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眼精疲労トレーニングを行うことで近見視力の維持に役立つ! 〜わかさ生活と桃山学院大学の産学共同研究を学会発表〜




 株式会社わかさ生活(本社:京都市、代表取締役:角谷建耀知)は、目の総合健康企業として目の健康につながる研究を続けて参りました。

 この度、桃山学院大学 高橋ひとみ教授(所在地:大阪府和泉市)の指導の下、弊社のVDT作業従事者(近くを見る事が作業が多い人)に目の体操を行ったところ、『眼精疲労トレーニング(目の体操)を行うことで近見視力(近くを見る時の視力)の維持に役立つ』ということが分かりました。

 今回の研究成果を2012年8月22日から開催される第24回日本体育学会大会(東京都)にて発表いたします。

 人間は情報の約80%を視覚、特に目から得ています。IT社会を迎えた昨今、パソコンや携帯などのVDT作業に従事する人が増える中、眼精疲労を訴える方は多くおられます。それによる頭痛・背痛・首痛・肩コリなどの健康面での影響も多く、日常生活への悪影響、仕事の作業能率の低下を招くことが問題となっています。
 
 そんな中、わかさ生活と桃山学院大学では、「視力不良と作業能率の関連」に注目し研究を開始。被験者を「39歳以下」「40歳以上」の2群に分け、両者の遠見視力(遠くを見る時の視力)・近見視力の相違を確認しました。結果、近見視力は「39歳以下」群よりも、「40歳以上」群のほうが「視力が低下する」ことがわかり、年齢と共に近見視力が低下することがわかりました。
 
 さらに近見視力維持のため、眼精疲労改善トレーニングを「39歳以下」「40歳以上」の2群に対して実施したところ、VDT作業従事者に眼精疲労トレーニング(目の体操)を行うことで近見視力が維持・向上されることを確認しました。

 以上により、調節力を必要とする近見視力において眼精疲労改善トレーニング(目の体操)は有益であることを確認しました。


 近見視力の低下は眼精疲労だけではなく、作業負担の増加、作業効率の低下につながると考えられています。今回の研究結果により眼精疲労トレーニング(目の体操)は、眼精疲労の予防、さらに作業負担の軽減、作業効率の向上に役立つのではないかと考えられる。また、企業にとっては従業員の健康を守りながら、作業効率を上げる事にも役立つと考えられます。ぜひ、この研究成果を多くの方に知っていただき、健康に役立てていただければ幸いです。


【研究背景】
VDT作業に従事する人が増える中、2004年4月「新VDT 作業ガイドラインの概要」が厚生労働省から発表され、VDT 作業従事者の遠見視力検査と近見視力検査が義務づけられている。
しかし、小学生のときから受けてきた「遠見視力」は知っていても、耳慣れない「近見視力」を知らない人が多いのが実情である。VDT 作業は近見視力が必要となる為、視力不良との関連が大きい。
視力不良は目の疲れにとどまらず、頭痛・背痛・首痛、肩コリなどを招き、健康面での影響が大きい。日常生活を送る上での負担も大きく、さらには作業能率の低下を招く。そのため視力不良を早期に発見し、早期に治療・管理することにより、快適な状態で能率よく作業を進めることができる。
これは個人にとって疲労軽減につながり、企業にとっては作業能率のアップにつながる。さらに、身体的・精神的疲労の軽減は、作業時だけでなく、快適な日常生活を送るためにも重要であると考えたため、今回「目の眼精疲労トレーニング(目の体操)」の共同研究を実施した。


【研究方法】
弊社従業員90名(男20名、女70名)を対象に、遠見視力・近見視力検査と質問紙調査を行い、「目の眼精疲労トレーニング」を実施前(2011年10月)と実施後(2011年11月)に測定した。
「目の眼精疲労トレーニング」とは、VDT作業における毛様体筋の緊張を解すための目の体操であり、そのトレーニングを毎日、昼休み前に、3分間実施した。(図2参照)

これは、「眼精疲労改善トレーニング」として小学生対象に実施し、視力向上効果および注意・集中力向上効果を検証しており、すでに報告済みである。(論文名:子どもの視力と生活環境―視力不良者の増加期と生活時間の関連―高橋2002)
測定結果より、まず遠見視力と近見視力から日常視力を明らかにした。そして、質問紙調査によって日常生活(作業時)での負担の有無を確認した。その後、遠見視力と近見視力と日常生活(作業時)における負担の関連を解析した。
「目の眼精疲労トレーニング」実施前並びに実施後の、近見視力検査・遠見視力検査、質問紙調査を比較し、視力変動および日常生活(作業)の負担の程度(軽減)について比較検討した。


【共同研究者プロフィール】
高橋ひとみ氏(桃山学院大学 法学部 健康教育学教授)
子ども達が健康上の不利益を被ることなく、快適な学校生活を送ることができるようにと、健康教育学分野からの研究を行なう。著書に『子どもの近見視力不良』簡易近見視力検査指標(株式会社わかさ生活提供)添付付録付(農文協)『最新健康科学概論』(朝倉書店、共著)などがある。


【参考文献】
・高橋ひとみ「眼精疲労改善トレーニングの効果に関する一考案」『桃山学院大学人間科学』
・近見視力(近くを見る力)について詳しくは『わかさ生活研究所 ひとみ研究室 近見視力』http://eye.wakasa.jp/detail/54/509/ をご覧ください。
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