一番重視される求職活動方法は「HRテック」ではなく「対面面接」
[18/08/30]
提供元:PRTIMES
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マンパワーグループ、2018年グローバルキャンディデイト嗜好調査結果を発表
総合人材サービスのマンパワーグループ株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:池田 匡弥、以下「マンパワーグループ」)は、日本を含む世界24の雇用市場で、労働力人口を構成する18歳から65歳の求職者18,000人を対象に、「どのような方法で仕事を探しているか」について調査を行い、その結果を発表しました。
◇HRテクノロジー※1を複数利用して求職活動を行う求職者(以下「キャンディデイト」)「HRテックアーリーアダプター(早期導入者)」の比率〜日本が最も低い結果に
[画像1: https://prtimes.jp/i/9974/128/resize/d9974-128-748105-4.jpg ]
本調査では、過去半年間の求職活動の際、どのようなHRテクノロジー(HRテック)を利用したかを質問しています。世界では、3種類以上のテクノロジーを活用した「HRテックアーリーアダプター」が存在し、インド(31%)、マレーシア(22%)、ブラジル(18%)では、「HRテックアーリーアダプター」の比率が、他の国の2〜3倍に達しています。日本(3%)は、「HRテックアーリーアダプター」の比率が最も低い結果となりました。
※1 HR テクノロジーとは:採用プラットフォーム、人材管理、労務業務、組織マネジメントなど人事関連のシステム。本調査では、求職活動の際に利用される「スマートフォンアプリ」「ソーシャルメディア広告」「バーチャル就職フェア」「テキストメッセージによる企業とのやりとり」「ビデオ面接」「企業ウェブサイト上のチャット」「企業が提供するゲーム・スキルチェックテスト」「バーチャルアシスタントを利用した音声検索」と定義しています。
世界の「HRテックアーリーアダプター」には以下のような特徴がありました。
多くが都会に住む若い学生
男女比は半々
29%がZ世代(18歳から21歳)、35%がミレニアル世代(22〜34際)
86%は別の都市や地域、国への転居に前向き
国により「HR テック」アーリーアダプターの比率が違う理由として、労働力人口の年齢、スマートフォン利用者数、文化背景などいくつかの要因があげられます。比率が高いインドとブラジルは、スマートフォンの普及率が高く、スマートフォン利用者数はそれぞれ3 億人、7900万人※2です。他方で日本は、スマートフォン利用者数が6300万人でありながら、HRテクノロジーの導入率は調査対象国のなかで最下位となっています。日本のキャンディデイトは従来型の求職活動を好むためか、テクノロジーが破壊的な影響を与えるという現象は見受けられません。
※2 Newzoo Global Market Report 2017年4月発行より
◇テクノロジーは応募件数を増やすが、キャンディデイトは人とのつながりを重視
テクノロジーを使って簡単に応募できるようになるということは、応募が殺到する可能性がある点に注意する必要があります。アーリーアダプターの応募件数は、平均の2倍に達しています(18.3 件vs 9.9 件)。こうした応募の急増を受けて、人事部役員と採用担当者が最適なキャンディデイトを順位付けできるようなバックエンドテクノロジーの需要が高まっています。とはいえ欧州では、EU 一般データ保護規則(GDPR)が新たに導入されたため、自動処理・自動選別機能が果たす役割は制限されるかもしれません。キャンディデイトが自動処理のみで行われる採用決定を拒む権利を手にしたからです。オンライン販売の増加、物流サービスの重要性など、消費者主義の広がりを受け、運転手やカスタマーサービス要員の需要が増加し続けています。しかし、その仕事内容は10年前と一変しており、変化し続ける職務に対応するためには新たなスキルと教育研修が求められています。
一方、どの国のキャンディデイトも、人とのつながりや対面面接を今も重視しています。求職活動においてどのようなテクノロジーを使いたいかと質問すると、26%が対面面接を一番に選びました。「HRテック」アーリーアダプターでさえ、同じ意見です。人との接触は、今後も求職活動に欠かせない要素であり続けるでしょう。とはいえ、最適な人材を獲得するために人間がロボットと張り合う必要はありません。適切なスキルを組み合わせれば、人間的な関わりはテクノロジーと競合するのでなく、これを補うものになるはずです。実際、企業とキャンディデイトの初期接触がほぼ何らかのテクノロジーを介している今、人間的な関わりの重要性は高まる一方かもしれません。企業もキャンディデイトも、直接会うことで言葉以外のヒントを得られます。企業側は、テクノロジーを使って自社文化とブランドを伝える方法を模索すべきですが、結局は、企業とその文化に直接触れることで、親近感(または疎外感)を感じるのが最良の方法なのです。
[画像2: https://prtimes.jp/i/9974/128/resize/d9974-128-363601-1.jpg ]
◇調査結果より:最適な組み合わせは何か〜HRテクノロジーの選び方
1. 問題を明確にする:
課題はミレニアル世代の採用か?応募者のスクリーニングの質向上か?企業のブランディングか?
2. オーディエンスを知る:
キャンディデイトに合わせたテクノロジーを選びましょう。
3. チャネルを多様化する:
様々なツールとソリューションを活用することが最も優れた戦略です。
4. 量を質に変える:
テクノロジーの導入により、応募が急増する可能性があります。データを活用して必要なキャンディデイへのアプローチを確実に実施できるようにしましょう。
5. 人間的な関わりを組み込む:
調査の結果、ほとんどのキャンディデイトが今も人との関わりを望んでいることが分かりました。意図的かどうかに関わらず、キャンディデイトの体験から人間的な関わりを奪うテクノロジーは、メリット以上に多くのデメリットをもたらす危険があります。求職活動が次第にテクノロジー中心になる中で、人間的な関わりを重視すれば他社との差別化につながり優位に立つことができるかもしれません。
[画像3: https://prtimes.jp/i/9974/128/resize/d9974-128-302506-2.jpg ]
2018年グローバルキャンディデイト嗜好調査結果:
https://www.manpowergroup.jp/company/r_center/w_paper/
マンパワーグループは、労働市場の将来と現状を見据え、今後の変化を予測するために、定期的に労働市場の考察をおこなっています。各レポートの詳細については、下記URLをご確認ください。
マンパワーグループ リサーチセンター : http://www.manpowergroup.jp/company/r_center/
総合人材サービスのマンパワーグループ株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:池田 匡弥、以下「マンパワーグループ」)は、日本を含む世界24の雇用市場で、労働力人口を構成する18歳から65歳の求職者18,000人を対象に、「どのような方法で仕事を探しているか」について調査を行い、その結果を発表しました。
◇HRテクノロジー※1を複数利用して求職活動を行う求職者(以下「キャンディデイト」)「HRテックアーリーアダプター(早期導入者)」の比率〜日本が最も低い結果に
[画像1: https://prtimes.jp/i/9974/128/resize/d9974-128-748105-4.jpg ]
本調査では、過去半年間の求職活動の際、どのようなHRテクノロジー(HRテック)を利用したかを質問しています。世界では、3種類以上のテクノロジーを活用した「HRテックアーリーアダプター」が存在し、インド(31%)、マレーシア(22%)、ブラジル(18%)では、「HRテックアーリーアダプター」の比率が、他の国の2〜3倍に達しています。日本(3%)は、「HRテックアーリーアダプター」の比率が最も低い結果となりました。
※1 HR テクノロジーとは:採用プラットフォーム、人材管理、労務業務、組織マネジメントなど人事関連のシステム。本調査では、求職活動の際に利用される「スマートフォンアプリ」「ソーシャルメディア広告」「バーチャル就職フェア」「テキストメッセージによる企業とのやりとり」「ビデオ面接」「企業ウェブサイト上のチャット」「企業が提供するゲーム・スキルチェックテスト」「バーチャルアシスタントを利用した音声検索」と定義しています。
世界の「HRテックアーリーアダプター」には以下のような特徴がありました。
多くが都会に住む若い学生
男女比は半々
29%がZ世代(18歳から21歳)、35%がミレニアル世代(22〜34際)
86%は別の都市や地域、国への転居に前向き
国により「HR テック」アーリーアダプターの比率が違う理由として、労働力人口の年齢、スマートフォン利用者数、文化背景などいくつかの要因があげられます。比率が高いインドとブラジルは、スマートフォンの普及率が高く、スマートフォン利用者数はそれぞれ3 億人、7900万人※2です。他方で日本は、スマートフォン利用者数が6300万人でありながら、HRテクノロジーの導入率は調査対象国のなかで最下位となっています。日本のキャンディデイトは従来型の求職活動を好むためか、テクノロジーが破壊的な影響を与えるという現象は見受けられません。
※2 Newzoo Global Market Report 2017年4月発行より
◇テクノロジーは応募件数を増やすが、キャンディデイトは人とのつながりを重視
テクノロジーを使って簡単に応募できるようになるということは、応募が殺到する可能性がある点に注意する必要があります。アーリーアダプターの応募件数は、平均の2倍に達しています(18.3 件vs 9.9 件)。こうした応募の急増を受けて、人事部役員と採用担当者が最適なキャンディデイトを順位付けできるようなバックエンドテクノロジーの需要が高まっています。とはいえ欧州では、EU 一般データ保護規則(GDPR)が新たに導入されたため、自動処理・自動選別機能が果たす役割は制限されるかもしれません。キャンディデイトが自動処理のみで行われる採用決定を拒む権利を手にしたからです。オンライン販売の増加、物流サービスの重要性など、消費者主義の広がりを受け、運転手やカスタマーサービス要員の需要が増加し続けています。しかし、その仕事内容は10年前と一変しており、変化し続ける職務に対応するためには新たなスキルと教育研修が求められています。
一方、どの国のキャンディデイトも、人とのつながりや対面面接を今も重視しています。求職活動においてどのようなテクノロジーを使いたいかと質問すると、26%が対面面接を一番に選びました。「HRテック」アーリーアダプターでさえ、同じ意見です。人との接触は、今後も求職活動に欠かせない要素であり続けるでしょう。とはいえ、最適な人材を獲得するために人間がロボットと張り合う必要はありません。適切なスキルを組み合わせれば、人間的な関わりはテクノロジーと競合するのでなく、これを補うものになるはずです。実際、企業とキャンディデイトの初期接触がほぼ何らかのテクノロジーを介している今、人間的な関わりの重要性は高まる一方かもしれません。企業もキャンディデイトも、直接会うことで言葉以外のヒントを得られます。企業側は、テクノロジーを使って自社文化とブランドを伝える方法を模索すべきですが、結局は、企業とその文化に直接触れることで、親近感(または疎外感)を感じるのが最良の方法なのです。
[画像2: https://prtimes.jp/i/9974/128/resize/d9974-128-363601-1.jpg ]
◇調査結果より:最適な組み合わせは何か〜HRテクノロジーの選び方
1. 問題を明確にする:
課題はミレニアル世代の採用か?応募者のスクリーニングの質向上か?企業のブランディングか?
2. オーディエンスを知る:
キャンディデイトに合わせたテクノロジーを選びましょう。
3. チャネルを多様化する:
様々なツールとソリューションを活用することが最も優れた戦略です。
4. 量を質に変える:
テクノロジーの導入により、応募が急増する可能性があります。データを活用して必要なキャンディデイへのアプローチを確実に実施できるようにしましょう。
5. 人間的な関わりを組み込む:
調査の結果、ほとんどのキャンディデイトが今も人との関わりを望んでいることが分かりました。意図的かどうかに関わらず、キャンディデイトの体験から人間的な関わりを奪うテクノロジーは、メリット以上に多くのデメリットをもたらす危険があります。求職活動が次第にテクノロジー中心になる中で、人間的な関わりを重視すれば他社との差別化につながり優位に立つことができるかもしれません。
[画像3: https://prtimes.jp/i/9974/128/resize/d9974-128-302506-2.jpg ]
2018年グローバルキャンディデイト嗜好調査結果:
https://www.manpowergroup.jp/company/r_center/w_paper/
マンパワーグループは、労働市場の将来と現状を見据え、今後の変化を予測するために、定期的に労働市場の考察をおこなっています。各レポートの詳細については、下記URLをご確認ください。
マンパワーグループ リサーチセンター : http://www.manpowergroup.jp/company/r_center/