Qualcomm、セルラーIoTチップセットグローバル市場で2021年第4四半期もトップを維持
[22/04/27]
提供元:PRTIMES
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Qualcomm、 UNISOC、ASRが2021年第4四半期セルラーIoTチップセット市場トップ3社に。NB-IoTが、この四半期におけるセルラーIoTチップセット出荷の1/3を占めた。
カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、セルラーIoTチップセットのグローバル出荷は、2021年第4四半期に前年同期比で57%成長したというGlobal Cellular IoT Module and Chipset Tracker by Applicationによる最新調査を発表致しました。
中国が引き続きセルラーIoTチップセット市場を支配しており、出荷のほぼ6割を占めています。5G対応品は前年同期比392%成長し、これに続いて伸びたのが4G Cat 1対応品で、前年同期比154%でした。また、ルーター/CPE(Customer Premise Equipment: 企業の構内や家庭内に設置する中継機器や端末の総称)、PC、産業用が、5Gのアプリケーションのトップ3でした。
セルラーIoTチップセット市場動向に関して、カウンターポイント社リサーチアナリストAnish Khajuria氏は次の通り述べています。
「Qualcomm、UNISOC、ASRが、2021年第4四半期のセルラーIoTチップセットグローバル市場のトップ3だった。この3社で出荷数量全体のほぼ75%を占めている。中国におけるトップ3は、UNISOC、Qualcomm、ASRだった。一方で、中国市場以外では、Qualcommが首位でUNISOCとIntelがこれに続いた。」
QualcommはセルラーIoTチップセットグローバル市場をリードし、出荷ベースで38%のシェアを占めました。Qualcommは、自動車、ルーター/CPE、小売り、資産管理、産業用IoTなどの主要セグメントで引き合いが強く、年度、四半期ごとの双方でみてもシェアを伸ばしています。しかし、中国の地場メーカーであるUNISOCやASRとの、LTE CAT-1/Cat-1 bisやNB-IoTといった重要な急成長領域での競争により、中国という世界最大のIoT市場でのQualcommの伸びは、足を引っ張られた形です。QualcommはIoTソリューションのポートフォリオを拡充し、小売り、自動車、産業用IoT、スマートシティなどの特定のバーティカル(特定業種)を攻略しようとしています。同社は30を超えるバーティカルをカバーするIoTサービススイートの提供も開始し、IoT-as-a-service(IoTaaS)向けのプラットフォームの強化やアクセラレータープログラム(スマートシティなど)により、バリューチェーン上のより多くのステークホルダーが参加するエコシステム育成を進めています。
UNISOCは、NB-IoTと4G Cat 1技術に強い、世界第2位のセルラーIoTチップセットメーカーです。ほぼ4つの四半期に渡って、同社のセルラーIoTチップセットの出荷は伸び続け、HiSiliconが抜けた穴を獲得してきました。さらに、同社は5G、4G Cat 4やその後継など、ハイエンドの技術でも着実に前進しています。また、同社は、Quectel、Fibocom、China Mobileをはじめとする多くのモジュールメーカーの案件を獲得し、顧客層を拡大しています。その結果、2021年第4四半期の出荷の1/4以上を同社が占めるに至りました。UNISOCはスマートメーター、POS、産業用などローエンドのアプリケーションに重点を置いており、5Gについては、同社はV510ベースバンドチップとV516プラットフォームを市場に投入し、FWA(固定無線アクセス、通信事業者と加入者の通信を有線ではなく無線で行う)用ルーターやCPE機器で広く採用されています。
ASR Microelectronicsは、4G Cat 1と4G Cat 4モジュールが好調で、2021年第4四半期のセルラーIoTチップセット市場の第3位を維持しました。ASRとUNISOCは4G Cat 1、ASRとQualcommは4G Cat 4でそれぞれ激しい競争を繰り広げていますが、ASRはまだNB-IoTや5Gソリューションを提供しておらず、あと2〜3年は続くと予測される市場成長に沿った事業の急成長を維持する上で、長期的な組織能力向上と戦略を考える必要があるでしょう。ASRは今年、需要に応えるために製造能力を増強し、また、4G Cat 1とCat 4技術において、Quectel、Longsung、Rinlinkなど多くの地場のモジュールメーカーと協業しています。
MediaTekは、2021年第4四半期には第4位でした。しかし、同社はスマートフォン向けチップセット市場ほどには、セルラーIoT市場を重視しておらず、前の四半期から4%シェアを落としています。MediaTekは5G製品の改良にも精力的で、最近Kompanio 900Tというタブレット、ノート、IoT機器向けの新しい5Gプラットフォームを市場に投入しました。また、MediaTek T750チップセットは既にFWAやCPE機器向けにかなり採用されています。
セルラーIoTチップセットグローバル出荷シェア メーカー別・2021年第4四半期
[画像1: https://prtimes.jp/i/33140/138/resize/d33140-138-0bf3ca615e718c40bce7-1.png ]
出典:カウンターポイント社 Global Cellular IoT Module and Chipset Tracker by Region, Q4 2021
Eigencommは前年同期比3743%の急成長を記録した。数量は少ないものの、QuectelやFibocomとBI-IoTモジュール用チップセットでパートナーとなったことが効いた。
Sequansも、定番の4G、LPWA、5Gチップセットのポートフォリオで成長した。このフランスのメーカーは資産管理、ヘルスケア、スマートメーターといった主要市場で引き合いが強い。
Sony Semicon(Altair Semi)もこの四半期は成長した。スマートメーター、資産管理、スマートシティ市場をターゲットとしたSierra WirelessやWistron NeWebとの協業のおかげである。
Samsungも自動車向けアプリ用に5Gチップセットを投入した。自動車メーカーと強力な関係を構築できれば、QualcommやMediaTekと激しい競争を巻き起こすだろう。
IntelとHiSiliconは、今でも、両社のチップセットを採用したモジュールを設計した重要顧客向けに、在庫の提供を続けている。
セルラーIoTチップセットグローバル出荷シェア アプリケーション別・2021年第4四半期
[画像2: https://prtimes.jp/i/33140/138/resize/d33140-138-7989ca7b54703f51e0c9-2.png ]
出典:カウンターポイント社 Global Cellular IoT Module and Chipset Tracker by Region, Q4 2021
*上記シェア率は四捨五入の数値を採用しています。
チップセットのアプリケーションに関して、カウンターポイント社調査担当バイスプレジデントNeil Shah氏は次の通りコメントしています。
「2021年第4四半期の出荷数量でみると、スマートメーター、POS、ルーター/CPE、産業用、自動車が、アプリケーションのトップ5である。成長率でみると、PC用が前年同期比245%で最高、これに、スマートメーターの前年同期比124%、ルーター/CPEの前年同期比112%が続く。5Gに関しては、ルーター/CPE、PC、産業用が、アプリケーションのトップ3である。また、NB-IoT技術の採用という点では、スマートメーター、資産管理、エネルギーがアプリケーションのトップ3である。POS、産業用、スマートメーターでは、高性能で低消費電力の4G Cat 1が採用を増やしている。今後は、スマートメーター、産業用、それにルーター/CPEがもっとも成長すると、我々は予測している。」
【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/
カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、セルラーIoTチップセットのグローバル出荷は、2021年第4四半期に前年同期比で57%成長したというGlobal Cellular IoT Module and Chipset Tracker by Applicationによる最新調査を発表致しました。
中国が引き続きセルラーIoTチップセット市場を支配しており、出荷のほぼ6割を占めています。5G対応品は前年同期比392%成長し、これに続いて伸びたのが4G Cat 1対応品で、前年同期比154%でした。また、ルーター/CPE(Customer Premise Equipment: 企業の構内や家庭内に設置する中継機器や端末の総称)、PC、産業用が、5Gのアプリケーションのトップ3でした。
セルラーIoTチップセット市場動向に関して、カウンターポイント社リサーチアナリストAnish Khajuria氏は次の通り述べています。
「Qualcomm、UNISOC、ASRが、2021年第4四半期のセルラーIoTチップセットグローバル市場のトップ3だった。この3社で出荷数量全体のほぼ75%を占めている。中国におけるトップ3は、UNISOC、Qualcomm、ASRだった。一方で、中国市場以外では、Qualcommが首位でUNISOCとIntelがこれに続いた。」
QualcommはセルラーIoTチップセットグローバル市場をリードし、出荷ベースで38%のシェアを占めました。Qualcommは、自動車、ルーター/CPE、小売り、資産管理、産業用IoTなどの主要セグメントで引き合いが強く、年度、四半期ごとの双方でみてもシェアを伸ばしています。しかし、中国の地場メーカーであるUNISOCやASRとの、LTE CAT-1/Cat-1 bisやNB-IoTといった重要な急成長領域での競争により、中国という世界最大のIoT市場でのQualcommの伸びは、足を引っ張られた形です。QualcommはIoTソリューションのポートフォリオを拡充し、小売り、自動車、産業用IoT、スマートシティなどの特定のバーティカル(特定業種)を攻略しようとしています。同社は30を超えるバーティカルをカバーするIoTサービススイートの提供も開始し、IoT-as-a-service(IoTaaS)向けのプラットフォームの強化やアクセラレータープログラム(スマートシティなど)により、バリューチェーン上のより多くのステークホルダーが参加するエコシステム育成を進めています。
UNISOCは、NB-IoTと4G Cat 1技術に強い、世界第2位のセルラーIoTチップセットメーカーです。ほぼ4つの四半期に渡って、同社のセルラーIoTチップセットの出荷は伸び続け、HiSiliconが抜けた穴を獲得してきました。さらに、同社は5G、4G Cat 4やその後継など、ハイエンドの技術でも着実に前進しています。また、同社は、Quectel、Fibocom、China Mobileをはじめとする多くのモジュールメーカーの案件を獲得し、顧客層を拡大しています。その結果、2021年第4四半期の出荷の1/4以上を同社が占めるに至りました。UNISOCはスマートメーター、POS、産業用などローエンドのアプリケーションに重点を置いており、5Gについては、同社はV510ベースバンドチップとV516プラットフォームを市場に投入し、FWA(固定無線アクセス、通信事業者と加入者の通信を有線ではなく無線で行う)用ルーターやCPE機器で広く採用されています。
ASR Microelectronicsは、4G Cat 1と4G Cat 4モジュールが好調で、2021年第4四半期のセルラーIoTチップセット市場の第3位を維持しました。ASRとUNISOCは4G Cat 1、ASRとQualcommは4G Cat 4でそれぞれ激しい競争を繰り広げていますが、ASRはまだNB-IoTや5Gソリューションを提供しておらず、あと2〜3年は続くと予測される市場成長に沿った事業の急成長を維持する上で、長期的な組織能力向上と戦略を考える必要があるでしょう。ASRは今年、需要に応えるために製造能力を増強し、また、4G Cat 1とCat 4技術において、Quectel、Longsung、Rinlinkなど多くの地場のモジュールメーカーと協業しています。
MediaTekは、2021年第4四半期には第4位でした。しかし、同社はスマートフォン向けチップセット市場ほどには、セルラーIoT市場を重視しておらず、前の四半期から4%シェアを落としています。MediaTekは5G製品の改良にも精力的で、最近Kompanio 900Tというタブレット、ノート、IoT機器向けの新しい5Gプラットフォームを市場に投入しました。また、MediaTek T750チップセットは既にFWAやCPE機器向けにかなり採用されています。
セルラーIoTチップセットグローバル出荷シェア メーカー別・2021年第4四半期
[画像1: https://prtimes.jp/i/33140/138/resize/d33140-138-0bf3ca615e718c40bce7-1.png ]
出典:カウンターポイント社 Global Cellular IoT Module and Chipset Tracker by Region, Q4 2021
Eigencommは前年同期比3743%の急成長を記録した。数量は少ないものの、QuectelやFibocomとBI-IoTモジュール用チップセットでパートナーとなったことが効いた。
Sequansも、定番の4G、LPWA、5Gチップセットのポートフォリオで成長した。このフランスのメーカーは資産管理、ヘルスケア、スマートメーターといった主要市場で引き合いが強い。
Sony Semicon(Altair Semi)もこの四半期は成長した。スマートメーター、資産管理、スマートシティ市場をターゲットとしたSierra WirelessやWistron NeWebとの協業のおかげである。
Samsungも自動車向けアプリ用に5Gチップセットを投入した。自動車メーカーと強力な関係を構築できれば、QualcommやMediaTekと激しい競争を巻き起こすだろう。
IntelとHiSiliconは、今でも、両社のチップセットを採用したモジュールを設計した重要顧客向けに、在庫の提供を続けている。
セルラーIoTチップセットグローバル出荷シェア アプリケーション別・2021年第4四半期
[画像2: https://prtimes.jp/i/33140/138/resize/d33140-138-7989ca7b54703f51e0c9-2.png ]
出典:カウンターポイント社 Global Cellular IoT Module and Chipset Tracker by Region, Q4 2021
*上記シェア率は四捨五入の数値を採用しています。
チップセットのアプリケーションに関して、カウンターポイント社調査担当バイスプレジデントNeil Shah氏は次の通りコメントしています。
「2021年第4四半期の出荷数量でみると、スマートメーター、POS、ルーター/CPE、産業用、自動車が、アプリケーションのトップ5である。成長率でみると、PC用が前年同期比245%で最高、これに、スマートメーターの前年同期比124%、ルーター/CPEの前年同期比112%が続く。5Gに関しては、ルーター/CPE、PC、産業用が、アプリケーションのトップ3である。また、NB-IoT技術の採用という点では、スマートメーター、資産管理、エネルギーがアプリケーションのトップ3である。POS、産業用、スマートメーターでは、高性能で低消費電力の4G Cat 1が採用を増やしている。今後は、スマートメーター、産業用、それにルーター/CPEがもっとも成長すると、我々は予測している。」
【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/