MEMSマイクロフォンの市場成長を促進
[09/11/25]
提供元:PRTIMES
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高性能MEMSマイクロフォンは、音質の改善ならびに小型化、コスト削減を実現コンスーマおよびモバイル機器向けMEMS(注1)市場を牽引し、世界第3位のMEMS
サプライヤ(注2)であるSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:ST、以下ST)は、次世代
のマイクロマシン・アコースティック・デバイスによりMEMS製品群を拡大することを
発表しました。MEMSマイクロフォンと呼ばれるこれらの革新的デバイスは、
オムロン株式会社(注3)(以下オムロン社)のアコースティック・センサ技術を
使用しており、急成長中の携帯電話 、ワイヤレス製品、ゲーム機器などの
オーディオ・アプリケーションにおいて、音質、信頼性、コスト効率の水準を
大幅に向上させ、広範な分野における音声入力システムをサポートします。
昨今、MEMSマイクロフォンは、従来のエレクトレット・コンデンサ・マイクロ
フォン(ECM)(注4)の代替製品として、急速に成長しています。シリコンの量産
製造プロセスにより、マイクロマシン・アコースティック・デバイスはECMの価格
レベルに対応するだけでなく、優れた信頼性・耐久性を実現します。さらに重要な
特徴として、MEMSマイクロフォンは最も小型のECMよりさらに小型化することが
できると共に、機械的振動、温度変化および電磁波の影響を受けにくいという
利点を持ち合わせています。これは、携帯電話を始めとして、ノートPCやビデオ・
レコーダ、デジタル・カメラ、補聴器、電子聴診器など、音声入力を必要とする
様々な機器において非常に重要な要素です。
今日のモバイル機器において、高度な音声技術への要求はますます高まっています。
高性能MEMSマイクロフォンは、このような市場ニーズに対応するため、音質の
飛躍的な向上、不要な雑音の特定や除去に役立つノイズ抑制および指向性などの
機能を提供します。携帯電話による会話や会議の品質を大きく改善するこれらの
特徴は、騒音や雑音などを制御できない環境において携帯電話を使用する際に
極めて有効で、複数のMEMSマイクロフォンを1つの機器に搭載することで実現
されます。このような、ノイズ除去性能を改善するマイクロフォンの実装が、
STのデジタルMEMSマイクロフォン注4向けのパッケージング技術(注5)により
可能となります。
また、両社の最先端MEMS製造能力と業界でも類まれなサプライ・チェーン全体を
管理できる能力は、STの顧客に優位性を提供します。
STのグループ・バイス・プレジデント 兼 MEMS・ヘルスケア事業部ジェネラル・
マネージャであるBenedetto Vigna(ベネデット・ビーニャ)は、次の様に
コメントしています。「これまで、マイクロフォンの主役は音響部品の専門
メーカーでしたが、今後は半導体MEMSのサプライヤが市場の成長を牽引する
ことになるでしょう。我々は、MEMSマイクロフォンの市場の大幅な拡大を促進
したいと考えています。この市場は、独自の最先端MEMS製造設備を擁すると共に、
顧客に対して長期的コミットのできる企業にのみ市場開拓を推進することが
可能です。オムロン社と協力しながら、STは加速度センサの分野で達成して
きたように、マイクロフォン市場の拡大を牽引していきます。」
オムロン社のマイクロデバイス事業推進本部 マイクロデバイス事業部長である
関口義雄氏は、次の様にコメントしています。「オムロンはSTの高性能かつ
コスト競争力のあるシリコン・アコースティック・デバイスの製品開発期間の短縮
とタイム・ツー・ボリューム実現に向けてSTをサポートする準備ができています。
これにより、MEMS市場の成長が加速され、音声システムを搭載したゲーム機器、
車載用音声システム、産業・セキュリティ用アコースティック・センサ、遠隔
医療測定器などの新たな応用分野が次々と開拓されることでしょう。」
STの電子制御回路とオムロン社のアコースティック・センサ・チップが
1パッケージに集積されたデジタルMEMSマイクロフォンのサンプル出荷は、
2009年末を予定しており、単価は大量購入時に約1ドル以下を予定しています。
この価格は、コンスーマ、自動車、産業、医療分野において、既存あるいは
新たな音声システムへのMEMSマイクロフォンの応用を促進します。
iSuppli社の調査(2009年9月)によると、コンスーマおよびモバイル機器に搭載
されるマイクロマシン・アコースティック・デバイス市場の売上年平均成長率
(2008年〜2013年)は約18%で、出荷数は年間10億個以上と予測されています。
本プレスリリースは以下のURLでもご覧いただけます。
http://www.st-japan.co.jp/data/press/t2384d.html
STマイクロエレクトロニクスについて
STマイクロエレクトロニクスは、多種多様な電子機器向けに半導体製品や
ソリューションを開発・提供する世界的な総合半導体メーカーです。STは、
他社の追随を許さない高度なシリコン技術とシステムノウハウを擁しており、
幅広いIP(Intellectual Property)ポートフォリオ、戦略的パートナーシップ、
大規模な製造力との組合わせにより、SoC(システム-オン-チップ)技術に関し
世界的リーダーとしての地位を確立しています。またSTの半導体製品は、
市場における技術やシステムのコンバージェンス化を促進するために重要な役目
を果たしています。STは、ニューヨーク証券取引所(NYSE:STM)、パリ証券取引所
(Euronext Paris)とミラノ証券取引所に上場しています。
2008年の売上は98.4億ドルでした。
さらに詳しい情報はSTのホームページをご覧ください。
ST日本法人:http://www.st-japan.co.jp
STグループ(英語):http://www.st.com
注 記
(注1) MEMS (Micro-Electro-Mechanical Systems )技術は、シリコンの機械特性
と電子特性を活用し、機械要素部品や電子回路をシリコン上に集積化する技術です。
一般的な半導体チップでは、電子がシリコンの中を移動します。一方で、シリコン
は、鋼鉄より高い強度と弾力性を持つなど、複数の優れた機械特性を有しています。
このような、シリコン特性を活用し、従来、シリコン上にトランジスタを形成する
ために利用してきた微細加工技術を、片持ち梁(カンチレバー)構造、バネ構造、
またはギア構造)など物理的な動きが可能な(可動構造)の超小型機械構造を形成
するために利用することができます。STのMEMSマイクロフォンのようなデバイスは、
ダイヤフラム(振動版)構造を利用し、空気圧の微小な静電容量の変化を捕捉し
電子信号に変換したり、雑音(ノイズ)の除去や、スピーカを介して音波に変換
することもできます。
(注2) iSuppli社 2009年6月およびYole Development社 2009年3月
(注3) オムロン社は、ヘルスケアおよび産業市場向けのMEMSセンサ技術に関し、
20年以上に亘る研究・開発・製造の経験を有しています。京都に本社を置き、世界
38カ国で3万5000人以上の従業員が、産業オートメーション、電子コンポーネンツ、
社会システム(改札機、発券機および交通制御)そしてヘルスケアを含む多様な
分野のお客様に向け、製品・サービスを提供しています。さらに詳しい情報は、
http://www.omron.com をご覧ください。
(注4) エレクトレット・コンデンサ・マイクロフォン(ECM)は、一般的な
マイクロフォン(音波を電流に変換するコンバータ)で、音波が発生すると荷電
ダイヤフラムを振動させます。ダイヤフラムは、平行板コンデンサの片側で、
その振動により平行版コンデンサ間に電圧の変化が生じます。電圧の変化によって
生成された電気信号は操作や音波への変換のために蓄積されます。この音波は、
マイクロフォンの性能、電気信号への操作およびスピーカによって、実際の入力
音声に近づきます。
(注5) STは、自社の量産設備を用い、加速度センサと同様の実績あるパッケージ
ング技術によって、複数のMEMSマイクロフォン・デバイスを実装・パッケージング
できる唯一の企業です。STのMEMSマイクロフォン・パッケージは、デバイスの
中の振動および共鳴部分に音が到達するよう、音響孔位置に柔軟性(上部、下部)
を持たせています。
◆ お客様お問い合わせ先
STマイクロエレクトロニクス(株)
APMグループ MEMS & Health Care製品部
TEL: 03-5783-8250 FAX: 03-5783-8216
サプライヤ(注2)であるSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:ST、以下ST)は、次世代
のマイクロマシン・アコースティック・デバイスによりMEMS製品群を拡大することを
発表しました。MEMSマイクロフォンと呼ばれるこれらの革新的デバイスは、
オムロン株式会社(注3)(以下オムロン社)のアコースティック・センサ技術を
使用しており、急成長中の携帯電話 、ワイヤレス製品、ゲーム機器などの
オーディオ・アプリケーションにおいて、音質、信頼性、コスト効率の水準を
大幅に向上させ、広範な分野における音声入力システムをサポートします。
昨今、MEMSマイクロフォンは、従来のエレクトレット・コンデンサ・マイクロ
フォン(ECM)(注4)の代替製品として、急速に成長しています。シリコンの量産
製造プロセスにより、マイクロマシン・アコースティック・デバイスはECMの価格
レベルに対応するだけでなく、優れた信頼性・耐久性を実現します。さらに重要な
特徴として、MEMSマイクロフォンは最も小型のECMよりさらに小型化することが
できると共に、機械的振動、温度変化および電磁波の影響を受けにくいという
利点を持ち合わせています。これは、携帯電話を始めとして、ノートPCやビデオ・
レコーダ、デジタル・カメラ、補聴器、電子聴診器など、音声入力を必要とする
様々な機器において非常に重要な要素です。
今日のモバイル機器において、高度な音声技術への要求はますます高まっています。
高性能MEMSマイクロフォンは、このような市場ニーズに対応するため、音質の
飛躍的な向上、不要な雑音の特定や除去に役立つノイズ抑制および指向性などの
機能を提供します。携帯電話による会話や会議の品質を大きく改善するこれらの
特徴は、騒音や雑音などを制御できない環境において携帯電話を使用する際に
極めて有効で、複数のMEMSマイクロフォンを1つの機器に搭載することで実現
されます。このような、ノイズ除去性能を改善するマイクロフォンの実装が、
STのデジタルMEMSマイクロフォン注4向けのパッケージング技術(注5)により
可能となります。
また、両社の最先端MEMS製造能力と業界でも類まれなサプライ・チェーン全体を
管理できる能力は、STの顧客に優位性を提供します。
STのグループ・バイス・プレジデント 兼 MEMS・ヘルスケア事業部ジェネラル・
マネージャであるBenedetto Vigna(ベネデット・ビーニャ)は、次の様に
コメントしています。「これまで、マイクロフォンの主役は音響部品の専門
メーカーでしたが、今後は半導体MEMSのサプライヤが市場の成長を牽引する
ことになるでしょう。我々は、MEMSマイクロフォンの市場の大幅な拡大を促進
したいと考えています。この市場は、独自の最先端MEMS製造設備を擁すると共に、
顧客に対して長期的コミットのできる企業にのみ市場開拓を推進することが
可能です。オムロン社と協力しながら、STは加速度センサの分野で達成して
きたように、マイクロフォン市場の拡大を牽引していきます。」
オムロン社のマイクロデバイス事業推進本部 マイクロデバイス事業部長である
関口義雄氏は、次の様にコメントしています。「オムロンはSTの高性能かつ
コスト競争力のあるシリコン・アコースティック・デバイスの製品開発期間の短縮
とタイム・ツー・ボリューム実現に向けてSTをサポートする準備ができています。
これにより、MEMS市場の成長が加速され、音声システムを搭載したゲーム機器、
車載用音声システム、産業・セキュリティ用アコースティック・センサ、遠隔
医療測定器などの新たな応用分野が次々と開拓されることでしょう。」
STの電子制御回路とオムロン社のアコースティック・センサ・チップが
1パッケージに集積されたデジタルMEMSマイクロフォンのサンプル出荷は、
2009年末を予定しており、単価は大量購入時に約1ドル以下を予定しています。
この価格は、コンスーマ、自動車、産業、医療分野において、既存あるいは
新たな音声システムへのMEMSマイクロフォンの応用を促進します。
iSuppli社の調査(2009年9月)によると、コンスーマおよびモバイル機器に搭載
されるマイクロマシン・アコースティック・デバイス市場の売上年平均成長率
(2008年〜2013年)は約18%で、出荷数は年間10億個以上と予測されています。
本プレスリリースは以下のURLでもご覧いただけます。
http://www.st-japan.co.jp/data/press/t2384d.html
STマイクロエレクトロニクスについて
STマイクロエレクトロニクスは、多種多様な電子機器向けに半導体製品や
ソリューションを開発・提供する世界的な総合半導体メーカーです。STは、
他社の追随を許さない高度なシリコン技術とシステムノウハウを擁しており、
幅広いIP(Intellectual Property)ポートフォリオ、戦略的パートナーシップ、
大規模な製造力との組合わせにより、SoC(システム-オン-チップ)技術に関し
世界的リーダーとしての地位を確立しています。またSTの半導体製品は、
市場における技術やシステムのコンバージェンス化を促進するために重要な役目
を果たしています。STは、ニューヨーク証券取引所(NYSE:STM)、パリ証券取引所
(Euronext Paris)とミラノ証券取引所に上場しています。
2008年の売上は98.4億ドルでした。
さらに詳しい情報はSTのホームページをご覧ください。
ST日本法人:http://www.st-japan.co.jp
STグループ(英語):http://www.st.com
注 記
(注1) MEMS (Micro-Electro-Mechanical Systems )技術は、シリコンの機械特性
と電子特性を活用し、機械要素部品や電子回路をシリコン上に集積化する技術です。
一般的な半導体チップでは、電子がシリコンの中を移動します。一方で、シリコン
は、鋼鉄より高い強度と弾力性を持つなど、複数の優れた機械特性を有しています。
このような、シリコン特性を活用し、従来、シリコン上にトランジスタを形成する
ために利用してきた微細加工技術を、片持ち梁(カンチレバー)構造、バネ構造、
またはギア構造)など物理的な動きが可能な(可動構造)の超小型機械構造を形成
するために利用することができます。STのMEMSマイクロフォンのようなデバイスは、
ダイヤフラム(振動版)構造を利用し、空気圧の微小な静電容量の変化を捕捉し
電子信号に変換したり、雑音(ノイズ)の除去や、スピーカを介して音波に変換
することもできます。
(注2) iSuppli社 2009年6月およびYole Development社 2009年3月
(注3) オムロン社は、ヘルスケアおよび産業市場向けのMEMSセンサ技術に関し、
20年以上に亘る研究・開発・製造の経験を有しています。京都に本社を置き、世界
38カ国で3万5000人以上の従業員が、産業オートメーション、電子コンポーネンツ、
社会システム(改札機、発券機および交通制御)そしてヘルスケアを含む多様な
分野のお客様に向け、製品・サービスを提供しています。さらに詳しい情報は、
http://www.omron.com をご覧ください。
(注4) エレクトレット・コンデンサ・マイクロフォン(ECM)は、一般的な
マイクロフォン(音波を電流に変換するコンバータ)で、音波が発生すると荷電
ダイヤフラムを振動させます。ダイヤフラムは、平行板コンデンサの片側で、
その振動により平行版コンデンサ間に電圧の変化が生じます。電圧の変化によって
生成された電気信号は操作や音波への変換のために蓄積されます。この音波は、
マイクロフォンの性能、電気信号への操作およびスピーカによって、実際の入力
音声に近づきます。
(注5) STは、自社の量産設備を用い、加速度センサと同様の実績あるパッケージ
ング技術によって、複数のMEMSマイクロフォン・デバイスを実装・パッケージング
できる唯一の企業です。STのMEMSマイクロフォン・パッケージは、デバイスの
中の振動および共鳴部分に音が到達するよう、音響孔位置に柔軟性(上部、下部)
を持たせています。
◆ お客様お問い合わせ先
STマイクロエレクトロニクス(株)
APMグループ MEMS & Health Care製品部
TEL: 03-5783-8250 FAX: 03-5783-8216