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中等症〜重症のクローン病患者を対象とした第3相試験においてステラーラ(R)による臨床的寛解の維持が示されました

第3相寛解維持試験(IM-UNITI)の結果を消化器疾患ウィーク(R)2016で発表 ステラーラ(R)投与患者の約50%が臨床的寛解を達成

* 当資料は、米国のヤンセン社が2016年5月23日(現地時間)に発表した英文プレスリリースを日本語に翻訳(要約)したものを、参考資料として発表させていただくものです。従いまして、必ずしも日本の状況を反映したものではないことをご了承ください。
また、正式言語が英語であるため、内容につきましては英文リリースが優先されます。
英文サイト: http://www.janssen.com/new-phase-3-study-findings-show-stelara-maintained-clinical-remission-after-one-year-treatment


サンディエゴ、2016年5月23日 — 消化器疾患ウィーク(R)2016で発表されたヤンセン・ リサーチ・アンド・デベロップメントの第3相データにより、ステラーラ(R)(一般名:ウステキヌマブ)皮下投与(SC)で寛解維持療法を行った中等症〜重症クローン病の成人患者で1年時に臨床的寛解*に達した割合がプラセボ群と比較して有意に高いことが示されました。第3相IM-UNITI寛解維持試験は、UNITI-1およびUNITI-2の2つの第3相寛解導入試験においてステラーラ(R)単回静注の8週後にクリニカルレスポンス**に達した患者388例を評価したもので、8週毎(Q8W)にステラーラ(R) 90mg SCを投与した患者の53%(P=0.005)および12週毎(Q12W)にステラーラ(R) 90mg SCを投与した患者の49%(P=0.040)が44週目に臨床的寛解状態にあり、一方でプラセボ投与群では36%であったことが示され、同試験の主要評価項目を達成しました。

*臨床的寛解:クローン病活動指数(CDAI***)スコア150未満

**クリニカルレスポンス:CDAIスコアの100ポイント以上の改善または150未満

***CDAI:クローン病活動を定量化するために臨床試験で使用される症状に基づいた疾患評価ツール

中等症〜重症の活動性クローン病の適応に対するステラーラ(R)の承認申請については、現在欧米で審査中です。ステラーラ(R)は、多くの国で尋常性乾癬および活動性乾癬性関節炎の治療に対して承認を得ており、クローン病を含む免疫介在性疾患において役割を果たすと考えられるインターロイキン(IL)-12およびIL-23サイトカインを標的にした新規生物学的療法です。

「1年間に及ぶ寛解導入および維持試験の全データから、中等症〜重症クローン病患者に対して、この生物学的治療が臨床的に意義のある治療効果の導入および維持に有用である可能性が示されました」と、カリフォルニア大学(サンディエゴ)の消化器科長兼教授であり治験責任医師であるWilliam Sandborn医師は述べました。「この包括的第3相プログラムでは抗腫瘍壊死因子(TNF)-α抗体製剤の未投与患者、投与患者、また投与したが効果が不十分であった患者を対象にしており、その結果から、有効な治療を必要とする患者においてステラーラ(R)が大きなベネフィットをもたらす可能性が示されました。」

IM-UNITI寛解維持試験は、中等症〜重症クローン病治療におけるステラーラ(R)について検討した1年間の包括的第3相臨床開発プログラムにおける3番目のピボタル試験です。消化器疾患ウィーク(R)2016の優秀要旨総会の一部として発表された結果は、1回以上の抗TNF-α治療で効果不十分または忍容性がなかった患者におけるステラーラ(R)の有効性と安全性を示した第3相UNITI-1寛解導入試験の結果、ならびに、既存治療で効果不十分であった患者(その大半は抗TNF-α未投与)におけるステラーラ(R)の有効性と安全性を示した第3相UNITI-2寛解導入試験の結果に続くものです。寛解導入試験においてステラーラ(R)の単回静注後8週時にクリニカルレレスポンスを示した患者を、IM-UNITI寛解維持試験において、ステラーラ(R) 90mg SC Q8W、ステラーラ(R) 90mg SC Q12W、またはプラセボに再度無作為割付し、1年間の経過観察をしました。IM-UNITI寛解維持試験に無作為割付された患者はIM-UNITI試験開始時に、全例がクリニカルレスポンスに達し、約60%が臨床的寛解にありました。

IM-UNITIの主な副次評価項目は、44週目におけるクリニカルレスポンス、試験開始時に臨床的寛解にある患者における臨床的寛解、コルチコステロイド非併用での臨床的寛解、および抗TNF-α治療に効果不十分または忍容性がない患者(UNITI-1亜集団)における臨床的寛解としました。

· プラセボ(44%)群と比較して、ステラーラ(R) 90mg SC Q8W(59%)(P=0.018)およびステラーラ(R) 90mg SC Q12W(58%)(P=0.033)投与群で有意に高いクリニカルレスポンスが得られました。

· IM-UNITI試験開始時に臨床的寛解にあった患者のうち、ステラーラ(R) 90mg SC Q8W患者の67%(P<0.01)およびステラーラ(R) 90mg SC Q12W患者の56%(P= NS)が44週目に臨床的寛解にあり、一方プラセボ群では46%でした。

· コルチコステロイド非併用で臨床的寛解を達成した被験者の割合は、ステラーラ(R) 90mg SC Q8W(47%)(P=0.004)およびステラーラ(R) 90mg SC Q12W(43%)(名目上のP=0.035)投与群でプラセボ投与群(30%)と比較して有意に高い結果でした。

· 抗TNF-α治療に効果不十分または忍容性がない患者のサブグループ(UNITI-1亜集団)では、44週時に臨床的寛解を達成した被験者の割合は、ステラーラ(R) 90mg SC Q8W(41%)(P= NS)およびステラーラ(R) 90mg SC Q12W(39%)(P= NS)投与群でプラセボ投与群(26%)と比較して高い結果でした。

ステラーラ(R)群とプラセボ群は44週(プラセボ対照比較期間)まで、有害事象(AE)の報告割合は同様でした。重篤なAEの発生率は、ステラーラ(R) 90mg SC Q8W群で10%、ステラーラ(R) 90mg SC Q12W群で12%、プラセボ群で15%であり、また各群で報告のあった重篤な感染症は、2%、5%、2%でした。プラセボ対照比較期間中に死亡や主要心血管有害事象(MACE)の報告はなく、悪性腫瘍の報告は2例でした(プラセボ群とステラーラ(R) 90mg SC Q8W群で基底細胞癌1例ずつ)。

「これらの寛解維持試験のデータは以前に発表した寛解導入試験のデータを補完するもので、中等症〜重症の活動性クローン病治療におけるステラーラ(R)の有効性と安全性の特性について重要な見識が得られました」と、ヤンセン・ リサーチ・アンド・デベロップメントの免疫科長のNewman Yeilding医師は述べました。「承認を待ちながら、この新しい治療選択肢からベネフィットを得られる可能性のある患者様にステラーラ(R)を届けること、また消化器科医に新たなクローン病の治療選択肢を届けられることを楽しみにしています」

消化器疾患ウィーク(R)2016で発表予定のステラーラ(R)第3相クローン病臨床開発プログラムの追加データには、以下のことが含まれます。

· 中等症〜重症の活動性クローン病患者における血清C-反応性蛋白、便中ラクトフェリン、および便中カルプロテクチン:IM-UNITI寛解維持試験の結果

· クローン病患者の健康関連QOL測定におけるSF-36の内容の妥当性および精神測定特性に関するエビデンス

· 血清蛋白解析による中等症〜重症クローン病におけるウステキヌマブに対する分子反応:UNITI-1寛解導入試験、UNITI-2寛解導入試験、およびIM-UNITI寛解維持試験の結果

· ウステキヌマブ投与中のクローン病患者のIV導入治療およびSC維持治療中におけるウステキヌマブの薬物動態および曝露反応関係:UNITI-1、UNITI-2、およびIM-UNITI試験の結果

· ウステキヌマブは、中等症〜重症クローン病患者の全身健康状態および疾患特異的健康関連QOLを改善する:UNITIおよびIM-UNITI第3相臨床試験の結果

IM-UNITI試験について
IM-UNITIは第3相多施設無作為化二重盲検プラセボ対照比較並行群間試験であり、中等症〜重症のクローン病成人患者におけるステラーラ(R)による寛解維持治療の有効性と安全性について評価しました。UNITI-1またはUNITI-2寛解導入試験でステラーラ(R)単回静注後クリニカルレスポンスが得られた患者(388例)を、ステラーラ(R) 90mg SC Q8WまたはQ12Wあるいはプラセボ群に均等に無作為割付しました。UNITI-1およびUNITI-2寛解導入試験に引き続くIM-UNITI寛解維持試験により、1年間の治療を行いました。主要評価項目は44週目の臨床的寛解とし、この定義はCDAIスコア150未満としました。

クローン病について
世界中で500万人以上が、炎症性腸疾患(IBD)として知られるクローン病と潰瘍性大腸炎を抱えて生活しています1。クローン病は米国で約70万人が罹患している消化管の慢性炎症疾患です2。クローン病の原因は不明ですが、遺伝的素因や食事、他の環境因子が誘引と考えられる免疫系の異常と関係があります。クローン病の症状は様々ですが、しばしば腹痛や腹部圧痛、頻回な下痢、直腸出血、体重減少および発熱が生じます。現在、クローン病を完治させる治療法はありません2。

ステラーラ(R)について
「ステラーラ(R)」は、日本では2011年に尋常性乾癬および関節症性乾癬の治療薬として国内承認を取得しました。ステラーラ(R)は現在中等症から重症の尋常性乾癬の治療薬として87か国、関節症性乾癬の治療薬として71か国で承認されています。

ヤンセンについて
ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセンは、病気のない世界を実現するために日々努力しています。今までにない、より良い方法で疾患を予防・撲滅・治療・治癒し、人々の命に貢献することが私たちの望みです。そして、常に患者さんのことを考え、最も有望なサイエンスを追及しています。私たちヤンセンは、人々の希望と命を明日につなぐため、世界中とコラボレーションしています。さらに詳しい情報はwww.janssen.com/japanをご覧ください。

消化器疾患ウィーク(R)について
消化器疾患ウィーク(R)(DDW)は、消化器学、肝臓学、内視鏡および消化器外科の領域における医師、研究者および学者のための最大の国際組織です。米国肝臓病学会(AASLD)、米国消化器学会(AGA)、米国消化器内視鏡学会(ASGE)および米国消化器外科学会(SSAT)の共同出資により、1026年5月21〜24日に、カリフォルニア州サンディエゴのサンディエゴコンベンションセンターでDDWが開催されました。会議では、GI研究、薬剤およびテクノロジーにおける最新の進歩について5,000以上の要旨と数百のレクチャーが紹介されました。詳細についてはwww.ddw.orgをご覧ください。

将来予測に関する記述
このプレスリリースには、1995年米国民事証券訴訟改革法の定義する「将来予測に関する記述」が含まれています。本リリースをお読みになる皆さまは、将来予測に関する記述内容に依存することのないようご注意ください。また、本記述は、将来の事象に関する現時点での予想を基礎としています。基礎となる前提が不正確であると判明した場合、あるいは未知のリスクや不確実性が具現化した場合、実際の結果がヤンセンファーマ株式会社およびジョンソン・エンド・ジョンソンの予想や見通しとは実質的に異なるものとなる恐れがあります。リスクや不確実性には、利子や為替の変動などの経済的要因、技術的な進歩を含む競争、競合他社による新製品や特許の取得、規制当局による承認の取得を含む新製品の開発に本来伴う諸課題、特許に関する問題、医薬品やサービスの購入者の行動・消費パターンの変化や財政的困窮、政府の法律や規制の変更および国内外の医療改革、医療費削減の潮流を含む一般的業界動向および政府機関による医薬品業界への監督強化などが含まれますが、これらに限定されるものではありません。これらのリスクや不確実性およびその他の要因については、2016年1月3日に終了した会計年度のForm 10-Kに記載されているジョンソン・エンド・ジョンソンの年次報告書とその添付書類第99号および米国証券取引委員会への追加提出書類に詳述されています。これらの提出資料につきましては、インターネット(www.sec.gov、www.jnj.com)でご覧いただくか、ジョンソン・エンド・ジョンソンにお問い合わせください。ヤンセンファーマ株式会社およびジョンソン・エンド・ジョンソンはいずれも、新情報や今後発生する事象および事態の進展があった場合も、将来予測に関する記述を更新する義務を負いません。

References

1. World IBD Day. Home. Available at http://www.worldibdday.org/index.html. Accessed May 10, 2016.
2. Crohn’s & Colitis Foundation of America. What is Crohn’s Disease?. Available at http://www.ccfa.org/what-are-crohns-and-colitis/what-is-crohns-disease/. Accessed May 10, 2016.

ご注意: ステラーラ(R)(ウステキヌマブ)は現在日本において、既存治療で効果不十分な尋常性乾癬及び関節症性乾癬の治療薬として承認を取得しています。またステラーラ(R)は、中等症から重症の活動期にあるクローン病を効能・効果として国内承認申請中です。
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