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帝人と高植物度ポリ乳酸樹脂成形材料を共同開発

高植物度・成形性に優れたポリ乳酸樹脂成形材料を共同開発
- 植物度80%・成形サイクル約50%短縮を実現 -


パナソニック電工株式会社(本社:大阪府門真市、社長:長榮周作 以下、パナソニック電工)と帝人株式会社(本社:大阪市中央区、社長:大八木成男 以下、帝人)は、高耐熱性バイオプラスチックを用いた植物度(※1)80%のポリ乳酸樹脂成形材料の共同開発に成功しました。

■開発の背景と経緯
地球環境保全、循環型社会の実現に向けて、石油由来のプラスチックから植物由来のプラスチックへ移行する動きが高まり、家電製品、ノートパソコン、携帯電話、自動車の内装部品などへの採用が拡大しています。
代表的な植物由来のプラスチックであるポリ乳酸だけでは耐熱性が低く、成形サイクル(※2)が長いことから、石油由来のプラスチックを混合した成形材料が開発されていますが、耐熱性や成形性を改良するためには石油由来のプラスチックを多量に配合する必要があり、この結果、植物度が低下するという課題があります。このため、高植物度で耐熱性や成形性に優れる成形材料が求められていました。
帝人は、2006 年に自社の有するポリマー改良技術により、従来のポリ乳酸をはるかに上回る耐熱性(融点210℃以上)や高い成形性(半結晶化時間を1/4〜1/5 に短縮)を有するバイオプラスチック「バイオフロント(R)(※3)」を開発し、その後の技術改良により、優れた耐加水分解性を実現しました。
パナソニック電工は、この「バイオフロント(R)」をベース材として、独自のコンパウンド設計・製造技術を用いることで、80%という極めて高い植物度を有しながら、高い耐熱性を備え、成形サイクルを約50%短縮(※4)できるポリ乳酸樹脂成形材料を開発し、家電製品、モバイル機器の筐体(きょうたい)用途向けに「MBA900H」として製品化するに至りました。

■今後の展開
帝人は、既に「バイオフロント(R)」を衣料、インテリア、自動車、家電製品など、さまざまな領域で展開していますが、パナソニック電工の「MB A9 00 H」の開発を機に市場開拓を加速させ、20 11 年度には年産5,000 トン規模、将来的には数万トン規模の量産体制構築を目指します。
パナソニック電工は、2010 年7 月より、携帯電話、モバイル機器、デジタル家電製品を中心に「MBA900H」を発売開始します。なお、2012 年度には、この「MBA900H」を含む高植物度ポリ乳酸樹脂成形材料で、年産1,000 トンを目指します。

※1 : 植物度とは、プラスチック成形材料樹脂の中に含まれる植物由来樹脂の割合
※2 : 成形工程に要する時間
※3 : 帝人株式会社の登録商標
※4 : パナソニック電工製従来品(高植物度材)との比較

【一般からのお問合わせ先】
パナソニック電工株式会社 電子材料本部 戦略事業企画室(広報担当)
TEL:06-6908-1131(大代表) 受付(平日のみ) 8:50〜17:30
電子材料本部サイト :http://panasonic-denko.co.jp/em/
帝人株式会社 新事業開発グループ HBM 推進班
TEL:03-3506-4096 TEIJIN WEB カタログ :http://catalog.teijin.co.jp/
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