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WOWOWで絶賛放送中のスペインサッカーリーガ・エスパニョーラ。エスパニョール所属の中村俊輔は国王杯で1アシストを記録した後、日本代表の合宿に合流。南アフリカ代表との試合では、短時間出場ながら機転の利いたプレーを見せた。次の香港戦にも期待がかかる。WOWOWではリーガ次節ヘタフェとの試合も、11月21日（土）or22日（日）放送予定！2010年ワールドカップ前哨戦となった14日の南アフリカvs日本代表戦（ポートエリザベス）。ブブジェラ（チアホーンのような鳴り物）が響き渡るネルソン・マンデラ・ベイ・スタジアムは本番さながらの雰囲気に包まれていた。このピッチで試合開始時から躍動しているはずのエース・中村俊輔の姿がない…。これは予想外の出来事だった。13日に現地入りし、前日練習時には強行スタメンが有力視されたが、コンディションが万全でないという判断からベンチスタートとなったのだ。

そんな中、日本代表は過去にやったことのない4‐3‐3の新布陣で戦った。稲本潤一（スタッド・レンヌ）をアンカー役、その少し前目に長谷部誠（ヴォルフスブルク）と遠藤保仁（G大阪）の2人を置く3ボランチに、本田圭佑（VVVフェンロ）と大久保嘉人（神戸）の両ウイング、岡崎慎司（清水）を1トップに据えるこの形は、前半途中まではある程度、機能した。だが、徐々にボールが回らなくなり、攻撃全体が手詰まりになる。ギクシャク感が拭えないチームメートの試合運びを俊輔はベンチでじっと見つめていた。

迎えた後半14分。本田に代わり、満を持して登場した中村俊輔は、従来の4‐4‐2の右MFに入った。俊輔が出てきたことで滞りがちだったパス回しが機能し始め、右サイドバック・内田篤人（鹿島）もオーバーラップの回数を増やす。俊輔自身も右に張ってドリブル突破を試みたり、2人のDFを引きつけて他の選手が前線に上がってくる時間を稼ぐなど、機転の利いたプレーを披露。攻撃のリズムを引き寄せるのに大きく貢献した。

日本は最後までゴールをこじ開けられず、スコアレスドローに終わったが、エース・中村俊輔がチームに与えた影響はやはり少なくない。つねに味方との連動を考えて、チーム第一でプレーするからこそ、停滞していた攻撃リズムを確実に変えてくれる。岡田武史監督が彼を絶対視する理由が改めて分かっただろう。

今回は南アからスペインに戻る可能性もあったが、中村俊輔はこのまま香港に帯同するという。18日の試合に出場し、19日に香港からスペインに戻ることになれば、22日のヘタフェ戦まで中2日という強行軍を強いられる。それでも今の彼にとって、日本代表の攻撃立て直しは最重要課題。それをクリアすることで、エスパニョールでのパフォーマンスも向上するだろうし、定位置獲得にも近づくはずだ。本人もそう信じて、2009年最後の日本代表戦に全力を注ぐ覚悟だ。

■第11節 リーガ・エスパニョーラ対戦カード
テネリフェ vs セビリア
ビジャレアル vs バジャドリード
ヘレス vs スポルティング・ヒホン
エスパニョール vs ヘタフェ
デポルティーボ・ラ・コルーニャ vs アトレティコ・マドリード
レアル・マドリード vs ラシン・サンタンデール
アスレティック・ビルバオ vs バルセロナ
マジョルカ vs アルメリア
オサスナ vs バレンシア
マラガ vs サラゴサ

■バルセロナvsレアル・マドリード“リーガ伝統の一戦”クラシコ！特集ページ公開！
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