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ビッグデータ&リアルタイム記録を活用した新たな自治体観光マーケティング

来訪者の分布情報やコメントに基づいた観光地の隠れた「魅力」を可視化




インテージホールディングス傘下の株式会社インテージリサーチ(本社:東京都東久留米市、代表取締役社長:井上 孝志)は、『モバイル空間統計(R)』※1と『レコーディングリサーチ』※2を活用し、「観光資源への来訪実態把握」と「観光資源の芽」を見つけるための自主企画調査を埼玉県川越市を対象に実施いたしました。
分析者:銭谷 恭子(ソーシャル事業推進部研究員)

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はじめに
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現在、政府では2020年の東京オリンピックに向けて、主に訪日外国人についてメジャーで人気のあるスポット、いわゆる「ゴールデンルート」以外の多様な地域における来訪者数の増加を目指しています。また、日本国内の旅行においても志向性の多様化にともない、様々な取り組みを通じて新たな観光資源の発掘、再構築が行われています。近年では、路地裏散策や、各地の聖地巡礼、トンネルや鉄橋など、従来の「観光資源」とは異なる資源が発掘・注目され、人気を集めています。このような、まちにとって魅力的な「観光資源の芽」は、どうすれば見つけることができるのでしょうか。
本分析では、モバイル空間統計とレコーディングリサーチを活用し、小江戸と称され蔵造りの町並みが今も残る埼玉県川越市を事例として「観光資源への人の来訪状況実態把握」と「観光資源の芽」を見つけるための調査方法の有効性を検討しました。

【分析結果のポイント1.】
●『モバイル空間統計』からは、アンケート調査を実施せずとも年代別の滞在場所の差や居住地による流出入時間の差異を可視化することができました。
以下【図1】は、川越市の中心部を観光エリア5つと駅前エリア2つに分けて、調査対象期間に川越市外からの来訪者が川越市のどこに多く滞在しているかを年代別に表したものです。図からは、60・70代は各エリアで滞在人口が多く、様々な場所を周遊していることがうかがえます。一方、10・20代は駅前エリアでの滞在人口が他年代より多く、周遊エリアが狭いことがうかがえます。

【図1】川越市への来訪者は、どこに多く滞在しているか

[画像1: http://prtimes.jp/i/1551/188/resize/d1551-188-798589-1.jpg ]

以下【図2】は、居住地(発地)別の調査対象エリアに滞在した人数をグラフ化したものです。
川越市に比較的近い東京都からの来訪者は、9時から10時、11時となだらかに増えていき、17時になってもピーク時と比較して約60%の人が滞在しています。このことから隣県である東京からの来訪者は川越市の様々な時間帯を楽しんでいることが推測できます。
一方、神奈川県からの来訪者は10時に滞在者が増えた後、ピークが12時と14時双方に現れ、17時には滞在者が大きく減少します。このことから、隣県ではない神奈川県からの来訪者は比較的短時間の滞在で、集中して来訪している様子が見て取れます。
このようにモバイル空間統計を活用することにより、ターゲットごとの動きの違いを可視化することができ、ターゲットに応じた来訪や周遊の増加施策のための戦略立案に役立てることができます。

【図2】居住地によって、川越市への滞在時間はどのように異なるのか


[画像2: http://prtimes.jp/i/1551/188/resize/d1551-188-569576-2.jpg ]

参考)モバイル空間統計のデータ抽出エリア(地図内の7か所)
[画像3: http://prtimes.jp/i/1551/188/resize/d1551-188-963199-3.jpg ]

【分析結果のポイント2.】
●『レコーディングリサーチ』では、観光名所以外のおすすめポイントを抽出することができました。
以下【図3】は、川越来訪時、リアルタイムでおすすめポイントを記録した数の集計結果です。20代では、他の年代と比較して、観光エリア以外でのおすすめポイントが挙がるといった傾向が見られました。
また、【図4】のように具体的なリアルタイム記録を活用することにより、観光資源の芽の発見に役立てることが可能です。記録からは、実際のおすすめポイントが様々な場所にまたがり、かつ、有名な観光名所以外の多くのおすすめポイントの情報も得ることができました。

【図3】年代別おすすめポイント構成比(市外からの来訪者、駅前商店街・観光エリアコメント者)
[画像4: http://prtimes.jp/i/1551/188/resize/d1551-188-198500-4.jpg ]

【図4】市外からの来訪者20・30 代女性が訪れた場所とコメント
[画像5: http://prtimes.jp/i/1551/188/resize/d1551-188-280499-5.jpg ]

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分析概要
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●調査1
調査方法:モバイル空間統計
調査地域: 川越市内対象エリア(500mメッシュ×7エリア)
調査対象者:川越市外の居住者かつ、調査対象期間に調査地域に滞在した人
調査期間: 2014年11月
分析機関:株式会社インテージリサーチ

[表1: http://prtimes.jp/data/corp/1551/table/188_1.jpg ]


●調査2
調査方法:レコーディングリサーチ
調査地域: 埼玉県、東京都、神奈川県(横須賀市)
※川越市観光アンケート調査より、来訪者が多いと考えられる地域を任意に選出
調査対象者:プレミアクラブ会員、調査対象期間に川越への来訪予定がある人
調査期間:2015年2月28日〜3月28日
サンプル数:79サンプル(川越市内23、川越市外56)、478レコード(川越市内266、川越市外212)
調査内容:川越で立ち寄った場所、その場所のおすすめ度、その場所の写真、コメント、買ったもの
実査機関:株式会社ドコモ・インサイトマーケティング
分析機関:株式会社インテージリサーチ

[表2: http://prtimes.jp/data/corp/1551/table/188_2.jpg ]



【株式会社インテージリサーチ】http://www.intage-research.co.jp/
株式会社インテージリサーチ(本社:東京都東久留米市、代表取締役社長:井上孝志)は、インテージグループの一員として、社会・公共領域をテーマとした調査研究を行っています。また、リサーチノウハウとフィールドワークの専門性をコア・コンピタンスとして、公的統計調査の受託や民間の市場調査のデータ収集も行っています。

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報道関係者のお問い合わせ先
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■株式会社インテージリサーチ  経営企画室 
担当:宇和野(うわの)/萩森(はぎのもり)
TEL:042-476-5300 FAX:042-476-5303

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調査に関するお問い合わせ先
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■株式会社インテージリサーチ ソーシャル事業推進部 
担当:銭谷(ぜにや)/土屋(つちや)
TEL:03-5294-8325
サイト「お問い合わせフォーム」 
https://www.intage-research.co.jp/contact/index.php/input
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