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抗悪性腫瘍剤イブルチニブ日本における製造販売承認申請のお知らせ

ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:ブルース・グッドウィン、以下、ヤンセン)は、11月25日に抗悪性腫瘍剤(ブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤)イブルチニブについて、「再発又は難治性の慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫」を適応症として日本国内における製造販売承認申請を行いました。

イブルチニブは、1日1回経口投与の新しい作用機序を有するブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤です。本剤は、BTKという特殊なタンパク質を標的にすることで、腫瘍細胞の生存と増殖を阻害します。数種類の血液がんであるB細胞性悪性腫瘍の治療薬として、Cilag GmbH International(ヤンセンファーマシューティカルズカンパニーの1社)とファーマサイクリックス(Pharmacyclics)社が共同開発しています(米国を除く)。米国では、ファーマサイクリックス社とヤンセン・バイオテック(Janssen Biotech, Inc.)社が共同販売しています。イブルチニブは米国、欧州およびイスラエルを含む34ヵ国において承認されています。(2014年10月30日現在)

慢性リンパ性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫(SLL)は血液がんの一群であり、白血球(リンパ球)の一種であるB細胞由来のB細胞性悪性腫瘍として知られています1。CLLとSLLは、 本質的に同一の疾患とされており、がん細胞の分布の違いにより分類されます。がん細胞の大部分が血液中や骨髄(リンパ節や脾臓にも多く見られる)にあればCLL、リンパ節に位置すればSLLとされています2。CLLは、通常緩徐に進行する血液がんです。診断時年齢中央値は70歳以上で、日本での発症率は、年間10万人に0.3人です3,4。CLLは、患者数が少なく稀な腫瘍ですが、アンメットニーズが大きい領域のひとつです。

本剤が承認されれば、「再発又は難治性の慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫」の日本の患者さんへ待望の治療オプションを提供することが期待できます。

イブルチニブについて
イブルチニブは、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤です。BTKは、B細胞の成熟と生存を制御する細胞内シグナル伝達に関与する重要なタンパク質です。悪性B細胞では、BTKを含むB細胞受容体シグナル伝達経路が過剰に活性化しています。腫瘍細胞は、細胞死を導く自然なシグナルを無視し、増殖を続けます。また、腫瘍細胞は、リンパ節組織などに移動、生着し、増殖、生存します。イブルチニブは、BTKを特異的に標的とし、阻害するよう設計された新しい作用機序を有する薬剤です。イブルチニブはBTKと強固な共有結合を形成し、悪性B細胞の過剰な細胞生存シグナルの伝達を抑え、リンパ節などにおける過剰な細胞増殖を阻止します5,6,7,8。


参考文献
1.National Cancer Institute. Definition: B cell. Available from: http://www.cancer.gov/dictionary?cdrid=45611. Accessed May 14, 2013.
2.Lymphoma Research Foundation. Chronic Lymphocytic Leukemia/Small Lymphocytic Lymphoma (CLL/SLL). Available from: http://www.lymphoma.org/site/pp.asp?c=bkLTKaOQLmK8E&b=6300147. Accessed on April 23, 2014.
3.American Cancer Society. Detailed guide: what is chronic lymphocytic leukemia. Available from:http://www.cancer.org/cancer/leukemia-chroniclymphocyticcll/detailedguide/leukemia-chronic-lymphocytic-what-is-cll. Accessed March 6, 2013.
4.Chihara D, et al: British Journal of Haematology 164: 536-545, 2014.
5.Qiu Y, Kung HJ. Signaling network of the Btk family kinases. Oncogene 2000;19:5651-61.
6.Shaffer AL, Rosenwald A, Staudt LM. Lymphoid malignancies: the dark side of B-cell differentiation. Nat Rev Immunol. 2002;2:920-32.
7.Puri KD, di Paolo JA, Gold MR. B-cell receptor signaling inhibitors for treatment of autoimmune inflammatory diseases and B-cell malignancies. Int Rev Immunol 2013;32:397-427.
8.Woyach JA, Johnson AJ, Byrd JC. The B-cell receptor signaling pathway as a therapeutic target in CLL. Blood 2012;120:1175-84.


ヤンセンについて
我々ヤンセンは、現代においてもっとも重要な「いまだ満たされない医療ニーズ」への対応と解決に力を注いでいます。これには、がん、免疫疾患、精神・神経疾患(中枢神経・疼痛)、感染症・ワクチン、代謝・循環器疾患が含まれます。患者への貢献という強い意思に基づき、革新的な製品、サービスを開発提供し、健康問題の解決に努め、世界中の人々を支援しています。ヤンセンファーマ株式会社は、ジョンソン・エンド・ジョンソンのヤンセンファーマシューティカルグループのひとつです。

将来予測に関する記述
このプレスリリースには、1995年米国民事証券訴訟改革法の定義する「将来予測に関する記述」が含まれています。本リリースをお読みになる皆さまは、将来予測に関する記述内容に依存することのないようご注意ください。また、本記述は、将来の事象に関する現時点での予想を基礎としています。基礎となる前提が不正確であると判明した場合、あるいは未知のリスクや不確実性が具現化した場合、実際の結果がヤンセンファーマ株式会社およびジョンソン・エンド・ジョンソンの予想や見通しとは実質的に異なるものとなる恐れがあります。リスクや不確実性には、利子や為替の変動などの経済的要因、技術的な進歩を含む競争、競合他社による新製品や特許の取得、規制当局による承認の取得を含む新製品の開発に本来伴う諸課題、特許に関する問題、医薬品やサービスの購入者の行動・消費パターンの変化や財政的困窮、政府の法律や規制の変更および国内外の医療改革、医療費削減の潮流を含む一般的業界動向および政府機関による医薬品業界への監督強化などが含まれますが、これらに限定されるものではありません。これらのリスクや不確実性およびその他の要因については、2013年12月29日に終了した会計年度のForm 10-Kに記載されているジョンソン・エンド・ジョンソンの年次報告書とその添付書類第99号および米国証券取引委員会への追加提出書類に詳述されています。これらの提出資料につきましては、インターネット(www.sec.gov、www.jnj.com)でご覧いただくか、ジョンソン・エンド・ジョンソンにお問い合わせください。ヤンセンファーマ株式会社およびジョンソン・エンド・ジョンソンはいずれも、新情報や今後発生する事象および事態の進展があった場合も、将来予測に関する記述を更新する義務を負いません。
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