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ネパール大地震から1カ月、被災地では赤ちゃんが病気や死の危険に直面

子ども支援の国際NGOセーブ・ザ・チルドレンが警告

少なくとも8,500人の犠牲者を出した地震の発生から25日でひと月が経過し、ネパールでは数千人の赤ちゃんが、病気や死の危険に直面していると、セーブ・ザ・チルドレンは警告します。




[画像: http://prtimes.jp/i/5097/64/resize/d5097-64-234721-0.jpg ]

4月25日のマグニチュード7.8の本震と、続く5月12日のマグニチュード7.3の大規模な余震により、9万2,900人の妊婦が被災しました*1。家が倒壊したため屋外で過ごさねばならない多くの母親たちは、ビニールシート一枚で寒さから身を守りながら、生まれたばかりの赤ちゃんの面倒を見ています。

水道水は濁り、雨が降ると寝ている地面が水浸しになるなど衛生状態が悪化する中、あと数週間でモンスーン(雨期)を迎える被災地では、コレラなどの水系伝染病の流行が懸念されています。また、シンドゥルパルチョウク群(Sindhupalchok)、ドラカ郡(Dolakha)、ゴルカ郡(Gorkha)などの被害の大きかった地域では、妊産婦医療を提供する施設の73%が損傷または全壊したため*2、出産前後の医療ケアが非常に限られている状況です。

「赤ちゃんはとても繊細で、臍帯(さいたい)切断に使用される器具の消毒が不十分だったり、寝具が湿っていて不衛生だったりといった些細なことが原因で、死に至る場合があります。震災からひと月が経過した今、妊婦が安全に子どもを出産し、家族が赤ちゃんと共に帰ることができる場所の確保に、最優先に取り組まなければなりません。」セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 海外事業部部長 高井明子

セーブ・ザ・チルドレンは、震災からこれまでの1ヶ月間、被害の大きかった被災地で、母親を助け、乳幼児や子どもたちを守るための活動を続け、これまでに12万7,531人以上に支援を届けました。これまでに実施した支援の内容は次の通りです。


医療施設が被害を受けた地域で巡回診療を行うと同時にテントの簡易診療所を設置
赤ちゃんを抱える母親に乳幼児キットを、医療クリニックに出産キットを配布
シェルターに必要な防水シートや毛布、食糧、衛生用品キット、調理器具キットを配布
水・衛生設備の修復、一時避難所へのトイレの設置、水の消毒用塩素タブレットの配布
子どもたちが少しで早く回復し、日常の生活を取り戻すために、仮設教室や子どもひろばの開設



地震の発生から1か月が過ぎ、今後は緊急支援と並行して復興支援へのニーズが高まってきます。
「セーブ・ザ・チルドレンとしては、子どもたちができるだけ早く学校に戻れる環境の整備や、被災による心理的ダメージを抱える子どもたちへの心のケア支援などを含む中長期的な支援を進めてまいります。」高井明子


[表: http://prtimes.jp/data/corp/5097/table/64_1.jpg ]



*1: 国連人道問題調整事務所のデータをもとに算出。560万人の被災者の内、妊娠可能な年齢の女性は140万人。
*2: 被災した14の郡では、妊産婦医療を提供する351カ所の施設の内、112カ所がほぼ全壊、144カ所が半壊した。

<セーブ・ザ・チルドレン、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン概要>
1919年に英国にて設立。子ども支援の世界的リーダーとして、世界30カ国の独立したセーブ・ザ・チルドレンがパートナーシップを結び、現在約120の国で、すべての子どもにとって「生きる・育つ・守られる・参加する」子どもの権利が実現されている世界を目指して活動する国際NGO。国連の経済社会理事会(ECOSOC)の最高資格である総合諮問資格(General Consultative Status)を取得しています。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは日本のパートナーとして1986年に設立。
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