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粒子線がん治療装置向け照射装置の小型化実現に前進

このたび、東芝エネルギーシステムズ株式会社と共同研究先である株式会社ビードットメディカルが開発した、陽子線がん治療装置向け照射装置のビーム試験が、大阪大学核物理研究センターで実施され、陽子線を指定した角度から1点に照射できることを確認できました。これにより、粒子線がん治療装置向けのコンパクトな新型照射装置の実現に前進しました。






 このたび、当社と共同研究先である株式会社ビードットメディカル(本社:東京都江戸川区、代表取締役社長:古川 卓司、以下ビードットメディカル社)が開発した、陽子線がん治療装置向け照射装置のビーム試験が、大阪大学核物理研究センターで実施され、陽子線を指定した角度から1点に照射できることを確認できました。これにより、粒子線がん治療(※)装置向けのコンパクトな新型照射装置の実現に前進しました。

 粒子線がん治療装置の一部である回転ガントリーは、360°全方向から照射が可能な自由度の高い装置ですが、電磁石を用いて高エネルギーの粒子線を輸送・制御する必要があり、また電磁石ごと回転させる構造のため、装置の小型化が困難でした。

 当社はこのような背景の中、超伝導技術を応用して重粒子線がん治療装置の小型化を進めてきました。当社で開発した超伝導回転ガントリーのさらなる小型化を目的として、2019年度よりビードットメディカル社と共同研究を行い、粒子線がん治療装置向け小型照射装置を開発してきました。
 その結果、超伝導技術を利用して、電磁石を回転させる機構を必要とせず、粒子線を様々な角度から1点に導くことができる照射装置を実現しました。

 当社が超伝導技術を用いて小型化を実現してきた重粒子線がん治療装置は、今回開発した技術を応用することにより、さらなる小型化が可能となります。これにより重粒子線がん治療装置の導入に必要な建物の大きさや、導入コストが大幅に軽減されます。

 当社は、今後も積極的な技術開発で質の高いがん治療の実現に貢献してまいります。

(※)粒子線がん治療装置:
 放射線がん治療の一種で、重粒子線治療や陽子線治療などがある。一般的な放射線がん治療であるX線治療と異なり、粒子を加速して照射する治療法で、ピンポイントで正確な照射が可能。


<ビードットメディカルとは>
 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所(以下放医研)発のベンチャー企業です。副作用の少ない陽子線がん治療の普及を目指し、放医研で培った高度な技術と経験を活かして「超小型陽子線がん治療装置」を開発しています。

会社名:株式会社ビードットメディカル
所在地:〒134-0003 東京都江戸川区春江町5-10-10
代表者:代表取締役社長 古川卓司
設立 :2017年3月1日
事業内容:陽子線がん治療装置の開発
    粒子線がん治療に関わるコンサルティング等
会社HP:https://bdotmed.co.jp/


ビーム試験を行った治療装置(画像)

[画像: https://prtimes.jp/i/32322/168/resize/d32322-168-c3e60fb12fb4bd0809cb-0.jpg ]


※東芝エネルギーシステムズの詳細はこちらをご覧ください。
https://www.global.toshiba/jp/company/energy.html?utm_source=www&utm_medium=web&utm_campaign=since202202ess

※東芝エネルギーシステムズの重粒子線治療装置の取り組みについてはこちらをご覧ください。
https://www.global.toshiba/jp/products-solutions/heavy-ion.html
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