「第2回子ども生活実態基本調査」(小4生〜高2生対象)速報 将来は「自由にのんびり暮らしている」が6割 〜「世界で活躍している」は2割、内向き志向の子どもたち〜
[10/03/10]
提供元:PRTIMES
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株式会社ベネッセコーポレーション(本社:岡山市)の社内シンクタンク「Benesse教育研究開発センター」では、2009年8〜10月に、全国の小学4年生から高校2年生13,797名を対象にした、日常の生活実態や意識に関する調査を実施しました。この調査は2004年にも実施しており、過去5年間の子どもたちの変化をとらえることができます。
小4生〜高2生までの子どもたちの生活実態、意識について、以下のことが明らかになりました。
1) 自分自身や人間関係、地域、社会などに対する満足度が向上している。
・生活の満足度をたずねたところ、「自分が住んでいる地域」「学校の先生との関係」「自分の性格」「今の日本の社会」など、ほとんどの項目で肯定する比率が高まった。
2) 親子間での会話の頻度が高まり、「困ったときに相談にのる」も増加。
・父親・母親との会話の頻度が高まった。とくに「友だちのこと」について母親と話す比率は、小学生で75.7%、中学生で66.4%、高校生で63.7%に達した。
・「勉強を教えてくれる」「困ったときに相談にのってくれる」など、肯定的な親子のかかわりが増加した。一方で、「何でもすぐ口出しをする」などの否定的なかかわりは減少。「友だち親子」が増加している。
3)友だち関係では「悩みごとを相談できる友だち」が増加し、「話を合わせる」男子が大きく増加。
・悩みごとを相談できる友だちが「4人以上」いると回答する割合が、小学生で34.4%、中学生38.4%、高校生で43.8%となり、それぞれ5ポイント以上増えた。
・男子で「仲間はずれにされないように話を合わせる」や「グループの仲間同士で固まっていたい」を肯定する割合が増え、小学生男子ではどちらも5割をこえた。「仲間内」を大切にする傾向がみられる。
4) 将来については、6割が「自由にのんびり暮らしている」と予想。「世界で活躍している」は2割以下。
・40歳になったときにしていると思うことをたずねたところ、「親を大切にしている」「幸せになっている」は7割以上、「自由にのんびり暮らしている」は約6割が肯定した。しかし「世界で活躍している」を肯定した比率は2割を下回った。
・なりたい職業が「ある」と回答した子どもが5年前に比べ減少し、小学生58.0%(-5.4ポイント)、中学生54.2%(-7.8ポイント)、高校生50.6%(-16.2ポイント)で、特に高校生での減少が大きい。
この5年間の変化をみると、子ども自身や周囲の人との関係、地域・社会に対する満足度があがっていますが、将来は「世界で活躍している」と予想する子どもが2割を下回っています。現実的な将来像を描き、内向きで比較的狭い社会のなかでの生活に満足している子どもが多いようです。
以上のことから、これからの社会を担う子どもたちに対して、身近にいる大人や地域社会が子どもたちの視野を広げる機会を増やすなどの取り組みが必要と考えられます。
■調査概要
・調査テーマ:小学生・中学生・高校生の生活に関する実態や意識をとらえる
・調査方法:学校通しの質問紙による自記式調査
・調査時期
第1回調査 : 2004年11月〜12月
第2回調査 : 2009年 8月〜10月
・調査対象:小学4年生〜高校2年生
第1回:小学生4,240名、中学生4,550名、高校生6,051名 合計14,841名
第2回:小学生3,561名、中学生3,917名、高校生6,319名 合計13,797名
市区町村の人口規模および人口密度を考慮した有意抽出法。3地域区分[大都市(東京23区)、中都市、郡部]を設定してサンプルを抽出。
協力校は2回ともほぼ同一。
・調査項目
日ごろの生活(生活時間、放課後の生活など)/学習の様子/親子関係、友だち
関係/将来展望/自分自身について/メディアとの接触/小さいころからの体験 など
※本調査の速報版データは、次のURLをご参照ください。
http://benesse.jp/berd/center/open/report/kodomoseikatu_data/2009_soku/index.html
小4生〜高2生までの子どもたちの生活実態、意識について、以下のことが明らかになりました。
1) 自分自身や人間関係、地域、社会などに対する満足度が向上している。
・生活の満足度をたずねたところ、「自分が住んでいる地域」「学校の先生との関係」「自分の性格」「今の日本の社会」など、ほとんどの項目で肯定する比率が高まった。
2) 親子間での会話の頻度が高まり、「困ったときに相談にのる」も増加。
・父親・母親との会話の頻度が高まった。とくに「友だちのこと」について母親と話す比率は、小学生で75.7%、中学生で66.4%、高校生で63.7%に達した。
・「勉強を教えてくれる」「困ったときに相談にのってくれる」など、肯定的な親子のかかわりが増加した。一方で、「何でもすぐ口出しをする」などの否定的なかかわりは減少。「友だち親子」が増加している。
3)友だち関係では「悩みごとを相談できる友だち」が増加し、「話を合わせる」男子が大きく増加。
・悩みごとを相談できる友だちが「4人以上」いると回答する割合が、小学生で34.4%、中学生38.4%、高校生で43.8%となり、それぞれ5ポイント以上増えた。
・男子で「仲間はずれにされないように話を合わせる」や「グループの仲間同士で固まっていたい」を肯定する割合が増え、小学生男子ではどちらも5割をこえた。「仲間内」を大切にする傾向がみられる。
4) 将来については、6割が「自由にのんびり暮らしている」と予想。「世界で活躍している」は2割以下。
・40歳になったときにしていると思うことをたずねたところ、「親を大切にしている」「幸せになっている」は7割以上、「自由にのんびり暮らしている」は約6割が肯定した。しかし「世界で活躍している」を肯定した比率は2割を下回った。
・なりたい職業が「ある」と回答した子どもが5年前に比べ減少し、小学生58.0%(-5.4ポイント)、中学生54.2%(-7.8ポイント)、高校生50.6%(-16.2ポイント)で、特に高校生での減少が大きい。
この5年間の変化をみると、子ども自身や周囲の人との関係、地域・社会に対する満足度があがっていますが、将来は「世界で活躍している」と予想する子どもが2割を下回っています。現実的な将来像を描き、内向きで比較的狭い社会のなかでの生活に満足している子どもが多いようです。
以上のことから、これからの社会を担う子どもたちに対して、身近にいる大人や地域社会が子どもたちの視野を広げる機会を増やすなどの取り組みが必要と考えられます。
■調査概要
・調査テーマ:小学生・中学生・高校生の生活に関する実態や意識をとらえる
・調査方法:学校通しの質問紙による自記式調査
・調査時期
第1回調査 : 2004年11月〜12月
第2回調査 : 2009年 8月〜10月
・調査対象:小学4年生〜高校2年生
第1回:小学生4,240名、中学生4,550名、高校生6,051名 合計14,841名
第2回:小学生3,561名、中学生3,917名、高校生6,319名 合計13,797名
市区町村の人口規模および人口密度を考慮した有意抽出法。3地域区分[大都市(東京23区)、中都市、郡部]を設定してサンプルを抽出。
協力校は2回ともほぼ同一。
・調査項目
日ごろの生活(生活時間、放課後の生活など)/学習の様子/親子関係、友だち
関係/将来展望/自分自身について/メディアとの接触/小さいころからの体験 など
※本調査の速報版データは、次のURLをご参照ください。
http://benesse.jp/berd/center/open/report/kodomoseikatu_data/2009_soku/index.html