考えていることが分かりました。
[画像5: http://prtimes.jp/i/13773/42/resize/d13773-42-299812-6.jpg ]
自由回答で最も多く寄せられたご意見は「何よりもまず給与をはじめとする処遇面での改善を急いでほしい」というもの。月収や年収の額はもとより、休みがとりにくく家庭を優先できないこと、事務面の非効率だけでなく業務そのものの量が多いことなども、続けることを断念せざる得ない原因となっています。「現実を見てほしい」「保育士という職業の価値をもっと認めてほしい」というご意見の中から一部をご紹介します。
【自由回答でいただいたたご意見】
今現在働いている保育士に対しての優遇策や給与面での対策がなされてないのは遺憾。公務員であれば年齢と同じ額面がもらえるのに対し民間で、40歳でも20万そこそこの収入であれば続けようと思う人は少ないと思う。
普通に派遣で違う仕事をする方が給料が良いならば、国家資格を取ったにもかかわらず、そちらの方が良いとなってしまう。今現在働いている保育士の待遇面も改善してもらわないと、どんどん潜在保育士が増えてしまう。(30代/女性)
男性保育士は仕事が好きだからだけで 生活も安定しないような最低賃金で結婚すらできない…そんな仕事ってないだろうと思う。一時的な対策より先を見据えた対策でないとお話にならない。(女性)
働くことは生活に直結しています。保育士は将来を担う子どもたちの命を守り、育てていく素晴らしいお仕事ですが、夢ややりがいだけでは生活を保てないのが現実です。それこそが潜在保育士の数の多さ、離職率の高さに表れているのではないでしょか。
多くのご意見からも伺えるように、どんなに高い理想や強い想いがあっても許容できない最も深刻な問題は、給与や安心して働ける労働環境など、他にあるように感じます。
保育士不足解消のために割ける予算は無限にあるわけではありません。また今豊富な経験を持ち現場で活躍する保育士さんの離職を防ぐには、悠長な対策検討であってはならないでしょう。だからこそ行政には、現場の声に真摯に耳を傾け、早急に本当に必要な部分へ必要な支援を行う姿勢が必要なのではないでしょうか。
■記事に関する詳細
【表題】「まずは処遇改善を」の声多く…厚労省の保育士確保対策に疑問の声
【URL】http://www.hoiku-shigoto.com/report/news/emergency-plan/
■アンケート調査概要
・実施期間:2015年12月18日〜12月24日
・実施対象:
保育士(90.0%)・幼稚園教諭(5.6%)・その他保育関連職(5.0%)・
学生(5.0%)・主婦 その他(13.1%)
・回答者数:190人(平均年齢:35.5歳)
・男女割合:女性/95.2%・男性/4.8%
■保育のお仕事とは?
保育士、幼稚園教諭専門の転職支援・適職紹介サービスです。主に転職や復職にて、保育園や幼稚園で働きたい保育士さん・幼稚園教諭さんと求人中の施設・事業所とを仲介する形で、復職・転職を全面的にサポートしています。公立保育園、私立認可保育園、認定こども園、準認可保育園、託児所、学童保育、病院内保育、企業内保育、託児所など、幅広い就業先をご用意しています。その他、保育に携わるうえで役立つ情報を【保育のお仕事レポート】を通じて紹介しています。
【URL】http://www.hoiku-shigoto.com/
■保育のお仕事レポートとは?
主に保育園、幼稚園にお勤めの方や、転職や職場復帰を検討されている保育士さん、幼稚園教諭さんを中心に、日々の保育や、転職活動に役立つ情報の提供を行っています。内容は子どもとの関わり方から、職場の人間関係の悩み、転職ノウハウまで多岐にわたり、さまざまなニーズに対応できるコンテンツをご提供しています。
【URL】http://www.hoiku-shigoto.com/report/
【本リリースに関するお問い合せ】
株式会社ウェルクス
担当:白井
TEL:03-5638-6191 (代表)FAX:03-5625-6702
MAIL: yumi-oshima@welks.co.jp