約半数の高校が、アクティブラーニング型などの一方向的ではない授業を導入
[15/01/29]
提供元:PRTIMES
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ー高校の進路指導・キャリア教育に関する調査2014ー
株式会社リクルートマーケティングパートナーズ(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:冨塚 優)が運営する、リクルート進学総研(所長:小林 浩)では、高校の進路指導・キャリア教育の現状を明らかにするため、全国の全日制高校の進路指導主事に対して進路指導の困難度、キャリア教育の進捗状況等についての調査を実施いたしました。このたび調査結果がまとまりましたので、一部を抜粋してご報告申しあげます。
一方向的ではない学習方法の導入・今後必要となる能力について
[画像1: http://prtimes.jp/i/10032/81/resize/d10032-81-560188-0.jpg ]
■47%の高校が、アクティブラーニング型などの授業を実施。→P3
・アクティブラーニング型授業への転換などを実施している高校は全体の47%。実施していない高校(34%)を上回る。
■将来社会で必要となるにもかかわらず、 現在高校生が持っていないと感じている能力は、“主体的に行動する力”。→P4
・将来、社会で必要とされる能力としては高いが、実際に高校生が持っている能力は低いという差分が大きいのは「主体性」「課題発見力」「実行力」など“主体的に行動する力”。
・実際に持っている力として高いのは、「規律性」「傾聴力」など、“チームワークで働く力”が高く、高校生の自己認識と一致している。
進路指導について
■9割の教員が、進路指導を「難しい」と感じている。前回調査(2012年)から引き続き高止まり。→P5
■難しさを感じる要因は「進路選択・決定能力の不足」がトップ。前回1位の「家計面の問題」は6位に下降。→P6~7
・難しさを感じる要因については、前回調査2位の「進路選択・決定能力の不足」(26%)がトップ。
・前回調査で1位の「家計面の問題」は6位となり、景況感や社会環境については回復の兆しを感じる一方で、生徒や学校の状況に困難を感じる教員が増加していることが明らかとなった
■高大接続の観点から大学・短期大学などに期待することは、「入試の種類の抑制」。→P9
・大学・短期大学に期待することについては、1位が「入試の種類の抑制」(40%)と、前回の2位から順位を上げた。2位には「わかりやすい学部・学科名称」が入り、入試や学部学科の種類が増加・複雑化している現状が進路指導にも影響していることが明らかとなった。
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「高校の進路指導・キャリア教育に関する調査2014」の調査結果に対する
リクルート進学総研所長 小林浩の見解
リクルートでは2002年から隔年で、高校生の進路選択に大きな影響力を持つ、高校の進路指導教員の悩みやキャリア教育の現状について調査している。今回の調査結果では、主体的・能動的な学習を引き出すための高校における授業改革の現状を調査するともに、社会人基礎力で定義される生徒の能力について高校教員と高校生との認識の違いが明らかになった。
1)約半数(47%)の高校が一方向ではない、アクティブラーニング型の授業を導入。しかし、その過半数は教員個人での取り組みであり、学校全体での取り組みは1割弱(8.7%)に留まっている。意識の高い先生が牽引役となっていることがわかる。(裏面図表1)
アクティブラーニングとは、「学生が主体性を持って多様な人々と協力して問題を発見し解を見いだしていく能動的学修」と定義される。昨年12月に発表された中央教育審議会答申「新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革について」においても、生徒の主体的な学びを引き出すための授業改革として、アクティブラーニングの導入が提言されている。
今回の調査では、約半数(47%)の高校で、既にアクティブラーニング型などの一方向ではない授業を導入していることが明らかになった。しかし、詳細を見ると、導入校の過半数(全体の26.4%)は「教員個人」での取り組みであり、学校全体での取り組みは1割弱(8.7%)にとどまっている。現状では、意識の高い教員がアクティブラーニング型の授業改革を牽引していることがわかる。学校全体での取り組みに広げるためには、授業の進め方や成果の共有、評価方法などの支援が必要になると考えられる。
[画像2: http://prtimes.jp/i/10032/81/resize/d10032-81-305378-1.jpg ]
2)高校教員が考える生徒が持っている能力は「チームワーク」、不足しているのは「前に踏み出す力」と「考え抜く力」。高校生調査の結果とほぼ一致する結果に。(裏面図表2)
経産省が定義する『社会人基礎力』の項目に合わせて、「これから必要とされる力」と「現在持っている能力」を聞き、その差を見た。持っている力が必要とされる力を上回ったのは、「チームで働く力(チームワーク)」に関する項目であった。一方、必要とされているが持っていない力は「前に踏み出す力(アクション)」「考え抜く力(シンキング)」に関する項目であった。高校教員からみると、規律を重視し、他人との意見は良く聞くものの、主体的に、課題を発見し行動する実行力に欠ける、そのように生徒の能力を分析していることが分かった。「高校生価値意識調査2014」で高校生に聞いた調査結果とほぼ同じ傾向となった。
[画像3: http://prtimes.jp/i/10032/81/resize/d10032-81-197080-2.jpg ]
※差とは「これから必要とされる力」-「現在持っている能力」としている。
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※出版・印刷物へデータを転載する際には、“「高校の進路指導に関する調査2014 」リクルート進学総研調べ”と明記ください。
※調査リリースの詳細はこちらからダウンロードいただけます。
http://prtimes.jp/a/?f=d10032-20150128-4582.pdf
リクルートマーケティングパートナーズではこれからも、
ひとりひとりにあった「まだ、ここにない、出会い。」を届けることを目指していきます。
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【リクルート進学総研 に関するお問い合わせ先】
http://souken.shingakunet.com/souken/enquiry.html
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株式会社リクルートマーケティングパートナーズ(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:冨塚 優)が運営する、リクルート進学総研(所長:小林 浩)では、高校の進路指導・キャリア教育の現状を明らかにするため、全国の全日制高校の進路指導主事に対して進路指導の困難度、キャリア教育の進捗状況等についての調査を実施いたしました。このたび調査結果がまとまりましたので、一部を抜粋してご報告申しあげます。
一方向的ではない学習方法の導入・今後必要となる能力について
[画像1: http://prtimes.jp/i/10032/81/resize/d10032-81-560188-0.jpg ]
■47%の高校が、アクティブラーニング型などの授業を実施。→P3
・アクティブラーニング型授業への転換などを実施している高校は全体の47%。実施していない高校(34%)を上回る。
■将来社会で必要となるにもかかわらず、 現在高校生が持っていないと感じている能力は、“主体的に行動する力”。→P4
・将来、社会で必要とされる能力としては高いが、実際に高校生が持っている能力は低いという差分が大きいのは「主体性」「課題発見力」「実行力」など“主体的に行動する力”。
・実際に持っている力として高いのは、「規律性」「傾聴力」など、“チームワークで働く力”が高く、高校生の自己認識と一致している。
進路指導について
■9割の教員が、進路指導を「難しい」と感じている。前回調査(2012年)から引き続き高止まり。→P5
■難しさを感じる要因は「進路選択・決定能力の不足」がトップ。前回1位の「家計面の問題」は6位に下降。→P6~7
・難しさを感じる要因については、前回調査2位の「進路選択・決定能力の不足」(26%)がトップ。
・前回調査で1位の「家計面の問題」は6位となり、景況感や社会環境については回復の兆しを感じる一方で、生徒や学校の状況に困難を感じる教員が増加していることが明らかとなった
■高大接続の観点から大学・短期大学などに期待することは、「入試の種類の抑制」。→P9
・大学・短期大学に期待することについては、1位が「入試の種類の抑制」(40%)と、前回の2位から順位を上げた。2位には「わかりやすい学部・学科名称」が入り、入試や学部学科の種類が増加・複雑化している現状が進路指導にも影響していることが明らかとなった。
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「高校の進路指導・キャリア教育に関する調査2014」の調査結果に対する
リクルート進学総研所長 小林浩の見解
リクルートでは2002年から隔年で、高校生の進路選択に大きな影響力を持つ、高校の進路指導教員の悩みやキャリア教育の現状について調査している。今回の調査結果では、主体的・能動的な学習を引き出すための高校における授業改革の現状を調査するともに、社会人基礎力で定義される生徒の能力について高校教員と高校生との認識の違いが明らかになった。
1)約半数(47%)の高校が一方向ではない、アクティブラーニング型の授業を導入。しかし、その過半数は教員個人での取り組みであり、学校全体での取り組みは1割弱(8.7%)に留まっている。意識の高い先生が牽引役となっていることがわかる。(裏面図表1)
アクティブラーニングとは、「学生が主体性を持って多様な人々と協力して問題を発見し解を見いだしていく能動的学修」と定義される。昨年12月に発表された中央教育審議会答申「新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革について」においても、生徒の主体的な学びを引き出すための授業改革として、アクティブラーニングの導入が提言されている。
今回の調査では、約半数(47%)の高校で、既にアクティブラーニング型などの一方向ではない授業を導入していることが明らかになった。しかし、詳細を見ると、導入校の過半数(全体の26.4%)は「教員個人」での取り組みであり、学校全体での取り組みは1割弱(8.7%)にとどまっている。現状では、意識の高い教員がアクティブラーニング型の授業改革を牽引していることがわかる。学校全体での取り組みに広げるためには、授業の進め方や成果の共有、評価方法などの支援が必要になると考えられる。
[画像2: http://prtimes.jp/i/10032/81/resize/d10032-81-305378-1.jpg ]
2)高校教員が考える生徒が持っている能力は「チームワーク」、不足しているのは「前に踏み出す力」と「考え抜く力」。高校生調査の結果とほぼ一致する結果に。(裏面図表2)
経産省が定義する『社会人基礎力』の項目に合わせて、「これから必要とされる力」と「現在持っている能力」を聞き、その差を見た。持っている力が必要とされる力を上回ったのは、「チームで働く力(チームワーク)」に関する項目であった。一方、必要とされているが持っていない力は「前に踏み出す力(アクション)」「考え抜く力(シンキング)」に関する項目であった。高校教員からみると、規律を重視し、他人との意見は良く聞くものの、主体的に、課題を発見し行動する実行力に欠ける、そのように生徒の能力を分析していることが分かった。「高校生価値意識調査2014」で高校生に聞いた調査結果とほぼ同じ傾向となった。
[画像3: http://prtimes.jp/i/10032/81/resize/d10032-81-197080-2.jpg ]
※差とは「これから必要とされる力」-「現在持っている能力」としている。
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※出版・印刷物へデータを転載する際には、“「高校の進路指導に関する調査2014 」リクルート進学総研調べ”と明記ください。
※調査リリースの詳細はこちらからダウンロードいただけます。
http://prtimes.jp/a/?f=d10032-20150128-4582.pdf
リクルートマーケティングパートナーズではこれからも、
ひとりひとりにあった「まだ、ここにない、出会い。」を届けることを目指していきます。
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【リクルート進学総研 に関するお問い合わせ先】
http://souken.shingakunet.com/souken/enquiry.html
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