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インテージ、スマートテレビ視聴データで都道府県別の視聴実態を分析

〜テレビを最もよく見ている都道府県が判明!甲子園決勝戦や選挙特番の見られ方〜




株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石塚 純晃)は、都道府県ごとのテレビの視聴実態を把握するために、スマートテレビの視聴ログデータの分析を実施しました。
本調査では、Media Gauge TVのスマートテレビ視聴ログデータ※1 から都道府県別に時間帯・放送局ごとのテレビの接触率を分析し、どのような違いがみられるのか結果をまとめました。

※1 全国のネットに結線された「テレビ」と「録画機器」の視聴ログデータ。インテージでは現在、各放送局別(地上波・BS・CS)、各地域別(市区町村など)のテレビ視聴データを提供しています。テレビ:約47万台、録画機器:約52万台(2017年8月時点)

分析者:データビジネス企画開発本部 メディア情報企画開発部 2グループ 山津 貴之

[ポイント]
◆ テレビを最もよく見るのは「北海道」、最も見ないのは「鳥取県」。
地域によってテレビの視聴時間に差があり、生活リズムの地域差が時間帯別の総接触率にも表れている。
◆ “地元愛”はテレビの視聴行動にも表れる。
・番組で地元ネタが取り上げられた県では、普段より多くの人が視聴する傾向が見られた。
・甲子園の決勝中継は、勝っているチームの地元県で接触率が伸び、試合終了時に最高潮に。
・衆議院選挙の開票速報番組の見られ方を分析すると、いわゆる「政治の中央」から離れた地域の人の方が、自分の住んでいる地域の選挙結果への関心が高いことがうかがえた。

出身地について話すと自然に出てくる「○○県民はせっかち」といった県民性のネタや、「静岡県のおでんは黒い」といったご当地ネタ。性格はもちろん、味の好みや文化の違いもあって、定番の話題です。
最近では、都道府県別にご当地に合わせて開発されたビールが話題になりましたが、「関西人は・・・」のように広いエリアで見るよりも、「○○県民は・・・」のように、都道府県別に見ることで愛着や実感を持ちやすい気がします。テレビの視聴行動にも、県民性や地元愛は表れるのでしょうか。スマートテレビ視聴ログデータを使用して調べてみました。

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1.最もテレビを見ている都道府県民は?
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まずは、「平均何%のテレビで番組が見られていたか」を示す『総接触率』を分析しました。例えば、図表1の場合、東京都の15時00分時点での総接触率は40%となります。(地上波、BS、CS計)
総接触率は、「1日あたり何時間テレビが見られているか」の指標としても解釈ができます。

図表1 総接触率の計算例

[画像1: https://prtimes.jp/i/1551/317/resize/d1551-317-597136-0.jpg ]


この『総接触率』を都道府県別に算出し、日本地図で表現した結果が図表2であり、ランキングにまとめた結果が図表3です。(2017年9月の毎分データの平均値)

図表2 都道府県別テレビの総接触率

[画像2: https://prtimes.jp/i/1551/317/resize/d1551-317-210812-1.jpg ]


図表3 テレビの総接触率・時間 都道府県ランキング

[画像3: https://prtimes.jp/i/1551/317/resize/d1551-317-456589-2.jpg ]


ランキングを見ると、テレビが見られている時間が最も長い都道府県は北海道で、1日の平均で約6時間程度という結果でした。逆にテレビが最も見られていない都道府県は鳥取県で、1日当たり約4時間という結果でした。1位と47位 では、テレビが見られる時間に2時間以上の違いがあるようです。

次に、テレビの総接触率の「1日の中での変化」を分析しました。図表4からは、テレビの総接触率には朝、昼、夜の1日3回のピークがあることが分かります。
青森県は長年、早寝早起きで全国1位の県(全国平均と比べて18分早起き、40分早寝※2 )ですが、テレビの視聴時間にもその傾向が表れているでしょうか。データからは、青森県は朝、夜のピークが全国平均から10〜15分程度が早いことが分かります。「早く起きてテレビを見て、早くテレビを消して寝る」、テレビの視聴データからは、青森県民のそのような生活リズムもうかがえます。

※2 出典:ピカイチデータ100! 数字で読む青森県2016
http://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kikaku/tokei/files/pika2016-100.pdf

図表4 時間帯別テレビの総接触率

[画像4: https://prtimes.jp/i/1551/317/resize/d1551-317-961810-3.jpg ]


KeyPoint:
地域によってテレビの視聴時間に差がある。また地域の生活リズムの違いが時間帯別の総接触率にも表れている。

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2. ご当地ネタの代名詞「秘密のケンミンSHOW」。地元ネタは強い?
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2007年から10年以上にわたって放映されている読売テレビの「秘密のケンミンSHOW」。各地域の行事や食文化などのご当地ネタが紹介される人気番組です。地元ネタが特集されていると嬉しいもの。実際番組を見る人も増えるのでしょうか。9月7日は「潜入!最強ラーメン王国福島!」と題して、福島のラーメン特集が放送されました。この時の福島県と全国平均の接触率のデータが図表5です。

図表5 福島県と全国平均の接触率

[画像5: https://prtimes.jp/i/1551/317/resize/d1551-317-928603-4.jpg ]


福島県が特集された9月7日の接触率が普段の2倍程度に上がっていることが分かります。また、翌週9月14日には「好評!海無し県民大集合!」特集、翌々週の9月21日には「長野熱愛!巨大唐揚げ山賊焼に騒然!」特集が放送されました。この時の長野県と全国平均の接触率のデータが図表6です。

図表6 長野県と全国平均の接触率

[画像6: https://prtimes.jp/i/1551/317/resize/d1551-317-475293-5.jpg ]


海なし県が特集された9月14日、長野の食べ物が特集された9月21日では長野県の接触率が普段の1.5倍程度に上がっていることが分かります。やはり地元ネタには反応しやすいようです。

KeyPoint:
地元ネタが取り上げられた県では普段より多くの人が視聴する傾向が見られた。

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3. 県代表の甲子園の試合。好調だとテレビ観戦も盛り上がる?
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ご当地で盛り上がるテレビ、と言えば甲子園での県代表試合もあります。特に勝ち進んで決勝進出ともなると大きな話題になり、普段高校野球は見なくてもテレビの前で応援し、喜びや興奮を周囲と共有したいと思う人も多いのではないでしょうか。
2017年夏の甲子園の決勝では、それぞれ県としての初優勝がかかっている広島県代表の広陵高校と、同じく初優勝がかかっている埼玉県代表の花咲徳栄高校の試合が行われました。この試合中継の分単位の接触率を広島県、埼玉県、全国平均で比較した結果が図表7です。

図表7 2017年夏の甲子園決勝の接触率

[画像7: https://prtimes.jp/i/1551/317/resize/d1551-317-466749-6.jpg ]


試合開始から1時間ほどは、広島県の接触率が高かったのですが、花咲徳栄高校が大量得点を取った時間帯に広島県の接触率は下がり、一方、埼玉県の接触率は継続して伸び続け、試合終了を迎えていました。皆で盛り上がれる、ご当地にとってうれしいニュースがリアルタイムで注目を集めていく様子が分かります。

KeyPoint:
勝っているチームの地元にあたる県では接触率が伸びていき、試合終了時に最も高くなった。優勝の瞬間を味わいたいためと推察される。

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4. 衆議院選挙の速報番組の見られ方に都道府県間の差は?
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ここまで、ご当地コンテンツの見られ方を都道府県別のデータで見てみました。最後に、10月22日に行われた衆議院選挙の速報番組の見られ方を都道府県別に分析しました。地域に特化したコンテンツを放送するご当地の放送局の見られ方を、地元の開票速報への関心度の違いと解釈して分析しました。

開票速報が出る20時からの30分間に注目して、関東と近畿のご当地放送局の接触率を比較したのが図表8です。 ※茨城と大阪にはご当地放送局(地方独立局)が存在しないため、分析対象から外しています。

図表8 ご当地放送局の開票速報の接触率

[画像8: https://prtimes.jp/i/1551/317/resize/d1551-317-419963-7.jpg ]


関東と近畿で比較すると、近畿の方がご当地放送局の接触率が全体的に高めでした。また、関東の中でも神奈川県や東京都、近畿の中でも京都府や兵庫県といった人口の多い大都市エリアでは、ご当地放送局の接触率が低く、群馬県や栃木県、和歌山県や滋賀県といった地域では接触率が高い傾向もありました。これらの結果から、いわゆる「政治の中央」から離れた地域の人の方が、自分の住んでいる地域の選挙結果への関心が高いことがうかがえます。

KeyPoint:
「政治の中央」から離れた地域の人の方が、自分の住んでいる地域の選挙結果への関心が高いことがうかがえた。

このところ「テレビ離れ」という言葉を耳にすることもありますが、都道府県別にテレビの視聴行動を分析してみると、その実態は地域差が大きく、テレビをよく見るエリアもあります。また、周囲と盛り上がれる「ご当地ネタのテレビコンテンツ」には反応するようです。テレビを含め、メディアの見方の“県民性“を掘り下げて理解することは、近年定着してきたエリアマーケティングにおいて、「いつ、どんな手段で、どのようなコンテンツを届けるか」を計画する上で重要な情報です。インテージでは、”県民性“について、新たな発見があればお伝えします。


【Media Gauge(メディアゲージ)とは】
ビッグデータやIoTデータを活用し、あらゆるメディアの計測データを、より詳細・正確にマーケティングに活用できるデータとして価値化し提供するサービスです。第1弾として、テレビ版の提供を11月より開始します。今後、デジタルなど他メディアの計測も順次開発を進め提供していく予定です。
※Media Gauge(メディアゲージ)は株式会社インテージが商標登録申請中です。

【Media Gauge TVとは】
複数のテレビメーカーから収集した、ネットに結線されたスマートテレビと録画機の視聴ログ※をクレンジングし、統一フォーマットで標準化・構造化した視聴データです。都道府県別にとどまらず、一部エリアでは市区町村別でもデータを見ることが可能です。
※マーケティング利用の許諾を得て、匿名化されているもので、どのテレビ・録画機で、いつ、どんな操作がされたかがわかります。

【株式会社インテージ】
https://www.intage.co.jp/
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石塚 純晃)は、「Create Consumer-centric Values 〜 お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」を事業ビジョンとして掲げ、様々な業界のお客様企業のマーケティングに寄り添うパートナーとして、ともに生活者の幸せに貢献することを目指します。生活者の暮らしや想いを理解するための情報基盤をもって、お客様企業が保有するデータをアクティベーション(活用価値を拡張)することで、生活者視点に立ったマーケティングの実現を支援してまいります。

【報道機関からのお問い合わせ先】
■株式会社インテージ 広報担当:石渡(いしわた)/西澤(にしざわ)
TEL:03-5294-6000
サイト「お問い合わせフォーム」
https://www.intage.co.jp/contact/

【本調査内容に関するお問い合わせ先】
■株式会社インテージ データビジネス企画開発本部 メディア情報企画開発部
担当:山田(護)/山津 
E-Mail:mgauge-inquiry@intage.co.jp
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