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BSI(英国規格協会)、サプライチェーンリスクマネジメントの国際規格PAS 7000邦訳版の発売を開始




 BSIは、このたびPAS 7000:2014「サプライチェーンリスクマネジメント -供給者事前資格審査」に関するグローバル基準の邦訳版を発行しました。これは、2014年10月に発行された英語版を日本語に翻訳したものです。(*参考1)。
 PAS 7000が発行された背景として、近年重要視されているサプライチェーンのリスク管理において様々な問題が発生していることが挙げられます。
 グローバル化が進み、国内だけで製造から出荷、もしくはサービス提供をすることは極めて少なくなっており、世界各国に点在するサプライヤーの管理は、もはや企業の存続に欠かせないものになっています。数多くのサプライヤーを管理するため、各社は独自でサプライヤー管理のためのチェックリストを作成し、監査を実施するなどの策を講じていますが、実際は自社のサプライヤーの数も把握できていない企業も多くあります。このため、遠く離れたサプライヤーがコンプライアンスやSR(社会的責任)に反する問題を起こした時に初めて、深刻な経営危機に直面することも少なくありません。このような状況の下BSIは、課題の解決に向けての第一歩として、サプライヤーの基本資格要件を定義する
国際基準が必要であるとの意見を世界中の様々な業界から聞いていました。

 本PASにおいては、サプライヤーが、“誰なのか“ ”どこにいるのか“ ”信頼できるのか“ という3つの質問に対して明確にできるよう、サプライヤー評価の基本となるGRC(ガバナンス・リスク・コンプライアンス)の視点から細かくチェック項目を設定し、サプライヤーのあるべき基準を定義しています。
 策定にあたっては、世界各国から様々な業種の40社以上の大手企業(*参考2)、240名の専門家が参加し、あらゆる業種、規模のサプライヤーの事前審査が行えるような内容になっています。これまで、サプライヤーのリスク管理に関して、企業ごとに作ったチェックリストや特定分野における業界基準などは存在しましたが、業種や規模を問わずに幅広い分野を網羅するサプライヤーリスクマネジ
メントの規格の発行は、世界で初めてとなります。

*参考1:
PASは“Publicly Available Specification”の略であり、日本本語では「公開仕様書」です。「一般に公開されて誰でも使用できる規格」であることを意味します。PASが国際的に広く活?された実績をもとに、BSIが国際規格とすることをISOに提案することで、PAS規格からISO化された規格がこれまでに多く存在します。PAS規格は、信頼できる公に認知された規格を作成したいという希望があれば、どのような組織(企業、政府機関、団体、NPO、学術機関など)でも作ることが可能です。世界の規格開発活動において多く利用されている“コンセンサス・ベースアプローチ”に基づき、BSI(英国規格協会)が長年の経験と実績に基づいて作り上げた規格開発のプロセスに従って使われています。

*参考2:
本PAS7000の開発にあたって、以下の企業様を含む計40社以上の企業様にご協力をいただきました。(ABC順)
日本からは下記の企業様の他、繊維業界と電子業界から大手企業様にご協力をいただきました。

・Achilles Group Limited.
・Altius Vendor Assessment Limited
・Astra Zeneca
・Brother Industries Ltd. (ブラザー工業株式会社 )
・Builder’s Profile (UK) Ltd.
・Capita plc, Celgene Corporation
・Chartered Institute of Purchasing and Supply (CIPS)
・Dainippon Screen MFG. Co. Ltd.(大日本スクリーン製造株式会社)
・Defence Science and Technology Laboratory (Dstl)
・East Riding of Yorkshire Council
・Japan Audit and Certification Organization for Environment and Quality(株式会社日本環境認証機構)
・Japan Quality Assurance Organization(一般財団法人日本品質保証機構)
・London Underground Limited
・Metcash Limited
・Onward Kashiyama co. Ltd.(株式会社オンワード樫山)
・Osaka Izumi Co-operative Society(大阪いずみ市民生活協同組合)
・PICS Auditing
・Sanitarium Health & Wellbeing
・Sompo Japan Nipponkoa Risk Management Inc.
(損保ジャパン日本興亜リスクマネジメント株式会社)
・Supply Chain council - Hong Kong
・Toyota Tsusho Corporation (豊田通商株式会社)
・Vendigital

*参考3
PAS 7000の要素は、以下の通りです。

◆主要要素
1.組織プロフィール
2.供給者の能力と供給可能量
3.財務情報と保険
4.事業ガバナンス
5.雇用方針
6.安全衛生
7.データ保護
8.環境マネジメント
9.品質マネジメント

◆追加要素
1.企業倫理
2.サプライチェーン トレーサビリティ
3.サプライチェーン セキュリティ
4.機会均等
5.懲罰慣行と懲罰乱用
6.事業継続マネジメント

BSIは、日本ならびに世界のお客様に対して、PASを策定して発行する
サービスを提供しています。昨今、自社に関係する業界あるいは技術分野の
標準化を、自らリーダーシップを発揮して推進し、国際・国家規格を策定して
いきたいという機運が高まっており、また、製品・技術・サービスを適正に
評価したいがそのための基準や規格が存在しないという課題も多く見られます。
このような情勢を受け、BSIはPAS規格を民間企業から政府まで様々な組織から
依頼を受けて開発しています。日本国内でこのPAS規格策定サービスを行えるのは
BSIジャパン唯一となります。
詳細は、下記BSIジャパンのホームページをご覧下さい。
URL:http://www.bsigroup.com/ja-JP/our-services/PAS_standard/

<PAS 7000:2014日本語訳の入手方法>
日本語のデジタル版は下記のWEBサイトからご購入いただけます。
URL: https://www.dlmarket.jp/products/detail.php?product_id=290424

英語のデジタル版は下記のWEBサイトから無料でダウンロードできます。
URL: www.bsigroup.com/PAS7000

製本版(英語)については、BSI SHOP(BSI英国サイト)から直接お求めいただ
けます。
URL: http://shop.bsigroup.com/SearchResults/?q=PAS7000

           *   *   *

BSI(英国規格協会)とBSIグループジャパン株式会社について
BSI(British Standards Institution:英国規格協会)は、1901年の設立以来、世界初の国家規格協会として、そして、ISOの設立メンバーとして活動する、規格策定のプロフェッショナルであり、ISO90001やISO14001なども、BSIが策定したPAS規格を経てISO化をした経緯がある。現在、150カ国以上で64,000組織以上のお客様の活動に貢献している。BSIが開発した多くのBS規格(英国国家規格)がISO規格の原案として採用され、その実績は世界随一を誇る。
BSIグループジャパンは、1999年に設立されたBSIの日本法人である。マネジメントシステム・医療機器の認証サービスとトレーニングコースの提供の他、PAS規格のような規格開発のサポートを含め規格に関する幅広いサービスを提供している。
国内で最も多くの規格の認証サービスを提供している審査機関の一つであり、多くの規格の認証件数において国内No.1の実績を誇る、業界をリードする審査機関である。
URL:http://www.bsigroup.com/ja-JP/

■ お問い合わせ先
BSIグループジャパン株式会社(英国規格協会) マーケティング本部
東京都港区北青山2-12-28 青山ビル5階
TEL: 03-6890-1174 FAX: 03-6890-1181
Email: Japan.Marketing@bsigroup.com
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