【プレスリリース】南スーダン・栄養危機 急性栄養不良率30%以上の地域も
[14/09/24]
提供元:PRTIMES
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日本人スタッフ3名活動中
※本信は ユニセフ本部の情報を日本ユニセフ協会が独自に翻訳、独自に
編集したものです
※原文は http://www.unicef.org/media/media_75997.html でご覧いただけます
【2014年9月24日 ジュバ(南スーダン)発】
9月23日、総合的食料安全保障レベル分類 (Integrated Food Security Phase
Classification, 略称IPC)の専門家グループは、南スーダンの食料安全保障は一時的
に改善しているものの、何万人もの5歳未満の子どもたちが栄養不良に関連して死亡
する恐れがあると発表しました。
食料安全保障の改善は、病気の罹患率が高く、安全な水と基本的な保健ケアを受け
られないことから、特に幼い子どもたちの栄養不良の改善に反映されません。
食糧へのアクセスが改善しても、子どもたちは引き続き、栄養不良の危険にさらされ
ます。紛争地域のうち、特に国内で避難生活を送る140万人-そのうちの半数以上は
子どもたち-は、最も危険な状況にあります。
南スーダンのほとんどの場所では、栄養不良率は極めて深刻な段階にあります。
紛争で避難生活を送っている人が多くいる地域の中には、子どもの急性栄養不良率
が30%を上回っている地域もあります。これは、緊急レベルと公に認識されるものの
2倍以上にあたる高い割合です。現地は治安が悪い上に雨季であることから、国内の
ほとんどすべての道路が寸断されています。そのため、栄養不良の子どもたちに
人道支援を届けることは、極めて困難です。
ユニセフ・南スーダン事務所 代表のジョナサン・ヴェイチは「栄養不良の子ども
たちのうち、支援を届けられない何千人もの子どもたちが極めて危険な状況
にあります。乾季の訪れと通行可能な道路を使って、栄養不良の子どもたちの治療
のための物資の備蓄を行わねばなりません。また、こうしたタイミングで、支援を
加速させることも重要です」と述べました。
総合的食料安全保障レベル分類(IPC)の分析では、2014年9月〜12月にかけて、
150万人が「食料安全保障における危機または緊急レベル」におかれると予想されて
います。南スーダンは、今後数カ月が収穫期にあたることから、最新の予想では
状況の改善を見込んでいます。さらに、IPCは人道支援の改善が予想される地域
もあるとしています。
一方、IPCは2015年の見通しは引き続き大きな懸念であると警告し、2015年1月〜
3月期には、250万人が「食糧安全保障における危機または緊急レベル」に置かれる
と指摘。IPCの予想は2015年3月までとなっていますが、南スーダンは例年5月が
農閑期のピークとなっており、食糧事情は悪化すると思われます。子どもたちは
食糧不足の影響を最も受けやすく、農閑期になれば、栄養不良の更なる脅威に
さらされることになります。
ユニセフは、南スーダンの危機への対応として人道支援を大規模に拡大して
きました。WFP国連世界食料計画(以下、WFPと記載)とともに、栄養不良の
子どもたちへの直接的な支援を行い、また、新たに国内外のNGOをパートナーとし、
必要があれば、パートナー団体の能力強化の研修を集中的に実施して、現場での
対応拡大を行ってきました。
2014年4月からこれまでに、ユニセフは重度栄養不良の5歳未満の子どもたち
5万5,000人以上に治療を実施。今後も支援を拡大し、今年末までに12万人の
子どもたちを治療する見込みです。
遠隔地への支援にあたっては、ユニセフとWFP合同による即応ミッション
(Rapid Response Mission:RRM)が重要な戦略となっています。この合同
ミッションによって、昨年12月の紛争開始以降、遠隔地への人道支援を実施して
きました。
即応ミッションでは、WFPは食糧を調達。ユニセフは栄養不良の診断、重度栄養不良
の子どもの治療、基本的な保健サービスや予防接種の実施、安全な水とトイレの提供、
家族とはぐれた子どもたちの家族との再会、基本的な教育活動などの支援活動を
実施しています。
ユニセフは、栄養支援の拡大の継続と乾季の栄養物資の備蓄のために、さらに
2,500万米ドル(約25億2,500万円 ※1米ドル=109円で換算)の支援を要請します。
■参考情報:
・2012年(紛争前)の南スーダンでの子どもの死亡者数:3万9,515人、
このうち45%に栄養不良が関係
・紛争の影響
自宅を離れ、避難生活を送る人 140万人(総人口:1,083万8,000人)
避難生活を送る子ども 74万8,647人
紛争によって、多くの家庭が生計手段を失い、また、作付け期に農業が行えず
・5歳未満の子どもへの影響:重度急性栄養不良になる子ども
紛争前の2014年の見込み 10万8,000人
紛争後 23万5,000人
うち、5万人が治療を受けなければ死亡の恐れ
※重度・中度の栄養不良にある子ども 84万人
・地域ごとの栄養不良の割合
激しい戦闘が起きている上ナイル州、ユニティー州、ジョングレイ州の一部では、
IPCのレベルで5段階のうち、2番目に深刻な状況を示すレベル4(緊急レベル)、
上記3州の一部ならびに東エクアトリア州ではレベル3(危機レベル)となっている。
・2014年8月25日発
南スーダン:壊滅的な飢餓との闘い 野草で飢えをしのぐ、子どもたちと家族
http://www.unicef.or.jp/news/2014/0044.html (動画あり)
* * *
ユニセフ・南スーダン事務所では、子どもの保護専門官と教育専門官(在 首都ジュバ)、
水と衛生専門官(在 上ナイル州マラカル)の日本人スタッフ各1名(計3名)が
支援活動に従事しています。取材をご希望の際には、広報室までお問い合わせください。
* * *
報道関係の皆様におかれましては、ユニセフ『人道危機緊急募金』の告知に
ご協力いただけますよう、お願いいたします。
■□ 人道危機緊急募金 □■
郵便局(ゆうちょ銀行) 振替口座:00190-5-31000
口座名義:公益財団法人 日本ユニセフ協会
*通信欄に「人道危機緊急募金」と明記願います。
*窓口での振り込みの場合は、送金手数料が免除されます。
*公益財団法人 日本ユニセフ協会への寄付金には、特定公益増進法人への寄付として、
所得税、相続税、法人税の税制上の優遇措置があります。また一部の自治体では、
個人住民税の寄付金控除の対象となります。
■ 本件に関するお問い合わせ
日本ユニセフ協会 広報室
TEL:03-5789-2016 FAX : 03-5789-2036 Eメール:jcuinfo@unicef.or.jp
または
Doune Porter, Chief of Strategic Communication, UNICEF South Sudan(在ジュバ);
Mobile: + 211(0)954 819 302 Email: dporter@unicef.org
Kathryn Donovan, Communications Specialist, UNICEF South Sudan(在ジュバ);
Mobile: + 211(0)959 111 100 Email: kdonovan@unicef.org
James Elder, UNICEF Regional Chief of Communication, Eastern & Southern Africa
(在ナイロビ);
Mobile: +254 71558 1222; Email: jelder@unicef.org twitter @1james_elder
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進
するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、
その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子ども
たちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのため
に活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの
任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会の
ひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動
の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
※本信は ユニセフ本部の情報を日本ユニセフ協会が独自に翻訳、独自に
編集したものです
※原文は http://www.unicef.org/media/media_75997.html でご覧いただけます
【2014年9月24日 ジュバ(南スーダン)発】
9月23日、総合的食料安全保障レベル分類 (Integrated Food Security Phase
Classification, 略称IPC)の専門家グループは、南スーダンの食料安全保障は一時的
に改善しているものの、何万人もの5歳未満の子どもたちが栄養不良に関連して死亡
する恐れがあると発表しました。
食料安全保障の改善は、病気の罹患率が高く、安全な水と基本的な保健ケアを受け
られないことから、特に幼い子どもたちの栄養不良の改善に反映されません。
食糧へのアクセスが改善しても、子どもたちは引き続き、栄養不良の危険にさらされ
ます。紛争地域のうち、特に国内で避難生活を送る140万人-そのうちの半数以上は
子どもたち-は、最も危険な状況にあります。
南スーダンのほとんどの場所では、栄養不良率は極めて深刻な段階にあります。
紛争で避難生活を送っている人が多くいる地域の中には、子どもの急性栄養不良率
が30%を上回っている地域もあります。これは、緊急レベルと公に認識されるものの
2倍以上にあたる高い割合です。現地は治安が悪い上に雨季であることから、国内の
ほとんどすべての道路が寸断されています。そのため、栄養不良の子どもたちに
人道支援を届けることは、極めて困難です。
ユニセフ・南スーダン事務所 代表のジョナサン・ヴェイチは「栄養不良の子ども
たちのうち、支援を届けられない何千人もの子どもたちが極めて危険な状況
にあります。乾季の訪れと通行可能な道路を使って、栄養不良の子どもたちの治療
のための物資の備蓄を行わねばなりません。また、こうしたタイミングで、支援を
加速させることも重要です」と述べました。
総合的食料安全保障レベル分類(IPC)の分析では、2014年9月〜12月にかけて、
150万人が「食料安全保障における危機または緊急レベル」におかれると予想されて
います。南スーダンは、今後数カ月が収穫期にあたることから、最新の予想では
状況の改善を見込んでいます。さらに、IPCは人道支援の改善が予想される地域
もあるとしています。
一方、IPCは2015年の見通しは引き続き大きな懸念であると警告し、2015年1月〜
3月期には、250万人が「食糧安全保障における危機または緊急レベル」に置かれる
と指摘。IPCの予想は2015年3月までとなっていますが、南スーダンは例年5月が
農閑期のピークとなっており、食糧事情は悪化すると思われます。子どもたちは
食糧不足の影響を最も受けやすく、農閑期になれば、栄養不良の更なる脅威に
さらされることになります。
ユニセフは、南スーダンの危機への対応として人道支援を大規模に拡大して
きました。WFP国連世界食料計画(以下、WFPと記載)とともに、栄養不良の
子どもたちへの直接的な支援を行い、また、新たに国内外のNGOをパートナーとし、
必要があれば、パートナー団体の能力強化の研修を集中的に実施して、現場での
対応拡大を行ってきました。
2014年4月からこれまでに、ユニセフは重度栄養不良の5歳未満の子どもたち
5万5,000人以上に治療を実施。今後も支援を拡大し、今年末までに12万人の
子どもたちを治療する見込みです。
遠隔地への支援にあたっては、ユニセフとWFP合同による即応ミッション
(Rapid Response Mission:RRM)が重要な戦略となっています。この合同
ミッションによって、昨年12月の紛争開始以降、遠隔地への人道支援を実施して
きました。
即応ミッションでは、WFPは食糧を調達。ユニセフは栄養不良の診断、重度栄養不良
の子どもの治療、基本的な保健サービスや予防接種の実施、安全な水とトイレの提供、
家族とはぐれた子どもたちの家族との再会、基本的な教育活動などの支援活動を
実施しています。
ユニセフは、栄養支援の拡大の継続と乾季の栄養物資の備蓄のために、さらに
2,500万米ドル(約25億2,500万円 ※1米ドル=109円で換算)の支援を要請します。
■参考情報:
・2012年(紛争前)の南スーダンでの子どもの死亡者数:3万9,515人、
このうち45%に栄養不良が関係
・紛争の影響
自宅を離れ、避難生活を送る人 140万人(総人口:1,083万8,000人)
避難生活を送る子ども 74万8,647人
紛争によって、多くの家庭が生計手段を失い、また、作付け期に農業が行えず
・5歳未満の子どもへの影響:重度急性栄養不良になる子ども
紛争前の2014年の見込み 10万8,000人
紛争後 23万5,000人
うち、5万人が治療を受けなければ死亡の恐れ
※重度・中度の栄養不良にある子ども 84万人
・地域ごとの栄養不良の割合
激しい戦闘が起きている上ナイル州、ユニティー州、ジョングレイ州の一部では、
IPCのレベルで5段階のうち、2番目に深刻な状況を示すレベル4(緊急レベル)、
上記3州の一部ならびに東エクアトリア州ではレベル3(危機レベル)となっている。
・2014年8月25日発
南スーダン:壊滅的な飢餓との闘い 野草で飢えをしのぐ、子どもたちと家族
http://www.unicef.or.jp/news/2014/0044.html (動画あり)
* * *
ユニセフ・南スーダン事務所では、子どもの保護専門官と教育専門官(在 首都ジュバ)、
水と衛生専門官(在 上ナイル州マラカル)の日本人スタッフ各1名(計3名)が
支援活動に従事しています。取材をご希望の際には、広報室までお問い合わせください。
* * *
報道関係の皆様におかれましては、ユニセフ『人道危機緊急募金』の告知に
ご協力いただけますよう、お願いいたします。
■□ 人道危機緊急募金 □■
郵便局(ゆうちょ銀行) 振替口座:00190-5-31000
口座名義:公益財団法人 日本ユニセフ協会
*通信欄に「人道危機緊急募金」と明記願います。
*窓口での振り込みの場合は、送金手数料が免除されます。
*公益財団法人 日本ユニセフ協会への寄付金には、特定公益増進法人への寄付として、
所得税、相続税、法人税の税制上の優遇措置があります。また一部の自治体では、
個人住民税の寄付金控除の対象となります。
■ 本件に関するお問い合わせ
日本ユニセフ協会 広報室
TEL:03-5789-2016 FAX : 03-5789-2036 Eメール:jcuinfo@unicef.or.jp
または
Doune Porter, Chief of Strategic Communication, UNICEF South Sudan(在ジュバ);
Mobile: + 211(0)954 819 302 Email: dporter@unicef.org
Kathryn Donovan, Communications Specialist, UNICEF South Sudan(在ジュバ);
Mobile: + 211(0)959 111 100 Email: kdonovan@unicef.org
James Elder, UNICEF Regional Chief of Communication, Eastern & Southern Africa
(在ナイロビ);
Mobile: +254 71558 1222; Email: jelder@unicef.org twitter @1james_elder
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進
するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、
その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子ども
たちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのため
に活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの
任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会の
ひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動
の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)