デルタ航空博物館に歴史的な展示「747エクスペリエンス」がオープン
[17/03/30]
提供元:PRTIMES
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アメリカジョージア州アトランタにあるデルタ航空博物館の最新展示物として公開が待ち望まれていたボーイング747-400型1号機(登録番号(レジ)N661US、機体番号6301)を改装した「747エクスペリエンス(747 Experience)」が、本日(米国時間3月28日)お披露目されました。この展示は空の女王の異名を持った歴史的航空機を称えるために企画されました。
同日朝に開催されたオープン記念式典では、デルタ航空社長のグレン・ホーエンスタイン(Glen Hauenstein)をはじめ、ジョージア州知事、アトランタ市長、ボーイング社幹部、歴代ユニフォームを着用したクルー等が参加し、多くの報道陣、従業員、関係者らの前で記念のテープカットを行いました。
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デルタ航空博物館の館長兼会長のジョン・ボートライトは式典にて次のように述べました。「747エクスペリエンスは、この象徴的な飛行機の歴史を紹介する展示です。747-400型機は初めて旅客運航に使用された1989年当時、テクノロジーの発展がもたらした驚くべき飛行機、まさにテクノロジカル・ワンダー的存在でした。そして今後もこの展示と共に、しばらくテクノロジカル・ワンダーであり続けるでしょう。この展示に触れた現役世代、そして将来の世代の人々にとって、学びを提供し、航空の世界に携わるきっかけになればと思います。」
式典に出席したジョージア州のネイサン・ディール知事とアトランタのカシム・リード市長は、デルタ航空の事業がジョージア州とアトランタ市にあたえる経済的効果に言及すると共に、747エクスペリエンスが地域社会に貢献するであろうと述べました。
グレン・ホーエンスタインは「747型機初号機の展示開始は世界中でベストな航空サービスを提供し続けるというデルタ航空の旅路の一つのステップにすぎません。このような美しく重要な飛行機を退役させてしまうという寂しい思いを持ちながらも、同時に新たなチャプターへと踏み出す機会でもあります。最新鋭の機材を導入し、機内の快適性と充実したアメニティを追求し、環境に優しく、より明るい未来へと導くものです」と付け加え、747エクスペリエンスは一つの時代の終わりを象徴するだけでなく、新たな時代の幕開けをも示すものだと述べました。
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747エクスペリエンス展示概要
機内の一部は座席や荷物棚が取り外され、ビジターは機内を歩きながらデルタ航空の機材改装チームが何ヶ月もかけて完成させた展示を楽しむことができます。ビジネスクラスの一部、エコノミークラスの一部エリア、クルーレストと呼ばれるパイロットや客室乗務員の休憩場所などはそのまま残されました。
展示を訪れる人々は機内に設置されたスクリーンやボードで飛行機の歴史を深く知ることができるだけでなく、翼の上の歩く感覚を味わえる「ウィング・ウォーク」や、コックピット、二階部分のビジネスクラス「デルタ・ワン」の座席など、様々な箇所を見学することができます。
また、機内は見学するだけでなく、企業の集まりやディナーイベント、撮影用のセットとしても貸し出される予定です。
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改修されたエリアでは、普段は見ることがない飛行機の床下や壁の向こう側など、舞台裏を見られるようなユニークな展示も用意されています。むき出しの天井やガラスの床から客室の下の構造やワイヤー類、空調のダクトなど、旅客機の必須設備を覗くことができます。壁には747型機の歴史や達成した記録、写真や統計資料を紹介するパネルや、画像・映像を映し出すマルチメディアディスプレイが完備されています。
シップ6301の歴史
「空の女王(Queen of the Skies)」として知られるボーイング747型機(通称ジャンボ機)は、世界でもっとも人気のある航空機のひとつです。機体前方に、こぶ(hump)とも呼ばれる独特な二階部分があることで広く知られています。
デルタ航空では機材の更新を進めており、747-400型機材は今年末で退役させ、より燃料効率の良い最新型機材に移行させる予定です。同型機はすべて退役の予定ですが、デルタ航空博物館、デルタ航空基金、デルタ航空、従業員があわせて数百万ドルをかけて実現させた747エクスペリエンスの展示により、この愛される飛行機を博物館を訪れる多くの人々に体験してもらう機会が創出されました。
「エアルーム・プロジェクト(The Airloom Project)と題された、従業員が発案・組織する草の根の活動により、これまでに60万ドル(1ドル110円計算で約6,600万円)以上の寄付が集まりました。寄付活動は今年12月まで継続されます。
6301号機は、B747-400型機のロウンチカスタマーであったノースウエスト航空によって、1989年12月に初めて運航され、2015年9月9日のホノルル発アトランタ行きのデルタ航空便を最後に退役しました。東京、名古屋、大阪、ホノルル、ソウル、マニラ、台北、アムステルダム、テルアビブなど様々な都市を飛行し、26年間の飛行距離は、地球と月を250往復する距離に相当する6,100万マイル(約9,800万キロ)でした。
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オープン記念式は、同時に当時のデトロイトベースのノースウエスト航空(現在はデルタ航空)のパイロットたちの偉業をあらためて思い起こす場となりました。2002年に同機材がデトロイトから成田空港に向かうフライト中に起きた深刻な技術的な問題にも関わらず、機体を無事に着陸させた機長、副操縦士らも式典に参加しました。フランク・ゲイブ機長は式典に参加し、「この飛行機は多くの理由により素晴らしい、ファンタスティックな機材です。象徴的であり、信頼性も高い。747-400型機の操縦には、たくさんの懐かしい思い出があります。デルタがこのような形でこの飛行機を保存してくれたことは、本当に素晴らしいことです。」とコメントしました。ゲイブ機長は18年間同機材に乗務しています。
ジョン・ボートライト館長は、「デルタ航空の整備部門、テックオップス(TechOpes)が747エクスペリエンスの展示準備を担当し、数え切れないほどの時間を費やして、完成させてくれました」と付け加えました。
シップ6301は退役後の2016年春に、旅客サービス部門と整備部門の協力により、永住の地となるデルタ航空本社内にあるデルタ航空博物館に移動されました。担当した整備部門のクリス・ブラックモンは「飛行機の空港から博物館への移動、そして展示の完成は、複数の部門が協力して成しえたもので、チームワークがあってこそ実現できたことです。道路を横断して移動させ、使わない部分を取り外し、内装を変更させました。」と述べています。
NewsHubの英語ページでは、関連動画と式典のフォトギャラリーをご覧いただけます。
http://news.delta.com/historic-747-experience-exhibit-opens-delta-flight-museum
デルタ航空博物館について
米国ジョージア州アトランタの本社屋に隣接し、6万8,000平方フィートの広さを有する航空博物館は、88年以上にわたるデルタ航空の歴史と、民間航空産業の発展の軌跡を、航空機やユニフォームなどの展示を通して紹介しています。1995年から一般公開され、常設展示には、1929年のデルタ航空初の旅客便に使用された航空機に近い型のトラベルエアー6Bセダン機、1982年に従業員が資金を出して会社のために購入したボーイング767型機「スピリット・オブ・デルタ」、デルタ航空便として空を飛び、従業員とボランティアによる修復作業を終えたDC-3型機など、歴史的な5機の航空機、ハンガーの外には757型、新たに設置された747型機が展示されています。また、ボーイング737-200型機のフルモーション・シミュレーターの体験コーナーがあり、操縦体験を楽しむことができます(博物館入館料とは別料金)。デルタ航空の旅客便運航85周年の記念日となる2014年6月17日に拡張・リニューアルオープンした博物館は、501(c)(3)団体(寄付行為に対する税制上の優遇措置が認められている非営利団体)で、2011年に航空史跡(Historic Aerospace Site)に指定されています。
747エクスペリエンスのオープンを記念して、28日(火)、29日(水)の二日間は、747エクスペリエンスを含む博物館全体を特別料金の大人一人7.47ドルで見学することができます。30日(木)以降は通常料金の大人15ドル、18歳未満は10ドル、5歳以下は無料となります。747エクスペリエンスは正午から午後4時までの一般公開となります。博物館の定休日は水曜日です。詳細は博物館ウェブサイト(英語)をご参照ください。https://www.deltamuseum.org/